第17戦 日本GP 2004

2004年10月14日(木)

今季最終戦ブラジルGPと来シーズンへ向けF1ヘレス合同テストに参加

R.ゾンタ、R.ブリスコに加えTDAから平中克幸とF.ペレラもサーキット走行初体験

2004年10月14日(木)(スペイン・ヘレス発)

今季最終戦ブラジルGPを来週末に控え、スペインのヘレス・サーキットでF1ヘレス合同テストが行われた。

パナソニック・トヨタ・レーシングは、12日(火)から14日(木)までの3日間、テストに参加した。次戦ブラジルGPでは、ヤルノ・トゥルーリと共に母国グランプリを戦うこととなったリカルド・ゾンタが、3日間を通してテストを実施。もう1台のTF104で、テストドライバーのライアン・ブリスコが14日(木)に走行。若手ドライバー育成プログラム、TDA(トヨタ・ドライバーズ・アカデミー)からフランク・ペレラと平中克幸の2人が、12日(火)、13日(水)の各々、F1カーでのサーキット走行を初体験した。

リカルド・ゾンタ :TF104/02 ベストラップ:1分16秒995 周回数207周
「合同テスト初日は、ステアリングまわりの調整と電気系のテストを行い、来シーズンへ向けて、新たな改良点を見つけるとともに、改善を進めるために何回と無く走行を繰り返した。水曜日は、タイヤのテストに集中し、来週に迫ったブラジルGPと来シーズンへ向けての評価を行い、成果を得ることが出来た。木曜日には、さらにタイヤのテストを続行するとともに、電気系のセットアップも行った。また、次戦ブラジルGPで私の担当エンジニアとなる、レミ・デコルツァントとの仕事に慣れる良いチャンスとなった。このヘレスでのテストを終え、自宅のあるブラジルのクリチバへと帰り、来週の水曜日には、今年最後のレースを戦うためにサンパウロへ向かう」

ライアン・ブリスコ :TF104/03 ベストラップ:1分18秒032 周回数59周
「木曜日の朝からブレーキ・ダクトと、ウィングのテストを行った。ランチ前に、エンジンに問題を抱え、一時走行を中断したが、順調にテストプログラムをこなすことが出来た。午後には、来シーズンへ向けてのタイヤ評価テストを行ったが、これは、とても興味深いテストであった。来週月曜日には、サード・ドライバーとしての任務の待つ、サンパウロへと向かう。ブラジルGP後は、しばらくの休暇を取り、11月末からのテスト再開へと備える」

フランク・ペレラ :TF104/03 ベストラップ:1分19秒695 周回数72周
「F1カーを運転することを夢見ていたので、火曜日は、本当にエキサイティングな1日となった。2週間前に、イタリアのバイラノ・サーキットでF1カーのテストを行ったが、直線だけの走行であり、サーキットにおいて、F1カーをコントロールし、スピードを体感するのは初めてだった。F3とは、ブレーキもコーナリングスピードも大きく異なり、首への負担となる強烈なGのかかり具合で、それを実感出来た。ヘレス・サーキットは、初めてだったが、起伏も多く、そう簡単なサーキットではなかった。とはいえ、大きな問題も無くホイールとショックアブソーバーのテストなどを行いながら、1日を終えることが出来、多くを学べ、チームに少しでも役立てたことに満足している。もし、チャンスがあれば、さらにF1カーのテストに参加したいが、まだ、私のF3のシーズンは終わっていない。このヘレスから、ドイツのオーシェルスレーベンに飛び、残されたマカオとバーレーンのF3レースのために2日間のテストを行う」

平中克幸 :TF104/03 ベストラップ:1分20秒866 周回数51周 
「水曜日は、初めてF1カーをサーキットでドライブすることになり、本当に楽しむことが出来た。2年前に、F1カーをドライブするという野心を抱いてヨーロッパへとやってきて、その夢が叶った。F1カーには徐々に慣れていく必要があったので、それほどハードに攻めることはしなかった。しかし、素晴らしい時間を過ごし、ブレーキ・ダクトと空力に関するプログラムを完了することが出来た。2週間前に行われたバイラノ・サーキットでの直線テストで、F1カーのギアシフトやクラッチ、スロットルやブレーキに関しては既に学んでいたが、F1カーでコーナーを走り抜けることは全く新しい体験だった。低速セクションでは問題なく走れるようになったが、高速コーナーには慣れる必要がある。それは、私の知っているF3でのGとは全く別物だ。バイラノ・サーキットでのテストの後、ホッケンハイムでF3をドライブしたとき、非常に遅く感じられ、また、ブレーキをとても早くかけなければならなかった。しかし、今回実際にF1カーをドライブするチャンスを得て、F1が肉体的及び精神的に、とてもハードなものだということを実感させられた」