2009年7月26日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第20戦 Allstate 400 at the Brickyard

開催日:7月26日

"トヨタ カムリ"2台がトップ10フィニッシュ

写真
5位でフィニッシュしたブライアン・ヴィッカーズ(#83)

 7月26日(日)、米国中部インディアナ州スピードウェイのインディアナポリス・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第20戦「Allstate 400 at the Brickyard」が開催された。
 "インディ500"が開催されることで知られる同コースは、100年もの歴史を持つ伝統のサーキット。当初レンガ敷きだった名残で、今でもスタート/フィニッシュラインにはレンガの列が残されており、"ブリックヤード"の通称を持つ。四角形に近い独特な2.5マイルオーバルである。

 25日(土)午前10時10分より予選が行われ、デイビッド・ロイティマンが5番手、ブライアン・ヴィッカーズが6番手グリッドを確保。13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。

 26日(日)午後2時18分、18万人の大観衆が見守る中、2.5マイルオーバルを160周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
 レースは1周目の第4ターンで32番手スタートのロビー・ゴードンがスピンを喫し、1周目からイエローコーションという波乱の幕開けとなった。
 5、6番手スタートのヴィッカーズとロイティマンは順調にトップ10圏内で走行。20番手スタートのカイル・ブッシュは、30周目前後からグリーン下で繰り広げられたピット作業で一気に7位までポジションアップ。しかし、チームメイトのデニー・ハムリンは、駆動系のトラブルに見舞われガレージでの修復を余儀なくされてしまった。
 また、7位を走行していたKy.ブッシュも、58周目にいきなり右フロントタイヤがバースト。コントロールを失ったKy.ブッシュは壁にヒットし、車体右側を大きく破損。そのままガレージへ向かい、大きく順位を落としてしまった。
 常に上位のポジションで走行を続けたヴィッカーズは、中盤もジミー・ジョンソン(シボレー)と激しく3位争いを展開。124周目あたりから上位勢がグリーン下でのピットを開始し、若干ピットインを遅らせたヴィッカーズは一時首位に立ったが、127周目にヴィッカーズもピットイン。全車がピットインを終えた時点で5位に後退してしまった。
 その後も勝利を目指し健闘を続けたヴィッカーズだったが、惜しくも届かず、5位でチェッカー。常にトップ10圏内で走行を続けたロイティマンが8位。
 前日の練習走行でエンジン交換を行ったため、後方スタートを強いられたジョーイ・ロガーノが追い上げ12位でフィニッシュした。
 ガレージでの長時間の修復を強いられたハムリンとKy.ブッシュは、それぞれ34位、 38位に終わった。

 次戦第21戦は8月2日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイで行われる。

ドライバー ブライアン・ヴィッカーズ:
「良いレースだったが、決して満足はしていない。我々の"トヨタ カムリ"はテストや練習走行でも絶好調で、ここで勝利を挙げることを望んでいた。5号車(マーク・マーティン)と48号車(ジミー・ジョンソン)は本当に強かった。我々が最高の状態だったときに、良いポジションにつけられていたら、彼らの前をキープできたと思う。追い越しは非常に難しく、ポジションが非常に重要だった。ピットクルーは素晴らしい仕事してくれた」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 16 48 ジミー・ジョンソン シボレー 160
2 1 5 マーク・マーティン シボレー 160
3 7 14 トニー・スチュワート シボレー 160
5 6 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 160
8 5 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 160
12 18 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 160
22 11 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 160
28 32 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 159
31 26 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 157
33 43 8 テリー・ラボンテ トヨタ カムリ 154
34 14 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 144
35 23 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 139
38 20 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 112
41 39 36 マイク・スキナー トヨタ カムリ 35
42 34 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 23
43 30 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 21
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 トニー・スチュワート シボレー 3054
2 ジミー・ジョンソン シボレー 2862
3 ジェフ・ゴードン シボレー 2847
6 デニー・ハムリン トヨタ 2518
13 デイビッド・ロイティマン トヨタ 2361
14 カイル・ブッシュ トヨタ 2347
15 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2309
18 マーコス・アンブローズ トヨタ 2175
19 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2083
32 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1642
34 ロビー・ゴードン トヨタ 1608
35 スコット・スピード トヨタ 1343
40 ジョー・ネメチェク トヨタ 752
41 デイブ・ブレイニー トヨタ 693
43 マックス・パピス トヨタ 502
45 スコット・リグス トヨタ 448
48 ジェレミー・メイフィールド トヨタ 288
50 パトリック・カーペンティア トヨタ 235
52 テリー・ラボンテ トヨタ 155
53 マイク・スキナー トヨタ 126
54 トッド・ボダイン トヨタ 123
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 153
2 トヨタ 108
3 フォード 93
4 ダッジ 86

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第20戦 Kroger 200

開催日:7月25日

カイル・ブッシュが8戦連続のトップ2フィニッシュ

写真
2位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)

 7月25日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第20戦「Kroger 200」が米国中部インディアナ州インディアナポリスのオライリー・レースウェイ・パークで開催された。
 オライリー・レースウェイ・パークはインディアナポリス・モーター・スピードウェイの近郊に位置する1周0.686マイルのショートオーバルで、接触などのアクシデントが多く発生する。この週末はネイションワイド・シリーズとキャンピング・ワールド・トラック・シリーズが同コースで行われた。

 ネイションワイド・シリーズのイベントは、25日(土)に全て行われ、午前中の2度の練習走行を経て、午後5時5分から予選が開始された。
 この予選では、18歳のルーキー、トレバー・バインが自身キャリア初となるポールポジションを獲得。ブラッド・コールマンが2番手で続き"トヨタ カムリ"が最前列グリッドを独占。10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
 なお、インディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われているスプリント・カップ・シリーズと掛け持ちでこのレースに出場するKy.ブッシュ、デイビッド・ロイティマンらのドライバーは、カップ・シリーズの練習走行があるため、予選は他のドライバーが走行。オーナーポイントで予選は通過したが、決勝レースは後方からのスタートとなる。

 午後8時16分に0.686マイルショートオーバルを200周(137マイル:約220km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのバインは見事なスタートで首位をキープ。序盤2度発生したイエローコーションからの再スタートも上手く決め、34周目まで首位を守った。
 35周目、マイケル・アネットが単独スピンし、この日3度目のイエローコーション。セーフティカーに追走しようとしたバインの後方に、首位を争っていたスティーブ・ウォレス(シボレー)が追突。2台はスピンし、バインは惜しくも11位までポジションを落としてしまった。
 一方、後方からのスタートとなったKy.ブッシュとロイティマンは序盤から素晴らしい追い上げを見せ、トップ10圏内まで浮上。レースがまもなく折り返しとなる97周目、ついにKy.ブッシュはこの日最初の首位に立った。
 その後は、同じくカップ・シリーズとの掛け持ちで後方スタートから追い上げたカール・エドワーズ(フォード)とKy.ブッシュの一騎打ちとなった。
 2台は後続を大きく引き離しながら、サイド・バイ・サイド、テール・トゥ・ノーズでのトップ争いを繰り広げたが、120周目についにエドワーズに首位の座を奪われてしまった。
 169周目にこの日6度目のイエローコーションが出されると、各車最後のピットイン。ここで素晴らしいピットワークに助けられ、Ky.ブッシュは再び首位に復帰した。再スタートを決め、首位を守ったKy.ブッシュは、再びエドワーズとの激しい首位争いを展開したが、速さで勝るエドワーズを抑えきることが出来ず、2位でフィニッシュ。ポールポジションから健闘を見せたバインが7位、14番手スタートのジェイソン・リフラーが8位。後方スタートとなったロイティマンも11位でチェッカーを受けた。
 今大会の結果、Ky.ブッシュはネイションワイド・シリーズで、8戦連続でのトップ2(優勝か2位)フィニッシュとなり、シリーズ記録にあと1と迫っている。

 次戦第21戦は8月1日(土)に米国中部アイオワ州ニュートンのアイオワ・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「タフでハードな戦いだった。2位でフィニッシュできたことは良い結果だ。我々が今回直面した全ての状況を考慮すれば、もっと後方フィニッシュでもおかしくなかった。我々は諦めなかった。カール(・エドワーズ)よりも1回多いピットストップを行い、車両を改善すべく調整を行ったが、結果的には彼を破ることは出来なかった。2位という結果は誇りに思っているが、2位は残念でもある」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 42 60 カール・エドワーズ フォード 200
2 41 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
3 34 16 マット・ケンセス フォード 200
7 1 99 トレバー・バイン トヨタ カムリ 200
8 14 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 200
11 37 32 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 200
16 2 20 ブラッド・コールマン トヨタ カムリ 199
20 31 87 ケヴィン・コンウェイ トヨタ カムリ 199
35 20 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 107
37 6 11 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ カムリ 21
38 40 10 チャド・ブラウント トヨタ カムリ 15
39 39 47 ケリー・バイアス トヨタ カムリ 13
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 3296
2 カール・エドワーズ フォード 3104
3 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 2904
4 ジェイソン・リフラー トヨタ 2790
5 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2395
11 マイケル・マクドウェル トヨタ 2138
12 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 2056
15 マイケル・アネット トヨタ 1890
21 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1477
32 バーニー・レマー トヨタ 957
37 スコット・スピード トヨタ 814
38 デイビッド・グリーン トヨタ 807
40 トレバー・バイン トヨタ 787
42 デイビッド・ロイティマン トヨタ 759
46 ケリー・バイアス トヨタ 667
47 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 661
56 ブラッド・コールマン トヨタ 500
59 ケヴィン・コンウェイ トヨタ 485
65 ブライアン・スコット トヨタ 376
67 マーク・デイヴィス トヨタ 307
77 チャド・ブラウント トヨタ 190
81 リード・ソレンソン トヨタ 170
84 ケイシー・ケイン トヨタ 155
90 パトリック・カーペンティア トヨタ 112
91 エリオット・サドラー トヨタ 109
92 デニー・ハムリン トヨタ 105
108 ドニー・リア トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 140
2 シボレー 120
3 フォード 117
4 ダッジ 63

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第13戦 AAA Insurance 200

開催日:7月24日

マイク・スキナーが2戦連続2位

写真
2位でフィニッシュしたマイク・スキナー(#5)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第13戦「AAA Insurance 200」が7月 24日(金)にオライリー・レースウェイ・パークで開催された。

 24日(金)2回の練習走行に続き、午後5時5分から予選が行われ、マイク・スキナーが最前列2番手グリッドを確保。ステイシー・コンプトンが3番手、ティモシー・ペターズが6番手、テリー・クックが8番手。この週末、3カテゴリーのレース全てに出場するカイル・ブッシュは9番手グリッド。12台の"トヨタ タンドラ"が決勝へ進んだ。

 午後8時19分、0.686マイルショートオーバルを200周(137マイル:約220km)して競われる決勝レースがスタート。2番手スタートのスキナーは、ポールポジションのコリン・ブラウン(フォード)、4番手スタートのロン・ホーナディ(シボレー)と序盤から激しく首位を争い、抜け出したスキナーが首位を奪った。
 スキナーは61周目まで首位を守ったが、62周目にホーナディとブラウンにかわされ、後退。代わって、追い上げてきたKy.ブッシュがスキナーもパスし、トップ2台へ追撃を開始した。
 ブラウンを捉え、ホーナディの後方に迫った94周目、この日2度目のイエローコーションが発生。このタイミングで、全車ピットインし、2度のピットで給油とタイヤ交換を行った。ここでKy.ブッシュが首位浮上、12番手からトップ5圏内まで追い上げていたトッド・ボダインが2位で続き、"トヨタ タンドラ"1-2体制となった。
 40周以上にわたってこの1-2体制は続いたが、首位の座を狙っていたボダインが、 140周を過ぎたあたりでアタック。Ky.ブッシュとボダインはサイド・バイ・サイドのまま周回を重ね、146周目についにボダインが首位を奪取した。Ky.ブッシュはタイヤの不調に見舞われ、徐々にポジションダウン。
 その後、ホーナディ、ブラウンと首位争いを繰り広げたボダインだったが、173周目にブラウンと接触し、スピン。そのまま激しく壁にクラッシュし、大きく順位を落としてしまった。
 レースは187周目にこの日5度目のイエローコーションが出され、残り10周で再スタート。一時はトップ10圏外までポジションを落としながら、終盤のイエローコーションで上位へと復帰したスキナーが、ここで好スタートを切り、2位に浮上。何度もホーナディと並びかけるほど激しくプッシュし、逆転のチャンスを伺った。
 ところが、198周目に誤って1周早く、ホワイトフラッグ(ファイナルラップを示す)が振られてしまった。翌周再度正しいホワイトフラッグが振られたが、周回遅れの車両によりスキナーの逆転のチャンスは失われ、僅か0.2秒差で、2戦連続の2位となった。3位はアリック・アルミローラ、7位にルーキーのテイラー・マルサム、8位コンプトン、9位デイビッド・スター、Ky.ブッシュは10位でチェッカーを受け、6台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュを果たした。
 今大会の結果、スキナーはランキングで2位に浮上した。

 次戦第13戦は8月1日(土)に米国南部テネシー州レバノンのナッシュビル・スーパースピードウェイで「Toyota Tundra 200」として開催される。

ドライバー マイク・スキナー:
「2位フィニッシュという結果はベストではない。しかし、ポイントの面では良い夜だった。我々は素晴らしい"トヨタ タンドラ"を得て、最初から最後まで順調だった。首位を走行することもできたし(ボーナスポイント獲得)、トヨタや多くのスポンサーには本当に感謝したい。我々は多くの人々と長年にわたって素晴らしい協力関係を築いてきた。まだチャンスはあり、諦めずに戦い続ける」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 4 33 ロン・ホーナディ シボレー 200
2 2 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 200
3 15 15 アリック・アルミローラ トヨタ タンドラ 200
7 10 81 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 200
8 3 60 ステイシー・コンプトン トヨタ タンドラ 200
9 14 24 デイビッド・スター トヨタ タンドラ 200
10 9 51 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 200
12 11 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 200
13 8 25 テリー・クック トヨタ タンドラ 200
15 13 11 T.J.ベル トヨタ タンドラ 200
17 6 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 200
18 12 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 200
24 32 1 ケイトリン・ショウ トヨタ タンドラ 184
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ロン・ホーナディ シボレー 2098
2 マイク・スキナー トヨタ 1924
3 マット・クラフトン シボレー 1922
4 トッド・ボダイン トヨタ 1803
5 デイビッド・スター トヨタ 1758
6 ブライアン・スコット トヨタ 1750
7 テイラー・マルサム トヨタ 1693
9 テリー・クック トヨタ 1657
12 ステイシー・コンプトン トヨタ 1628
13 ティモシー・ペターズ トヨタ 1572
18 T.J.ベル トヨタ 1381
19 カイル・ブッシュ トヨタ 1319
21 ジョニー・ベンソン トヨタ 1047
23 ブライアン・アイクラー トヨタ 975
25 アリック・アルミローラ トヨタ 708
31 シェイン・シーグ トヨタ 561
34 マックス・パピス トヨタ 476
41 ガビ・ディカルロ トヨタ 306
58 J.C.スタウト トヨタ 119
66 ケイトリン・ショウ トヨタ 91
75 ジェイソン・リフラー トヨタ 76
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 96
2 シボレー 94
3 フォード 56
4 ダッジ 40