2008年7月27日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第20戦 Allstate 400 at the Brickyard

開催日:7月27日

聖地"インディ"で"トヨタ カムリ"3位フィニッシュ

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3位でチェッカーを受けたデニー・ハムリン(#11)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第20戦「Allstate 400 at the Brickyard」が7月27日(日)米国中部インディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催された。
 他の一般的なオーバルと異なり、4つのターンが独立し、四角形に近い形状をした2.5マイルオーバルを持つインディアナポリス・モーター・スピードウェイは、世界三大レースの一つである"インディ500"の舞台として知られ、100年近い歴史を持つ伝統のコースである。

 25日(金)の2度の公式練習を経て、26日(土)午前10時から予選が行われた。"トヨタ カムリ"勢はトニー・スチュワートが最上位の14番手。ブライアン・ヴィッカーズが17番手、ドライバーズランキング首位を行くカイル・ブッシュは19番手につけ、エントリーした10台の"トヨタ カムリ"全車が予選を通過。決勝へと駒を進めた。

 27日(日)午後2時22分に、2.5マイルオーバルを160周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
 今大会では、公式練習時に、タイヤの摩耗が予想以上に激しいことが発覚したため、安全を考慮し、およそ12周毎にNASCARオフィシャルによるコンペティション・コーションが出されることとなった。
 "トヨタ カムリ"勢は、めまぐるしく出されるコーションの中で、着実にポジションをアップ。 30周目に出された3度目のイエローコーション時に、Ky.ブッシュがトップでピットアウトを果たし、首位に立った。
 Ky.ブッシュが首位争いを繰り広げる後方には、23番手スタートのデニー・ハムリン、スチュワート、26番手スタートのA.J.アルメンディンガーがトップ10圏内に浮上。アルメンディンガーは、48周目のピットストップで更にポジションを上げ、52周目には、首位を行くKy.ブッシュに次ぐ2位に浮上した。
 しかし、Ky.ブッシュは63周目にタイヤトラブルに見舞われ後退。これで首位に立ったアルメンディンガーは、中盤戦も首位争いを繰り広げたが、123周目のピットで無念のポジションダウン。
 このピットでは、ハムリンが見事な作業で首位に浮上。その後26周に渡って首位を走行した。150周目、この日最後となる11回目のイエローコーションが出されると、ハムリンはタイヤ2本のみの交換と調整を行い、素早いピットアウトを果たしたが、僅かに及ばず3位へと無念の後退。再スタート後も最後まで首位奪還を目指したが惜しくも叶わず、3位でフィニッシュした。
 中盤首位争いを繰り広げたアルメンディンガーは、自身最高位となる10位でフィニッシュ。Ky.ブッシュが15位、一時は4位まで浮上したものの、タイヤの戦略があわず後退を余儀なくされたスチュワートは23位に終わった。
 Ky.ブッシュは15位に終わったものの、ドライバーズランキング首位の座は守っている。

 次戦第21戦は8月3日(日)米国北東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで開催される。

ドライバー デニー・ハムリン:
「こんなはずではなかった。最後のピットストップで、先頭でピットインしたら、先頭でピットアウトしたいと望むものだ。そして最前列のクリーンな空気を得て再スタートを切ること、 それが全てだ。我々はそれを果たすことが出来なかった。しかし、チームはハードに作業をこなしてくれた。今日は我々のための日ではなかったということだ。しかし、望むらくは、何年かのうちに勝てるチャンスを得られればと思っている」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 48 ジミー・ジョンソン シボレー 160
2 9 99 カール・エドワーズ フォード 160
3 23 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 160
10 26 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 160
15 19 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 160
23 14 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 160
28 39 96 J.J.イェリー トヨタ カムリ 160
30 33 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 160
34 30 0 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 160
35 41 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 160
42 17 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 93
43 34 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 91
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 3004
2 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 2751
3 ジェフ・バートン シボレー 2733
8 デニー・ハムリン トヨタ 2453
10 トニー・スチュワート トヨタ 2399
15 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2230
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1790
30 デイブ・ブレイニー トヨタ 1626
32 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1597
37 J.J.イェリー トヨタ 1217
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 1021
40 A.J.アルメンディンガー トヨタ 990
46 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 128
2 シボレー 114
3 フォード 105
4 ダッジ 93

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第22戦 Kroger 200

開催日:7月26日

"トヨタ カムリ"のカイル・ブッシュが圧勝!
独走で今季6勝目を挙げる

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圧勝で今季6勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)

 7月26日(土)米国中部インディアナ州インディアナポリスのオライリー・レースウェイ・パークでNASCARネイションワイド・シリーズ第22戦「Kroger 200」が開催された。オライリー・レースウェイ・パークは、モータースポーツの聖地インディアナポリス・モーター・スピードウェイに付設されている、1周0.686マイルのショートオーバル。

 26日(土)決勝を前に、午後4時半から予選が行われ、カイル・ブッシュが最前列2番手を獲得。ルーキー ジョーイ・ロガーノが5番手につけ、6台の"トヨタ カムリ"が決勝へと臨んだ。

 午後8時16分、0.686マイルオーバルを200周(138マイル:約220km)して競われる決勝レースがスタートした。
 2番手グリッドのKy.ブッシュは、スタートと同時に首位に浮上。序盤から後続を引き離して行った。イエローコーションの少ない展開となり、Ky.ブッシュは首位を譲ることなく独走。99周目にこの日3度目のイエローコーションが出されると、このレースで唯一のピットインを行い、給油とタイヤ交換を行った。このイエローコーション時に、ピットインのタイミングをずらした他車に3周に渡ってリードラップを明け渡すものの、104周目の再スタート時には再び首位に浮上。
 その後もKy.ブッシュは首位を快走し、全200周中197周に渡ってリードラップを獲得する圧倒的な速さでトップチェッカー。今季シリーズ6勝目を挙げた。"トヨタ カムリ"にとっては今季シリーズ15勝目。
 レースを通して常にトップ10圏内での走行を続けたロガーノが8位。ロガーノは今季デビューを果たしてから出場した6戦中5戦でトップ10フィニッシュを果たしている。

 次戦第23戦は8月2日(土)カナダ東部ケベック州モントリオールのロードコース、ジル・ヴィルヌーブ・サーキットで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「驚くべき結果だ。このチームの一員であることは素晴らしい。クルーチーフと全てのスタッフは、素晴らしい"トヨタ カムリ"を仕上げてこのコースへと持ち込んでくれた。 コースに出てからも、大きな変更を行うことなく、今日の結果を成し遂げることが出来た。最初から調子は良かったが、その後調整を行い、更に状態を改善することが出来た。ジョー・ギブス・レーシングのスタッフ、そしてハードワークを重ねてくれたネイションワイド・チームのスタッフ全員に感謝したい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
2 1 16 コリン・ブラウン フォード 200
3 17 1 マイク・ブリス シボレー 200
8 5 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 200
16 11 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 200
17 24 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 200
26 21 99 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 199
28 29 32 ジェイムズ・ビュッシャー トヨタ カムリ 197
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 3216
2 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 3043
3 カール・エドワーズ フォード 3036
4 デビッド・ロイティマン トヨタ 2926
7 カイル・ブッシュ トヨタ 2828
8 マイク・ウォレス トヨタ 2618
11 ジェイソン・リフラー トヨタ 2491
20 デニー・ハムリン トヨタ 1695
25 トニー・スチュワート トヨタ 1334
39 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 907
42 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 844
51 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 581
94 マイケル・マクドウェル トヨタ 82
105 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 167
2 シボレー 131
3 フォード 111
4 ダッジ 75

NASCAR CRAFTSMAN TRUCK SERIES
第14戦 Power Stroke Diesel 200

開催日:7月25日

"トヨタ タンドラ"今季7勝目!
ジョニー・ベンソンが2連勝を飾る

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今季3勝目のチェッカーを受けるジョニー・ベンソン(#23)

 NASCARクラフツマン・トラック・シリーズの第14戦「Power Stroke Diesel 200」が、7月25日(金)にオライリー・レースウェイ・パークで開催された。

 25日(金)決勝を前に午後5時から行われた予選では、前戦今季2勝目を挙げ好調のジョニー・ベンソンが"トヨタ タンドラ"勢最上位の8番手グリッドを獲得。マイク・スキナーが9番手につけ、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝へ挑んだ。

 午後9時20分に、0.686マイルオーバルを200周(138マイル:約220km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振り下ろされた。
 狭いショートオーバルでの混戦の中で、ベンソンが好スタートで4位へとジャンプアップ。その後もサイド・バイ・サイドでのバトルを繰り広げながらポジションを上げ、70周目には2位に浮上した。
 86周目にこの日2度目のイエローコーションが出されると、上位勢は一斉にピットイン。このピット競争を僅差で制したベンソンが首位に立ったが、再スタート後まもなくロン・ホーナディ(シボレー)にかわされてしまった。しかし、諦めず逆転のチャンスを窺うベンソンは、ホーナディを猛追。後半戦はこの2台の一騎打ちとなった。
 160周目、アウトから仕掛けたベンソンが、ホーナディに並び、2台はサイド・バイ・サイドのまま1周近くに渡ってバトルを繰り広げたが、押さえきったベンソンがついに首位を奪取した。
 後方では、14番手スタートのトッド・ボダインがポジションを上げ、トップ5争いを繰り広げていたが、ゴール目前の186周目、激しい接近戦の末に接触し、スピン。ボダインは壁にクラッシュし、車体に大きなダメージを受けて後退を余儀なくされた。
 レースは162周目に首位に立ったベンソンが、最後までホーナディとの熾烈な首位争いを展開したが、猛追を抑え切り、トップでチェッカー。ベンソンは前戦に引き続き2連勝で今季3勝目を飾った。"トヨタ タンドラ"は今季7勝目を挙げ、マニュファクチャラーズランキングでも再び首位に浮上した。
 レースを通してハンドリングの不調に苦しみながらも粘り強く走り抜いたKy.ブッシュが8位。一時は後方に沈んだものの、終盤追い上げたスキナーが10位でトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第15戦は8月9日(土)に米国南東部テネシー州レバノンのナッシュビル・スーパースピードウェイで"TOYOTA Tundora 200"として開催される。

ドライバー ジョニー・ベンソン:
「オライリー・レースウェイ・パークで勝つことが出来て、本当に良い気分だ。私はこれまでに、このコースで何度2位になったか覚えていないほどだ。今日こそは2位では終わるまいと思っていた。レース序盤は、タイヤの調子が完全ではなかったが、レースが進んで行くに連れ、状態は良くなっていった。ロン(・ホーナディ)は私と同じラインを走行 していたが、私に接触することなくパスしていった。彼は素晴らしいレーサーであり、彼とレースを戦うのは楽しい。その後彼は、私が通っていたラインで走行していたので、ターン3から4にかけて追い越しを試み、上手く行った。我々にとって素晴らしい一日となった。クルーチーフとチームの全てのスタッフが、毎週素晴らしい仕事をしてくれている」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 8 23 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 200
2 4 33 ロン・ホーナディ シボレー 200
3 3 99 エリック・ダーネル フォード 200
8 12 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 200
10 9 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 200
11 13 60 テリー・クック トヨタ タンドラ 200
16 23 11 デビッド・スター トヨタ タンドラ 200
20 32 59 テッド・マスグレイブ トヨタ タンドラ 200
21 16 22 マイケル・アネット トヨタ タンドラ 200
22 14 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 200
25 19 15 マーク・ミッチェル トヨタ タンドラ 198
30 18 9 ジャスティン・マークス トヨタ タンドラ 151
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジョニー・ベンソン トヨタ 2071
2 ロン・ホーナディ シボレー 2056
3 マット・クラフトン シボレー 2040
5 マイク・スキナー トヨタ 1914
6 トッド・ボダイン トヨタ 1867
8 テリー・クック トヨタ 1825
10 デビッド・スター トヨタ 1749
15 テッド・マスグレイブ トヨタ 1577
16 カイル・ブッシュ トヨタ 1502
20 ジャスティン・マークス トヨタ 1423
24 マーク・ミッチェル トヨタ 1210
26 スコット・スピード トヨタ 985
31 シェイン・シーグ トヨタ 632
35 マイケル・アネット トヨタ 555
36 フィリップ・マギルトン トヨタ 491
44 クリシー・ウォレス トヨタ 276
61 デニー・ハムリン トヨタ 105
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 96
2 シボレー 94
3 フォード 67
4 ダッジ 51