2008年7月 5日(土)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第18戦 Coke Zero 400

開催日:7月5日

"トヨタ カムリ"がデイトナを完全制圧!
カイル・ブッシュがデイトナ初勝利で今季6勝目

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自身初となるデイトナで勝利を飾り、今季6勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第18戦「Coke Zero 400」が7月5日(土)米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
 年間36戦で戦われるスプリント・カップ・シリーズの折り返しとなる第18戦は、開幕戦の舞台となったデイトナで、今季2度目の開催となる。

 4日(金)午後4時から予選が行われ、カイル・ブッシュが"トヨタ カムリ"勢最上位の9番手グリッドを確保。9台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。

 5日(土)午後8時20分に2.5マイルのスーパースピードウェイを160周(400マイル:約640km)で競われる決勝レースがスタート。
 9番手スタートのKy.ブッシュは、好スタートで6周目に5位に浮上。17番手スタートのトニー・スチュワート、15番手スタートのデニー・ハムリンもトップ10圏内へと浮上した。
 20周目に、この日初めてのイエローコーションが出されると、全車ピットイン。素晴らしいピット作業を見せたKy.ブッシュが首位に立った。
 しかし、レース折り返し点を超えた82周目、上位を争っていたKy.ブッシュがステアリングホイールトラブルに見舞われ、37位まで大きく後退を余儀なくされてしまった。
 また、この日、体調不良に見舞われながらもレースに出場し、一時は3位までポジションを上げたスチュワートも、72周目、ついにレース続行を断念。"トヨタ カムリ"20号車は、決勝進出ならなかったJ.J.イェリーへとドライバーを交替。交替のタイムロスでポジションを落としたものの、レースを続行することとなった。
 後半戦、ハムリンが"トヨタ カムリ"勢では唯一トップ10圏内で孤軍奮闘を続ける中で、後方ではKy.ブッシュが目覚ましい勢いでポジションを回復。94周目に27位、106周目に17位と、僅か20周余りで20ものポジションアップを果たした。
 109周目にこの日4度目のイエローコーションが出されると、このピットでKy.ブッシュはついにトップ10入り。前半戦とはうってかわってイエローコーションの多発する展開となった後半戦で、更にポジションを上げていった。
 136周目、常に上位争いを続けていたハムリンが、接触からスピン。大きくポジションを落としてしまった。
 この時点で2位までポジションを上げていたKy.ブッシュは、首位を行くジェフ・ゴードン(シボレー)らと激しく首位を争い、156周目についに首位を奪取。
 レースも残り3周となった157周目に、後方で多重クラッシュが発生。ブレイニー、デビッド・ロイティマン、ハムリン、イェリーらが巻き込まれ、レースは2周延長されて"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 161周目、Ky.ブッシュを先頭に再スタートが切られると、直後に、2位走行中のJ.ゴードンがスピン。しかし、レースはグリーンのまま続行。スーパースピードウェイならではの、2列、3列の隊列のまま、全車が一団となって最後の激戦を展開した。
 首位を行くKy.ブッシュは、カール・エドワーズ(フォード)とサイド・バイ・サイドでのバトルを繰り広げていたが、チェッカー目前の162周目、後方集団で再び多重クラッシュが発生、イエローコーションとなり、コーションが出された時点で、僅かに前を走っていたKy.ブッシュが勝利を飾ることとなった。
 スプリント・カップ・シリーズで今季6勝目を挙げたKy.ブッシュだが、デイトナでは自身初勝利。首位に付けるポイントランキングでも、2位との差を更に広げることとなった。
 また、今季シリーズ7勝目の"トヨタ カムリ"にとってもデイトナはシリーズ初制覇であり、前日1-2フィニッシュを飾ったネイションワイド・シリーズに続き、トヨタはこのデイトナの週末を完全勝利で締め括った。

 次戦第19戦は7月12日(土)米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで開催される。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「今ここにいるということが信じられない。とんでもないレースだった。序盤こそ順調だったが、その後トラブルに見舞われ、後方からの追い上げを強いられた。我々の"トヨタ カムリ"は最高の状態ではなかったが、クルーも、私も決して諦めず、ただひたすらポジションアップを目指した。幸運にも、我々が前に出ているときに、後方で多重クラッシュが発生し、コーションが出された。このチームと共に勝利を挙げることが出来て嬉しい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 9 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 162
2 24 99 カール・エドワーズ フォード 162
3 19 17 マット・ケンセス フォード 162
11 28 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 162
19 12 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 162
20 17 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 162
21 34 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 162
25 21 0 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 162
26 15 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 162
27 29 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 162
42 13 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 100
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 2686
2 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 2504
3 ジェフ・バートン シボレー 2484
7 デニー・ハムリン トヨタ 2240
12 トニー・スチュワート トヨタ 2145
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2033
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1596
29 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1508
31 デイブ・ブレイニー トヨタ 1469
38 J.J.イェリー トヨタ 1047
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 921
40 A.J.アルメンディンガー トヨタ 727
46 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 115
2 シボレー 99
3 フォード 95
4 ダッジ 87

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第19戦 Winn-Dixie 250

開催日:7月4日

"トヨタ カムリ"1-2フィニッシュで今季13勝目!

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今季3勝目を挙げたデニー・ハムリン(#20)

 7月4日(金)デイトナ・インターナショナル・スピードウェイででNASCARネイションワイド・シリーズ第19戦「Winn-Dixie 250」が開催された。


 4日(金)決勝を前に、午後1時から予選が行われ、ジェイソン・リフラーの8番手を先頭に、6台の"トヨタ カムリ"が決勝へ進んだ。

 午後8時20分、2.5マイルを100周(250マイル:約400km)で競われる決勝レースのスタートが切られた。
 20番手スタートのカイル・ブッシュが好スタートから一気にポジションを上げ、トップ10圏内に浮上。17番手スタートのデニー・ハムリンもこれに続き、11番手スタートのブライアン・ヴィッカーズと共に、激しく順位を入れ替えるトップグループに加わった。
 61周目にハムリンが首位に浮上。2位にKy.ブッシュが続き、デイル・アーンハート・Jr.(シボレー)らと激しく順位を入れ替えながらのトップ争いを展開。しかし、ハムリンは、 90周目にこの日3度目の首位に立つと、2位のKy.ブッシュと共にラストスパート。後続を引き離して行った。
 一時は3位以下を1秒近く引き離した2台だったが、猛追を見せたアーンハート・Jr.が追いすがり、三つ巴の首位争いとなった。残り3周となった97周目に他車のクラッシュにより最後のイエローコーションが出され、レースは残り2周での勝負に。
 予定よりも5周延長され、104周目に"グリーン・ホワイト・チェッカー"の再スタート。最後まで、ハムリン、Ky.ブッシュ、アーンハート・Jr.の3台による息詰まる接近戦が展開されたが、順位は変わらず、ハムリンが今季シリーズ3勝目を挙げた。"トヨタ カムリ"はネイションワイド・シリーズで、前戦ロードンに続き2戦連続での1-2フィニッシュを果たし、今季シリーズ13勝目となった。

 次戦第20戦は7月11日(金)シカゴランド・スピードウェイでスプリント・カップ・シリーズとの併催で行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「この20号車をドライブするのは今回が最後であり、多くの意味を持つレースを、勝利で飾ることが出来、素晴らしい気分だ。全てのファンと、共に戦ってくれたスタッフに感謝したい。また、最後私と共に走ってくれたカイル(・ブッシュ)にも感謝している。クルーチーフも、ピットスタッフも素晴らしい仕事をしてくれた。トヨタやチーム、スポンサーにも感謝してもしきれない。最後は、カイルが私の後で激しく追い上げてきた。もちろん彼も勝つ気でおり、我々の2台の"トヨタ カムリ"は非常に強かった。彼が勝利を目指して走っていたことは分かっていたが、恐らくそれは叶わなかっただろう。彼はずっと私の後部につけ、我々はその順位のまま1-2フィニッシュする他に出来ることはなかった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 17 20 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 105
2 20 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 105
3 5 5 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 105
14 12 99 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 105
22 15 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 104
23 8 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 104
37 11 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 76
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 2814
2 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 2612
3 カール・エドワーズ フォード 2596
4 デビッド・ロイティマン トヨタ 2588
7 カイル・ブッシュ トヨタ 2438
8 マイク・ウォレス トヨタ 2273
11 ジェイソン・リフラー トヨタ 2129
20 デニー・ハムリン トヨタ 1525
26 トニー・スチュワート トヨタ 1196
40 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 684
47 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 590
60 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 356
87 マイケル・マクドウェル トヨタ 82
101 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 143
2 シボレー 117
3 フォード 92
4 ダッジ 66