第14戦 ベルギーGP 2004

2004年08月28日(土)

ベルギーGP予選 ウェットコンディションの予選でトップ10入り

不安定な天候の下、O.パニスが予選9番手、R.ゾンタは予選20番手から決勝へ

2004年8月28日(土)(ベルギー・スパ・フランコルシャン発)

F1世界選手権第14戦ベルギーGPの公式練習3回目と4回目に続き、公式予選が行われた。

午前9時から予定されていた公式練習3回目は、濃霧のため、2度にわたってスタート延期の後、救急用のヘリコプターが飛べないとの判断からキャンセル。その後、午前10時15分から予定されていた公式練習4回目も30分スタートが遅れ、午前10時45分から15分のみ行われることとなった。この公式練習4回目では、リカルド・ゾンタが2分02秒175で11番手。オリビエ・パニスは、濡れた路面でコースオフを喫したが、コースに復帰し、2分02秒592の15番手につけ、午後の予選に臨むことになった。

午後1時から行われた公式予選1回目は、相変わらず雨空の下、気温18度、路面温度19度、湿度93%のウェットコンディションで始められた。前戦ハンガリーGPの決勝レース成績順で、11番目にコースインしたオリビエ・パニスは2分01秒472で18番手。18番目にコースインしたリカルド・ゾンタは中盤のプーホンコーナーで無念のコースアウト。コースへ復帰したがタイム未計測となった。その後、午後2時から行われた決勝グリッドを決める予選2回目は、予選1回目の計測タイムの逆順でタイムアタック。1番目にコースインしたリカルド・ゾンタは、2分03秒895で予選20番手。その後3番目にコースインしたオリビエ・パニスは、変わりやすい天候の下で1分59秒552の好タイムをマークし、予選9番手グリッドから明日の決勝レースに臨むことになった。

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/09B
  予選1回目: 18番手 2分01秒472(トップと7.717秒差)
  予選2回目:  9番手 1分59秒552(トップと3.320秒差)
  スターティンググリッド: 9番手
「今日の予選は良かった。ウェットタイヤで良い走りができたし、チームは難しい状況下で全てをうまく進めてくれた。我々は今週末、他のミシュランタイヤ・ユーザーと比べて異なるコンパウンドのタイヤを選択し、それは昨日のドライコンディションでの公式練習でうまく性能が発揮された。そして、9番手グリッドの確保と我々が選択した戦略とタイヤで、私は明日の決勝レースでの確かな手応えを確信している」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/10B
  予選1回目: 20番手 タイム未計測
  予選2回目: 20番手 2分03秒895(トップと7.663秒差) 
  スターティンググリッド:20番手
「予選1回目での失敗が、グリッドに大きく影響してしまった。午前中の大雨が、路面のグリップを無くし、とても滑りやすい白線に乗ってしまい、コースオフを喫してしまった。予選2回目へと、チームは、信じられないほどの作業で、修復してくれたが、空力パーツのいくつかは、破損しており、予選2回目は厳しいものとなってしまった。チームには、本当に申し訳ないと思っているが、チームの戦略が功を奏し、何とか良い成果が得られることを願っている」

マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「このような天候下の予選では、常に運に左右されるものだが、今日は我々の2人のドライバーがその明暗を分かち合うことになってしまった。予選1回目で、リカルド・ゾンタは、コーナーで縁石に乗り上げ、コントロールを失ってしまった。幸いにもそれほど激しくバリアに当たることはなかったが、車体後部とアンダートレイにダメージを受け、交換が必要となってしまった。その交換にはわずか数分しか猶予が無く、予選2回目では何とか時間通りに車をスタートさせることが出来たが、いくつかの部品交換は間に合わず、タイムアタックに影響してしまった。オリビエ・パニスは予選1回目で、車のバランスに不満を持っていたが、それらは全て改善でき、素晴らしい予選タイムを叩き出してくれた。予選2回目終盤の天候も我々に味方したとは思うが、オリビエ・パニスは、明日の決勝を、とても有望な9番手グリッドからスタートを切ることが出来ることとなった。明日の決勝レースでも良いパフォーマンスを発揮出来るはずだ」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「典型的なスパの難しい天候の中で予選となったが、オリビエ・パニスが完璧なアタックをしてくれた。一方、リカルド・ゾンタは、予選1回目のスピンで受けた車のダメージを修復しきれずにアタックしたため、車が安定しなかった。明日は、我々の決勝レースを見据えた戦略がさらに効果を発揮すると確信している」