2009年3月28日(土)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第6戦 Goody's Fast Pain Relief 500

開催日:3月29日

デニー・ハムリンが2戦連続の2位フィニッシュ

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レース最多のリードラップを奪ったが、惜しくも2位に終わったデニー・ハムリン(#11)

 3月29日(日)、米国東部ヴァージニア州マーティンスビルのマーティンスビル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第6戦「Goody's Fast Pain Relief 500」が開催された。
 マーティンスビル・スピードウェイは1周が僅か0.526マイル(約850m)と、スプリント・カップ・シリーズが開催されるコースの中で最も短く、タイトなコーナーで2本のストレートを結んだその形状から"ペーパークリップ"という愛称を持つ。ハードブレーキングが要求され、バンパー・トゥ・バンパーでのバトルの中で、接触、クラッシュが多発するコースでもある。
 このコースでは、1シーズンに春と秋の2回レースが行われているが、地元ヴァージニア州出身のデニー・ハムリンが昨年春の大会で"トヨタ カムリ"にショートオーバルでの初勝利をもたらしている。

 27日(金)午後3時半から予定されていた予選は、降雨のために中止となり、決勝のグリッドは、前戦までのオーナーポイントで決定。カイル・ブッシュが4番手、ハムリンが8番手となり、これまでで最多となる14台の"トヨタ カムリ"が決勝出場を決めた。

 29日(日)午後2時17分に0.526マイルを500周(263マイル:約420km)の決勝レースがスタート。2列目4番手スタートのKy.ブッシュは序盤ハンドリングに苦しみ、徐々に後退。代わって8番手スタートのハムリンがポジションをアップ、66周目には3位に浮上した。
 一方で、苦戦するKy.ブッシュは、70周目に、前を行くスコット・スピードをパスしようとしてスピン。2台は接触し、後退を余儀なくされてしまった。
 ハムリンは着実に上位を争い、157周目に首位を奪取すると、そのポジションを堅守。この日最多となる296周に渡り首位を走行し、追いすがるジミー・ジョンソン(シボレー)との激しいバトルを展開した。
 残り16周、コーナーでインを付いたジョンソンとハムリンが軽く接触。ハムリンはバランスを崩し、惜しくも2位に後退。その後も諦めず、ジョンソンへとアタックを続けたハムリンだったが、逆転は叶わず、0.774秒差の2位でチェッカーを受けた。
 序盤のスピンの後も、タイヤのバーストに見舞われ、ピットロードでのスピード違反も科されるなど不運の重なったKy.ブッシュは、終盤果敢な追い上げを見せたが、2周遅れの24位に終わった。

 次戦第7戦は4月5日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー デニー・ハムリン:
「ここマーティンスビルでは、常にインチ単位でのバトルが要求される。私はポジションを守るべく戦い、彼はそれをレースの最後に奪うために戦った。なるべくしてなった結果だ。我々はこの週末でタイトルを決めようとしているわけではなく、シーズンの終わりにシリーズタイトルを勝ち取らなければならない。今、我々には優れたパッケージの"トヨタ カムリ"があり、秋に再び行われるマーティンスビル戦は"チェイス"のレースだ。だから現状には満足している。まずはポジションを固めることが先決であり、シーズン最初のショートトラック2連戦で勝利を争える位置につけられたことは悪くない」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 9 48 ジミー・ジョンソン シボレー 500
2 8 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 500
3 7 14 トニー・スチュワート シボレー 500
13 21 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 500
14 24 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 500
20 11 0 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 499
24 4 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 498
30 40 36 スコット・リグス トヨタ カムリ 497
32 34 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 496
33 14 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 496
38 42 41 ジェレミー・メイフィールド トヨタ カムリ 441
39 36 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 424
40 30 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 349
41 41 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 90
42 39 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 49
43 43 64 トッド・ボダイン トヨタ カムリ 3
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジェフ・ゴードン シボレー 959
2 クリント・ボウヤー シボレー 870
3 カート・ブッシュ ダッジ 827
5 デニー・ハムリン トヨタ 811
6 カイル・ブッシュ トヨタ 800
11 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 710
17 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 630
20 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 617
21 マーコス・アンブローズ トヨタ 616
31 ロビー・ゴードン トヨタ 485
34 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 437
38 スコット・スピード トヨタ 386
40 スコット・リグス トヨタ 216
42 ジョー・ネメチェク トヨタ 205
43 ジェレミー・メイフィールド トヨタ 158
44 デイブ・ブレイニー トヨタ 153
46 トッド・ボダイン トヨタ 123
47 テリー・ラボンテ トヨタ 91
48 マックス・パピス トヨタ 55
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 39
2 トヨタ 34
3 フォード 32
4 ダッジ 27

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第4戦 Kroger 250

開催日:3月30日

"トヨタ タンドラ"4連勝ならず マイク・スキナーが3位

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後半レースを支配するも、接触により17位に終わったカイル・ブッシュ(#51)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第4戦「Kroger 250」が3月30日(月)、マーティンスビル・スピードウェイで開催された。
 前戦から3週間ぶりの開催となる同シリーズでは、開幕から"トヨタ タンドラ"が3戦全勝。また、第2戦、第3戦はカイル・ブッシュが連勝を果たしており、"トヨタ タンドラ"の4連勝、Ky.ブッシュの3連勝なるかに注目が集まった。、

 28日(土)午前9時から予選が行われ、シェイン・シーグが2番手グリッドを獲得。ジョニー・ベンソンが3番手、マックス・パピスが7番手につけ、13台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
 しかし、予選が終了してすぐに雨が降り始め、直後に予定されていたスプリント・カップ・シリーズの公式練習走行は中止。その後も雨は止まず、午後2時から予定されていたトラック・シリーズの決勝レースは、月曜日の正午に延期されることとなった。

 29日(月)正午過ぎに0.526マイルを250周(131.5マイル:約210km)して争われる決勝レースがスタート。3番手グリッドのベンソンが好スタートで2位に浮上したが、ベンソンはタイトなコースでのバトルの中で、昨年最終戦までタイトルを争ったロン・ホーナディ(シボレー)と49周目に接触し、スピン。ポジションを落としてしまった。
 11番手からスタートを切ったKy.ブッシュは、タイトなコースの中で見事な走りを見せ、 102周目に首位に浮上。
 一時は独走状態となったKy.ブッシュだったが、多発するイエローコーションでその差は帳消しとなり、終盤は追い上げるケヴィン・ハーヴィック(シボレー)とバンパー・トゥ・バンパーでの激しいバトルとなった。
 チェッカーまで残り10周あまりとなった239周目、Ky.ブッシュの左後方部分にハーヴィックが接触、Ky.ブッシュの"トヨタ タンドラ"は、左後方部分のフェンダーが変形し、左リアタイヤに接触している状態になってしまった。
 244周目にイエローコーションが出されると、Ky.ブッシュはバックストレート内側のウォールに車体をこすりつけるようにしてフェンダーの修正を試みた。しかし、この時ピット進入のためのラインを越えてしまったとしてペナルティを科され、車列の最後尾へと後退。この日最多の139周に渡って首位を走行したKy.ブッシュであったが、17位に終わった。
 "トヨタ タンドラ"勢最上位は、3位フィニッシュのマイク・スキナー。9番手スタートから順位を上げたものの、中盤ピットでの給油時にペナルティを科され、22位までポジションダウン。しかし、そこから見事な追い上げを見せ、3位でチェッカーを受けた。また、49周目にスピンを喫し、ポジションを落としたベンソンも追い上げ、スキナーに次ぐ4位でフィニッシュした。
 Ky.ブッシュとトッド・ボダインは今大会それぞれ17位、18位に終わったが、ドライバーズランキングでの1位、2位の座は守った。

 次戦第5戦は4月25日(土)に米国中部カンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで開催される。

ドライバー マイク・スキナー:
「スタート時はピンボールのようだった。このチームでショートトラックレースを戦うのは初めてだが、素晴らしい"トヨタ タンドラ"を仕上げてくれた。クルーチーフとこのチームは、多くのポテンシャルを秘めていると思う。ピットロードでミスし、車列の最後尾に後退する事になってしまったが、そこから誰の助けを借りることもなく、上位へと浮上することが出来た。これは、我々の"トヨタ タンドラ"の速さを証明するものだ。全体的に見れば良い一日だった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 2 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 251
2 4 33 ロン・ホーナディ シボレー 251
3 9 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 251
4 3 1 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 251
6 21 60 ステイシー・コンプトン トヨタ タンドラ 251
8 12 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 251
13 7 9 マックス・パピス トヨタ タンドラ 251
14 18 81 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 251
16 13 25 テリー・クック トヨタ タンドラ 251
17 11 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 251
18 19 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 251
22 10 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 249
24 22 24 デヴィッド・スター トヨタ タンドラ 247
31 15 11 T.J.ベル トヨタ タンドラ 212
32 2 15 シェイン・シーグ トヨタ タンドラ 197
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 682
2 トッド・ボダイン トヨタ 644
3 ロン・ホーナディ シボレー 611
4 マイク・スキナー トヨタ 606
6 テリー・クック トヨタ 528
7 ジョニー・ベンソン トヨタ 515
9 ティモシー・ペターズ トヨタ 503
11 ステイシー・コンプトン トヨタ 495
12 ブライアン・スコット トヨタ 489
13 T.J.ベル トヨタ 482
14 デヴィッド・スター トヨタ 475
15 テイラー・マルサム トヨタ 470
22 シェイン・シーグ トヨタ 394
25 マックス・パピス トヨタ 361
33 ガビ・ディカルロ トヨタ 197
34 ジョニー・チャップマン トヨタ 189
38 J.C.スタウト トヨタ 119
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 33
2 シボレー 27
3 フォード 16
4 ダッジ 12