2009年8月10日(月)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第22戦 Heluva Good! at The Glen

開催日:8月10日

マーコス・アンブローズが2位フィニッシュ

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2位フィニッシュを果たしたマーコス・アンブローズ(#47)

 8月10日(月)、米国北東部ニューヨーク州ワトキンス・グレンのロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第22戦「Heluva Good! at The Glen」が開催された。
 今大会は、オーバルコースでのレースを主とするNASCARスプリント・カップ・シリーズで、年に2戦のみ行われているロードコース戦のうちの1戦。

 7日(金)午後3時10分より予選が行われ、前戦ポコノで今季初勝利を挙げたデニー・ハムリンが3番手グリッド。オーストラリア・タスマニア出身でロードコースを得意とするマーコス・アンブローズが4番手、昨年のワトキンス・グレン戦を制しているカイル・ブッシュが8番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 当初決勝レースが予定されていた9日(日)は、レース前のスターティングセレモニーが行われている最中に、近くで雷が鳴り始め、まもなく降雨に見舞われてしまった。天候の回復を待ったが、日没までのレース終了が望めなくなったために、午後4時過ぎに順延が決定。翌日10日(月)の正午からレースが行われることとなった。
 10日(月)午後12時25分に2.45マイルロードコースを90周(220マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。
 序盤から、ハムリン、アンブローズ、Ky.ブッシュらを含めた激しい上位争いが展開。 17周目にこの日初のイエローコーションが出されると、ほぼ全車がピットへ向かったが、アンブローズを含めた数台がピットへ入らず、アンブローズが首位に立った。このピットで、ハムリンはピットロードのスピード違反を取られ、最後尾近くまでポジションダウンを余儀なくされてしまった。
 その後23周目のイエローコーションでもピットに入らなかったアンブローズは、30周目、グリーン下でピットインすることとなり、35位まで後退。代わって、首位争いを繰り広げていたKy.ブッシュが34周目に首位に立った。
 41周目、この日3度目のイエローコーションで、30位前後を走行していた、デイヴィッド・ロイティマン、ブライアン・ヴィッカーズ、スコット・スピード、ジョーイ・ロガーノらと共にピットインしたアンブローズは、そこから追い上げを開始。上位勢がグリーン下で最後のピットインを行って行く中で、アンブローズは給油のみというピット作戦に出て、一気にジャンプアップ。トップ5圏内まで浮上した。
 61周目には第9コーナーで激しい多重クラッシュが発生。20分程に渡ってレースは赤旗
中断となった。
 レース再開後、66周目にKy.ブッシュが先頭、アンブローズは3番手で再スタート。しかし、ハンドリングに苦しむKy.ブッシュを、まもなくアンブローズらがパス。終盤戦は、トニー・スチュワート(シボレー)とアンブローズの一騎打ちとなった。
 アンブローズは、最後は燃料が苦しくなりながらも、スチュワートを激しくプッシュ。しかし、僅かに及ばず、2位でチェッカー。スプリント・カップ・シリーズでのキャリア最高位フィニッシュを飾った。
 Ky.ブッシュは4位。8位にやはりキャリア最高位フィニッシュとなる、マックス・パピスが入った。序盤ピットロードのスピード違反で大きく順位を落としながらも追い上げを見せたハムリンが10位でトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第23戦は8月16日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われる。

ドライバー マーコス・アンブローズ:
「我々にとって素晴らしい週末だった。最後は、トニー(・スチュワート)を捕らえるまでには至らなかった。私は全力で彼を追ったが、彼はミスを犯さなかった。彼は本当に偉大なドライバーだ。彼のようなドライバーと戦えたこと、そしてチームのためにドライブ出来たことを光栄に感じている。シーズンを通して恵まれた環境を与えてくれている全てのスタッフを誇りに思っている。勝つことこそ出来なかったが、良い週末だった。この先も本当に楽しみにしている」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 13 14 トニー・スチュワート シボレー 90
2 4 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 90
3 33 99 カール・エドワーズ フォード 90
4 8 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 90
8 16 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 90
10 3 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 90
11 20 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 90
16 35 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 90
18 22 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 90
22 26 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 90
25 25 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 90
33 17 55 パトリック・カーペンティア トヨタ カムリ 78
41 39 4 P.J.ジョーンズ トヨタ カムリ 13
42 41 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 11
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 トニー・スチュワート シボレー 3383
2 ジミー・ジョンソン シボレー 3123
3 ジェフ・ゴードン シボレー 3041
5 デニー・ハムリン トヨタ 2847
13 カイル・ブッシュ トヨタ 2627
14 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 2589
16 デイビッド・ロイティマン トヨタ 2530
17 マーコス・アンブローズ トヨタ 2416
19 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2280
33 ロビー・ゴードン トヨタ 1781
34 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1712
35 スコット・スピード トヨタ 1539
39 ジョー・ネメチェク トヨタ 798
41 デイブ・ブレイニー トヨタ 773
42 マックス・パピス トヨタ 644
45 スコット・リグス トヨタ 448
47 パトリック・カーペンティア トヨタ 351
49 ジェレミー・メイフィールド トヨタ 288
53 テリー・ラボンテ トヨタ 155
55 マイク・スキナー トヨタ 126
56 トッド・ボダイン トヨタ 123
59 P.J.ジョーンズ トヨタ 40
62 マイク・ウォレス トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 168
2 トヨタ 123
3 フォード 100
4 ダッジ 93

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第22戦 Zippo 200 at The Glen

開催日:8月8日

マーコス・アンブローズが2年連続ワトキンス・グレンを制す!
カイル・ブッシュは10連続トップ2フィニッシュの新記録達成

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ワトキンス・グレンで2年連続優勝を果たしたマーコス・アンブローズ(#18)

 8月8日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第22戦「Zippo 200 at The Glen」がニューヨーク州のロードコース、ワトキンス・グレン・インターナショナルで開催された。

 8日(土)決勝を前に、午前10時10分から予選が行われ、昨年の同大会を制しているマーコス・アンブローズが最前列2番手グリッドを確保。これに、ロビー・ゴードン、スコット・スピード、デニー・ハムリン、ジョーイ・ロガーノ、カイル・ブッシュ、ブライアン・ヴィッカーズと続き、"トヨタ カムリ"は予選トップ8のうち7台を占めた。

 8日(土)午後3時19分に2.45マイルロードコースを82周(201マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。4番手グリッドのスコット・スピードが好スタートを切り、2位に浮上。ゴードン、アンブローズらと激しい2位争いを展開した。
 8周目に7位を争っていたヴィッカーズとロガーノが接触し、ヴィッカーズがスピン。イエローコーションとなる。このコーションで各車ピットイン。13周目に再スタートが切られると、2位につけていたアンブローズがこの機に首位を奪った。
 3位につけていたKy.ブッシュは、16周目にピットイン。ほぼ最後尾まで順位を落としてしまった。しかしその後、他車もグリーン下で続々とピットインしていき、順位がめまぐるしく入れ替わっていく中で、Ky.ブッシュは目覚ましい追い上げで順位を回復していった。
 43周目にこの日3度目のイエローコーションが出されると、各車は最後のピットイン。Ky.ブッシュが3位、アンブローズが5位で48周目に再スタート。Ky.ブッシュがまもなく首位に浮上した。これに、アンブローズが続き、終盤はこの2台による首位争いとなった。
 残り20周を切った63周目、バスストップ・シケインへの進入でアンブローズがしかけ、Ky.ブッシュのインをつくと、Ky.ブッシュはバランスを崩しシケインをショートカット。これでアンブローズが首位、Ky.ブッシュは3位へ後退。
 その後2度にわたるイエローコーションを経て、77周目、残り5周で再スタート。Ky.ブッシュはランキングを争うカール・エドワーズ(フォード)に先行されるが、サイド・バイ・サイドでのバトルの末にこれをパス。しかし、首位を逃げるアンブローズを捉えるまでには至らず、アンブローズがトップでチェッカー。Ky.ブッシュが2位に入り、"トヨタ カムリ"は1-2フィニッシュを飾った。
 今季初勝利のアンブローズは、昨年に引き続き、ワトキンス・グレンで2連勝。2位に入ったKy.ブッシュは、これで10戦連続のトップ2フィニッシュとなり、シリーズ新記録を達成した。

 次戦第23戦は8月15日(土)にミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われる。

ドライバー マーコス・アンブローズ:
「信じられない一日だった。我々にとって、ネイションワイドシリーズでは今季初めてのレースで、勝つことが出来た。カップ・シリーズでのクルーチーフが力を貸してくれた。彼のおかげで我々は今、ヴィクトリーレーンにいる。最後は、カイル・ブッシュをパスしなくてはならないことは分かっていた。残り10周を切れば、彼は全力でブロックしてくると分かっていたので、彼が驚くようなタイミングでアタックした。2度目のヴィクトリーレーンは本当に素晴らしい。私の人生にとって特別な瞬間であり、この時間を楽しみたい。全てのスタッフに感謝している」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 82
2 7 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 82
3 11 60 カール・エドワーズ フォード 82
10 4 99 スコット・スピード トヨタ カムリ 82
14 3 55 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 82
15 28 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 82
20 35 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 82
32 13 10 ジャスティン・マークス トヨタ カムリ 76
33 6 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 69
34 5 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 68
37 8 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 31
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 3646
2 カール・エドワーズ フォード 3434
3 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 3237
4 ジェイソン・リフラー トヨタ 3073
10 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2459
11 マイケル・マクドウェル トヨタ 2362
13 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 2194
15 マイケル・アネット トヨタ 2123
21 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1529
33 バーニー・レマー トヨタ 957
34 スコット・スピード トヨタ 953
40 トレバー・バイン トヨタ 872
41 ケリー・バイアス トヨタ 822
42 デイビッド・グリーン トヨタ 807
43 デイビッド・ロイティマン トヨタ 759
48 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 661
50 ブラッド・コールマン トヨタ 624
61 ケヴィン・コンウェイ トヨタ 485
65 ブライアン・スコット トヨタ 376
70 マーク・デイヴィス トヨタ 307
79 マーコス・アンブローズ トヨタ 195
80 チャド・ブラウント トヨタ 190
85 リード・ソレンソン トヨタ 170
87 デニー・ハムリン トヨタ 166
89 ケイシー・ケイン トヨタ 155
97 ロビー・ゴードン トヨタ 121
98 パトリック・カーペンティア トヨタ 112
99 エリオット・サドラー トヨタ 109
108 ブライアン・アイクラー トヨタ 67
109 ジャスティン・マークス トヨタ 67
117 コールマン・プレスリー トヨタ 40
121 ドニー・リア トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 155
2 シボレー 133
3 フォード 127
4 ダッジ 69