第16戦 中国GP 2004
2004年09月26日(日)
第16戦初開催の中国GP 孤軍奮闘のO.パニスが14位フィニッシュ
R.ゾンタは、序盤戦でポイント争いに加わるもリタイア。次戦日本GPの雪辱戦に期待
2004年9月26日(日)(中国・上海発)
F1世界選手権第16戦中国GPの決勝レースが9月26日(日)中国・上海郊外の上海・インターナショナル・サーキットで行われた。
F1GP中国初開催で注目を集める上海インターナショナル・サーキットには、朝早くから15万人を超える大観衆が詰めかけ、初めて目にする究極のバトルを待ちわびた。午前中からの曇り空は、午後になって、時折雲の切れ間から、強烈な太陽が射すという変わりやすい天候。しかし、気温は上昇、午後2時の決勝レースは、気温29度、路面温度37度、湿度61%というコンディションで、56周にわたるバトルがスタートした。しかし、予選8番手のオリビエ・パニスは、スタートで出遅れ17位と大きく後退。9位へと順位を上げたリカルド・ゾンタと序盤戦に突入。リカルド・ゾンタは、2回目の給油ピットインまではポイント争いを展開していたが、不運にも35周目にギアトラブルに見舞われ、リタイア。その後は、オリビエ・パニスの孤軍奮闘となったが、ポイント圏内への追い上げはならず、14位でフィニッシュ。次戦日本GPでの雪辱戦に期待を繋ぐこととなった。優勝は、R.バリチェロ(フェラーリ)であった。
オリビエ・パニス : カーナンバー17 シャシー:TF104/09B
決勝: 14位 55周/56周
「スタートでの問題が、今日の中国GPでポイントを獲得するチャンスを消し去ってしまった。スタートの瞬間エンジンが止まりそうになり、第1コーナーまでに、大きく出遅れてしまった。今後は、同様の問題を起こさないためにも解決策を見出さねばならない。昨日の予選で成果を挙げただけに、本当にがっかりしている。レース中は、TF104Bは、好調だっただけに、とても惜しい結果であり、チームにとっても残念としか言いようが無い」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー16 シャシー:TF104/10B
決勝: リタイア 35周/56周
「スタートも上手く行き、序盤から順調にポジションを上げることが出来た。TF104Bも調子良く、高い戦闘力を発揮して他車と戦っていた。上位への追い越しのチャンスは、訪れなかったが、着実にプレッシャーはかけ続けていた。しかし、最後の給油ピットイン後に5速ギアを失ってしまい、戦列を去ることになってしまった。我々が、今日のレースで1ポイントを獲得出来たはずだと思うと、とても期待はずれとなってしまった」
冨田 務 : TMG会長 兼 チーム代表
「オリビエ・パニスは、スタートでエンジンが止まりそうになったことで、成すすべを失ってしまった。その後は、厳しいレースとなったが、完走出来たことが、せめてもの救いとなった。予選での成果が、あがっていただけに、本来ならば、結果が得られていたはずだ。リカルド・ゾンタは、スタートから、一気に9位へと躍進。序盤戦から健闘しており、5速ギアを失ってピットインするまで、ポイントの獲得を確信していた。ギア・ボックスには、高い信頼性を得ていたので、今日起きた問題は、徹底的に究明せねばならない。初めての中国GPに期待していただけに、本当に期待はずれの結果となってしまった。次戦日本GPでは、日本のファン、そしてトヨタファミリーの声援に応えるためにも、成果を挙げるべく全力で臨む」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「オリビエ・パニスがスタートで出遅れたのが、苦戦の始まりだった。リカルド・ゾンタもポイント圏内で頑張ってくれていたが、ギア・ボックストラブルを抱えてしまい戦列を去ってしまった。ただ、レースのラップタイムは、トップグループにも遜色なく、次戦日本GPでは、何としてでも雪辱を晴らしたい」
パナソニック・トヨタ・レーシングは、次戦日本GPへ向け、9月28日から30日の3日間、南スペインのヘレス・サーキットで行われるF1合同テストに参加する。先週、シルバー・ストーンサーキットで初めてTF104Bをテストしたヤルノ・トゥルーリが、テストを行う。また、レースドライバーのオリビエ・パニスとリカルド・ゾンタが中国GP後、日本GPまでの間、アジア地域に滞在することから、若手ドライバー育成プログラム(トヨタ・ドライバーズ・アカデミー)のフランク・ペレラと、平中克幸の2人が、9月28日、29日の2日間、イタリアのバイラノ・サーキットで直線コースでの空力部品のテスト走行を行う予定。
- トヨタ自動車 モータースポーツ カーレースカテゴリー