第13戦 ハンガリーGP 2004
2004年08月15日(日)
F1第13戦ハンガリーGP決勝 苦渋の予選グリッドから巻き返しならず
O.パニスが孤軍奮闘11位。“トヨタTF104B”初レースのR.ゾンタは無念のリタイア
2004年8月15日(日)(ハンガリー・ハンガロリンク発)
F1世界選手権第13戦ハンガリーGPの決勝レースが8月15日(日)ハンガリーのハンガロリンクで行われた。
決勝日を迎えたハンガロリンクは、昨夜の雨もあがり、曇り空ながらドライコンディション。午後2時の決勝レース時には、気温25度、路面温度42度、湿度40%の下で70周のスタートが切られた。パナソニック・トヨタ・レーシングの2台は、オリビエ・パニスが13番手グリッド、“トヨタTF104B”での初レースとなるリカルド・ゾンタは15番手グリッドからスタート。しかし、リカルド・ゾンタは第1コーナーで他車と接触。スピンを喫して大きく後退。1周目を終えて、オリビエ・パニスが15位、リカルド・ゾンタは19位からの追い上げとなった。しかし、追い越しの難しいハンガロリンクでの巻き返しに苦戦。さらに32周目には、リカルド・ゾンタが、電気系のトラブルに見舞われ戦列を去り、孤軍奮闘となったオリビエ・パニスが、11位まで順位を上げてチェッカーフラッグを受けた。
優勝は、M.シューマッハ(フェラーリ)であった。
オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/09B
決勝:11位 69周/70周
「あまり上手いスタートは切れず、2、3位順位を落としてしまったが、第1コーナーはクリア出来た。以後は、ポジションを回復するためにベストを尽くし、チームも一丸となって頑張ってくれた。この週末に、2、3の問題はあったが、大きな問題ではなく、レース中も充分な手応えがあっただけに、13番手グリッドからのスタートというのが痛手だった。TF104Bの持つスピードを考えれば、より、上位のグリッドからスタート出来ていれば、ポイントの獲得も可能だったはずだ」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/10B
決勝:リタイア 31周/70周
「当然今日のハンガリーGPの結果にはがっかりしている。まさか、デビューレースがこのような結果に終わるとは予想もしていなかった。スタートも上手く行き、順位を上げて、第1コーナーに進入したが、他車に追突されて、スピンを喫し、後退せざるを得なかった。そして、追い抜きのとても難しいコースで、ポジションを上げていったが、突然パワーを失い、ストップ。それ以上の追撃は叶わなかった。電気系のトラブルと思われるが、データを解析し、原因は究明せねばならない。レースドライバーというチャンスを与えてくれたチームに感謝するとともに、次戦ベルギーGPでは、さらに高いパフォーマンスを発揮したい」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「追い越しの難しいハンガロリンクでベストは尽くしたが、持てる力を十分発揮出来なかった。次戦ベルギーGPは、我々の得意なサーキットのひとつなので全力を尽くしてポイント獲得を目指す」
冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「再び苦戦を強いられた。それも、1周目を終えた時点でさらに厳しいものとなってしまった。リカルド・ゾンタは、素晴らしいスタートを切ったが、第1コーナーで、他車の混乱に巻き込まれ、大きく後退してしまい、オリビエ・パニスは、スタートに失敗し後退してしまった。それからは、追い抜きにレースの前半を費やすことになってしまった。また、リカルド・ゾンタのタイヤが不調となり、2度目のピットストップを早めたが、その後に、電気系トラブルを抱えてレースを諦めざるを得なかった。オリビエ・パニスは、2度目のピットストップ後に、他車に影響されない位置でコースインさせることが出来たが、その時のラップタイムは、他のミシュランタイヤ装着車より群を抜いていた。予選で上位グリッドを確保出来なかったことが敗因だが、決勝レース中盤戦以降のラップタイムは、予選で上位グリッドを得られれば、上位グループで戦えることを示している。我々は、次戦ベルギーGPからの5戦で、それを実証せねばならない」
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