第14戦 ベルギーGP 2004

2004年08月29日(日)

第14戦ベルギーGP O.パニスが波乱克服8位入賞ポイント獲得

R.ゾンタは最後尾スタートながら健闘し4位へ躍進。しかし、残り3周で痛恨の戦線離脱

2004年8月29日(日)(ベルギー・スパ・フランコルシャン発)

F1世界選手権第14戦ベルギーGPの決勝レースが8月29日(日)ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで行われた。

悪天候の予選からうって変わり好天に恵まれたスパ・フランコルシャンは、ドライコンディション、気温20度、路面温度22度、湿度61%の下で、午後2時に44周にわたる決勝レースのスタートが切られた。しかし、スタート直後の1周目から4台が接触して、セーフティカーが導入される波乱の幕開け。9番手からスタートを切ったオリビエ・パニスも、第1コーナーで他車と接触したが、ピットインし、修復して13位で戦列復帰。一方、20番手グリッドからスタートを切ったリカルド・ゾンタは、順調にポジションをアップし、10番手で4周目の再スタートから序盤戦へと挑んだ。リカルド・ゾンタは、その後も着実にポジションを上げ、波乱のレースで、3度目のセーフティカー導入となった37周目には4位まで躍進する大健闘。しかし、残り3周となった再スタートで、不運のエンジントラブルに見舞われ、ストップ。オリビエ・パニスは、着実に8位でフィニッシュし、ポイント獲得を果たした。

優勝は、K.ライコネン(マクラーレン・メルセデス)であった。

オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/09B
  決勝: 8位  44周/44周
「スタートしてすぐに、前車と接触し、ピットへ戻りフロントウィングとタイヤの交換をせねばならなかった。その結果、大きく後退してしまったが、ポジションを回復するために全力を尽くし、とくに大きな問題も無くレースを戦い、躍進することが出来た。しかし、セーフティカー導入後の再スタートでは、我々が選択したハードコンパウンドのタイヤを温めることは難しく、2台に先行を許してしまった。ポイントの獲得は成果と言えるが、本来ならば、より多くのポイントを獲得出来たはずのレースであった。今シーズン初めてのエンジントラブルが起きてしまい、リカルド・ゾンタとチームと共に、とても悔しい思いをしている」

リカルド・ゾンタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/10B
  決勝:10位  41周/44周
「昨日の予選では苦戦を強いられたが、今日の決勝では、エンジントラブルに見舞われるまでは、快調で、4位までポジションを上げることが出来た。残り3周を残して、4位入賞を確信していた。私が何年もの間、待ち続けてきたチャンスだっただけに、この結果にはとても失望している。ただ、レースを通じてハードに攻め続け、終盤は、フェラーリと互角に周回を重ねることが出来たことは素晴らしいことだと思う。チームは、ここスパでポテンシャルを実証できたと思うし、全てのスタッフのハードワークに感謝している」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「今日のベルギーGPは、とても厳しく、パナソニック・トヨタ・レーシングに励みとなるレースだった。我々のミシュラン・タイヤの選択やレース戦略の全てがうまく運んでいただけに、結果にはがっかりしている。残りわずか3周という時点で4位という好ポジションにつけており、そこでのエンジントラブルは本当に残念だ。これまでシーズンを通して、我々のエンジンの信頼性は非常に高かっただけに、今回のトラブルの原因を調査しなくてはならないが、悲観はしていない。レースでの戦略は期待以上に上手くいったし、この週末、チームは高度にプロフェッショナルな仕事を成し遂げてくれた。オリビエ・パニスが獲得した貴重なポイントをケルンへ持ち帰り、次戦モンツァでのイタリアGPへと体制を備える」

高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター 
「波乱のレースの中で、満足のいく結果が残せなくてとても悔しい。両ドライバー共全力で戦ってくれたが、リカルド・ゾンタに思いがけないエンジントラブルが出てしまった。気持ちを切り換え、次のモンツァに全力で挑戦する」