2008年8月 3日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES 第21戦 Sunoco Red Cross Pennsylvania 500

開催日:8月3日

ポコノの500マイルレースで"トヨタ カムリ"が2位フィニッシュ

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2位フィニッシュを果たしたトニー・スチュワート(#20)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第21戦「Sunoco Red Cross Pennsylvania 500」が8月3日(日)米国北東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで開催された。
 ポコノ・レースウェイでは、6月に第14戦が行われており、今季2度目のレース開催となる。1周2.5マイル(約4km)の同コースは、3本のストレートを3つのターンで繋いだ、三角形のオーバル(トライオーバル)で、3つのターン全てのバンク角が異なるという難コース。

 1日(金)正午から行われた公式練習では同コースを得意とするデニー・ハムリンが7番手につけたものの、午後3時半からの予選では、ブライアン・ヴィッカーズが"トヨタ カムリ"勢最上位の8番手。ハムリンは14番手となり、10台の"トヨタ カムリ"が予選を通過、決勝へと駒を進めた。

 2日(土)に予定されていた2度の公式練習は降雨により中止となったが、3日(日)は好天に恵まれ、午後2時8分、俳優キーファー・サザーランドの「ジェントルメン・スタート・ユア・エンジンズ!」のかけ声と共に全車エンジン始動。午後2時21分に2.5マイルオーバルを200周(500マイル:約800km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 前半戦は、ハムリンがポジションを上げ、トップ5圏内でレースを展開。88周目にこの日5度目のイエローフラッグが出され、上位勢がピットインすると、20番手スタートから中団グループを走行していたトニー・スチュワートが、2本のみのタイヤ交換でポジションをアップ。27番手スタートのカイル・ブッシュも着実にポジションを上げ、ジョー・ギブス・レーシングの3台がトップ10圏内に浮上した。
 126周目にコースの一部で雨が降り始め、131周目に赤旗中断。しかし、雨はまもなく止み、41分間の中断を経て、レースは再開された。
 3位で再スタートを切ったハムリンが、すぐに2位に浮上し、首位争いを展開したが、イエローコーションが出ないまま、155周を過ぎたあたりから、グリーン下で次々に各車が給油ピットイン。順位がめまぐるしく入れ替わっていった。155周目にピットインしたハムリンだったが、30周から35周で給油が必要となる為、5位走行中の174周目に最後のピットイン。順位を落とすこととなってしまった。
 一方、Ky.ブッシュは165周目、スチュワートは166周目に給油ピットイン。上位勢が給油ピットインでポジションを落としていく中で、188周目にはスチュワートが2位、Ky.ブッシュが5位へと浮上した。
 しかし、チェッカーを目前にした198周目、4位を走行していたKy.ブッシュは痛恨の燃料切れに見舞われ、急遽ピットイン。給油を行ったが、エンジン始動に手間取り、ピットロード途中でストップ。大きく後退してしまった。
 ファイナルラップで上位勢の数台が燃料切れに見舞われるという、厳しいレースとなったが、最後まで走り抜いたスチュワートが2位フィニッシュを果たした。
 Ky.ブッシュは2周遅れの36位に終わったが、2位に176ポイント差をつけてドライバーズランキング首位の座は守っている。

 次戦第22戦は8月10日(日)米国北東部ニューヨーク州ワトキンス・グレンのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルで開催される。

ドライバー トニー・スチュワート:
「我々は終盤、多くのライバル勢と同じ戦略で走行していた。僅かな違いで順位が決まった。99号車(優勝したカール・エドワーズ)、48号車(3位のジミー・ジョンソン)、 88号車(ファイナルラップで燃料切れを起こし12位に終わったデイル・アーンハート・ Jr.)らの、上位勢はみんな同じ計画だった。彼ら全員が素晴らしいレースを戦い、そして、我がチームも素晴らしい仕事をしてくれた。今シーズン、今日のようなレースはあまり経験していない。私はファイナルラップの第3ターン進入前に燃料を使い果たしてしまったが、最後まで走り抜くことが出来て本当に良かった。ジミー(・ジョンソン)を抑えるだけの速さと、燃料をセーブすることを両立させるのは本当にハードだった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 15 99 カール・エドワーズ フォード 200
2 20 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 200
3 1 48 ジミー・ジョンソン シボレー 200
19 31 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 200
23 14 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 200
24 35 0 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 200
28 8 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 200
30 28 44 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 200
31 24 22 デイブ・ブレイニー トヨタ カムリ 198
36 27 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 198
39 43 96 J.J.イェリー トヨタ カムリ 196
43 42 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 24
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 3059
2 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 2883
3 カール・エドワーズ フォード 2874
9 トニー・スチュワート トヨタ 2569
10 デニー・ハムリン トヨタ 2547
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2309
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 1863
29 デイブ・ブレイニー トヨタ 1696
32 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1636
36 J.J.イェリー トヨタ 1263
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 1112
40 A.J.アルメンディンガー トヨタ 1096
46 マイク・スキナー トヨタ 423
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 134
2 シボレー 118
3 フォード 114
4 ダッジ 96

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第23戦 NAPA Auto Parts 200

開催日:8月2日

カナダのロードコース戦は降雨で短縮終了
"トヨタ カムリ"のジェイソン・リフラーが7位

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降雨のレースで7位に入ったジェイソン・リフラー(#38)と、
終盤惜しくも接触で順位を落とし17位に終わったジョーイ・ロガーノ(#20)

 8月2日(土)カナダ東部ケベック州モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでNASCARネイションワイド・シリーズ第23戦「NAPA Auto Parts 200」が開催された。
 スプリント・カップ・シリーズは全戦がアメリカ国内で行われるが、ネイションワイド・シリーズは2戦の海外遠征戦が組まれている。4月の第9戦メキシコシティに続き、今大会モントリオールは今季2戦目の海外戦となる。舞台となるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、F1カナダGPも行われるロードコース。

 2日(土)決勝を前に、午後12時半から予選が行われた。地元モントリオール出身の元F1ワールドチャンピオン、ジャック・ヴィルヌーヴが、父の名を冠したサーキットで久しぶりのNASCAR戦に登場。"トヨタ カムリ"勢最上位の5番手グリッドを獲得した。ルーキーのジョーイ・ロガーノが10番手につけ、"トヨタ カムリ"は6台全車が予選を通過した。

 午後3時57分、2.709マイルのロードコースを74周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタートした。
 予選が行われた午後早い時間は好天に恵まれていたが、レーススタートする頃には、雷雲が広がる状況。ドライでスタートは切られたものの、8周目走行中についに雨が降り始め、9周目に赤旗中断となった。
 8分ほどの中断を経て、NASCARのポイントがかかったレースでは初めてという、レインタイヤを装着してレースは再開。13周目に再スタートが切られた。
 5番手スタートのヴィルヌーヴは、トップ5圏内でバトルを繰り広げ、29周目のイエローコーションで2位に浮上。グリーン下でのピットのタイミングで、41周目にはリードラップも獲得した。
 40周目前後のグリーン下におけるピットを全車終えた時点で、ロガーノが5位、ヴィルヌーヴが6位につけていたが、まもなく雨が激しくなり、視界確保が困難な状況でイエローコーションとなった。
 しかし、この視界の悪いコーションラップ中に、ロガーノは周回遅れに接触。ヴィルヌーヴも前走車に接触を喫し、ポジションダウン。その直後にNASCARは全車をピットロードへ呼び戻し、赤旗中断。悪化していく天候のために、レースはその時点で終了となった。
 この結果、"トヨタ カムリ"勢の最高位は7位に入ったジェイソン・リフラー。マイク・ウォレスが15位。ヴィルヌーヴは16位、ロガーノが17位、ポコノでのスプリント・カップ・シリーズとの両レースに出場、忙しい週末を過ごすこととなったデビッド・ロイティマンが18位でフィニッシュした。

 次戦第24戦は8月9日(土)ワトキンス・グレン・インターナショナルでスプリント・カップ・シリーズとの併催で行われる。

ドライバー ジェイソン・リフラー:
「今日は長いレースだった。しかし、良いポジションでフィニッシュすることが出来た。チームは本当に素晴らしく速い"トヨタ カムリ"を仕上げてくれた。フロントウィンドウが曇って、どこを走っていいのか見えない状況となり、ピットインを余儀なくされてしまった。しかし、全体的には問題ないレースだった。今後も雨でのレースをしていくなら、更なるベンチレーションの改善と、ピットでの、フロントウィンドウを綺麗にするスタッフが必要になるだろう。フロントウィンドウの視界さえ確保されていれば、NASCARのレーシングカーは雨でも良く走ってくれて、我々はレースを楽しむことが出来た」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 5 ロン・フェローズ シボレー 48
2 4 9 パトリック・カーペンティア ダッジ 48
3 3 59 マーコス・アンブローズ フォード 48
7 14 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 48
15 11 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 48
16 5 32 ジャック・ヴィルヌーヴ トヨタ カムリ 48
17 10 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 47
18 32 99 デビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 47
33 13 10 ジャスティン・マークス トヨタ カムリ 19
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 3354
2 カール・エドワーズ フォード 3186
3 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 3170
4 デビッド・ロイティマン トヨタ 3035
7 カイル・ブッシュ トヨタ 2828
8 マイク・ウォレス トヨタ 2736
9 ジェイソン・リフラー トヨタ 2637
20 デニー・ハムリン トヨタ 1695
27 トニー・スチュワート トヨタ 1334
37 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 1019
42 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 844
53 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 581
93 ジャック・ヴィルヌーヴ トヨタ 120
100 マイケル・マクドウェル トヨタ 82
106 ジャスティン・マークス トヨタ 64
113 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 170
2 シボレー 140
3 フォード 115
4 ダッジ 81