2008年4月20日(日)配信

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第9戦 Corona Mexico 200

開催日:4月20日

"トヨタ カムリ" ロードコース初勝利!
カイル・ブッシュはネイションワイド・シリーズ3連勝

写真
ロードコース戦を見事制し、3連勝を飾ったKy.ブッシュ

 4月20日(日)メキシコ・メキシコシティのロードコース、オートドローモ・エルマノス・ロドリゲスでNASCARネイションワイド・シリーズ第9戦「Corona Mexico 200」が開催された。
 米国のモータースポーツであるNASCARのシリーズは主に米国内のコースで戦われるが、ネイションワイド・シリーズのみ、メキシコとカナダでの海外遠征戦が行われている。メキシコでのNASCAR開催は今年で4回目。
 また、オーバルコースでのレースが主なNASCARだが、年に数戦ロードコースでのレースも行われており、今大会は今季初のロードコース戦となる。ロードコース戦では、セッティングなどがオーバルとは大きく異なるだけでなく、ロードコーススペシャリストと呼ばれる、NASCARのレギュラードライバーではないドライバーがスポット参戦することでも知られる。今大会では、地元メキシコシティ出身のミシェル・ジョルダイン・Jrが"トヨタ カムリ"で出場した。

 18日(金)に2度に渡って公式練習が行われ、現在シリーズ2連勝中のカイル・ブッシュが公式練習1回目でトップタイムをマーク。2セッション合計でも2番手タイムと、ロードコースでも速さを示した。19日(土)午前10時半から行われた予選でも、Ky.ブッシュが"トヨタ カムリ"勢最上位の6番手グリッドを確保。公式練習で車体にダメージを負い、懸命の修復で予選に臨んだデビッド・ロイティマンは33番手で予選を通過。出場した5台の"トヨタ カムリ"全車が決勝進出を決めた。

 20日(日)午後2時25分、8つのコーナーを持つ2.518マイルのコースを80周(201マイル:約320km)の決勝レースがスタートした。スタートと同時にKy.ブッシュが6番手から3番手にポジションを上げた。序盤からスピンやクラッシュが多発し、中盤までに2度に渡って赤旗中断が出されるなど、波乱のレースとなったが、Ky.ブッシュは快調に上位を走行し、34周目には首位に浮上。
 しかし、首位走行中の47周目、グリーン下でKy.ブッシュがピットインすると、その直後に不運にもイエローコーションが出されてしまった。これでKy.ブッシュは11番手まで後退。
 57周目の再スタート時には9位につけていたKy.ブッシュだったが、その後、上位勢がスピンや接触に見舞われる中、それらを上手くかわし、素晴らしい走りでポジションを上げ、僅か2周後には2位までジャンプアップを果たした。
 その後は、独走状態で後半戦を支配していたロードコーススペシャリストのスコット・プルエット(ダッジ)との一騎打ちとなった。65周目、この日最後の再スタートが切られると、首位を行くS.プルエットにKy.ブッシュが猛追。数周に渡り、テール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドでの息をもつかせぬ熱戦が繰り広げられた。そして、首位奪還の機会を窺っていたKy.ブッシュは72周目についにS.プルエットをパス。その後は、追い上げる後続の車両を振り切り、トップでチェッカー。ネイションワイド・シリーズ3連勝を飾った。
 "トヨタ カムリ"にとって、そしてKy.ブッシュ自身にとっても初のロードコース戦勝利となった。"トヨタ カムリ"は今季のネイションワイド・シリーズ5勝目。トヨタはマニュファクチャラーズポイントでも首位となった。
 一方、ロードコース戦での経験が少ないD.ロイティマンは33番手スタートから素晴らしい走りを見せ、序盤はKy.ブッシュと上位争いを繰り広げた。しかし、35周目の多重クラッシュに巻き込まれ、後退。ピットでの修復を行い、29位までポジションを落としたが、その後再び果敢に追い上げ、11位でフィニッシュした。

 次戦第10戦は4月26日(土)米国南部アラバマ州のタラデガ・スーパースピードウェイでスプリント・カップ・シリーズとの併催で行われる。

ドライバー Ky.ブッシュ:
「今日はとても良い一日になった。スコット・プルエットは第4コーナーで隙があったので、パスすることが出来た。今日の我々の"トヨタ カムリ"は信じられないほど速く、クリーンな周回が出来れば、誰もついてこられなかっただろう。最後はマーコス・アンブローズ(フォード)が調子を上げて追い上げてきたが、幸運にもそれまでに十分なリードを築いていた。3連勝というのは本当に素晴らしい結果だ。それを可能にしてくれたチームとトヨタに本当に感謝している」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 20 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 80
2 4 59 マーコス・アンブローズ フォード 80
3 2 40 スコット・プルエット ダッジ 80
11 33 99 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 80
12 19 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 80
21 36 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 80
36 20 32 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ カムリ 39
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 1339
2 カール・エドワーズ フォード 1330
3 カイル・ブッシュ トヨタ 1273
4 デイビッド・ロイティマン トヨタ 1195
8 ジェイソン・リフラー トヨタ 1062
9 マイク・ウォレス トヨタ 1039
23 トニー・スチュワート トヨタ 611
29 デニー・ハムリン トヨタ 553
34 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 472
66 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 109
70 マイケル・マクドウェル トヨタ 82
80 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 59
2 シボレー 58
3 フォード 48
4 ダッジ 33