第16戦 中国GP 2004

2004年09月21日(火)

初開催の第16戦中国GP パナソニック・トヨタ・レーシング 未知への挑戦

新設なった上海・サーキットで、ポイント獲得を目指し、シリーズ終盤戦へ突入

2004年9月21日(火)(中国・上海発)

ヨーロッパラウンドでの激戦を終えた2004年シーズンのF1世界選手権は、3戦を残すのみとなり、初開催で注目を集める第16戦中国GPを迎える。

中国GPの行われる上海・インターナショナル・サーキットは、上海市街から北西に約80Kmほどの自動車産業地域「汽車城」の中心に新たに造られた新設サーキット。全長5.451Kmのコースは、上海を象徴する「上」の字をイメージしてレイアウトされ、右コーナー、左コーナー共に7箇所づつ、合計14のコーナーで構成されている。比較的低速コーナーが多く、強めのダウンフォースセッティングが必要と言われているが、どのチームにとっても未知のサーキットで、中国で初めてのF1GPが行われる。

リカルド・ゾンタ : カーナンバー16
「私は本当に中国GPを楽しみにしている。ドライバーとして、新しいサーキットを訪れるのは常に楽しく、中国がF1シリーズに加わったということは重要だ。全く新しいサーキットなので、パナソニック・トヨタ・レーシングがこの週末どのような成果を上げられるかを予測することは不可能だが、金曜日の公式練習を走り終えた後には、手掛かりを得られるはずだ。公式練習における最初の一時間が非常に重要であり、サーキットを知り、サーキット及びクルマの限界を見出さなければならない。レイアウトを見る限り、非常に低速なサーキットの様だが、ドライブして楽しいかどうかは実際に走ってみるまで分からない」

オリビエ・パニス : カーナンバー17
「中国に行くことが出来、とても嬉しい。新しいレースというのはいつでもエキサイティングだ。とくに、今回は、新しい国と文化を経験することになり、これまでと大きく異なる。中国と上海は、多くの人口を背景に巨大なビジネスセンターとして、世界中の注目を集めている。従って、F1レースが行われることと、中国がハイテクノロジーなイベントを行うというということがとても良い相乗効果を生むはずだ。レースの週末を前に、エンジニアと共にサーキットを回るつもりだが、金曜日の最初の公式練習では、セットアップで冒険することなくコースの習得に専念することになるだろう。まず変更を施す前に、スピードを見極めなくてはならない。ただ、サーキットのデザインは、とても良さそうに見えるが、ドライバーにはチャレンジングなものとなりそうだ」

ライアン・ブリスコ : カーナンバー38
「中国GPにおける金曜日の私の役割は、いつもに増して重要なものになるだろう。チームは、我々が得られるであろうほんの小さな情報も必要としている。タイヤ評価は通常以上に困難になるであろうし、100%のセットアップを見出すのは無理としても、ベストのセッティングを得るために努力せねばならない。もちろん、新しいサーキットは、最初は非常に滑りやすく、決勝に向けて徐々にグリップは改善されていくだろう。従って、金曜日得られたデータを決勝レースへ、どう活かすかという努力も重ねなくてはならない。皆と同様、私も中国に注目しており、壮観な上海を訪れることを楽しみにしている」

冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「拡大を続ける中国は、トヨタにとって極めて重要な市場であり、今週末の中国GPへの参加が、我々の成長にとって有益なものとなることを望んでいる。中国の潜在顧客への販売拡張を考えてもトヨタをアピールする絶好の機会ともいえる。他の全てのF1チーム同様、パナソニック・トヨタ・レーシングにとって上海・インターナショナル・サーキットは初めてのサーキットである。我々は経験も、サーキットデータの持ち合わせも無く、セットアップの最適化のためにも、金曜日の公式練習で、迅速かつ効率的な作業が重要になる。しかし、この週末、我々のTF104Bが、最大のパフォーマンスを発揮するためにも、チームとドライバーに、全幅の信頼を置いている」