2008年8月17日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第23戦 3M Performance 400

開催日:8月17日

ミシガンの高速オーバルでカイル・ブッシュが2位フィニッシュ

写真
2位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第23戦「3M Performance 400」が8月17日(日)米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
 6月の第15戦に続き、今季2度目の開催となるミシガンは、1周2マイル(3.2km)のスーパースピードウェイ。コース幅が広く、ライン取りの自由度が高いので、ドライバーにも人気の高いコースである。
 15日(金)午後3時半から行われた予選では、ブライアン・ヴィッカーズが今季初のポールポジションを獲得。デヴィッド・ロイティマンが7番手、カイル・ブッシュが11番手グリッドを確保。10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 17日(日)午後2時20分、2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのヴィッカーズは、スタート直後に首位の座こそ譲ったものの、首位争いに残り、好スタートを切ったKy.ブッシュ、ロイティマンと共に序盤から上位グループでのバトルを繰り広げた。
 ヴィッカーズが50周目に首位を奪うなど、常にトップグループで走行を続ける一方で、Ky.ブッシュもペースを上げ、97周目に、この日3度目のイエローコーションが出されると、タイヤ2本のみの交換で、3位へとポジションアップ。後半戦に突入した。
 その後はイエローコーションが出されないまま、140周目前後に各車グリーン下でピットイン。ほぼ全車がピットインを終えた142周目には、Ky.ブッシュがトップに浮上。首位に立ったKy.ブッシュは、ハイペースで逃げ、163周目には、2位以下に6秒以上の差を付けて独走状態に入った。しかし、164周目にこの日4度目のイエローコーション。
 このピットで速い作業を見せたヴィッカーズが首位に立ち、Ky.ブッシュがこれを追う形で再スタートが切られたが、まもなくKy.ブッシュがアウトサイドから首位を奪取。
 しかし、179周目にイエローが出されると、各車この日最後となるピットイン。ここでKy.ブッシュは、カール・エドワーズ(フォード)の先行を許してしまった。194周目には、 37番手と後方スタートから、着実にポジションを上げ、トップ10圏内まで浮上していたデニー・ハムリンが、突然白煙を上げてスローダウン。戦線離脱を余儀なくされてしまった。レースはこのアクシデントでイエローフラッグが出され、残り2周で決されることとなった。
 最後まで諦めずに逆転を狙ったKy.ブッシュであったが、惜しくも及ばず、2位でフィニッシュ。ポールポジションからレースを通して好走を見せたヴィッカーズが7位。"チェイス"(ランキング上位12台によるシーズン終盤10戦のプレーオフ)圏内につけるトニー・スチュワートは12位でフィニッシュし、ランキングでは6位へと一つポジションを上げた。終盤無念のトラブルで39位に終わったハムリンも12位で"チェイス"圏内に残っている。

 次戦第23戦は8月23日(土)米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「我々にとってはまずまずの結果だったと言えるだろう。6月にここミシガンで戦ったときよりもずっと良い結果だった。今日は好位置からスタートを切り、更にポジションアップすることが出来たが、最後に99号車(優勝したカール・エドワーズ)を捉えるのには十分ではなかった。当初はタイヤとのマッチングが素晴らしかったが、その後は苦戦を強いられた。しかし、結局は最後のピットロードで、先行されてしまったことに尽きる。ライバル勢を圧倒出来るだけの速さは無かったが、チームの素晴らしい仕事で、2位フィニッシュを果たすことが出来た。ここでの春のレースでは、我々はそれほど競争力は高くなかった。それだけに、2位に入れるまでに進歩を遂げられたのは嬉しい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 27 99 カール・エドワーズ フォード 200
2 11 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
3 16 6 デヴィッド・レーガン フォード 200
7 1 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 200
12 21 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 200
14 7 44 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 200
19 42 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 199
28 33 84 A.J.アルメンディンガー トヨタ カムリ 199
35 22 0 マイク・スキナー トヨタ カムリ 198
38 43 96 ブラッド・コールマン トヨタ カムリ 197
39 37 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 194
41 24 22 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 117
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 3429
2 カール・エドワーズ フォード 3207
3 ジミー・ジョンソン シボレー 3127
6 トニー・スチュワート トヨタ 2871
12 デニー・ハムリン トヨタ 2735
15 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2569
27 デビッド・ロイティマン トヨタ 2048
31 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1788
32 デイヴ・ブレイニー トヨタ 1776
38 A.J.アルメンディンガー トヨタ 1305
39 J.J.イェリー トヨタ 1263
40 マイケル・マクドウェル トヨタ 1200
46 マイク・スキナー トヨタ 481
62 P.J.ジョーンズ トヨタ 52
63 ブラッド・コールマン トヨタ 49
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 149
2 フォード 129
3 シボレー 125
4 ダッジ 103

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第25戦 Carfax 250

開催日:8月16日

"トヨタ カムリ"が2-3位フィニッシュ

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首位争いを繰り広げ、2位でフィニッシュしたブライアン・ヴィッカーズ(#32)

 8月16日(土)ミシガン・インターナショナル・スピードウェイでNASCARネイションワイド・シリーズ第25戦「Carfax 250」が開催された。
 16日(土)決勝を前に、午前10時半から予選が行われた。前日行われたスプリント・カップ・シリーズの予選でポールポジションを獲得したブライアン・ヴィッカーズがここでも好調ぶりを見せ"トヨタ カムリ"勢最上位の3番手グリッドを獲得。デヴィッド・ロイティマンが5番手、ルーキーのジョーイ・ロガーノが6番手、トニー・スチュワートが7番手につけ、エントリーした6台の"トヨタ カムリ"全車が予選を通過、決勝へ駒を進めた。

 午後3時47分、2マイルオーバルを125周(250マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。
 1周目から後方でクラッシュが発生し、イエローコーションが出される波乱のスタートとなった。"トヨタ カムリ"勢は順調にポジションを上げ、再スタート後の9周目には、ヴィッカーズが2位、これにロイティマン、スチュワートが続き、2-3-4位で、首位を追った。
 好調なヴィッカーズは、33周目に首位へ浮上したが、52周目のイエロー時のピットで10位までポジションダウン。このピットで2位に浮上したスチュワートが57周目に首位に立った。ポジションを落としたヴィッカーズは、まもなくトップ5圏へと復帰したが、4位を争っていたロイティマンが、90周目に他車と接触。車体にダメージを受けたロイティマンはガレージへ戻っての修復を余儀なくされ、大きく順位を落とすこととなってしまった。
 このイエローコーション時、スチュワートはピットで若干タイムロスを喫し、3位に後退。終盤戦は、2位を行くヴィッカーズに、スチュワート、グレッグ・ビッフル(フォード)、マーク・マーティン(シボレー)を加えた4台が、テール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドで、順位を入れ替えながらの激しい2位争いを展開した。
 しかし、ファイナルラップにクラッシュが発生したため、イエローコーションのまま、ヴィッカーズ2位、スチュワート3位でレースをフィニッシュすることとなった。ロガーノは7位、ジェイソン・リフラーが8位でチェッカーを受け、"トヨタ カムリ"は4台がトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第26戦は8月22日(金)ブリストル・モーター・スピードウェイでスプリント・カップ・シリーズとの併催で行われる。

ドライバー ブライアン・ヴィッカーズ:
「我々の"トヨタ カムリ"はロングランでは素晴らしく速かった。しかし、スタートでは完璧ではなかった。タイヤが新しいうちは、コースのイン側を走行せざるを得ず、イン側の走行では、60号車(優勝したカール・エドワーズ)はかなり強力なエンジンを持っているようだった。短いスパンの走行では、我々は苦しめられた。タイヤの摩耗が進んで行くとハンドリングは好調になり、アウトサイドでも全開走行を続けることが出来た。しかし、最後の走行では、首位のカールは離れすぎており、彼を捉えるには時間が足りなかった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 60 カール・エドワーズ フォード 125
2 3 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 125
3 7 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 125
7 6 18 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 125
8 17 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 125
15 23 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 125
34 5 99 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 98
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 3582
2 カール・エドワーズ フォード 3469
3 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 3450
5 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 3219
7 カイル・ブッシュ トヨタ 3003
8 マイク・ウォレス トヨタ 2963
9 ジェイソン・リフラー トヨタ 2926
20 デニー・ハムリン トヨタ 1756
26 トニー・スチュワート トヨタ 1504
33 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 1311
39 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1019
53 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 581
96 ジャック・ヴィルヌーヴ トヨタ 120
97 マイケル・マクドウェル トヨタ 119
112 ジャスティン・マークス トヨタ 64
119 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 182
2 シボレー 148
3 フォード 133
4 ダッジ 87