プレビュー - 2009 第8戦 イギリスGP
本来の速さを取り戻し、表彰台を狙う
2009年6月15日(月)
パナソニック・トヨタ・レーシングは今週末、F1世界選手権が産声をあげたシルバーストーンでのイギリスGPに向け、海峡を渡る。シルバーストーンは1950年、最初の世界選手権GPを開催。また、2003年にトヨタが一時首位を快走し、初めてレースを引っ張ったサーキットで、チームの歴史にとっても重要な場所だ。昨シーズンのイギリスGPでは、雨の中、クルマを巧みにコントロールしたヤルノ・トゥルーリが7位入賞、ティモ・グロックは12位だった。今年、チームはトルコGPの好結果により、コンストラクターズ・ランキング3位の位置を確かなものとし、自信を持ってシルバーストーンに臨む。TF109の強みを生かせるとされる高速サーキットのシルバーストーン。トゥルーリ、グロック共に、表彰台への返り咲きを目指し戦う。
ヤルノ・トゥルーリ - カーナンバー9
「トルコでは、本来の力を取り戻し満足だ。今年のチームは上位集団にいると信じているので、速さを取り戻し、競争力があることを示すことができたのは大切なことだ。チームはこれまでも、改良のために一生懸命働いてきたが、上位チームのクルマとの差が縮まるように、より頑張らなければならない。シルバーストーンと似た特徴のサーキットで競争力を発揮してきたので、クルマはうまく機能するはず、再び上位争いに絡みたい。情熱的なファンと、レーストラックにまつわる歴史において、シルバーストーンは特別な場所だ。昨年のレースはウェットコンディションで、速いクルマの1つだったが、個人的にはシルバーストーンの大ファンではなく、常に良いことばかりあるコースではない。しかし、今後しばらくシルバーストーンでF1が開催されないのなら、F1にとっては大切なサーキットなので、大変残念だ。ハッピーな思い出を残したい」
ティモ・グロック - カーナンバー10
「イギリスGPは楽しみ。シルバーストーンでは大きなチャンスがあると思う。F1の熱狂的なファンがいて、コースの設計もエキサイティングで、楽しくレースができる場所だ。そういう意味では、今回のGP後、F1がシルバーストーンで開催されないのは残念だが、新しい施設も刺激的だと思う。ドライバーにとって魅力があり、素晴らしい高速コーナーがいくつかあるシルバーストーンの、大きな特徴はスピード。このタイプのコースは、私たちのクルマが得意にしているので、今年、このレースを特に楽しみにしている。トルコでは、新しく投入したクルマのパーツで、競争力をうまく発揮できたので、今週末はそれをより高めたい。イスタンブールでの予選では、ヤルノとともに上位6位に入れず残念だったが、今週末は、上手くいく自信があり、上位に手が届くところにいる。パッケージの性能を最大限に引き出し、上位のライバルたちと競い合いたい」
パスカル・バセロン - シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「コース設計が私たちのパッケージに合っていて、イギリスGPでは良い戦いができるはず。今シーズンはこれまで、高い空力効率を要するトラックで、非常に競争力があるので、シルバーストーンにはとても期待している。モナコを除き、どのコースでも、競争力を示して来ており、トルコで本来の速さを取り戻せた。チームはトップ3にいるが、勝利を目指し体系的に戦うには、パフォーマンスをもう少し上げる必要がある。そのため、差を縮めようと懸命にやっているので、トルコでのパフォーマンスをさらに補強し、GPでは真の強さを見せたい」