第15戦 イタリアGP 2004

2004年09月07日(火)

第15戦イタリアGP 心機一転F1GP最速の超高速サーキットに挑戦

“RVX-04”エンジンのハイパワーを活かし、ヨーロッパラウンド最終戦でポイント獲得へ

2004年9月7日(火)(イタリア・モンツァ発)

F1世界選手権は、今シーズンのヨーロッパラウンド最終戦となる、第15戦イタリアGPを迎える。

前戦ベルギーGPで、オリビエ・パニスがポイント獲得を果たしたパナソニック・トヨタ・レーシングは、8月のテスト禁止期間を終えた9月1日から、イタリアGPの行われるモンツァ・サーキットで3日間のF1合同テストに参加。イタリアGPへの有意義なデータを収集した。

今年で53回目を数えるイタリアGPは、ミラノ近郊に位置するモンツァ・サーキットで行われる。1周5.793kmのサーキットは、平均時速が250km/hを越える超高速サーキット。低いダウンフォースセッティングが必要となり、低速セクションではメカニカルグリップも重要となる。

昨年のイタリアGPで、パナソニック・トヨタ・レーシングは予選9番手と12番手からスタートを切ったが、決勝では2台共にトラブルに見舞われ、完走はならなかった。

リカルド・ゾンタ : カーナンバー16
「前戦ベルギーGPで4位を走行する姿を、人々に披露出来たことは、私とチームにとって大変自信を増す出来事だった。レースコンディションにおいて、車はとても調子良く、“TF104B”のパッケージで最大の結果を得るために、どこまでハードにプッシュ出来るかを知ることも出来た。今週末のモンツァは、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって、他の速度の遅いサーキットよりも、はるかに良い結果を得るチャンスだと信じている。しかし、ポイントを獲得するためには、まだまだハードに努力を続けていく必要がある。イタリアGPは、今シーズン最後のヨーロッパラウンドとなるが、ここで良い結果を得て、新たなシーズン終盤スケジュールとなる中国、日本、ブラジルへと勢いを付けて臨みたい」

オリビエ・パニス : カーナンバー17
「今週末のイタリアGPへ向けて、非常にポジティブに臨んでいる。我々にはとても強力なエンジンがあり、それはモンツァの長いストレートで心強い武器となるはずだ。また、“TF104B”は空力的にも改善されたシャシーを持っており、アドバンテージは高いと思う。耐久性の高いタイヤを得て、ノートラブルでレースを戦うことが出来れば、ポイント獲得は可能なはずだ。しかし、我々がどの程度のレベルにいるか判断することは難しい。他のチームも先週行われたモンツァテストの結果に基づいて臨むと思うが、他のチームがどのようなテストを行っていたかわからないからだ。とはいえ、ベルギーGPで1ポイントを獲得したので、次の我々の目標は、コンストラクターズ選手権でポジションを上げることにある。現在我々は8位につけているが、全力を尽くしてトップ6とのギャップを縮めていかねばならない」

ライアン・ブリスコ : カーナンバー38
「モンツァはF1GP開催サーキットの中でも最速のサーキットであり、運転するのが非常に楽しいサーキットだ。私は他のフォーミュラ・カテゴリーでも何度か走ったことがあるが、F1カーで走るのは格別だ。とても長いストレートを備えたサーキットの一つであり、ハイスピードを実感できる。フィニッシュラインのストレートでは、F1サーキットで最速の、360km/h以上に達する。しかし、その直後に控えるシケインは1速ギアまで落とす超低速であり、非常にハードなブレーキングが強いられる。ブレーキングポイントは重要であり、完璧なブレーキを行うために集中しなければならない。また、ブレーキングのミスも犯しやすく、追い越しのチャンスも訪れる、レースを面白くするポイントである。シケインは非常にタイトだが縁石はフラットで、通過は容易だ」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「レースを戦う上において、前戦ベルギーGPは、トヨタの短いF1での戦歴の中でも、ベストなパフォーマンスを発揮したレースの一つであり、継続的な成長を証明するものだと思う。ベルギーGPで、我々の戦略を妨げたエンジンのトラブルは、ベアリングに起因するものだったが、我々はこのトラブルの再発を防ぐためにあらゆることを行ってきた。パナソニック・トヨタ・レーシングの総力をあげて、イタリアGPでの成功へと体制を整えた。“TF104B”の強さを発揮出来るであろう、モンツァの超高速サーキットで、結果が得られることを期待している。我々は、チャレンジングなシーズンで、数多くのハードルを克服してきた。モンツァでポイントが獲得出来れば、飛躍へと繋がるはずだ」