レビュー - 2009 第17戦 アブダビGP

アブダビGPレビュー
小林可夢偉 Q+A

2009年11月4日

新しいヤス・マリーナ・サーキットはどうでしたか?

「新しい施設はとにかく素晴らしかったし、あんなレーシングコースは今まで一度も目にしたことがないね。オーガナイザーはこの新しい施設に関して素晴らしい仕事をしてくれたし、あれは関係するすべての人にとって完璧だったよ。コースそのものも興味深くて、ドライブするのが楽しかった。そして、あのコースではオーバーテイクも可能で、それがコースを更に良いものにしてくれた」

あなたにとって2回目のグランプリウィークを、簡単にまとめてください。

「私にとっては素晴らしい週末だった。今回の機会を与えてくれたことについて、私はチームにお礼を言わなければならない。6位というのは素晴らしい結果だし、週末のはじめに想像していたよりも良い結果になった。それだけに、この週末の展開がこうなったことを、とても嬉しく思っている。でも、まだ改善の余地はあるよ。例えば予選での速さなど、自分が改善すべき幾つかの分野。私の目標は予選でトップ10入りすることだったけど、僅かの所でそれを逃してしまった。だからその部分に関しては、少しばかり課題があるね」

フィニッシュラインを通過して、F1で初めてのポイントを獲得した時はどんな気持ちでしたか?

「私はとにかく本当に、とてつもなくハッピーだった。というのも、子どもの頃から私の目標はF1ドライバーになることだったし、自分にとって僅か2戦目のグランプリでポイントを獲れたのは最高の気分だったよ。実際には、6位よりも更に上の順位でフィニッシュできる可能性もあったけど、トラフィックの中で幾分タイムを失ってしまったから。あれがなければ、4位を争えたはずだよ。レースの終盤にはその位置にかなり近づいていたからね。パルクフェルメからチームのところに戻って、みんなが喜んでいる様子を見たのは、素晴らしい瞬間だった」

今回もまたエキサイティングなレースでしたね。レース内容について聞かせてください。

「スタートは走り出だしが良くて、上手くキミ(ライコネン)を抜くことができた。これは我々の1回ストップ戦略にとって、非常に重要だったんだ。もし第1スティントの間ずっと彼の後ろになっていたら、ポイント獲得は遥かに難しかった。彼を抜いた後は、燃料が重かったけど一貫して速いラップタイムで走ることに集中した。第1スティントの終わりに近づいた頃、ピットから出てきたジェンソン(バトン)が私の目の前に入った。彼は私よりも燃料が重かったし、タイヤが冷えていたので、彼を追い越すことができた。これもまた重要だったね。なぜなら、あの時の私は自分の戦略を上手く実行するために、何周か速いラップで走る必要があったんだ。その後、オプションタイヤを履いた際、私は最初少し苦しんだものの、リズムを掴み、そこからはとにかくどんどん速くなっていった。それで最後の方になると、4位争いに近い位置まで迫っていたんだ」

ワールドチャンピオンを2人も追い抜くのはどんな気持ちでしたか?

「私は彼らのことをワールドチャンピオンだと意識していない。彼らは、その他全員と同じく、単にコース上にいる私のライバルに過ぎないし、私の仕事は可能であれば彼らを追い越すことだ。特に自分が追い越しできる時は、コース上でバトルするのが楽しい。私が考えているのは、相手のドライバーが今まで優勝したとかそういうことではなく、レースでの自分の順位のことだけなんだ」

今回のレースのために、どんな準備をしたのでしょう?ブラジルGPの後、何か特定のことに集中したりしましたか?

「実際には、今回のレースの週末になるまで、自分がドライブすることになるのかどうか、はっきりと分からなかったんだ。ティモが負傷していたから、当然ながらそのチャンスはあったけどね。そのため、私はできる限り長時間ケルンにあるファクトリーで過ごした。ブラジルGPの後、パリの自宅には1日しかいなかった。我々は、ブラジルGPで得たあらゆる情報に目を通し、そして改善すべき分野を特定した。例えば、クルマのセットアップ、タイヤのマネージメント、エンジニアとのコミュニケーションといった分野だ。我々は全てを精査し、改善点について検討したが、それが大きな実を結んでくれた。私が特に力を入れて取り組んだ分野はレースペースだった。なぜなら、ブラジルGPではそれが完璧とは言えなかったからね。だから今回のレースが始まった時の私は、自分にはポイント圏内に入れる可能性がある、と自信を持っていたんだ」

自分の予選パフォーマンスに関しては満足でしたか?

「悪くはなかったね。でも、私はトップ10入りを目指していたし、自分にはそれを実現できるポテンシャルがあると確信していた。最終的に、私は僅かコンマ1秒の差でトップ10に届かなかった。これはちょっとがっかりしたよ。でも、レース当日に証明した通り、私は十分トップ6でフィニッシュできるだけの近い位置にいたし、その意味では、全てが上手くいったと言えるんじゃないかな」

今後は何をするつもりですか?

「私の最優先事項は、休暇を取ることだね!この2年間、GP2とGP2アジアそれとF1のテストで、ほとんど1日も休めなかったので、ゆっくり過ごして自分を再充電すべく、ちょっと休暇を取ることを心から楽しみにしている。その後は、何が起こるのかを待ってみないとね」

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2009 チャンピオンシップポイント

ヤルノ・トゥルーリ
32.5pt / 8th
ティモ・グロック
24pt / 10th
小林 可夢偉
3pt / 18th
59.5pt / 5th

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