2008年6月29日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第17戦 LENOX Industrial Tools 301

開催日:6月29日

"トヨタ カムリ"2-3位フィニッシュ

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今季自己最高位となる2位フィニッシュを果たしたマイケル・ウォルトリップのトヨタ カムリ"(#55)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第17戦「LENOX Industrial Tools 301」が6月29日(日)米国北東部ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイで開催された。

 27日(金)午後3時から予選が行われたが、前半の24台が走り終えた時点で、突然の降雨のために予選は中断。雨が止んだ後、濡れた路面を乾かし、1時間45分の中断を経て予選が再開された。しかし、この中断の間に路面温度は約15度下がり、後半アタックするドライバーにとって有利な状況となった。
 "トヨタ カムリ"勢は多くが前半にアタックを終えていたが、そんな中で、最後から2番目のアタックという好順位に恵まれたA.J.アルメンディンガーが"トヨタ カムリ"勢最上位の10番手グリッドを獲得。また、ロードンのようなフラットなコースを得意とするデニー・ハムリンは、中断前のアタックだったにも関わらず、好タイムをマークし、12番手につけた。
 前戦ソノマで今季5勝目を挙げたカイル・ブッシュは、予選走行中に降雨に見舞われ、中断されるという不運もあり、再開後の最初のドライバーとして再びアタックを行ったが、 27番手となった。28番手にトニー・スチュワート、29番手にデビッド・ロイティマンと続き、 10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと挑むことになった。

 29日(日)午後2時16分、1.058マイルを301周(320マイル:約510km)で競われる決勝レースのスタートが切られた。
 12番手スタートのアルメンディンガーは、1周目に9位に浮上。追い上げてきたハムリンとともに、トップ10圏内でのバトルを繰り広げた。序盤戦はイエローコーションの出ない展開となったが、28番手スタートのスチュワートが目覚ましい追い上げを見せ、65周目にはトップ10へとポジションを上げた。
 グリーン下で各車1度目のピットインを終えた後、86周目にこの日初めてのイエローコーション。上位勢がピットへ向かう中、コース上へ残ったブライアン・ヴィッカーズが2位。ピットインし、給油のみ行ったスチュワートも4位で90周目の再スタートを切った。
 トップ争いを繰り広げたスチュワートは、141周目、この日2度目のイエローコーション時のピットアウト時に、数センチ差でライバルを抑え、首位に立った。
 その後、スチュワートはジミー・ジョンソン(シボレー)と激しい首位争いを繰り広げながらも、ピットタイミングによる数周以外は首位の座を譲らず、後半戦を支配。その後方には、ハムリンが3位まで浮上した。
 271周目にイエローコーションが出され、トップ9台がピットイン。トップグループとは異なる戦略を採り、このイエローコーションでコース上に残った、マイケル・ウォルトリップが2位、J.J.イェリーが3位に浮上した。
 278周目に再スタートが切られたが、その直後、280周目に他車のクラッシュで再びイエローコーション。このコーションラップ中に、19位を走行中のKy.ブッシュにJ.モントーヤ(ダッジ)が接触し、2台はスピン。ピットインを余儀なくされた。
 レースは終盤となり、最後の激戦が期待されたが、残り17周となった284周目、イエローコーション中に突然の降雨に見舞われ、レースはその時点で赤旗終了となった。
 "トヨタ カムリ"勢では、ウォルトリップが2位、イェリーが3位でフィニッシュ。ウォルトリップは、予選後にエンジン交換を行ったため、最後尾からのスタートながら、後半追い上げ、今季自己最高位の2位フィニッシュを果たした。イェリーの3位も今季自己最高位。
 一方、今レース最多の132周に渡り首位を走行、後半戦を支配したスチュワートは13位でレースを終えたが、暫定ドライバーズランキングでは2つポジションを上げ、9位とトップ10入り。8位でフィニッシュしたハムリンも、一つランキングを挙げ7位となった。Ky.ブッシュは終盤の接触、スピンで25位に終わったが、ランキング首位の座は堅守している。

 次戦第18戦は7月5日(土)米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催される。

ドライバー マイケル・ウォルトリップ:
「雨のおかげではなく、戦略による結果だ。多くのポイント獲得は、確かに望んでいたことであり、素晴らしいことだが、私はそんなに利口にはなれない。勝てるのなら、全てのポイントを断念してでも、レースを再開したかった。あと何周か、グリーンでレースが再開していたらと思う。170ポイントを獲得出来たことは分かっているが、それ以上に、1位と2位の差を実感している。それは非常に大きな違いだ。優勝出来れば、我々のチームのこれまでの努力が報われる結果となっただろう」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 26 2 カート・ブッシュ ダッジ 284
2 36 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 284
3 30 96 J.J.イェリー トヨタ カムリ 284
8 12 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 284
13 28 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 284
16 40 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 284
19 29 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 284
25 27 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 284
33 41 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 281
42 38 0 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 209
43 10 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 202
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 2496
2 ジェフ・バートン シボレー 2432
3 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 2352
7 デニー・ハムリン トヨタ 2150
9 トニー・スチュワート トヨタ 2042
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1903
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1496
29 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1421
30 デイブ・ブレイニー トヨタ 1363
36 J.J.イェリー トヨタ 1047
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 833
40 A.J.アルメンディンガー トヨタ 690
45 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 106
2 シボレー 96
3 フォード 89
4 ダッジ 83

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第18戦 Camping World RV Sales 200

開催日:6月28日

"トヨタ カムリ"トップ3独占! トニー・スチュワートが今季5勝目

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今季5勝目を挙げたトニー・スチュワート(#20)と
3位に入ったカイル・ブッシュ(#18)

 6月28日(土)ニューハンプシャー・モーター・スピードウェイでNASCARネイションワイド・シリーズ第18戦「Camping World RV Sales 200」が開催された。


 28日(土)決勝を前に、午前10時から予選が行われ、カイル・ブッシュが4番手、トニー・スチュワートが8番手を確保。6台の"トヨタ カムリ"が決勝へ進んだ。

 午後3時15分、1.058マイルを200周(212マイル:約340km)で競われる決勝レースがスタート。4番手スタートのKy.ブッシュは序盤から猛攻を見せ、10周目に首位に浮上。その後、やはり追い上げてきたスチュワートとクリント・ボウヤー(シボレー)との間で激しい首位争いが繰り広げられた。
 まもなく、この首位争いに12番手スタートのデビッド・ロイティマンが加わり、"トヨタ カムリ"が1-2-3体制となった。
 128周目にこの日4度目のイエローコーションが出されると、上位勢はこの日最後のピットイン。4位走行中のスチュワートは、2輪のみのタイヤ交換という判断に出た。これでポジションを上げたスチュワートは、再スタート後まもなく首位に浮上。ハムリン、ブッシュが続き、スプリント・カップ・シリーズでのジョー・ギブス・レーシングのチームメイト3名(今大会には、ハムリンはブラウン・レーシングから出場)がトップ3を占めて終盤戦に突入した。
 終盤、タイヤが厳しくなったスチュワートに、フラットなコースを得意とするハムリンが襲いかかったが、スチュワートはこれを抑えきり、トップでチェッカー。今季ネイションワイド・シリーズでの5勝目を飾った。ハムリン、Ky.ブッシュが続き、"トヨタ カムリ"は1-2-3フィニッシュ。
 スチュワートは今季出場したネイションワイド・シリーズ戦7戦中5勝という圧倒的な強さを見せており、ジョー・ギブス・レーシングの"トヨタ カムリ"20号車にとっては、今季8度目の勝利。5勝のスチュワートに加え、Ky.ブッシュ、ハムリン、そしてルーキーのジョーイ・ロガーノの4人がこの20号車で今季勝利を挙げている。
 一方、111周目に首位に立ち、中盤20周に渡って首位を走行したロイティマンは、終盤他車との接触で後退。首位争いからは脱落したが、7位でフィニッシュ。暫定ドライバーズランキングでは一つポジションを上げ、2位につけている。

 次戦第19戦は7月4日(金)デイトナ・インターナショナル・スピードウェイでスプリント・カップ・シリーズとの併催で行われる。

ドライバー トニー・スチュワート::
「今年の勝利は全て、熟練のクルーチーフであるデイブ・ロジャースのお陰だ。私は彼に全幅の信頼を置いている。彼はレースの序盤、大きな変更を行うことを恐れない。そして、彼の自信と、最後に2本タイヤ交換で行くという判断によって、我々は今日勝利を挙げることが出来た。終盤、厳しいアンダーステア症状に見舞われ、右フロントタイヤをいたわりながらのドライビングとなったが、異なる試みをしたデニー(・ハムリン)が迫って来ていた。しかし、その後周回遅れをかわす際に、私は差を広げることが出来た。私にデニーとカイル(・ブッシュ)が続き、1-2-3フィニッシュを果たしたことで、ジョー・ギブス・レーシングがどれだけ素晴らしいドライバーラインナップを持っているのか証明したと思う」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 8 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 200
2 17 32 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 200
3 4 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
7 12 99 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 200
15 21 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 200
32 20 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 143
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 2649
2 デビッド・ロイティマン トヨタ 2467
3 カール・エドワーズ フォード 2461
7 カイル・ブッシュ トヨタ 2263
8 マイク・ウォレス トヨタ 2171
11 ジェイソン・リフラー トヨタ 2035
21 デニー・ハムリン トヨタ 1330
24 トニー・スチュワート トヨタ 1196
40 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 632
45 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 590
60 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 356
87 マイケル・マクドウェル トヨタ 82
100 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 134
2 シボレー 111
3 フォード 89
4 ダッジ 62

NASCAR CRAFTSMAN TRUCK SERIES
第12戦 O'Reilly 200

開催日:6月28日

3台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュ

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今季3度目のポールポジションを獲得したジョニー・ベンソンを先頭にレースがスタート

 NASCARクラフツマン・トラック・シリーズの第12戦「O'Reilly 200」が、6月28日(土)米国東南部テネシー州メンフィスのメンフィス・モータースポーツ・パークで開催された。

 28日(土)午後6時から予選が行われ、前戦ミルウォーキーで今季初優勝を挙げたジョニー・ベンソンが、2戦連続、今季3度目となるポールポジションを獲得。ルーキーのシェイン・シーグが8番手、マイク・スキナーが10番手グリッドを確保し、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝に臨んだ。

 午後9時15分、0.75マイルオーバルを200周(150マイル:約240km)で競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 ポールポジションのベンソンは好スタートで首位をキープ。追いすがる後続を抑えながらの序盤戦となった。
 その後も、"トヨタ タンドラ"勢では唯一上位争いを繰り広げ、孤軍奮闘を続けたベンソンであったが、83周目、この日4度目のイエローコーションからの再スタートで、2位に付けていたベンソンは突然のスローダウン。トランスミッションのトラブルで無念の戦線離脱を余儀なくされてしまった。
 一方で、17番手スタートから中団グループを走行していたデビッド・スターが、このイエローコーションを利用して一気に上位に浮上。トップ5争いに加わった。スターはすぐに2位までポジションを上げ、一気にトップを狙ったが、122周目の5度目のイエローコーション時のピットインで5位へと順位を落とすと、その後の挽回はならず、5位でチェッカーを受けた。
 前半戦ポジションを落としていたものの、その後追い上げたスキナーが7位。ルーキーのシーグが8位でシングルフィニッシュ。先週NASCARデビュー戦で6位フィニッシュを果たしたマイケル・アネットが11位に入った。

 次戦第13戦は7月19日(土)米国中東部ケンタッキー州スパルタのケンタッキー・スピードウェイで開催される。

ドライバー デビッド・スター:
「我々の組織に関係している誰もが、ここ数週間の厳しい状況に耐えてきた。我々に出来ることは、努力し続けることだけであり、チームはそれを続けてきた。今日のレースでのピットストップは信じられないほど素晴らしく、クルーチーフの判断も良かった。我々はここメンフィスで状況が上向くことを願って来たが、今日のトップ5フィニッシュは確かにその助けになってくれるだろう」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 33 ロン・ホーナディ シボレー 204
2 4 99 エリック・ダーネル フォード 204
3 16 88 マット・クラフトン シボレー 204
5 17 11 デビッド・スター トヨタ タンドラ 204
7 10 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 204
9 8 51 シェイン・シーグ トヨタ タンドラ 204
11 13 22 マイケル・アネット トヨタ タンドラ 204
14 20 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 204
17 28 60 テリー・クック トヨタ タンドラ 204
20 19 59 テッド・マスグレイブ トヨタ タンドラ 204
24 22 9 ジャスティン・マークス トヨタ タンドラ 202
31 25 15 マーク・ミッチェル トヨタ タンドラ 194
33 1 23 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 84
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ロン・ホーナディ シボレー 1742
2 マット・クラフトン シボレー 1715
3 トッド・ボダイン トヨタ 1688
4 ジョニー・ベンソン トヨタ 1686
6 マイク・スキナー トヨタ 1629
9 テリー・クック トヨタ 1553
12 デビッド・スター トヨタ 1479
14 テッド・マスグレイブ トヨタ 1350
17 ジャスティン・マークス トヨタ 1280
20 カイル・ブッシュ トヨタ 1205
24 スコット・スピード トヨタ 985
25 マーク・ミッチェル トヨタ 984
30 シェイン・シーグ トヨタ 632
32 フィリップ・マギルトン トヨタ 491
38 マイケル・アネット トヨタ 280
42 クリシー・ウォレス トヨタ 212
60 デニー・ハムリン トヨタ 105
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 82
2 トヨタ 78
3 フォード 60
4 ダッジ 44