2008年10月19日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第32戦 TUMS QuikPak 500

開催日:10月19日

地元デニー・ハムリンが5位フィニッシュ

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"トヨタ カムリ"勢最上位の5位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#11)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第32戦「TUMS QuikPak 500」が10月19日(日)米国南東部ヴァージニア州マーティンスビルのショートオーバル、マーティンスビル・スピードウェイで開催された。
 NASCARスプリント・カップ・シリーズの開催されるコースの中で、1周が最短となる0.526マイル(約850m)のマーティンスビルは、バンク角も12度と小さく、「ペーパークリップ」とも称されるタイトなコースでは、コーナー毎にハードブレーキングを強いられ、接触などのアクシデントも多い。
 マーティンスビルでは3月に第6戦が行われており、地元ヴァージニア州出身のデニー・ハムリンが勝利を挙げている。

 17日(金)に行われる予定であった予選は、降雨のために中止。NASCARの規定に則り、オーナーポイント順で決勝のグリッドが決定された。この結果、トニー・スチュワートが7番手、カイル・ブッシュが9番手、ハムリンが12番手となり、10台の"トヨタ カムリ"が決勝に進んだ。今大会には、84号車で元F1ドライバー、スコット・スピードがスプリント・カップ・シリーズ初出場を果たし、35番手グリッドから決勝に挑むこととなった。

 19日(日)午後1時48分、0.526マイルを500周(263マイル:約420km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 "チェイス"の3台は、序盤順当にトップ10圏内を走行していたが、100周を過ぎたあたりでKy.ブッシュがブレーキ不調に見舞われ、ポジションダウン。161周目には右フロントタイヤのバーストに見舞われ、壁に接触。レースには復帰したが、2周遅れになってしまった。
 その後もスチュワートとハムリンがトップ10圏内を守り続けたが、360周目に、今度はスチュワートが右フロントタイヤのパンクに見舞われ、2周遅れの27位までポジションダウンを余儀なくされてしまった。
 チームメイトが不運なトラブルで脱落していく中で、孤軍奮闘を見せたのがハムリン。ショートオーバルでの長く厳しいレースで、常にトップ10圏内を維持し、"トヨタ カムリ"勢最上位の5位でフィニッシュ。17番手スタートから後半ポジションを上げ、上位争いを展開したブライアン・ヴィッカーズが11位でチェッカーを受けた。スチュワートは26位。Ky.ブッシュはその後も2度に渡ってタイヤのパンクに見舞われ、29位に終わった。

 次戦第33戦は10月26日(日)米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー デニー・ハムリン:
「トップ5フィニッシュを果たすことが出来て嬉しい。この結果は我々にとって救いとなった。我々はここ数戦の不運な状況を止める必要があった。そして、"チェイス"の後半戦へ向けて士気が高まっている。前半戦は苦戦を強いられたので、現実的な目標としては、ランキングの6位、7位あたりとなるだろうが、それは十分実現可能な目標だと思う」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 48 ジミー・ジョンソン シボレー 504
2 10 88 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 504
3 4 99 カール・エドワーズ フォード 504
5 12 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 504
11 17 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 504
18 31 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 502
22 33 22 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 501
24 26 44 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 500
26 7 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 499
28 40 96 ケン・シュレーダー トヨタ カムリ 499
29 9 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 496
30 35 84 スコット・スピード トヨタ カムリ 496
39 38 0 マイク・ブリス トヨタ カムリ 455
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジミー・ジョンソン シボレー 6073
2 グレッグ・ビッフル フォード 5924
3 ジェフ・バートン シボレー 5921
8 トニー・スチュワート トヨタ 5735
11 デニー・ハムリン トヨタ 5653
12 カイル・ブッシュ トヨタ 5628
16 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 3412
24 デビッド・ロイティマン トヨタ 2983
29 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 2615
31 デイヴ・ブレイニー トヨタ 2535
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 1466
40 J.J.イェリー トヨタ 1263
46 マイク・スキナー トヨタ 734
62 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 113
65 スコット・スピード トヨタ 73
66 P.J.ジョーンズ トヨタ 52
67 ブラッド・コールマン トヨタ 49
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 193
2 シボレー 192
3 フォード 184
4 ダッジ 135

NASCAR CRAFTSMAN TRUCK SERIES
第21戦 Kroger 200

開催日:10月18日

ジョニー・ベンソンが今季5勝目を挙げランキング首位を奪還
"トヨタ タンドラ"は通算50勝を達成

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ランキング首位を争うロン・ホーナディ(左)と激しい
バトルを繰り広げ、今季5勝目を挙げたジョニー・ベンソン(中央)

 NASCARクラフツマン・トラック・シリーズの第21戦「Kroger 200」が10月18日(土)、マーティンスビル・スピードウェイで開催された。

 18日(土)午前10時10分から予選が行われ、前戦タラデガで勝利を挙げたトッド・ボダインが最前列2番手グリッドを確保。ランキングトップを争うジョニー・ベンソンは3列目5番手につけた。
 併催のスプリント・カップ・シリーズとの両レースに参戦するカイル・ブッシュは13番手、スコット・スピードは32番手。また、22番手グリッドを確保したマイク・スキナーの息子であるダスティン・スキナーが"トヨタ タンドラ"でNASCARクラフツマン・トラック・シリーズにデビュー。31番手グリッドから決勝に挑むこととなった。

 午後3時に0.526マイルショートオーバルを200周(105マイル:約170km)して競われる決勝レースがスタート。
 最前列2番手グリッドのボダインはスタートで遅れ、ベンソンとランキングトップを争うロン・ホーナディ(シボレー)がポールポジションから首位を維持。3番手スタートの、ホーナディのチームオーナーであり、チームメイトであるケヴィン・ハーヴィック(シボレー)が2位に浮上し、これを5番手スタートから順位を上げたベンソン、ボダインが追う形となった。
 36周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、上位勢はピットイン。トップ2台のシボレー勢が給油のみでピットを終えたのに対し、ベンソンは4本タイヤを交換し、6位に後退。しかし、その後新品タイヤの優位性を活かし、85周目には2位までポジションアップを果たした。
 首位を争うホーナディとベンソンは、サイド・バイ・サイドで、時に接触するほどの接近戦を展開。155周目にはついにホーナディをかわし、この日初めて首位に立った。
 その後もホーナディからの追撃は続いたが、残り5周となった196周目、ホーナディが燃料切れでスローダウン。ベンソンは最後まで燃料をもたせて走り抜き、見事今季5勝目を挙げた。ベンソンは、29位に終わったホーナディをドライバーズポイントランキングで逆転し、再び首位に浮上。
 また、"トヨタ タンドラ"にとっては、2004年にNASCARクラフツマン・トラック・シリーズに参戦して以来、通算50勝目となる記念すべき勝利となった。
 13番手スタートから序盤ポジションアップを果たし、常にレースを通して6位を走行したKy.ブッシュが4位フィニッシュ。ボダインが5位、スピードが32番手スタートから終盤素晴らしい追い上げを見せ7位、トップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第22戦は10月25日(土)にアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー ジョニー・ベンソン:
「とても良いレースだった。レースが始まる前、ターン1と2の間に、スプリント・カップ・シリーズの練習走行を観察し、特に24号車(ジェフ・ゴードン:シボレー)から多くのことを学んだ。そこでいくつかの異なるラインを確認し、そして、クルーチーフが素晴らしい"トヨタ タンドラ"を用意してくれたことで、良い結果が得られた。ロン(・ホーナディ)との首位争いのバトルはとてもエキサイティングだった。私はマーティンスビルを愛している。望み通りのレースが戦えないことも時にはあるが、ここでの勝利は格別だ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 5 23 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 200
2 6 18 デニス・セッツァー ダッジ 200
3 7 14 リック・クロフォード フォード 200
4 13 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 200
5 2 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 200
7 32 22 スコット・スピード トヨタ タンドラ 200
11 15 60 ジャック・スプレイグ トヨタ タンドラ 200
12 22 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 200
14 23 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 200
16 10 59 テリー・クック トヨタ タンドラ 200
17 18 15 ジェイソン・ホワイト トヨタ タンドラ 200
33 24 11 デヴィッド・スター トヨタ タンドラ 174
34 31 3 ダスティン・スキナー トヨタ タンドラ 74
36 20 9 ショーン・ケイス トヨタ タンドラ 44
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジョニー・ベンソン トヨタ 3178
2 ロン・ホーナディ シボレー 3113
3 マット・クラフトン シボレー 2951
4 トッド・ボダイン トヨタ 2946
5 マイク・スキナー トヨタ 2896
10 テリー・クック トヨタ 2575
12 デヴィッド・スター トヨタ 2460
17 カイル・ブッシュ トヨタ 2177
18 テッド・マスグレイヴ トヨタ 2099
21 ジャスティン・マークス トヨタ 1781
23 スコット・スピード トヨタ 1514
26 マーク・ミッチェル トヨタ 1295
28 シェイン・シーグ トヨタ 950
32 マイケル・アネット トヨタ 801
41 フィリップ・マギルトン トヨタ 491
43 クリシー・ウォレス トヨタ 382
44 ケン・シュレーダー トヨタ 348
47 ジョン・アンドレッティ トヨタ 291
50 デヴィッド・ストレム トヨタ 262
68 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 124
76 デニー・ハムリン トヨタ 105
82 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 85
99 ショーン・ケイス トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 151
2 シボレー 133
3 フォード 100
4 ダッジ 78