2008年3月 9日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第4戦 Kobalt Tools 500

開催日:3月9日

"トヨタ カムリ"NASCAR最高峰で初優勝!! 参戦2年目、通算40戦目で悲願達成

写真
初優勝を飾り、喜びの"ドーナツ・ターン"を見せるKy.ブッシュの"トヨタ カムリ"

NASCARスプリント・カップ・シリーズ第4戦「Kobalt Tools 500」が3月9日(日)米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで開催された。
アトランタ・モーター・スピードウェイは、1.54マイルのオーバルだが、バンク角が24度と大きく、リストリクター(吸気制限)プレート無しでのレースとなるため、NASCARが開催されるオーバルの中でも最速のコースの一つとして知られている。コース幅も広く、横に3台、時には4台が並んでの超高速バトルが繰り広げられる。

7日(金)に行われた予選では、Ky.ブッシュが3列目6番手の好位置を確保。"トヨタ カムリ"勢は10台が決勝へと駒を進めた。

9日(日)午後2時18分、好天の下1.54マイルオーバルを325周(500マイル:約800km)で競われる決勝レースがスタート。6番手グリッドのKy.ブッシュは好スタートで3周目に3位、14周目には2位に浮上。60周目にはついに首位に躍進した。
一方、32番手と後方スタートとなったT.スチュワートも、目覚ましい追い上げを見せ、76周目にはトップ10圏内へとポジションを上げて行った。
Ky.ブッシュはその後も首位を堅守していたが、中盤戦を前にハンドリングに苦しみ、149周目には壁に軽く接触。大事には至らず、レースは続行したものの、首位の座を譲ることとなってしまった。しかし、204周目の再スタート直後に素晴らしい走りで再び首位を奪還。
282周目、この日最後となる8度目のイエローコーションが出されると、トップと同一周回の全車がピットイン。激しいピット競争が繰り広げられる中、Ky.ブッシュは、4本のタイヤを交換し、調整を加えて素早いピット作業で、首位でコースへと復帰。これにチームメイトのT.スチュワートが続き、"トヨタ カムリ"の1-2体制で288周目に再スタートを切った。
その後もKy.ブッシュは、他を圧倒する速さで後続を引き離し、トップでチェッカー。トヨタに念願のスプリント・カップ・シリーズ初優勝をもたらした。2位にはT.スチュワートが入り、1-2フィニッシュで"トヨタカムリ"の完全勝利をものにした。
2007年より同シリーズに参戦を開始した"トヨタ カムリ"にとっては、参戦2年目、通算40戦目での初勝利となった。
今季初勝利を挙げたKy.ブッシュは、週末のNASCAR3レース全てに出場、金曜日のクラフツマン・トラック・シリーズで勝利を挙げ、土曜日のネイションワイド・シリーズでもタイヤ破裂によるクラッシュまでレースを支配するなど、3日間を通してアトランタ・モーター・スピードウェイでの最速ドライバーであった。そして、同一週末に行われたカップ・シリーズとトラック・シリーズの両方で勝利を挙げた初めてのドライバーとなった。

次戦第5戦は3月16日(日)米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー Ky.ブッシュ:
「格別な気分だ。我々はトヨタと組み、そのサポートが受けられるという幸運に恵まれた。トヨタにとっての初勝利を挙げられたというのは偉大なことだ。少しでも早い初勝利の時をトヨタが望んでいたことは分かっていたが、その大役を自分が果たすことが出来て本当に嬉しい。チームとトヨタに感謝したい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 18 Ky.ブッシュ トヨタ カムリ 325
2 32 20 T.スチュワート トヨタ カムリ 325
3 2 88 D.アーンハート・Jr. シボレー 325
9 35 83 B.ヴィッカーズ トヨタ カムリ 325
15 22 11 D.ハムリン トヨタ カムリ 324
20 30 0 D.ロイティマン トヨタ カムリ 323
26 43 44 D.ジャレット トヨタ カムリ 322
27 34 84 M.スキナー トヨタ カムリ 322
30 27 55 M.ウォルトリップ トヨタ カムリ 321
34 16 22 D.ブレイニー トヨタ カムリ 321
37 37 96 J.J.イェリー トヨタ カムリ 320
ドライバーズポイント
順位ドライバー名ポイント
1 Ky.ブッシュ 665
8 T.スチュワート 525
9 B.ヴィッカーズ 491
19 D.ハムリン 413
27 D.ロイティマン 358
32 D.ジャレット 315
33 M.ウォルトリップ 303
35 J.J.イェリー 298
37 D.ブレイニー 273
42 M.スキナー 155
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 フォード 25
2 トヨタ 22
2 シボレー 22
4 ダッジ 19

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第4戦 Nicorette 300

開催日:3月8日

"トヨタ カムリ"2台がトップ10フィニッシュ
レースを支配したKy.ブッシュは無念のタイヤブロー

3月8日(土)アトランタ・モーター・スピードウェイでNASCARネイションワイド・シリーズ第4戦「Nicorette 300」が開催された。

決勝を前に、午前9時から予定されていた予選は、早朝に降った雪のためにキャンセルとなり、スターティンググリッドは昨年のオーナーズポイントで決定されることとなった。その結果、前日のクラフツマン・トラック・シリーズで勝利を挙げ、ネイションワイド・シリーズの公式練習でもトップタイムをマークするなど勢いに乗るKy.ブッシュが最前列2番手グリッド。5番手にD.ロイティマン、8番手にJ.リフラーがつけ、5台の"トヨタ カムリ"が決勝へ進出した。

予定よりもやや遅れ、午後3時20分に1.54マイルオーバルを195周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
最前列2番手グリッドからスタートを切ったKy.ブッシュは、1周目から首位を奪うと、その後もピットインなどを除き、ほとんどの周回で首位を走行し続けた。
しかし、残り僅か25周となった170周目、それまで153周に渡るリードラップを奪うという圧倒的な速さでレースを支配していたKy.ブッシュの右フロントタイヤが突然バーストし、外側の壁に接触。ピットでの修復を行い、レースへは復帰したが、大きく後退を余儀なくされ、24位でフィニッシュ。前日のクラフツマン・トラック・シリーズに続く2日連続勝利はならなかった。
"トヨタ カムリ"最上位の8位でフィニッシュしたのは、8番手スタートから常にトップ10圏内でのバトルを繰り広げたJ.リフラー。D.ロイティマンが10位に入り、"トヨタ カムリ"はトップ10に2台が入る結果となった。

次戦第5戦は3月15日(土)ブリストル・モーター・スピードウェイでスプリント・カップ・シリーズとの併催で開催される。

ドライバー J.リフラー:
「路面温度が低かったこともあり、最後まで望み通りのハンドリングに仕上げることが出来なかった。ロングランでは調子が良かったのだが、今日のレースではあまりロングランの展開にならなかった。とはいえ、トップ10フィニッシュを果たすことが出来たので、今日は良い一日だったと言える」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 10 17 M.ケンセス フォード 198
2 6 33 K.ハーヴィック シボレー 198
3 1 29 J.バートン シボレー 198
8 8 38 J.リフラー トヨタ カムリ 198
10 5 99 D.ロイティマン トヨタ カムリ 198
17 19 7 M.ウォレス トヨタ カムリ 197
22 16 32 B.ヴィッカーズ トヨタ カムリ 197
24 2 20 Ky.ブッシュ トヨタ カムリ 197
ドライバーズポイント
順位ドライバー名>ポイント
3 Ky.ブッシュ 531
6 D.ロイティマン 503
7 T.スチュワート 472
9 M.ウォレス 469
12 J.リフラー 429
28 B.ヴィッカーズ 322
44 D.ハムリン 147
53 M.マクドウェル 82
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 27
2 トヨタ 24
3 フォード 23
4 ダッジ 14

NASCAR CRAFTSMAN TRUCK SERIES
第3戦 American Commercial Lines 200

開催日:3月7日

"トヨタ タンドラ"開幕3連勝の快進撃

写真
前戦フォンタナに続き2連勝を果たしたKy.ブッシュ

NASCARクラフツマン・トラック・シリーズの第3戦「American Commercial Lines 200」が、3月8日(金)にアトランタ・モーター・スピードウェイで開催された。

クラフツマン・トラック・シリーズ第3戦は、3月7日(金)に全てのスケジュールが行われるワンデイ・イベントであったが、前夜降り続いた降雨のために、朝から予定されていた公式練習1回目はキャンセルとなり、正午から1度の公式練習を行い、午後4時45分から予定通り予選が開始。予選では"トヨタ タンドラ"のKy.ブッシュが3番手、T.マスグレイブが4番手で2列目に並んだ。
Ky.ブッシュは今大会のNASCAR3レース全てにエントリーしており、この金曜日は、午前中のスケジュールが降雨でキャンセルされたものの、3カテゴリー全ての公式練習及びトラック・シリーズ、カップ・シリーズの予選を走行、そして最後に午後9時からのトラック・シリーズ決勝戦へと臨むハードスケジュールとなった。

予定から30分ほど遅れ、午後9時18分に1.54マイルオーバルを130周(200マイル:約320km)で競われる決勝レースのスタートが切られた。
3番手グリッドから好スタートを切ったKy.ブッシュはまもなく首位に躍進。しかし、ハンドリングに苦しみ、20周目のピットインでは、ボンネットフードを開けての調整を行い、タイヤを交換。更に、翌周にも再度調整のためにピットインし給油を行ったため、大きくタイムを失い、23位へと後退することとなってしまった。しかし、そこから猛然と追い上げを開始したKy.ブッシュは、48周目には、遂に、再び首位に浮上。
その後は終盤までイエローコーションも出ない展開となり、Ky.ブッシュと昨年のシリーズチャンピオンR.ホーナディ(シボレー)がポジションを入れ替えながらの激しい首位争いを繰り広げた。
レース終盤の112周目、この日3度目となるイエローコーションが出されると、Ky.ブッシュは上位陣の中でただ1台、早いピットインを行い、タイヤを交換。そして116周目に再スタートが切られると、コース上に残っていた前走車を、Ky.ブッシュは素早くパスし、首位奪取。1周遅れてピットインしたライバル勢は渋滞に阻まれ、その差を大きく広げることとなった。
その後、121周目には降雨のために10分ほどの赤旗中断もあったが、Ky.ブッシュは、 その後の再スタートでもポジションを守り、追いすがる後続を引き離してトップでチェッカーを受けた。Ky.ブッシュは前戦フォンタナに続いて2連勝。"トヨタ タンドラ"は開幕3連勝を飾った。
また、開幕からの2戦で不運に泣いたM.スキナーが3位に入り、T.マスグレイブが7位、T.クックが8位、T.ボダインが9位と、"トヨタ タンドラ"は5台がトップ10フィニッシュを果たした。

次戦第4戦は3月29日(金)米国東部ヴァージニア州マーティンスビルのマーティンスビル・スピードウェイで開催される。

ドライバー Ky.ブッシュ:
「最後のピットインでは、誰も私の後を追ってピットロードへ入って来なかったことに驚いた。トップを争っていたR.ホーナディも入って来なかった。通常は首位の車輌にあわせるものだ。しかし、私はクルーチーフのピットインタイミングの判断は素晴らしかったと思う。ピットクルーは素晴らしい仕事をしてくれた。序盤のピットインでは、ボンネットフードを開ける程の調整まで見事にこなしてくれた」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 51 Ky.ブッシュ トヨタ タンドラ 130
2 1 33 R.ホーナディ シボレー 130
3 12 5 M.スキナー トヨタ タンドラ 130
7 4 59 T.マスグレイブ トヨタ タンドラ 130
8 6 60 T.クック トヨタ タンドラ 130
9 7 30 T.ボダイン トヨタ タンドラ 130
14 11 9 J.マークス トヨタ タンドラ 129
16 17 22 P.マギルトン トヨタ タンドラ 129
21 21 11 D.スター トヨタ タンドラ 128
30 13 23 J.ベンソン トヨタ タンドラ 110
ドライバーズポイント
順位ドライバー名ポイント
1 Ky.ブッシュ 555
2 T.ボダイン 483
5 J.ベンソン 413
7 M.スキナー 393
8 D.スター 384
10 P.マギルトン 376
11 T.クック 375
12 T.マスグレイブ 375
18 J.マークス 327
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 27
2 シボレー 15
3 フォード 14
4 ダッジ 10