第12戦 ドイツGP 2004
2004年07月25日(日)
F1第12戦ドイツGP決勝 期待の“トヨタTF104B”真価を発揮出来ず
O.パニスが最後尾からの追い上げで14位。C.ダ・マッタはタイヤトラブルでリタイア
2004年7月25日(日)(ドイツ・ホッケンハイム発)
F1世界選手権第12戦ドイツGPの決勝レースが7月25日(日)ドイツのホッケンハイム・サーキットで行われた。
決勝日を迎えたホッケンハイム・サーキットは、朝から爽やかな快晴に恵まれて、午後2時の決勝レース時には、気温27度、路面温度46度、湿度39%というコンディション。フォーメーションラップを終えて、スターティンググリッドについたパナソニック・トヨタ・レーシングの2台であったが、9番手グリッドのオリビエ・パニスは、エンジンがストップ。スタート出来ず、最後尾から再びフォーメーションラップの後、レースがスタート。スタートで12位へと順位を上げたクリスチアーノ・ダ・マッタと共に、オリビエ・パニスは、最後尾からの猛追を開始した。しかし、39周目にクリスチアーノ・ダ・マッタは、タイヤのパンクからストップ。その後は、オリビエ・パニスが孤軍奮闘を見せるが、終盤58周目にタイヤのパンクから急遽予定外のピットインを強いられるなど不運も重なり14位でチェッカーフラッグ。改良型“トヨタTF104B”のコンスタントな速さは発揮したものの、成果へと結びつけることは出来なかった。
優勝は、M.シューマッハ(フェラーリ)であった。
オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/09B
決勝:14位 65周/66周
「スターティンググリッドでエンジンをストップさせてしまい、最後尾スタートとなってしまったことに、とても失望している。今シーズン、クリスチアーノ・ダ・マッタともども、内容は異なるにしても、この問題に遭遇してきた。時としてドライバーは、誤りを犯すこともあるが、今後、問題の発生を防ぐために、対策を講じるべきだ。ただ、“TF104B”の戦闘力は高く、とても速いラップタイムを刻むことが出来た。我々は、さらに“TF104B”の開発に集中し、今後のレースへと改良を進めたい」
クリスチアーノ・ダ・マッタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/10B
決勝:リタイア 38周/66周
「レース中に、“TF104B”のリアから振動は感じたが、突然、リタイアへと追い込まれてしまった。リアの右側タイヤがパンクしてしまったが、原因はデータを調べなければ解析出来ない。今日のスタートは上手くいったが、直後から先行車に阻まれるなど苦戦を強いられた。しかし、“TF104B”のスピードは速く、とても手応えのある週末でもあった。燃料フルタンクでさえも、素晴らしいラップタイムで走れたことが、それを裏付けている」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「レースのスタートで、オリビエ・パニスがスタート出来ず、最後尾スタートとなってしまったことが敗因の全てで、さらにタイヤのパンクという不運もあり、“TF104B”の真価を発揮出来なかった。次戦ハンガリーでは、“TF104B”の性能をフルに引き出してポイント獲得へと挑みたい」
冨田 務 : TMG会長兼チーム代表
「極めて期待はずれの結果となってしまったが、“TF104B”にとって最初のレースから多くの手応えを得た。レース中に4番目の最速タイムをマークするなど、ポイント獲得さえも可能なペースを保っていた。しかし、オリビエ・パニスが、グリッドからスタート出来なかった瞬間に、我々の戦いは終わってしまった。その後は、最後尾からの追い上げに時間を費やし、上位進出は叶わなかった。また、クリスチアーノ・ダ・マッタのパンクは、ミシュランと原因を究明せねばならない。ただし、“TF104B”は、速いペースを保ち、両ドライバー共に戦闘力のあるラップタイムをマークしている。従って、ポイントを獲得出来なかったことは残念だが、このドイツGPでの“TF104B”のパフォーマンスには、満足している」
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