第12戦 ドイツGP 2004

2004年07月20日(火)

クリスチアーノ・ダ・マッタ - ドイツGPへ向けて

今週末、ホッケンハイムで開催されるドイツGPに投入するTF104Bにはすごく期待しているよ。チーム全員の思いも、このクルマの投入による状況の好転であり、今後の目標は、全てのレースでポイント獲得ができるように、良いポジションでのレース展開をすることである。

ホッケンハイムで空力の新しいパッケージ投入が、大きな問題を発生させるとは考えていない。われわれの風洞実験室は正確な結果を示すので、サーキットでの実走行と風洞実験の結果に大きな違いは出ないからね。また、僕らは、室内でのシミュレーションを数多くこなしているので、ホッケンハイムでどのようなことができるかは、ある程度把握しているんだ。シャシーのシェイクダウンも終わったし、全ては順調なはずだ。ただし、真価は今週末のホッケンハイムで問われる。

クルマは大変更を受けているけれど、慣れるのに時間がかかるとは思っていないよ。なぜなら、これは小さな前進かもしれないけれど、良い方向に向かう着実な進歩だからね。良くなったものに慣れるというのはとても簡単なことだよね。これが悪い方向への変更であれば、慣れるのだって大変になるだろうけれどね!!

今週の金曜日、練習走行時の仕事の進め方は、これまでと特別変わらないよ。ホッケンハイムは、とても安全なコースで、他のトラックのように壁にぶつかるような箇所というのがほとんど無い。いつものタイヤ選択の作業を行いながらも、全てが段取り通りに進むようにすること、それからクルマに良いセットアップをしっかりと見いだすこと、この二つを確実に行うのが重要になってくる。

僕は、ホッケンハイムの長い旧コースでF3000時代に2回レースをしている。ホッケンハイムの旧コースは、とりわけ特徴的な、特別なコースで、今の新コースとは全く違っていた。スタジアムセクション以外は、長いストレートとシケインだけで構成されていて、つまり、高速セクションと低速セクションを両立するセットアップが求められるコースになっていたんだ。

新しいコースは安全で立派なコースとなったけれど、他のサーキットと同じような普通のコースになってしまった。このコースでは最大のダウンフォースが全周に渡って必要となり、セットアップはそれに集中すればよい。ドライビングの点では、比較的やさしいとも言える。

新コースは、他のサーキットに比べると抜きやすい。ヘアピンカーブに至る長いストレートがあるので、ここが最大の追い越しのポイントとなる。

僕はホッケンハイム周辺のことをあまり知らないんだ。昨年は、サーキットから20-30分のところにある小さなホテルに滞在した。それ以前は、ハイデルベルグに滞在していたけれど、とても良い場所だったことを憶えているよ。

僕らの本拠地ケルンに近いニュルブルクリンクには、多くのチーム関係者が応援に来てくれたけれど、ホッケンハイムも2時間程度のドライブで来ることができるサーキットであり、比較的たくさんの人が応援に駆けつけてくれる場所なんだ。サポーターがたくさん居るということは、いつも心強いよ。

TF104Bの初レースにあたって、僕は目標を設けることはしたくない。サーキットで新車がどう走り、どういう結果を残すかをまず見て、そこから前進して行きたいと考えているよ。