第14戦 ベルギーGP 2004
2004年08月27日(金)
ベルギーGP - 練習走行レポート
ほとんどのドライバーに人気のあるスパ-フランコルシャンサーキットに、F1が1年ぶりに戻ってきて、2004年の選手権第14戦が行われる。ドライバーをひるませるオールージュコーナーは、レーシングサーキットの中で最も攻め甲斐がある。そのコーナーでパナソニック・トヨタ・レーシングのテストドライバー、ライアン・ブリスコが練習走行の第2セッションで大きなアクシデントを起こした。
クラッシュは、タイヤのパンクが原因だった。ブリスコはガードレールにスピンしながら突っ込み、左側の前後ホイールがとれてしまった。彼は自力でクルマから降り、検査のためにサーキットのメディカルセンターに向かった。その場ではクラッシュによるケガは発見されなかったが、打撲した腕の精密検査のために、23歳のオーストラリア人ドライバーは、リエージの病院に搬送された。
レースドライバーのオリビエ・パニスが1分46秒528、リカルド・ゾンタは1分46秒902で初日の練習走行を14番手と15番手でそれぞれ終えている。決勝レースに向けての準備が中心だったため、タイムは伸びなかった。
「僕は、このサーキットが本当に好きだ。これこそレーシングサーキットと呼べるものだし、クルマの調子も良かった。明日の天候は悪くなる可能性があるから、今日の2回のセッションで決勝に向けて多くのことを行った」とパニスはコメントしている。
ゾンタもパニスと同じく天候について、そして重要なのはレースに向けての準備だとコメントしている。
今日のトップタイムはマクラーレン・メルセデスのKライコネンの1分44秒701。2番手にBARホンダのJバトン、1分45秒015。このベルギーで7度目のタイトル獲得に向けてウォームアップを開始しているMシューマッハーは3番手の1分45秒137、以下BARの2人Aデイビッドソンが1分45秒437、佐藤琢磨が1分45秒451。そして6番手にマクラーレン・メルセデスのDクルサード1分45秒507の順。
ブリスコのアクシデントについてシャシー担当のテクニカルディレクター、マイク・ガスコインは「コーナーの手前のストレートで完全にタイヤがパンクして、ライアンはスピンし、それで右側の壁にぶつかってしまった。たぶん、バスストップシケインで破片をタイヤが踏んで、オールージュに向かう下りで、かなりエアーが抜けたということがデータからも明らかに分かる。全体としてはパナソニック・トヨタ・レーシングにとっては充実した初日であった。最も良かったのはライアンがアクシデントに見舞われたが無事であったこと。その他の2台には問題はなく早々にタイヤの選択も行うことができた。その後われわれは日曜日の決勝に向けてのセットアップに集中した。作業が順調に進んだことは良かったし、週末に向け自信がある。後は天候がどうなるかだ」とコメントしている。
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