2009年5月 9日(土)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第11戦 Southern 500 presented by GoDaddy.com

開催日:5月9日

ジョーイ・ロガーノがトップ10フィニッシュ

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レースを通して上位争いを展開し"トヨタ カムリ"勢最上位の
9位に入ったジョーイ・ロガーノ(#20)

 5月9日(土)、米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第11戦「Southern 500 presented by GoDaddy.com」が開催された。

 ダーリントンは1950年からNASCARレースが開催されている、長い歴史を誇る 1.366マイル卵形オーバル。第1、第2ターンと第3、第4ターンのコーナー半径及びバンク角が異なり、コーナーの出口もきつく、壁への接触も多発する難コースとして知られる。
 昨年のダーリントン戦では、"トヨタ カムリ"のカイル・ブッシュが、同コース最年少(23歳)での勝利を挙げている。

 8日(金)午後5時10分から行われた予選では、ルーキーのジョーイ・ロガーノが自己最高位となる5番手グリッドを確保。マーコス・アンブローズが10番手、前戦リッチモンドで完全制覇を果たしたカイル・ブッシュが14番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。

 午後7時37分に1.366マイルオーバルを367周(501マイル:約800km)で競われる決勝レースがスタート。14番手グリッドからスタート直後にポジションを上げ、まもなくトップ10圏内に浮上したKy.ブッシュと、4番手スタートのロガーノが、レースを通して上位争いを展開した。
 しかし、Ky.ブッシュは首位を争っていた273周目にフロントタイヤのバーストに見舞われ、壁にクラッシュ。なんとかピットへと戻ったKy.ブッシュだったが、ガレージでの修復を余儀なくされ、大きく順位を落とすこととなってしまった。
 一方でロガーノは、初めて走るダーリントンの難コースで健闘を見せた。278周目にはピットでのタイヤ2本交換という判断にも助けられ首位に浮上。19周に渡って初のリードラップを獲得した。
 しかし、その後は各車燃費をにらみながら、様々な戦略でピットタイミングを図る中で、めまぐるしく順位が入れ替わる展開となり、最終的にロガーノは9位でフィニッシュした。
 23番手からスタートしたデニー・ハムリンは、他車との接触により一時は周回遅れになったものの、後半追い上げ、275周目にトップと同一周回に復帰。13位でチェッカーを受けた。
 難コースのダーリントンらしく、壁への接触も多発。コース記録となる17回のイエローコーションと23回に渡って首位が入れ替わる荒れたレースとなった。

 次戦第12戦は5月24日(日)、米国東部ノースカロライナ州コンコルドのローズ・モーター・スピードウェイでの開催となるが、その前週16日(土)に、同コースでオールスター戦が行われる。

ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「今日は浮き沈みの激しいレースだった。レーススタート時には非常にオーバーステアが強く、後方に下がらざるを得なかった。その後、細かい変更を行ったことで、状況は改善された。我々チーム全員が、レースを通して努力を続け、それが結果に繋がった。出来る限り右側のタイヤの摩耗を抑えるように努力した。私は多くを学び、それがセットアップの役に立った。ダーリントンでトップを走れたというのはすごいことだと思う。ここダーリントンに来て、どれだけ難しい場所かということを思い知った。このコースはずっとフェンスぎりぎりで走り続けなくてはならず、本当に難しいが、楽しい。厳しいコースだけに今日の結果は嬉しい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 12 5 マーク・マーティン シボレー 367
2 42 48 ジミー・ジョンソン シボレー 367
3 18 14 トニー・スチュワート シボレー 367
9 5 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 367
13 23 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 367
26 32 87 スコット・スピード トヨタ カムリ 362
28 28 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 353
29 21 0 デヴィッド・ロイティマン トヨタ カムリ 347
31 35 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 333
33 10 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 312
34 14 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 303
35 22 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 302
39 37 36 スコット・リグス トヨタ カムリ 101
40 36 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 73
41 33 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 56
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジェフ・ゴードン シボレー 1601
2 トニー・スチュワート シボレー 1572
3 カート・ブッシュ ダッジ 1546
5 デニー・ハムリン トヨタ 1445
7 カイル・ブッシュ トヨタ 1380
15 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 1232
17 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1188
20 マーコス・アンブローズ トヨタ 1131
28 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1017
30 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 1002
34 ロビー・ゴードン トヨタ 847
35 スコット・スピード トヨタ 756
41 ジョー・ネメチェク トヨタ 414
42 スコット・リグス トヨタ 394
43 デイブ・ブレイニー トヨタ 298
45 ジェレミー・メイフィールド トヨタ 288
46 マックス・パピス トヨタ 280
49 トッド・ボダイン トヨタ 123
52 テリー・ラボンテ トヨタ 91
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 81
2 トヨタ 59
3 フォード 54
4 ダッジ 48

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第10戦 Diamond Hill Plywood 200

開催日:5月8日

ジェイソン・リフラーが2位 カイル・ブッシュはタイヤバーストで勝利を逃す

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今季最上位タイの2位に入ったジェイソン・リフラー(#38)と
10位に入ったブライアン・ヴィッカーズ(#32)

 5月8日(金)NASCARネイションワイド・シリーズの第10戦「Diamond Hill Plywood 200」がダーリントン・レースウェイで開催された。

 決勝に先立ち、午後3時10分から予選が行われる予定であったが、降雨のために予選は中止となり、前戦までのオーナーポイント順で決勝のグリッドが決定された。この結果、カイル・ブッシュがポールポジションを獲得。ジョーイ・ロガーノが4番手、ジェイソン・リフラーが7番手、ブライアン・ヴィッカーズが10番手となり、10台の"トヨタ カムリ"が決勝に出場することとなった。

 午後7時49分、予定よりも若干遅れて、1.366マイル卵形オーバルを147周(200.8マイル:約320km)する決勝レースがスタート。
 ポールポジションのKy.ブッシュが好スタート。スタート直後に後方で接触があり、いきなりイエローコーションとなったが、再スタートも決めたKy.ブッシュは序盤から後続を引き離して行った。
 30周を過ぎ、周回遅れが増えてきたところで、Ky.ブッシュとシリーズランキング首位を争うカール・エドワーズ(フォード)がペースを上げ、40周目にKy.ブッシュをパス。しかし、Ky.ブッシュは慌てることなく、その直後に発生したイエローコーション時のピット作業で再び首位に立った。
 その後、Ky.ブッシュは首位を譲ることなく、一時は2位以下に3秒以上の大差を付ける独走状態となった。しかし、予定されていた147周目のチェッカーまであと2周というところでスコット・レガセイ・Jr.とジョー・ネメチェクが接触し、イエローコーション。レースは6周延長され、最後の2周スプリント"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 再スタートを得意とするKy.ブッシュの2連勝は安泰かと思われたが、再スタート直前、Ky.ブッシュは突然のタイヤバーストに見舞われ、スローダウン。隊列を離れ、無念のピットインを余儀なくされてしまった。
 これで、"トヨタ カムリ"勢最上位となったのは、常にトップ5圏内でレースを戦い、2位に付けていたリフラー。リフラーはそのまま2位でフィニッシュした。10位にヴィッカーズが入り、"トヨタ カムリ"は2台がトップ10フィニッシュを果たした。
 Ky.ブッシュは16位でフィニッシュ。ランキングを争うエドワーズが3位に入ったため、2位との差は縮められたが、37ポイント差でランキング首位の座は守っている。

 次戦第11戦は5月23日(土)にローズ・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー ジェイソン・リフラー:
「フェンスまで数インチの距離を保ちながらも、接触しないように走り続けなくてはならないここダーリントンで、大きなアクシデントのないレースだったのはすごいことだ。私は1周目の第1ターンでこそ、ブラッド・ケセロウスキー(シボレー)と接触し、彼はスピンしてしまったが、その後は大きなアクシデントは無かった。クルーは素晴らしい仕事をし、私の"トヨタ カムリ"は常にトップ5で走れる速さを持っていた。トップ10、トップ5フィニッシュを続けられるのは彼らのおかげであり、誇りに思う。近いうちに我々はここで勝利を手に入れられるはずだ」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 16 マット・ケンセス フォード 152
2 7 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 152
3 3 60 カール・エドワーズ フォード 152
10 10 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 152
12 4 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 152
13 24 99 スコット・スピード トヨタ カムリ 152
16 1 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 152
17 23 7 パトリック・カーペンティア トヨタ カムリ 152
20 21 10 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 152
22 13 11 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ カムリ 152
29 20 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 148
33 12 47 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 139
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 1539
2 カール・エドワーズ フォード 1502
3 ジェイソン・リフラー トヨタ 1386
4 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 1340
8 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 1095
11 マイケル・マクドウェル トヨタ 1085
16 マイケル・アネット トヨタ 941
22 デヴィッド・グリーン トヨタ 807
28 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 709
35 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 526
36 バーニー・レマー トヨタ 503
37 デヴィッド・ロイティマン トヨタ 487
43 スコット・スピード トヨタ 396
45 ブライアン・スコット トヨタ 376
60 マーク・デイヴィス トヨタ 158
69 パトリック・カーペンティア トヨタ 112
70 デニー・ハムリン トヨタ 105
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 フォード 66
2 トヨタ 65
3 シボレー 57
4 ダッジ 32