NASCAR SPRINT CUP SERIES 第4戦 Kobalt Tools 500

　3月8日（日）、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第4戦「Kobalt Tools 500」が開催された。
　ここアトランタは、昨年、カイル・ブッシュの駆る"トヨタ カムリ"がスプリント・カップ・シリーズ初優勝を飾った記念すべきコース。前日同コースで行われたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ戦でも、Ky．ブッシュが勝利を挙げており、今年も好成績に期待がかかった。

　6日（金）午後6時半から予選が行われ、デニー・ハムリンが6番手グリッドを確保。ジョー・ネメチェクが8番手、Ky．ブッシュが9番手につけ、"トヨタ カムリ"は11台が決勝へと駒を進めた。

　8日（日）午後2時18分、1.54マイルオーバルを325周（500.5マイル：約800km）して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
　6番手スタートのハムリンは16周目、この日2度目のイエローコーションからの再スタートで一気にポジションを上げ、2位に浮上。トップグループと後続勢の差が大きく広がるレースの中で、上位グループでの走行を続けた。
　9番手からスタートしたチームメイトのKy．ブッシュはハンドリングの不調に見舞われ、また、ピットインとイエローコーションのタイミングでも運に恵まれず、序盤戦にして周回遅れとなってしまった。
　一方、17番手スタートのブライアン・ヴィッカーズは着実にポジションを上げ、首位と同一周回をキープ。ハムリンと共に上位争いを展開した。
　波に乗るヴィッカーズは更に順位を上げ、263周目には2位に浮上。ハムリンはオーバーステア症状に苦しみ、徐々にポジションダウン。
　ヴィッカーズは首位のカート・ブッシュ（ダッジ）を追い、逆転を狙ったが、チェッカー目前の322周目にこの日11度目のイエローコーションが出されると、上位勢は最後のスプリントへ向けた給油とタイヤ交換のためにピットイン。それまで2位を走行していたヴィッカーズだったが、このピット時に痛恨のタイムロスを喫し、6位へと後退。
　5周延長されたレースは、329周目に"グリーン・ホワイト・チェッカー"での再スタートが切られ、ヴィッカーズは一つポジションを上げたが、5位でフィニッシュとなった。
　ハムリンは13位。Ky．ブッシュは18位に終わった。

　次戦第5戦は3月22日（日）、米国南東部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで開催される。

　NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第3戦「American Commercial Lines 200」が3月7日（土）、アトランタ・モーター・スピードウェイで開催された。

　決勝を前に、午前9時半から行われた予選では、全戦フォンタナでポール・トゥ・ウィンでの勝利を挙げたカイル・ブッシュが、2戦連続となるポールポジションを獲得。4番手にトッド・ボダイン、8番手にマイク・スキナー、10番手にマックス・パピスが入り、14台の"トヨタ タンドラ"が決勝に臨んだ。

　午後1時半に1.54マイルオーバルを130周（200マイル：約320km）で行われる決勝レースがスタート。
　ポールポジションのKy．ブッシュは、スタート直後に一瞬ケヴィン・ハーヴィック（シボレー）に首位を譲ったものの、すぐに奪い返し、序盤はポジションをキープ。その後も4番手スタートのボダインと共に首位争いを展開した。
　Ky．ブッシュは中盤を過ぎたあたりで、3速ギアを失うというトラブルに見舞われたが、巧みなドライビングで、燃料をセーブしながらも上位ポジションを堅守。116周目にこの日4度目のイエローコーションで、上位勢が最後の給油ピットに向かう中、Ky．ブッシュはコース上に残り再び首位に浮上。
　123周目、5度目のイエローから残り8周でこの日最後の再スタートが切られた。2位につけていたKy．ブッシュは再スタートで加速しようとした瞬間に、3速に続き、2速ギアも破損。すぐに4速に入れたものの、加速が鈍り、9位まで後退。
　しかし、そこから猛烈な追い上げを開始したKy．ブッシュは、僅か3周で首位を行くボダインに追いつき、これをパス。最後はハーヴィックの猛追も凌ぎきり、0.122秒差でトップチェッカー。2戦連続のポール・トゥ・ウィンを果たした。
　3位にはボダイン、4位にスキナー、5位にテリー・クックが入り、"トヨタ タンドラ"はトップ5に4台が入る圧勝で、今季の開幕から3戦連続での勝利を飾った。

　次戦第4戦は3月28日（土）に米国東部ヴァージニア州マーティンスビルのマーティンスビル・スピードウェイで開催される。