第11戦 イギリスGP 2004

2004年07月09日(金)

F1第11戦イギリスGP公式練習 着実に高速サーキットへセットアップ

タイヤの比較、選定を中心に、R.ゾンタを加え3台で明日の予選へ向けデータ収集

2004年7月9日(金)(イギリス・シルバーストーン発)

F1世界選手権第11戦イギリスGPの公式練習がイギリスのシルバーストーンサーキットで開始された。

公式練習1回目は気温16度、路面温度26度、湿度63%という肌寒い曇り空の下、午前11時から1時間にわたって行われた。パナソニック・トヨタ・レーシングは、サード・ドライバーのリカルド・ゾンタを加えた3台体制でデータ収集とセットアップを開始。リカルド・ゾンタが1分21秒095の11番手。クリスチアーノ・ダ・マッタが1分22秒466で18番手、オリビエ・パニスが1分22秒520で19番手。その後、2時間のインターバルを挟んだ公式練習2回目は、午後2時から1時間行われ、気温17度、路面温度28度、湿度59%と、雲の合間から時折青空は覗くものの、相変わらず気温は上がらぬままセッティングが進められた。この公式練習2回目では、リカルド・ゾンタが1分20秒095の13番手、オリビエ・パニスは1分20秒489で14番手、クリスチアーノ・ダ・マッタが1分20秒829の15番手で、明日午前中に行われる公式練習3回目、4回目と、午後の予選へと臨むこととなった。

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/03
  公式練習1回目: 19番手 1分22秒520(トップと3.382秒差)  15周
  公式練習2回目: 14番手 1分20秒489(トップと1.834秒差)  25周
「いつもの金曜日のように、2種類のミシュランタイヤの比較とセットアップを行った。そして、このサーキットを攻略するためには、明日もさらに精力的にセットアップを煮詰めなくてはならない。そのためにも、これからデータをより深く解析し、明日の公式練習へと体制を整える」

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/04
  公式練習1回目: 18番手 1分22秒466(トップと3.328秒差)  16周
  公式練習2回目: 15番手 1分20秒829(トップと2.174秒差)  19周
「6月に、ここシルバーストーンでテストしたにもかかわらず、あまり納得の行く公式練習初日とは言えなかった。高速域から低速域に至るまで、クルマのバランスが、大きく異なり、さらに、度々、車体も跳ねた。とはいえ、ホイール・ベアリングに不調を抱えた公式練習2回目の始めに、チームは、ちょうど20分でギア・ボックスを交換してくれたことは、賞賛に値する。その、迅速な作業のお陰で、我々の作業プログラムに大きな支障をきたさなくて済むことが出来た」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー38 シャシー:TF104/07
  公式練習1回目: 11番手 1分21秒095(トップと1.957秒差)  27周
  公式練習2回目: 13番手 1分20秒095(トップと1.440秒差)  35周
「まだ、改善の余地はあるものの、今日の公式練習は有意義なものだった。ただ、タイヤの選択は難しく、我々が評価したタイヤは、一長一短であり、どちらかひとつを選択するためには、妥協点を見つける必要があるが、結果としては、成果のあがった1日といえる。シルバーストーンは、ドライバーにとって魅力的なサーキットではあるが、路面は荒れており、クルマには厳しいサーキットといえる」

マイク・ガスコイン :シャシー担当 テクニカルディレクター
「路面温度が低く、グリップが得られず、難しい公式練習初日だった。他チームと異なり、我々は、今年、たった1回の3日間テストを、ここで行ったに過ぎず、ベストなセッティングを見つけるのを、より難しくしているし、より多くの課題を抱えていることも明白だ。また、2種類のタイヤの異なったバランスから、最適なタイヤを選択することも、同様に難しい。ただ、我々は、多くの周回を重ねることが出来、多くのデータを収集したので、明日へ向けて、さらに仕上げを急ぐ」


高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「いつも通りの金曜日で、タイヤの比較を中心にデータを収集した。まだ、充分なグリップは得られるセッティングまでには至っていないが、セットアップの方向性は見出した。明日の公式練習で仕上げて予選、決勝レースへと挑む」