第12戦 ドイツGP 2004
2004年07月23日(金)
ドイツGP - 練習走行レポート
新たな「B」スペックのトヨタTF104は本日、F1世界選手権第12戦ドイツGPの行われるホッケンハイムにおいて上々のデビューを果たした。しかしながら、このクルマの真価は明日の練習走行と予選まで分からない。
最初の練習走行セッションでオリビエ・パニスは6番手のタイム、1分16秒484をマークした。彼の前には2人のテストドライバーと2人のブリヂストンタイヤユーザーが居たので、唯一比較対照になるのは改良型のマクラーレン・メルセデスを駆り、2週間前のシルバーストンで2位に入っているKライコネンの1分16秒318のみ。しかしながら、金曜日の段階で判断するというのは、燃料の量やタイヤの種類が定かではないので全く信頼性がない。
「きつい一日だった。新車を完全な状態で走らせるのは今日が初めてだったので膨大なデータ取りに追われた。われわれに与えられた2時間という時間の中で全ての作業をするのは大変だった」とパニスはコメントしている。
チームメイトのダ・マッタが加えて「新しい空力のパーツを装着してサーキットを走るのは初めてだった。これらのパーツは本当にできたてなのでテストも行えていない。このような状況の中、僕らは第2セッションでは、クルマのバランスを出す作業に終始した。どういう結果になるかは明日を待つしかない」とコメントしている。
テストドライバーのリカルド・ゾンタは、旧タイプのTF104でタイヤの比較テスト作業を行った。レースには出場しない旧タイプで作業を行うメリットがあるのかについてゾンタが説明してくれた「タイヤの摩耗については両車ほとんど同じなので、タイヤ選択の作業には依然として有効だ。ひとつ異なるのは、新型車がニュータイヤを装着したときに、よりパフォーマンスを発揮できるに違いないということだね」
フェラーリのMシューマッハーが第2セッションで1分15秒001の最速タイムをマーク。0.04秒差でマクラーレン・メルセデスのKライコネンが続き、3番手に昨年のホッケンハイム優勝者BMWウイリアムズのJPモントーヤが1分15秒167でつけ、その後ろにBARホンダのJバトンの1分15秒379。そしてケガでホームGPを欠場するRシューマッハーの代役、ウイリアムズのAピッツォニアが1分15秒470で5番手、BARホンダのテストドライバー、Aデビッドソンが0.1秒差の6番手。
リカルド・ゾンタが1分16秒200で10番手、ダ・マッタが1分17秒300、パニスが1分17秒419と、午前中の第1セッションよりも遅いタイムだったのは、第2セッションでユーズドタイヤによってロングランを行っていたためだ。
シャシー担当テクニカルディレクターのマイク・ガスコインは「あまりタイムを気にする必要はない。第2セッションは、テストのように使って、「B」スペックのクルマのバランスを良くし、新しい空力パーツのチェックに終始した。全体としても、明日に向けて最大限クルマを良くする作業に集中した。明日は、この改良型のクルマがどれだけの戦闘力を持っているかが明らかになるだろう」とコメントしている。
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