第13戦 ハンガリーGP 2004
2004年08月15日(日)
ハンガリーGP - 決勝レポート
ブタペストで行われたハンガリーGP決勝で、パナソニック・トヨタ・レーシングのオリビエ・パニスが、残念な予選13番手という苦しいポジションから、11位フィニッシュを遂げた。
「モンテカルロと並んでハンガリーは、シーズン中最も追い抜きが難しいサーキットだ。好調だった練習走行の後、予選でもっと上位に行けたのに、実力を発揮できなかったのは残念だったし、驚きでもあった。決勝のスタートは良く、Mウエーバーにほぼ並びかけたけど、その後、大きく順位を下げざるをえなくなった」とパニスはコメントしている。
パニスは、1コーナーでリカルド・ゾンタがジョーダンのGパンターノに追突され、スピンしたアクシデントに巻き込まれて、大きく遅れてしまった。パニスは1周目を15位で通過、ゾンタは最後尾にまで順位を落とした。クリスチアーノ・ダ・マッタに替わって初参戦したゾンタは、その後32周して電気系のトラブルでリタイヤした。
「結果には当然がっかりだよ。良いスタートを切って、ポジションをいくつかアップし、1コーナーに進入していったんだ。でも、1コーナーはかなり混雑していて、後ろからジョーダンのクルマに追突されてしまった。それでスピンをし、最後尾まで落ちてしまった。それからは、追い抜きがとても難しいこのコースで、順位を上げていかなくてはならなかった。いくつか順位を挽回したけど、最後に突然クルマがパワーを失って、止まらざるを得なくなったんだ。電気系によるトラブルだったけど、データから正確に原因を分析しなくてはならないね。レースドライバーとしての新しい役目をチームのおかげで難なくやり遂げることができたし、スパではもっと頑張りたいと思っている」とゾンタはコメントしている。
レースはフェラーリによる7回目の1-2フィニッシュで幕を閉じ、フェラーリは6年連続のコンストラクターズ選手権を獲得した。MシューマッハーはチームメイトのRバリチェロを従えて13レース目で12勝を記録、3位にはルノーのFアロンソ、4位にBMWウイリアムズのJPモントーヤ、以下BARホンダのJバトンと佐藤琢磨が続き、BMWウイリアムズのAピッツオニア、そしてザウバー・ペトロナスのGフィジケラの順でポイントを獲得した。
シャシー担当のテクニカルディレクターのマイク・ガスコインは「このレースは、チーム全員の努力によって、たぶん最も安定した週末のひとつだったと思う。決勝のペースはホッケンハイムと同等だったし、練習走行でも良かった。しかし、その調子が予選では発揮できなかった。それで、他のミシュランタイヤユーザーに0.5秒ほど後れを取ってしまった。これによって集団に埋もれ、1周目に起こりがちなひどいアクシデントにも巻き込まれてしまった。両ドライバー共に良いスタートを切ったが、パンターノによるアクシデントによって遅れた。前との間隔があけば、パニスは好調なペースで周回した。モントーヤやバトンと同じペースで走行しているにもかかわらず、青旗を提示され、彼らを先行させざるを得なかった。もし最後の2スティントを彼の好調なペースのまま走行できたのなら、順位をもっと上げられていたはずだ」とコメントしている。
F1サーカスは、スケジュールの中でも最速のサーキット達、スパに今月末、そして9月にはモンツァに移動する。これらのコースはTF104B向きであり、強力なエンジンパフォーマンスをフルに活かせる。
ハンガロリンクで、パナソニック・トヨタ・レーシングは、初めて気球でノンストップ世界1周を達成したスイスの熱気球家ベルナルド・ピッカードの訪問を受け、彼はピットでTF104Bのコクピットに収まった。また、バーニー・エクレストンのゲストとして、サッカープレーヤーのロベルト・カルロスがチームのモーターホームを訪れている。
- トヨタ自動車 モータースポーツ カーレースカテゴリー