第14戦 ベルギーGP 2004

2004年08月24日(火)

第14戦ベルギーGP F1GP開催復帰の“スパ”で巻き返しに期待

進化型“トヨタTF104B”に改善を加え、伝統の高速テクニカルサーキットに挑戦

2004年8月24日(火)(ベルギー・スパ・フランコルシャン発)

F1世界選手権第14戦は、1ヶ月に及ぶテスト禁止期間を経て、ベルギーGPからシリーズ終盤戦へと戦いを進める。

伝統のサーキットでもあるスパ・フランコルシャンで行われるベルギーGPは、昨年、F1カレンダーから外されたが、今年は1年ぶりに再びグランプリサーキットとしてシリーズに組み込まれた。1周6.973kmのサーキットは、一般公道と常設サーキットを組み合わせ、ハイスピードの区間とチャレンジングなコーナーを併せ持つ、シリーズ最長のコースでもある。

2002年に行われた、前回のベルギーGPをデビューシーズンとして戦ったパナソニック・トヨタ・レーシングは、予選9番手と13番手を獲得。決勝レースでは7位と9位に2台揃ってトップ10フィニッシュを果たしている。

リカルド・ゾンタ : カーナンバー16
「多くのドライバー同様、私にとってもスパ・フランコルシャンは最高にチャレンジングかつ楽しめるサーキットの一つだ。一周ほぼ7kmに渡るコースは、F1カレンダーの中で文句無く最長であり、その中には多くのテクニカルなセクションが含まれている。スパは全てのドライバー及びF1カーの強さも弱さも全て浮き彫りにする。我々の“トヨタTF104B”のパッケージは、中高速サーキットであるスパのキャラクターに合っていると思うし、この週末はポイント獲得の良いチャンスとなることを期待している。スパは他のどのサーキットにも似ておらず、特にタイヤ選択において、テストで予測するのが非常に難しいサーキットの一つである。そのため、金曜日の公式練習は非常に重要となる。しかし、残念な結果に終わってしまったハンガリーGPでのパナソニック・トヨタ・レーシングのレースドライバーデビュー戦の後も、私は非常にリラックスしており、心機一転ベルギーGPで全力を尽くす準備は出来ている」

オリビエ・パニス : カーナンバー17
「リカルド・ゾンタと私はチームと共に、先週末、ケルン市街で行われた“トヨタ・シティ・グランプリ”のF1デモンストレーションランに参加し、素晴らしい時を過ごした。私は昨年型の“TF103”、リカルド・ゾンタは今年の“TF104”をドライブしたが、想像以上の盛り上がりの中で、応援してくれる地元のファン達に、恩返しをする良い機会だったと思う。ベルギーGPへ立ち向かうにあたって、このGPがパナソニック・トヨタ・レーシングにとって、好成果への転機となることを望んでいる。私がスパをF1カレンダーの中で最良のサーキットだと思っていることは誰もが知っているが、この長く、高速なサーキットが我々の“トヨタTF104B”に適しており、パワフルな“RVX-04”エンジンのパワーを思う存分発揮できると私は信じている。そして、それは数多くの戦略が活かせるということであり、きっと、エキサイティングな週末になるはずだ」

ライアン・ブリスコ : カーナンバー38
「2週間前のハンガリーGPで初めてF1の公式練習を経験することが出来、非常に満足しているが、再びベルギーGPの公式練習でさらにレベルアップしたいと願っている。多くのF1ドライバーとは異なり、私はこのスパでのレース経験が、昨年、英国F3選手権の特別開催イベントに出場した一度しかない。素晴らしいサーキットだった記憶はあるが、F1カーで走ればそれはもっと驚愕すべきものになるだろう。前戦ハンガリーGPは、とても良い経験となったが、次戦ベルギーGPではもっとうまくやれる自信がある。私のチームの中での役割は、金曜日の公式練習で最良のタイヤコンパウンドと、セットアップを見つけだすことに重点が置かれているが、それは、続く予選及び決勝レースで我々がどう過ごすかを決定する重要なポイントである」

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「ベルギーGPがF1カレンダーに戻ってきたことは素晴らしいことだ。スパ・フランコルシャンは、どのドライバーにとっても、エンジニアにとっても独特の技術チャレンジを要求される。この週末に向けて、細かな空力の改良を行い、ストレートでの最高速と、コーナーでのグリップを両立させるために、ダウンフォースを減らすことに努力した。スパは今シーズン戦ってきたサーキットの中でも、熾烈な争いが予想出来るサーキットだが、だからこそ、我々は進化改良型“トヨタTF104B”の改善を続け、残る5戦で明確な結果を出さなくてはならない」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「第12戦ドイツGPで進化改良型の“トヨタTF104B”をデビューさせ、第13戦ハンガリーGPでドライバーとチーム体制の変更を行ってきた。スパで行われる第14戦ベルギーGPは、これらの変更による本当のパフォーマンスを証明せねばならないと考えている。ベルギーには、トヨタ自動車のヨーロッパにおける活動の拠点があり、多くの関係者が応援してくれる。2004年シーズンも残すところ5レースとなったが、我々はポイント獲得へ向け全力と尽くす。そして、スパでその好機が訪れると確信している」