2009年9月 6日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第25戦 Pep Boys Auto 500

開催日:9月6日

デニー・ハムリンが6位フィニッシュで"チェイス"入り確定

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着実な走りで6位フィニッシュ。
"チェイス"進出を決めたデニー・ハムリン(#11)

 9月6日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第25戦「Pep Boys Auto 500」が開催された。
 スプリント・カップ・シリーズ独自の、シーズン残り10戦の時点でのランキング上位12台でポイントをリセットしタイトルを争う"チェイス"決定まで今大会を含め残り2戦となり、"チェイス"入りをかけた戦いも激しさを増している。
 アトランタでのスプリント・カップ・シリーズ開催は3月の第4戦に続き今季2度目。第4戦では、首位争いを展開しながらも、終盤のピットストップで惜しくもポジションを落としたブライアン・ヴィッカーズが5位に入っている。

 5日(土)4時40分から予選が行われ、カイル・ブッシュが5番手、ヴィッカーズが8番手、デニー・ハムリンが10番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 6日(日)午後7時49分に1.54マイルオーバルを325周(500マイル:約800km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
 5番手スタートのカイル・ブッシュはポジションを守り、59周目にこの日2度目のイエローコーションが出されると、素早いピット作業で首位に立った。
 10番手スタートのハムリンも順位を上げ、トップ5圏に浮上すると、108周目、4番手での再スタートから一気にジャンプアップ。110周目にはKy.ブッシュからトップの座を奪った。
 ハムリンは引き続き首位争いを展開したが、150周前後からセッティングに苦しむKy.ブッシュのペースが鈍り、徐々にポジションダウン。
 Ky.ブッシュと共に"チェイス"入りを狙うヴィッカーズは、250周目にアクスルのトラブルに見舞われたものの、素晴らしいピット作業でトップと同一周回でコースに復帰。その後見事な追い上げを見せ、上位へと復帰した。
 レースは10回に渡って計42周ものコーションが出され、めまぐるしく順位も入れ替わる展開となったが、終盤上位争いに加わったデイビッド・ロイティマンが"トヨタ カムリ"勢最上位の4位でフィニッシュ。レースを通して首位争いを繰り広げたハムリンは6位、ヴィッカーズが7位で続いた。Ky.ブッシュはピット毎のセッティング変更でポジションを取り戻し、13位でフィニッシュ。
 今大会の結果、ランキング4位のハムリンは4年連続となる"チェイス"進出を確定。ヴィッカーズはランキング12位との差を20ポイント、Ky.ブッシュは37ポイント差とし、共に次戦リッチモンドでの逆転"チェイス"入りを目指す。

 "チェイス"決定の舞台となる次戦第26戦は9月12日(土)、米国東部ヴァージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「厳しいレースだった。それは確かだ。コースコンディションがめまぐるしく変わった。こんなに変化するコースは初めてだ。そんな中でバランスを取っていくのは困難な挑戦だったが、唯一我々はレースの最初から最後まで上位を争った。"チェイス"進出を決めることができ、チームやスポンサーにとっても、素晴らしい週末になった。毎年挑戦を続けてきたが、4年連続で"チェイス"に進めたことは素晴らしい。チームには何と言っていいかわからない。残り11戦も、ここ最近の10戦か11戦と同じように戦えれば、ライバルにとっては充分な驚異になるだろう」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 9 ケイシー・ケイン ダッジ 325
2 18 29 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 325
3 22 42 ファン・モントーヤ シボレー 325
4 28 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 325
6 10 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 325
7 8 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 325
13 5 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 325
16 29 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 325
22 34 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 324
23 11 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 324
24 32 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 324
32 19 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 323
39 43 8 テリー・ラボンテ トヨタ カムリ 148
40 39 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 100
42 36 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 25
43 37 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 19
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 トニー・スチュワート シボレー 3694
2 ジェフ・ゴードン シボレー 3457
3 ジミー・ジョンソン シボレー 3404
4 デニー・ハムリン トヨタ 3296
13 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 3057
14 カイル・ブッシュ トヨタ 3040
15 デイビッド・ロイティマン トヨタ 2945
17 マーコス・アンブローズ トヨタ 2733
19 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2584
33 ロビー・ゴードン トヨタ 2015
34 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 1946
35 スコット・スピード トヨタ 1809
39 ジョー・ネメチェク トヨタ 921
41 デイブ・ブレイニー トヨタ 878
43 マックス・パピス トヨタ 687
45 スコット・リグス トヨタ 448
47 パトリック・カーペンティア トヨタ 351
50 ジェレミー・メイフィールド トヨタ 288
52 テリー・ラボンテ トヨタ 244
53 マイク・スキナー トヨタ 166
56 トッド・ボダイン トヨタ 123
61 P.J.ジョーンズ トヨタ 40
64 マイク・ウォレス トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 186
2 トヨタ 145
3 フォード 111
4 ダッジ 108

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第26戦 Degree V12 300

開催日:9月5日

カイル・ブッシュが2位フィニッシュ

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レースを通し首位を争い、2位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)

 9月5日(日)にNASCARネイションワイド・シリーズの第26戦「Degree V12 300」がアトランタ・モーター・スピードウェイで開催された。

 今大会は公式練習走行から決勝レースまで全てのスケジュールが一日で行われた。午前中の2度の練習走行を経て、午後2時40分から予選が開始。ケイシー・ケインが5番手、トレヴァー・バインが7番手、カイル・ブッシュが8番手につけ、9台の"トヨタ カムリ"が決勝に駒を進めた。

 午後7時20分に1.54マイルオーバルを195周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
 8番手スタートのKy.ブッシュが序盤から一気にポジションを上げ、2番手スタートから首位を逃げるケヴィン・ハーヴィック(シボレー)を猛追。これに、ケイン、16番手スタートのブライアン・ヴィッカーズ、11番手スタートのジョーイ・ロガーノが続き、ハーヴィックを"トヨタ カムリ"勢が追う展開となった。
 27周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、素早いピット作業に助けられKy.ブッシュが首位を奪取。しかし、40周目のイエローコーションでは、再びハーヴィックが先行した。
 その後、レースはイエローコーションが出ない展開となり、Ky.ブッシュとハーヴィックの2台が後続を大きく引き離し首位争いを展開。125周目にようやくこの日3度目のイエローコーションが出されると、ここでもピット作業でKy.ブッシュが前に出た。しかし、ロングランでの速さに勝るハーヴィックは、147周目にKy.ブッシュをパス。
 終盤には、燃費作戦を採ったデイル・アーンハート・Jr.(シボレー)が首位に立ったが、残り2周でハーヴィックとKy.ブッシュがアーンハート・Jr.をパス。Ky.ブッシュは最後までハーヴィックを追ったが、僅か1秒及ばず、2位でチェッカーを受けた。首位と同一周回でのチェッカーはわずか5台というレースであった。
 Ky.ブッシュはランキングを争うカール・エドワーズ(フォード)が7位に終わったため、ポイント差を221ポイントまで拡げることとなった。

 次戦第27戦は9月11日(金)にリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「我々の"トヨタ カムリ"は本当に好調だった。しかし、ケヴィン(・ハーヴィック)を捕らえることはできなかった。我々は15周から18周くらいまでは、彼を抑えることができたが、その後は何もできなかった。彼はロングランで非常に速かった。我々は最後、短いピットストップを試したが、その翌周に彼もピットへと向かったため、結果は変わらなかった。我々は何もミスを犯さなかった。後続とは1マイル以上も離れていた。ただ、33号車(ハーヴィック)は完璧だった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 33 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 195
2 8 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 195
3 1 5 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 195
6 11 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 194
11 5 10 ケイシー・ケイン トヨタ カムリ 193
13 16 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 193
14 24 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 192
16 7 99 トレヴァー・バイン トヨタ カムリ 192
20 40 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 191
32 32 11 ケリー・バイアス トヨタ カムリ 127
39 35 47 チェイス・ミラー トヨタ カムリ 9
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 4209
2 カール・エドワーズ フォード 3988
3 ブラッド・ケセロウスキー シボレー 3917
4 ジェイソン・リフラー トヨタ 3532
10 マイケル・マクドウェル トヨタ 2796
11 マイケル・アネット トヨタ 2619
13 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 2609
17 スコット・レガセイ・Jr. トヨタ 2194
21 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 1833
33 トレヴァー・バイン トヨタ 1151
39 デイビッド・ロイティマン トヨタ 1010
40 バーニー・レマー トヨタ 957
41 スコット・スピード トヨタ 953
45 ケリー・バイアス トヨタ 889
46 ブラッド・コールマン トヨタ 873
48 デイビッド・グリーン トヨタ 807
53 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 661
63 ケヴィン・コンウェイ トヨタ 485
66 ブライアン・スコット トヨタ 449
69 マーコス・アンブローズ トヨタ 375
74 ケイシー・ケイン トヨタ 337
78 マーク・デイヴィス トヨタ 307
83 デニー・ハムリン トヨタ 233
89 チャド・ブラウント トヨタ 190
94 アンドリュー・レンジャー トヨタ 170
97 ジャック・ヴィルヌーヴ トヨタ 165
98 パトリック・カーペンティア トヨタ 161
102 ジャスティン・マークス トヨタ 140
107 ロビー・ゴードン トヨタ 121
108 ジャスティン・ロフトン トヨタ 115
110 エリオット・サドラー トヨタ 109
115 コールマン・プレスリー トヨタ 86
121 ブライアン・アイクラー トヨタ 67
134 ドニー・リア トヨタ 34
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 177
2 シボレー 161
3 フォード 153
4 ダッジ 81

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第17戦 Lucas Oil 200

開催日:9月5日

"トヨタ タンドラ"2戦連続の1-2フィニッシュ!
マイク・スキナーがレースを支配し今季2勝目

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今季2勝目を挙げたマイク・スキナー

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第17戦「Lucas Oil 200」が9月 5日(土)に米国中北部アイオワ州ニュートンのアイオワ・スピードウェイで開催された。

 2006年にできたばかりのアイオワ・スピードウェイでは、8月にネイションワイド・シリーズの第21戦が行われているが、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズ戦が行われるのは初めて。このため、4日(金)には4回の練習走行、5日(土)も予選前に練習走行が行われ、午後5時45分から予選がスタートした。
 1台ずつ2周ずつアタックした予選では、マイク・スキナーが今季初となるポールポジションを獲得。スキナー自身にとっては、自身の持つシリーズ記録を更新する48度目のポール獲得となった。2番手にはT.J.ベルが入り、"トヨタ タンドラ"が最前列を独占。ルーキーのテイラー・マルサムとブライアン・アイクラーがそれぞれ5、7番手、アリック・アルミローラが8番手、テリー・クックが10番手につけ、11台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。

 午後9時10分に0.875マイルトライオーバルを200周(175マイル:約280km)して競われる決勝レースがスタート。
 最前列を占めた"トヨタ タンドラ"であったが、オープニングラップで3番手スタートのマット・クラフトン(シボレー)の先行を許してしまった。しかし、スキナーはレース序盤に2回連続で出されたイエローコーションの直後からプレッシャーをかけ続け、17周目に首位を奪還。
 首位に立ったスキナーは、圧倒的な速さで後続を引き離して行った。111周目に、ステイシー・コンプトンとデイビッド・スターが接触。これでこの日5度目のイエローコーションが出され、各車ピットイン。このときアルミローラが首位を一旦奪うも、再スタートが切られると、再びスキナーが首位に立った。
 後半戦も速さの衰えないスキナーは、終盤には、1周20秒ほどのオーバルコースで、2位以下に4秒以上もの大差をつけて独走。しかし、残り10周を切ったところで、コース上に障害物が出たためにイエローコーション。後続との差は帳消しとなり、残り4周での再スタートとなった。
 この再スタートも上手く決めたスキナーは、トップでチェッカーを受け、今季2勝目。アルミローラが2位で続き、"トヨタ タンドラ"は2戦連続の1-2フィニッシュ。3連勝で今季9勝目を挙げた。

 次戦第18戦は9月12日(土)に米国中部イリノイ州マディソンのゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイで開催される。

ドライバー マイク・スキナー:
「今夜の私はまるでサラブレッドに乗っているようだった。昨日は、私が一昨年使用したバックアップトラックで走行していた。そちらの方が速かったからだ。しかし、その後クルーチーフは素晴らしい仕事でこの"トヨタ タンドラ"を仕上げてくれた。我々は今年、ピットロードで苦しんできた。しかし、今夜は完璧だった。最後の再スタートでは、私は本当に緊張していた。最後は燃料ゲージの表示はゼロになっていたが、勝利後のバーンナウトまで燃料はもってくれた」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 200
2 8 15 アリック・アルミローラ トヨタ タンドラ 200
3 4 6 コリン・ブラウン フォード 200
7 2 11 T.J.ベル トヨタ タンドラ 200
8 12 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 200
9 18 16 ブライアン・スコット トヨタ タンドラ 200
10 5 81 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 200
11 10 25 テリー・クック トヨタ タンドラ 200
16 13 60 ステイシー・コンプトン トヨタ タンドラ 200
18 7 51 ブライアン・アイクラー トヨタ タンドラ 199
19 23 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 199
26 11 24 デイビッド・スター トヨタ タンドラ 108
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ロン・ホーナディ シボレー 2753
2 マット・クラフトン シボレー 2528
3 マイク・スキナー トヨタ 2472
4 ブライアン・スコット トヨタ 2292
5 トッド・ボダイン トヨタ 2275
7 デイビッド・スター トヨタ 2195
9 ティモシー・ペターズ トヨタ 2156
10 テリー・クック トヨタ 2145
11 テイラー・マルサム トヨタ 2134
13 ステイシー・コンプトン トヨタ 2126
16 T.J.ベル トヨタ 1921
19 カイル・ブッシュ トヨタ 1704
22 アリック・アルミローラ トヨタ 1175
23 ブライアン・アイクラー トヨタ 1084
24 ジョニー・ベンソン トヨタ 1047
36 マックス・パピス トヨタ 555
45 ガビ・ディカルロ トヨタ 306
64 トラヴィス・クヴァピル トヨタ 130
65 ブレイク・フィース トヨタ 127
67 J.C.スタウト トヨタ 119
68 ブレント・シェルマン トヨタ 115
73 ケイトリン・ショウ トヨタ 91
78 ネイト・モンテイス トヨタ 85
84 ジェイソン・リフラー トヨタ 76
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 129
2 シボレー 117
3 フォード 76
4 ダッジ 52