2009年5月16日(土)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
NASCAR Sprint Showdown
NASCAR Sprint All-Star Race

開催日:5月16日

オールスターに3台の"トヨタ カムリ"が出場 デニー・ハムリンが4位フィニッシュ

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カイル・ブッシュ(#18)は終盤まで首位を争ったが、接触で後退。7位フィニッシュ

 5月16日(土)、米国東部ノースカロライナ州コンコルドのローズ・モーター・スピードウェイで NASCARスプリント・カップ・シリーズのオールスター戦、「NASCAR Sprint All-Star Race」がエキジビションレースとして開催された。
 このオールスター戦には、2008年、 2009年にカップ・シリーズで勝利を挙げているドライバーと、過去10年間のシリーズチャンピオンで2008年、2009年中に1戦以上出場しているドライバー、過去のオールスター戦優勝ドライバーが出場権を持ち、加えて、直前に行われた予選レース「NASCAR Sprint Showdown」での1位、2位と、ファン投票によって選出された1人が出場できる。トヨタドライバーからは、カイル・ブッシュとデニー・ハムリンが出場することとなった。
 シリーズポイントはかかっていないものの、優勝者に与えられる100万ドルもの賞金を目指し、トップドライバーによる激戦が展開された。

 15日(金)午後5時から行われる予定であった「NASCAR Sprint Showdown」の予選は降雨によりキャンセルされ、グリッドはオーナーポイント順に決定された。
 しかし、午後6時から行われたオールスター戦の予選時には雨は止み、通常とは異なる、ピットストップでのタイヤ4本交換を含めた予選が行われた。この予選で、Ky.ブッシュは13番手。ハムリンは、ピットアウト時にドライブシャフトのトラブルに見舞われノータイム、 18番手グリッドとなった。
 16日(土)午後7時33分からオールスター戦への2つの出場枠をかけた予選レース「NASCAR Sprint Showdown」が1.5マイルオーバルを40周(60マイル:約100km)して行われた。同レースには14台の"トヨタ カムリ"が出走し、激しいバトルを繰り広げたが、デイビッド・ロイティマンの4位が最高位。オールスター戦への進出はならなかった。
 しかし、ファン投票で、ジョーイ・ロガーノが最高得票を獲得。Ky.ブッシュ、ハムリンに加え、3台目の"トヨタ カムリ"がオールスターへの出場を決めた。

 午後9時20分に100周(150マイル:約240km)で競われるオールスター戦決勝レースがスタート。このレースは、通常と異なり、50周、20周、20周、10周の4セグメントに分けられ、セグメント間には強制的にコーションが挟まれる。
 最初のセグメント50周では、着実にポジションを上げていったKy.ブッシュが5位で終えたが、セグメント終了時のピットで2本タイヤ交換作戦に出たKy.ブッシュは、トップでピットアウト。第2セグメントは首位でスタートを切った。
 第2セグメントの20周全てを首位で支配したKy.ブッシュは、セグメント終了時にピットインすると見せかけそのままコースに残り、第3セグメントの序盤も首位を堅守。しかし、中盤以降タイヤが厳しくなり、4位で第3セグメントを終えた。
 最後の10周スプリントレースでは、4番手のKy.ブッシュがロケットスタートで一気に首位を奪取。しかし、これを抑えようとしたライバル勢とのサイド・バイ・サイドでのバトルの末、イン側のジェフ・ゴードン(シボレー)とアウト側のライアン・ニューマン(シボレー)にKy.ブッシュが挟まれる形で3台が接触。スピンしたゴードンは壁にクラッシュ。Ky.ブッシュはコースに留まったものの、シャシーのバランスを崩し、徐々に後退してしまった。
 代わって上位に浮上したのはハムリン。18番手グリッドから、トランスミッション交換により最後尾スタートを強いられ、前半戦は中団グループでの走行を余儀なくされたが、セッティングの変更が効を奏し、最後の10周スプリントで一気にポジションアップ。"トヨタ カムリ"勢最上位の4位でチェッカーを受けた。
 Ky.ブッシュは接触でポジションを落としたものの7位でフィニッシュ。自身4回目のオールスター戦出場での最高位フィニッシュとなった。
 ファン投票で出場を決めたロガーノは、後方スタートながら着実な走りを見せ、8位でフィニッシュ。オールスター戦に出場した3台の"トヨタ カムリ"は全車がトップ10フィニッシュを果たし、優勝こそ逃したものの、次週同じコースで行われるシリーズ最長の600マイルレース「Coca-Cola 600」への手応えをつかんだ。

 次戦は5月24日(日)にローズ・モーター・スピードウェイでシリーズ第12戦として開催される。

ドライバー デニー・ハムリン:
「良い走りが出来た。我々は更なる向上を目指し、全く異なるパッケージを今回のレースに持ち込んだ。それは今のところ上手く機能している。今季1.5マイルオーバルではあまり良い成績を残せなかったが、今日のレースで、大きな進歩を遂げられた。最後の 15周くらいでブレーキトラブルに見舞われ、心配だったが、後方グループから追い上げることが出来た。来週の600マイルレースを戦うのが非常に楽しみだ」

リザルト

NASCAR Sprint All-Star Race 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 15 14 トニー・スチュワート シボレー 100
2 3 17 マット・ケンセス フォード 100
3 2 2 カート・ブッシュ ダッジ 100
4 18 11 デニー・ハムリン トヨタ 100
7 13 18 カイル・ブッシュ トヨタ 100
8 21 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 100
NASCAR Sprint Showdown 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 6 77 サム・ホーニッシュ・Jr. ダッジ 40
2 28 26 ジェイミー・マクマーレイ フォード 40
3 1 12 デイビッド・ストレミー ダッジ 40
4 11 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ 40
5 17 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 40
9 30 7 ロビー・ゴードン トヨタ 40
10 12 47 マーコス・アンブローズ トヨタ 40
11 2 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ 40
14 26 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 40
19 18 82 スコット・スピード トヨタ 40
20 19 87 ジョー・ネメチェク トヨタ 40
21 7 13 マックス・パピス トヨタ 40
22 31 41 J.J.イェリー トヨタ 40
25 3 36 スコット・リグス トヨタ 40
27 24 64 トッド・ボダイン トヨタ 40
32 35 27 カーク・シェルマーダイン トヨタ 40
34 29 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 11

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第6戦 North Carolina Education Lottery 200

開催日:5月15日

追い上げたカイル・ブッシュが2位フィニッシュ

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追い上げたが惜しくも2位に終わったカイル・ブッシュ(#51)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第6戦「North Carolina Education Lottery 200」が5月15日(金)、ローズ・モーター・スピードウェイで開催された。

 決勝に先立って午後3時半から予定されていた予選は降雨のためにキャンセル。規定に則りオーナーポイント順でグリッドが決定された。その結果、カイル・ブッシュがポールポジションを獲得。マイク・スキナーが2番手、トッド・ボダインが4番手となり、12台の"トヨタ タンドラ"が決勝に進んだ。

 オールスター戦の予選が終了した午後8時、1.5マイルオーバルを134周(200マイル:約320km)する決勝レースがスタート。
 2番手グリッドのスキナーがスタートから首位を奪取。序盤アンダーステアに苦しんだKy.ブッシュが後を追う展開となった。27周目に出された最初のコーションで、上位勢が一斉にピットイン。キャンピング・ワールド・トラック・シリーズでは、1回のピットで給油とタイヤ交換作業を同時に行うことが許されていないため、Ky.ブッシュは最初にタイヤ4本を交換し、翌周に給油のために再度ピットイン。しかし、ピット作業の際に規定より多い人数のクルーがピットウォールを越えていたとしてペナルティを科され、トップと同一周回最後尾へ後退。
 そのイエローからの再スタート直後、7位を走行していたスキナーが他車と接触しスピン。これに後続車両が突っ込み、スキナーの"トヨタ タンドラ"は横転しながらフェンスに激突する大クラッシュとなった。幸いにもスキナーに怪我はなかったが、ここでレースを終えることとなってしまった。
 このアクシデントを避けるために内側の芝生へ逃げたKy.ブッシュは、フロントスポイラーとフェンダーに軽いダメージを負ったが、ピットで修復し、16位で40周目の再スタート。そこから怒濤の追い上げを見せたKy.ブッシュは、51周目には4位までポジションをアップ。
 更にポジションを上げたKy.ブッシュは、87周目に首位のコリン・ブラウン(フォード)をアウトからパスしようとしたが、周回遅れにふさがれ、ブラウンと接触。スピンしたブラウンは周回遅れのブライアン・スコットと接触し、クラッシュ。Ky.ブッシュはスピンを免れたものの、このドライビングに対して再びペナルティが科され、11位まで後退を余儀なくされてしまった。
 このイエローで首位に立ったのは4番手スタートのボダイン。しかし、ボダインも97周目、3ワイドでのバトル中にスピンを喫し、クラッシュ。
 終盤はイエローコーションの出ない展開となり、周回遅れをかわしながらKy.ブッシュは、懸命な追い上げを見せたが、首位のロン・ホーナディ(シボレー)には届かず、2位でチェッカーを受けた。
 テリー・クックが5位、デイビッド・スター、テイラー・マルサム、ステイシー・コンプトンが7位、8位、9位に入り、5台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第7戦は5月29日(金)に米国東部デラウェア州ドーバーのドーバー・インターナショナル・スピードウェイで開催される。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「非常にがっかりしている。最初のピットストップで何が起こったのかはわからない。何故規定以上のピットクルーがウォールを越えていたのか、コミュニケーションのミスなのか、別の理由なのかも知れない。中盤の接触は私のミスだ。しかし、それ以上に、33号車(優勝したロン・ホーナディ)のシボレーに追いつけなかったことにがっかりしている。彼らと戦うために、我々にはやらなくてはならないことがたくさんある」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 33 ロン・ホーナディ シボレー 134
2 1 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 134
3 5 88 マット・クラフトン シボレー 134
5 9 25 テリー・クック トヨタ タンドラ 134
7 15 24 デイビッド・スター トヨタ タンドラ 134
8 12 81 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 134
9 10 60 ステイシー・コンプトン トヨタ タンドラ 134
16 21 15 ブライアン・アイクラー トヨタ タンドラ 133
21 7 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 129
23 6 1 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 128
25 4 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 97
29 2 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 34
30 16 11 T.J.ベル トヨタ タンドラ 34
31 13 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 24
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ロン・ホーナディ シボレー 966
2 マイク・スキナー トヨタ 882
3 マット・クラフトン シボレー 877
4 カイル・ブッシュ トヨタ 852
5 トッド・ボダイン トヨタ 837
6 テリー・クック トヨタ 786
7 ジョニー・ベンソン トヨタ 779
9 ステイシー・コンプトン トヨタ 762
10 ブライアン・スコット トヨタ 759
12 テイラー・マルサム トヨタ 742
13 デイビッド・スター トヨタ 733
16 ティモシー・ペターズ トヨタ 664
17 T.J.ベル トヨタ 652
23 シェイン・シーグ トヨタ 500
29 マックス・パピス トヨタ 361
30 ガビ・ディカルロ トヨタ 306
32 ブライアン・アイクラー トヨタ 270
46 J.C.スタウト トヨタ 119
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 48
2 シボレー 42
3 フォード 24
4 ダッジ 18