2008年10月26日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES 第33戦 Pep Boys Auto 500

開催日:10月26日

好走を見せたデニー・ハムリンが3位

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首位争いを展開し、3位でフィニッシュしたデニー・ハムリン(#11)

 NASCARスプリント・カップ・シリーズ第33戦「Pep Boys Auto 500」が10月26日(日)米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで開催された。
 アトランタでのスプリント・カップ・シリーズ開催は今季2度目。3月に行われた第4戦では、カイル・ブッシュが、"トヨタ カムリ"に記念すべきスプリント・カップ・シリーズ初優勝をもたらしている。
 24日(金)に行われる予定であった予選は、降雨のために中止。これでスプリント・カップ・シリーズは、3戦連続して予選キャンセルとなってしまった。決勝のスターティンググリッドは規定に則り、オーナーポイント順で決定。トニー・スチュワートが8番手、デニー・ハムリンが11番手、Ky.ブッシュが12番手となり、10台の"トヨタ カムリ"が決勝に進出した。

 26日(日)午後2時20分に1.54マイルの高速オーバルを325周(500マイル:約800km)して競われる決勝レースがスタート。
 11番手スタートのハムリンが着実に順位を上げ、トップ5圏に浮上。一方で、8番手スタートのスチュワートと12番手スタートのKy.ブッシュはハンドリングが決まらず、苦戦。スチュワートは30周目に21位までポジションを落としてしまった。
 Ky.ブッシュは苦しみながらもトップ10前後のポジションをキープ。そんな中で、孤軍奮闘のハムリンは、トップ5圏での争いを繰り広げ、255周目についに首位浮上。
 その後は後続を引き離し、ハムリンは独走状態となった。しかし、288周目にこの日7度目のイエローコーションが出されると、その後も立て続けにイエローコーションが発生。ロングランで安定した走りを見せ、56周に渡って首位を走行していたハムリンだったが、 309周目の再スタート直後に、カール・エドワーズ(フォード)の先行を許してしまった。また、ファイナルラップには、終盤タイヤを交換したジミー・ジョンソン(シボレー)にもパスされ、ハムリンは3位でフィニッシュ。
 苦戦を強いられたKy.ブッシュは5位までポジションを上げてチェッカー。"トヨタ カムリ"は2台がトップ5フィニッシュを果たした。

 次戦第34戦は11月2日(日)米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー デニー・ハムリン::
「我々は勝てる"トヨタ カムリ"を持っていた。しかし、終盤のコーションのタイミングと、ピット作業の周期が合わなかった。我々は終盤レースを支配していたが、残り約30周でコーションが出され、そこでレースが大きく変わってしまった。結果はどうあれ、その時点では決断をしなくてはならない。我々は最良だと思われる判断をした。チームはこれまでで最高の"トヨタ カムリ"を用意してくれて、勝つチャンスを与えてくれた。それを使い切ることが出来なかったということであり、残念だ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 4 99 カール・エドワーズ フォード 325
2 1 48 ジミー・ジョンソン シボレー 325
3 11 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 325
5 12 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 325
17 8 20 トニー・スチュワート トヨタ カムリ 325
21 18 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 324
28 26 44 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 323
29 38 347 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 323
34 34 84 スコット・スピード トヨタ カムリ 320
35 40 96 ケン・シュレーダー トヨタ カムリ 320
37 29 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 317
41 33 22 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 301
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジミー・ジョンソン シボレー 6248
2 カール・エドワーズ フォード 6065
3 グレッグ・ビッフル フォード 6063
8 トニー・スチュワート トヨタ 5847
11 デニー・ハムリン トヨタ 5823
12 カイル・ブッシュ トヨタ 5783
18 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 3362
25 デビッド・ロイティマン トヨタ 3062
29 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 2667
31 デイヴ・ブレイニー トヨタ 2575
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 1466
40 J.J.イェリー トヨタ 1263
47 マイク・スキナー トヨタ 734
62 スコット・スピード トヨタ 139
63 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 113
66 P.J.ジョーンズ トヨタ 52
67 ブラッド・コールマン トヨタ 49
69 マイク・ブリス トヨタ 46
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 198
2 トヨタ 197
3 フォード 193
4 ダッジ 138

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第32戦 Kroger On Track For The Cure 250

開催日:10月25日

デヴィッド・ロイティマンが2位フィニッシュ

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終盤追い上げ、2位に入ったデヴィッド・ロイティマン(#99)

 10月25日(土)NASCARネイションワイド・シリーズ第32戦「Kroger On Track For The Cure 250」が米国南部テネシー州メンフィスのメンフィス・モータースポーツ・パークで開催された。
 今大会には、ジョー・ギブス・レーシングから、18歳のルーキー、マーク・デイヴィスがネイションワイド・シリーズにデビュー。共に18歳のジョーイ・ロガーノ、ジェイムズ・ビュッシャーと共に、前途有望な3名の若手ドライバーが"トヨタ カムリ"でネイションワイド・シリーズの激戦に挑んだ。
 昨年のメンフィス戦で自身初優勝を飾ったデヴィッド・ロイティマンは、約600km離れたアトランタで行われているスプリント・カップ・シリーズにも出場するため、公式練習と予選を欠場。公式練習と予選はジョシュ・ワイズが代わりに99号車をドライブすることとなった。

 25日(土)決勝レースを前に午前10時半から予選が行われ、18歳のルーキー ビュッシャーが自身初となるポールポジションを獲得。ワイズが予選に挑んだ99号車が3番手、デビュー戦のデイヴィスが2列目4番手を確保。6台の"トヨタ カムリ"が決勝に挑んだ。

 午後3時52分に0.75マイルオーバルを250周(187.5マイル:約300km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。1周目から他車の接触、スピンによりイエローコーションが出されるという波乱のスタートとなった。
 ロイティマンはドライバー交代により、後方へとポジションを落としてスタート。ポールポジションのビュッシャーはポジションを守ってスタートを切り、いきなりのイエローコーションからの再スタートでも首位を堅持。24周に渡って首位を走行した。
 首位の座を譲ったものの、2位につけるビュッシャーに、9番手スタートのジェイソン・リフラー、そして後方スタートから一気に順位を上げてきたロイティマン、やはり24番手スタートのロガーノも加わり、上位争いを展開した。
 前半戦はイエローコーションが少なく、ピット戦略が非常に難しいレースとなり、中盤に順位が大きく変動。109周目にグリーン下でピットインしたロイティマンは、一時は2周遅れとなってしまった。
 しかし、粘り強く順位回復を目指したロイティマンは、その後2度に渡るイエローコーションを経て、213周目には首位と同一周回の6位に復帰。2位を走り続けるロガーノと共に、首位を追った。
 230周目、この日6度目のイエローコーションからの再スタートで、ロイティマンは一気に3位に浮上。残り10周でこの日7度目のイエローコーションが出されると、2位を走行していたロガーノが上位陣では唯一のピットイン。タイヤを新品にして最後の逆転に賭けた。
 これで2位に浮上したロイティマンは、トップを行くカール・エドワーズ(フォード)と激しく首位争いを展開。残り5周で再びイエローコーションとなり、レースは3周延長、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 最後までテール・トゥ・ノーズでのバトルを繰り広げ、勝利を目指したロイティマンだったが、僅か0.147秒及ばず、2位でフィニッシュ。昨年に引き続いてのメンフィス2連勝はならなかったが、今季最高位フィニッシュを果たした。
 レースを通して常にトップ5圏での走行を続けたロガーノは、ファイナルラップに一つポジションを上げ、5位でチェッカーを受けた。

 次戦第34戦は11月1日(土)テキサス・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー デヴィッド・ロイティマン:
「我々の"トヨタ カムリ"は素晴らしい仕上がりだった。ジョシュ(・ワイズ)は公式練習と予選で信じられないような仕事をしてくれた。レースは、4分の3ほどを終えた時点で、 私は2周遅れという状況だったが、着実に橋って、1周遅れに戻し、そしてバトルの末に、"ラッキー・ドッグ"(イエローコーション発生時の周回遅れ最上位が首位と同一周回に戻れる措置)を勝ち取った。勝てるはずだったレースが、イエローに阻まれてしまった。"グリーン・ホワイト・チェッカー"は逆転の最後のチャンスだったが、狙い通りにはいかなかった。それで2位に終わったということだ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 34 60 カール・エドワーズ フォード 253
2 3 99 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 253
3 10 28 ケニー・ウォレス シボレー 253
5 24 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 253
12 9 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 251
14 11 7 マイク・ウォレス トヨタ カムリ 251
19 1 32 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ カムリ 250
23 4 18 マーク・デイヴィス トヨタ カムリ 249
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 クリント・ボウヤー シボレー 4667
2 カール・エドワーズ フォード 4551
3 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 4378
6 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 4052
7 カイル・ブッシュ トヨタ 3931
8 マイク・ウォレス トヨタ 3754
9 ジェイソン・リフラー トヨタ 3726
19 デニー・ハムリン トヨタ 2316
23 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2117
35 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1492
37 トニー・スチュワート トヨタ 1354
55 ジェイムス・ビュッシャー トヨタ 692
105 ジャック・ヴィルヌーヴ トヨタ 120
106 マイケル・マクドウェル トヨタ 119
115 マーク・デイヴィス トヨタ 94
125 ジャスティン・マークス トヨタ 64
130 ミシェル・ジョルダインJr. トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 232
2 シボレー 189
3 フォード 175
4 ダッジ 108

NASCAR CRAFTSMAN TRUCK SERIES
第22戦 E-Z-GO 200

開催日:10月25日

"トヨタ タンドラ"3台がトップ5フィニッシュ

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序盤上位を走行したが、8位に終わったカイル・ブッシュ(#51:先頭)、
"トヨタ タンドラ"最上位の3位フィニッシュを果たしたデニー・ハムリン(#15:2番手)と
5位に入ったスコット・スピード(#22:3番手)

 NASCARクラフツマン・トラック・シリーズの第22戦「E-Z-GO 200」が10月25日(土)、アトランタ・モーター・スピードウェイで開催された。
 今大会は、カイル・ブッシュ、デニー・ハムリン、スコット・スピードらが併催されるスプリント・カップ・シリーズとの両カテゴリーに出場。ハムリンは、今季2度目のクラフツマン・トラック・シリーズ出場となる。

 25日(土)午前9時10分から予定されていた予選は、前日からの降雨でキャンセルとなり、オーナーポイントランキングに則り決勝のスターティンググリッドが決定。前戦ランキング首位に返り咲いたジョニー・ベンソンがポールポジション。2列目3番手にKy.ブッシュ、3列目は5番手トッド・ボダイン、6番手マイク・スキナーが並び、11台の"トヨタ タンドラ"が決勝に駒を進めた。

 午後1時半に1.54マイルオーバルを130周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
 3番手グリッドのKy.ブッシュが好スタートを切り、首位を奪取。ポールポジションからスタートしたベンソンは、ハンドリングの不調に見舞われ、7周目には10位まで後退を余儀なくされてしまった。
 Ky.ブッシュが首位争いを繰り広げていた後方では、ベンソンは調整を加えながら上位進出を狙っていった。59周目のイエローコーションでは、タイヤ2本交換作戦で2位に浮上。しかし、そのポジションを維持することが出来ず、90周目、この日4度目のイエローコーション時には、周回遅れ目前の17位まで後退していたものの、かろうじて首位と同一周回でピットイン。
 このピットイン時に、上位争いを繰り広げていたKy.ブッシュがピット作業の遅れで10位にポジションダウン。3位のボダインに、20番手グリッドから着実にポジションを上げ、後半戦トップ5圏に浮上していたハムリンが続く形となった。
 その後ハムリンはボダインをパスしたものの、イエローコーションが出ないままの展開で、上位2台との差は大きく開いており、そのまま3位でフィニッシュ。ボダインが4位、スピードが5位に入り、"トヨタ タンドラ"は3台がトップ5フィニッシュを果たした。
 ベンソンは苦しみながらも8位までポジションを戻してチェッカー。ランキングを争うロン・ホーナディ(シボレー)が2位に入ったため、若干差を詰められたものの、ランキング首位の座を守っている。

 次戦第23戦は10月31日(金)にテキサス・モーター・スピードウェイでスプリント・カップ・シリーズ、ネイションワイド・シリーズとの併催で行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「ファイナルラップまでに前を行く2台を視界に捉えておこうと思っていたが、叶わなかった。ファイナルラップでの逆転、それこそが、私が今日のレースに出場しようと決めた理由だったんだが。ここアトランタでは常に素晴らしいレースが展開される。そして、トラックシリーズのような短いレースでは、各周回毎に多くのアクションをファンに見せることが出来る。だからこそ私はこのレースに出ることを望んだのだ。しかし、期待通りにならなかったのは残念だ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 10 2 ライアン・ニューマン シボレー 130
2 2 33 ロン・ホーナディ シボレー 130
3 20 15 デニー・ハムリン トヨタ タンドラ 130
4 5 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 130
5 11 22 スコット・スピード トヨタ タンドラ 130
7 1 23 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 130
8 3 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 130
10 23 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 130
13 12 60 ジャック・スプレイグ トヨタ タンドラ 130
14 14 11 デヴィッド・スター トヨタ タンドラ 130
25 25 9 クリシー・ウォレス トヨタ タンドラ 126
26 6 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 126
28 16 59 テリー・クック トヨタ タンドラ 125
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジョニー・ベンソン トヨタ 3324
2 ロン・ホーナディ シボレー 3293
3 トッド・ボダイン トヨタ 3106
7 マイク・スキナー トヨタ 2981
11 テリー・クック トヨタ 2654
12 デヴィッド・スター トヨタ 2581
16 カイル・ブッシュ トヨタ 2324
19 テッド・マスグレイヴ トヨタ 2099
21 ジャスティン・マークス トヨタ 1781
23 スコット・スピード トヨタ 1669
26 マーク・ミッチェル トヨタ 1295
29 シェイン・シーグ トヨタ 950
32 マイケル・アネット トヨタ 801
41 フィリップ・マギルトン トヨタ 491
43 クリシー・ウォレス トヨタ 470
45 ケン・シュレーダー トヨタ 348
49 ジョン・アンドレッティ トヨタ 291
52 デニー・ハムリン トヨタ 270
55 デヴィッド・ストレム トヨタ 262
70 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 124
83 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 85
99 ショーン・ケイス トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 157
2 シボレー 142
3 フォード 104
4 ダッジ 81