第12戦 ドイツGP 2004

2004年07月20日(火)

第12戦ドイツGP 進化改良型"トヨタTF104B"と共にホームGPへ

シャシー、空力パーツ、エンジンともに改善。昨年の好成績を上回るパフォーマンスに期待

2004年7月20日(水)(ドイツ・ホッケンハイム発)

パナソニック・トヨタ・レーシングは、先週、ヘレスで行われたF1合同テストにおいて、進化改良型の"トヨタTF104B"をシェイクダウン。巻き返しをはかるべく、万全の体制を整えて、ホームグランプリとなるドイツGPへと臨む。

昨年のドイツGPでは、7番手スタートのオリビエ・パニスが5位でフィニッシュ。9番手でスタートしたクリスチアーノ・ダ・マッタも6位に入り、見事2台揃ってトップ6フィニッシュ。ポイント獲得を果たした。

クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16
「パナソニック・トヨタ・レーシングの誰もが、新しい"トヨタTF104B"で今週末のドイツGPを戦うことを心待ちにしている。これまで我々は、より速さを求めて、多くのプレッシャーを受けてきたが、工場で働くスタッフ全員が、"トヨタTF104B"に多くの努力を注いできた。それだけに、パフォーマンスアップには期待している。ホッケンハイムは昨年の結果からも我々のクルマに適しており、2台共に予選トップ10入りするとともに、決勝でも2台揃ってトップ6入りすることが出来た。これは昨年のチームにとってのベストリザルトでもあり、私も非常にエンジョイすることが出来た。そして今、我々は"TF104B"とともに、昨年以上の結果へ向けてスタートすることになる」

オリビエ・パニス : カーナンバー17
「個人的には、今週末"トヨタTF104B"とともに挑むドイツGPが、私の不運を変えるきっかけになってくれることを期待している。この"トヨタTF104B"を開発するにあたり、非常に多くのハードワークを続けてきており、そのチーム全てのスタッフの努力に報いるためにも良いチャンスだと思っている。先週我々は、ヘレスの合同テストで、新しいシャシーのみシェイクダウンを行ったが、多くのパーツはホッケンハイムで初めて装着されることになる。従って、真のパフォーマンスは、まだわからない。しかし、シャシーと空力の改良に加えて、ホッケンハイムでは、新しいスペックのエンジンも投入することになっており、このパッケージで、我々は良いステップを踏み出すことになると確信している」

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「先週、ヘレスの合同テストで"トヨタTF104B"のシャシーをシェイクダウンした。ラップタイムに影響すると思われる多くの空力パーツは、この週末初めて装着されることになるが、それによってどのような進化を遂げるか、シミュレーションにおいては確認されている。しかし、それらのデータが実際のサーキットでどのように適合するかの確認は、金曜日まで待たなくてはならない。ドイツGPは、"トヨタTF104B"の基本的なポテンシャルを確立するためのとてもよいテストになるだろう。"トヨタTF104B"は、空力パッケージの改良とともに、より低重心化し、中央へと重心を集めたシャシーを備えている。このクルマのデビューは、トヨタにとって、残りのシーズンへ向けての新たな開発プロセスがスタートしたことを示している」

ルカ・マルモリーニ : エンジン部門 テクニカルディレクター
「ホッケンハイムでデビューする"トヨタTF104B"のパッケージの一部として、我々は新しいスペックの"RVX-04"エンジンを開発するためにハードワークを続けてきた。今回のバージョンは、モンツァで行われるイタリアGPへ向けて開発がスタートしたが、予定よりも3レース早く実戦へと投入するために、最大限の努力を行ってきた。エンジン単体でのテストにおいては、これまでの素晴らしい信頼性はそのままに、2%の性能向上が確認された。"トヨタTF104B"における新たなエンジンとシャシーのパッケージングは、パフォーマンスアップをもたらしてくれるはずだ。F1でもっとも若いチームである我々が、この短期間で達成出来た成果を誇ることができるだろう」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「トヨタ自動車の張社長の見守る前で、5位と6位でフィニッシュするという、昨年のホッケンハイムにおける素晴らしいパフォーマンスは、私個人にとっても、昨シーズンのハイライトである。この週末は、新たな空力パッケージと新スペックのエンジンを持つ"トヨタTF104B"がデビューするが、昨年同様の結果を達成できることを望んでいる。F1は絶えず進化しており、シーズンを通してその進化に付いていくためには、各GPの週末で常に改良を続けて行かなくてはならない。"トヨタTF104B"は、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって新たな一歩となるが、我々はすでに、より長期的な視点で、来年のクルマである"トヨタTF105"の開発も見据えている。従って"トヨタTF105"の開発と平行して、今シーズン残されたレースのために、"トヨタTF104B"のさらなる開発も行っていく」