2009年2月15日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第1戦 Daytona 500

開催日:2月15日

NASCAR開幕。"デイトナ500"は降雨のため短縮終了 マイケル・ウォルトリップが7位

写真
中盤まで首位を争うも、クラッシュで後退を余儀なくされた
カイル・ブッシュ(#18)とデニー・ハムリン(#11)

 NASCARの2009年シーズンが開幕。2月15日(日)、米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで、伝統の「Daytona 500」が開催され、長いシーズンがスタートした。
 デイトナでの開幕戦ウィークは、2月7日(土)に行われたエキジビションレース「Budweiser Shootout」で始まり、8日(日)には「Daytona 500」の最前列グリッドの2台を決定する予選セッションが行われた。

 続いて12日(木)に2列目以降のグリッドを決める予選レース「Gatorade Duel 150」が2グループに分けて行われ、"トヨタ カムリ"のカイル・ブッシュが第2レースで優勝。4番手グリッドを確保した。同レースで3位に入ったブライアン・ヴィッカーズが6番手、第1レースでトヨタ勢最上位の4位に入ったルーキー ジョーイ・ロガーノが9番手につけ、"トヨタ カムリ"は過去最高の12台が決勝へと駒を進めた。

 15日(日)午後3時42分、2.5マイルのスーパースピードウェイを200周(500マイル:約800km)で競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 2列目4番手グリッドのKy.ブッシュは、好スタートで3周目には首位を奪取すると、その後もトップ争いを繰り広げた。これに、10番手スタートからポジションを上げてきたチームメイトのデニー・ハムリンが加わり、86周目にはKy.ブッシュとハムリンの1-2体制となった。
 しかし、この日5度目のイエローコーションから、124周目に再スタートが切られると、イン側最前列にいた周回遅れのヴィッカーズと、後続のデイル・アーンハート・Jr.(シボレー)が接触し、ヴィッカーズがスピン。隊列の前方で起こったクラッシュに、後続車が次々と突っ込み、多重クラッシュが発生した。
 このクラッシュに、Ky.ブッシュ、デニー・ハムリンやロビー・ゴードン、スコット・スピードらも巻き込まれてしまった。特に、3位を走行していたKy.ブッシュ車のダメージは大きく、ここで無念のリタイアとなった。
 その後、150周を過ぎたあたりで雨が降り始め、レースは赤旗中断。午後6時49分に、レースは152周に短縮されて終了することが決定した。
 この結果、"トヨタ カムリ"勢最上位フィニッシュを果たしたのは7位のマイケル・ウォルトリップ。チームメイトのデヴィッド・ロイティマンが12位に入った。

 次戦第2戦は僅か1週間後の2月22日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで開催される。

ドライバー マイケル・ウォルトリップ:
「トップ10フィニッシュはちょっと出来過ぎかも知れない。我々の"トヨタ カムリ"は絶好調とは言い難い状態だったので、トップ10でフィニッシュ出来たことに満足している。レースが続いていたら、もっとラッキーだっただろう。ハンドリングは良かったが、速さが足りなかった。我々はハンドリングよりも速さを目指してセットアップしていったが、そうはならなかった。今日の結果は良しとすべきだろう」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 43 17 マット・ケンゼス フォード 152
2 38 29 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 152
3 20 44 A.J.アルメンディンガー ダッジ 152
7 25 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 152
12 28 0 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 152
17 21 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 152
24 35 66 テリー・ラボンテ トヨタ カムリ 152
25 15 36 スコット・リグス トヨタ カムリ 152
26 10 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 152
34 27 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 151
35 42 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 151
39 6 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 134
40 18 41 ジェレミー・メイフィールド トヨタ カムリ 126
41 4 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 123
43 7 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 79
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 マット・ケンゼス フォード 190
2 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 170
3 A.J.アルメンディンガー ダッジ 165
8 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 146
13 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 127
17 マーコス・アンブローズ トヨタ 112
24 テリー・ラボンテ トヨタ 91
25 スコット・リグス トヨタ 88
27 デニー・ハムリン トヨタ 85
34 ロビー・ゴードン トヨタ 61
35 スコット・スピード トヨタ 58
38 カイル・ブッシュ トヨタ 50
40 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 46
41 ジェレミー・メイフィールド トヨタ 43
43 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 フォード 9
2 シボレー 6
3 ダッジ 4
4 トヨタ 3

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第1戦 Camping World 300

開催日:2月14日

カイル・ブッシュが4位フィニッシュ

写真
4位に入ったカイル・ブッシュ(#18)と6位のブライアン・ヴィッカーズ(#32)

 2月14日(土)NASCARネイションワイド・シリーズのシーズン開幕戦「Camping World 300」がデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催された。

 13日(金)午後3時から予選が行われ、ジェイソン・リフラーが4番手、ルーキーのジョーイ・ロガーノが8番手を確保。10台の"トヨタ カムリ"が決勝へ進んだ。

 14日(土)午後1時15分に2.5マイルオーバルを120周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
 13番手スタートのカイル・ブッシュが序盤からポジションを上げていき、まもなくトップ争いに加わった。上位勢は、スーパースピードウェイならではの、隊列を入れ替えながらの激しいバトルを展開。
 49周目には首位にも浮上したKy.ブッシュだったが、その後は2位のポジションを堅持。前日のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズと同じく、最終ラップでの逆転に賭ける作戦に出た。
 今季からシボレーにスイッチした、昨年までのチームメイト トニー・スチュワートを先頭に、Ky.ブッシュはテール・トゥ・ノーズで追走。トップの4台が1列に繋がった状態で最終ラップに突入した。
 バンパーとバンパーが触れ合わんばかりの間隔でスチュワートに迫ったKy.ブッシュは、最終コーナーでアウトにふくらんだスチュワートのインをつき、追い越しを試みたが、惜しくも逆転は叶わず、後方の2台にもかわされ、僅差での4位フィニッシュとなった。
 6位にはリードラップも奪うなど常に上位につけていたブライアン・ヴィッカーズが入った。

 次戦第2戦は2月21日(土)オートクラブ・スピードウェイで、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第2戦とのダブルヘッダーとして行われる。

カイル・ブッシュ車(#18)クルーチーフ ジョエル・ウェイドマン:
「典型的な『デイトナ』のレースだった。我々の"トヨタ カムリ"はずっと好調だった。ただ最後に運をつかむことが出来なかった。カイル(・ブッシュ)は素晴らしい走りで、勝てる位置につけていたが、望み通りの結果が得られなかったということだ。カイルはベストを尽くしたが、ファイナルラップの最終コーナーで、トニー(・スチュワート)をパスすることは叶わなかった。しかし、2位という結果は、全てのクルーとスポンサーの努力のおかげだ。ここデイトナで彼らと戦えたことを誇りに思う。ただ、もう少しだけ上のポジションでレースを終えたかった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 5 80 トニー・スチュワート シボレー 120
2 10 60 カール・エドワーズ フォード 120
3 3 29 クリント・ボウヤー シボレー 120
4 13 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 120
6 27 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 120
12 21 10 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 120
14 41 47 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 120
20 8 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 120
24 11 99 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 120
30 37 7 デヴィッド・グリーン トヨタ カムリ 118
33 4 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 114
35 18 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 112
43 19 11 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ カムリ 71
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 トニー・スチュワート シボレー 190
2 カール・エドワーズ フォード 175
3 クリント・ボウヤー シボレー 175
4 カイル・ブッシュ トヨタ 165
6 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 155
12 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 127
13 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 124
15 マイケル・マクドウェル トヨタ 118
24 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 91
30 デヴィッド・グリーン トヨタ 73
33 ジェイソン・リフラー トヨタ 64
35 マイケル・アネット トヨタ 58
43 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 9
2 フォード 6
3 トヨタ 4
4 ダッジ 3

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第1戦 NextEra Energy Resources 250

開催日:2月13日

"トヨタ タンドラ"開幕戦を1-2-3フィニッシュで制す!

写真
1-2-3フィニッシュを果たした3台の"トヨタ タンドラ"

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズのシーズン開幕戦「NextEra Energy Resources 250」が2月13日(金)、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
 今シーズンより冠スポンサーが変わり、シリーズ名は新たに「NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ」となった。トヨタは米国で販売しているピックアップトラックの"トヨタ タンドラ"で2004年より同シリーズに参戦しているが、昨シーズンは2度目となるドライバーズとマニュファクチャラーズのダブルタイトルを獲得。今季もタイトル防衛を目指す。

 12日(木)午後6時10分から予選が行われ、2006年に"トヨタ タンドラ"でチャンピオンを獲得しているトッド・ボダインが2列目3番手グリッドを獲得。マイク・スキナーが5番手につけ、14台もの"トヨタ タンドラ"が決勝に出場した。

 13日(金)午後8時22分に2.5マイルオーバルを100周(250マイル:約400km)の決勝レースがスタート。3番手のボダインは、2位にポジションを上げたが、その後トップのコリン・ブラウン(フォード)をパスする際に、イン側のイエローラインを越えたとしてピット通過のペナルティを科せられ、最後尾の27位まで大きく後退してしまった。
 しかし、ボダインはそこから激しい追い上げを開始。コーションも上手く利用し、レース中盤までにトップグループに復帰した。
 47周目には、中団グループで大クラッシュが発生。21番手スタートからポジションを上げていたディフェンディングチャンピオン、ジョニー・ベンソンがこれに巻き込まれ、無念のリタイアとなった。
 ボダインは残り11周となった89周目に、ついに首位浮上。レースは終盤に出されたイエローコーションのため、残り6周のスプリントで決されることとなった。
 首位を逃げるボダインの後方には、19番手スタートから一時は首位を走行したカイル・ブッシュと、7番手スタートから上位走行を続けたテリー・クックがぴたりとつけ、最後の逆転を狙った。
 3台は連なったまま最終ラップに突入。最終コーナーでの逆転を狙ったKy.ブッシュだったが、僅かにボダインに接触した際にバランスを崩し失速。そのままチェッカーとなった。この結果、ボダインが見事開幕戦を制し、Ky.ブッシュとクックが2位、3位フィニッシュ。"トヨタ タンドラ"はトップ3を独占した。
 昨年もデイトナで勝利を挙げているボダインは、トラックシリーズでは初の2年連続でデイトナを制したドライバーとなった。

 次戦第2戦は2月21日(土)にオートクラブ・スピードウェイで開催される。

ドライバー トッド・ボダイン:
「信じられない結果だ。クルーが強力な"トヨタ タンドラ"を仕上げて、レース中もバックアップしてくれたおかげで、素晴らしいレースを戦うことが出来た。序盤、ペナルティで順位を落とすことになってしまったが、あまり心配はしていなかった。今夜は全てが順調だった。グランドスタンドから、そしてTVで応援してくれた全てのファンに感謝したい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 100
2 19 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 100
3 7 25 テリー・クック トヨタ タンドラ 100
6 18 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 100
7 5 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 100
10 11 81 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 100
11 17 11 T.J.ベル トヨタ タンドラ 100
12 12 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 100
14 10 60 ステイシー・コンプトン トヨタ タンドラ 100
15 16 15 シェイン・シーグ トヨタ タンドラ 100
17 26 24 デヴィッド・スター トヨタ タンドラ 100
26 21 1 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 47
32 23 6 ジョニー・チャップマン トヨタ タンドラ 9
34 36 77 J.C.スタウト トヨタ タンドラ 2
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 トッド・ボダイン トヨタ 195
2 カイル・ブッシュ トヨタ 175
3 テリー・クック トヨタ 165
6 マイク・スキナー トヨタ 151
7 ティモシー・ペターズ トヨタ 150
10 テイラー・マルサム トヨタ 134
11 ブライアン・スコット トヨタ 132
12 T.J.ベル トヨタ 130
14 ステイシー・コンプトン トヨタ 121
16 シェイン・シーグ トヨタ 118
17 デヴィッド・スター トヨタ 112
25 ジョニー・ベンソン トヨタ 90
32 ジョニー・チャップマン トヨタ 67
34 J.C.スタウト トヨタ 61
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 9
2 シボレー 6
3 フォード 4
4 ダッジ 3