第18戦 ブラジルGP 2004
2004年10月23日(土)
ブラジルGP予選 今季最終戦へと僅差の予選タイムアタック
J.トゥルーリが9番手、母国ファン期待のリカルド・ゾンタは14番手グリッドから決勝へ
2004年10月23日(土)(ブラジル・サンパウロ発)
F1世界選手権第18戦ブラジルGPの公式練習3回目と4回目に続き、公式予選が行われた。
通常のF1GPよりも1時間早く、午前8時から行われた公式練習3回目は、セッション5分後に、コース内に犬が進入するという珍事で、一時赤旗中断。45分間の予定が、都合20分間に短縮されて行われた。この公式練習3回目では、ヤルノ・トゥルーリが、1分12秒263で11番手。リカルド・ゾンタが1分13秒025で15番手。午前9時15分から45分間の予定で行われた公式練習4回目は、セッション終了2分前にM.シューマッハー(フェラーリ)のクラッシュから赤旗中断で終了。リカルド・ゾンタが1分11秒688で14番手。ヤルノ・トゥルーリが、1分11秒711で15番手となり、午後の予選へと臨むことになった。
午後12時から行われた公式予選1回目は、薄曇のはっきりしない空模様の下、気温28度、路面温度42度、湿度55%のコンディションで始められた。前戦日本GPの決勝レース成績順で、11番目にコースインしたヤルノ・トゥルーリは1分10秒478で10番手。前戦日本GPで勇退したオリビエ・パニスに替わり母国GPへの出場となったリカルド・ゾンタは、20番目にコースインし、1分11秒315で15番手。その後、午後1時から行われた決勝グリッドを決める予選2回目は、予選1回目の計測タイムの逆順でタイムアタック。6番目にコースインしたリカルド・ゾンタは、1分11秒974で予選15番手。その後11番目にコースインしたヤルノ・トゥルーリは、1分11秒483を記録し予選10番手となった。しかし、予選8番手となったM.シューマッハー(フェラーリ)がエンジンの交換をしたために、競技規則から明日の決勝スターティンググリッドが18番手となり、ヤルノ・トゥルーリが9番手グリッドから、リカルド・ゾンタは14番手グリッドから決勝レースへ挑むこととなった。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー16 シャシー:TF104/10B
予選1回目:10番手 1分10秒478(トップと0.656秒差)
予選2回目:10番手 1分11秒483(トップと0.837秒差)
スターティンググリッド:9番手
「予選でパフォーマンスが発揮出来たことに満足している。TF104Bのバランスは良く、納得行くタイムアタックとなった。持てる力を発揮出来たと思っている。公式練習でのロングランも安定しているので、決勝レースには自信がある。ただ、明日の天候と気温の変化も気にかかるが、上位チームとは、僅差であり、十分に戦える」
リカルド・ゾンタ : カーナンバー17 シャシー:TF104/09B
予選1回目:15番手 1分11秒315(トップと1.493秒差)
予選2回目:15番手 1分11秒974(トップと1.328秒差)
スターティンググリッド:14番手
「今朝の公式練習でのバランスには満足していたが、あまりに、車体底面がコースに接触するために、改善が必要となった。しかし、アンダーステアの傾向が強くなってしまい、予選2回目までに、その問題を解決するには、遅すぎた。タイムアタックでは、特に低速コーナーでアンダーステアが出てしまい、ラップタイムを縮めることが出来なかった。母国ブラジルのファンを前にして、残念ではあったが、まだ週末が終わったわけではない。明日の決勝レースでは、声援に応えてポイントの獲得を目指す」
マイク・ガスコイン : シャシー部門 テクニカルディレクター
「複雑な予選となった。リカルド・ゾンタは、両方の予選セッション共にアンダーステアに見舞われ、燃料搭載状態でも改善出来なかった。しかし、ヤルノ・トゥルーリは、バランスにも恵まれ、予選トップ10に食い込んでくれた。我々は、ロングランの手応えからも、戦闘力を発揮出来るはずだ。選手権ポイントの順位を上げるためにも、明日の決勝レースでは、ポイントを獲得せねばならず、それが可能だと確信している」
高橋敬三 : 技術コーディネーション担当ディレクター
「非常に僅差の予選となったが、ヤルノ・トゥルーリは、全力でミス無くタイムアタックし、トップ10に入ってくれた。リカルド・ゾンタは、多少アンダーステア気味で、タイムを若干ロスしたが、決勝レースでは、十分に戦えるタイム差といえる。明日は、ロングランのセットアップも万全なので、2台共にポイントを獲得して、シーズンを悔いなく締めくくりたい」
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