2010年2月22日(月)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第2戦 Auto Club 500

開催日:2月21日

ジョーイ・ロガーノが5位フィニッシュ

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フォンタナで自己最高位となる5位フィニッシュを果たしたジョーイ・ロガーノ(#20)

 2月21日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第2戦「Auto Club 500」が開催された。
 開幕戦が行われた米国南東部のデイトナから1週間で舞台は西海岸へと移動。米国トヨタ自動車販売の本拠地からも近く、"ホーム"とも言えるレースに"トヨタ カムリ"勢が挑んだ。1周2マイル(約3.2km)のD型オーバルはバンク角が最大14度と比較的小さく、エンジンにとっても厳しいコースとして知られる。

 19日(金)午後3時40分より予選が行われ、デイヴ・ブレイニーが5番手、カイル・ブッシュが9番手グリッドを確保。予選に臨んだ13台の"トヨタ カムリ"全車が決勝へと駒を進めた。

 午後12時19分に2マイルオーバルを250周(500マイル:約800km)して競われる決勝レースがスタート。序盤はKy.ブッシュ、中盤には23番手スタートからポジションを上げたブライアン・ヴィッカーズがトップ5圏内で走行。
 グリーン下でピット作業を行った後にイエローコーションが出されるという展開で順位が激しく入れ替わる中、153周目、4度目のイエローコーションから、3位で再スタートを切ったKy.ブッシュは、155周目にこの日初めて首位を奪取。その後も首位争いを展開した。
 180周目過ぎから再び各車がグリーン下でピットに向かい始めたのと時を同じくして小雨が降り始め、194周目にイエローコーション。練習走行後にエンジンを交換したため、最後尾からのスタートを強いられながらも着実に追い上げてきたデニー・ハムリンがここで首位に浮上。スコット・スピードが2位で続いた。まもなくハムリンはピットインしたが、天候回復を待ちながらイエローコーション下での周回を続ける間に、スコット・スピードも燃料切れとなり、後退を余儀なくされてしまった。
 199周目の再スタートでは2位につけていたKy.ブッシュであったが、223周目に他車のスピンでこの日6度目のイエローコーションが出され、各車最後のピットイン。ここでKy.ブッシュはピットアウトのタイミングが合わず、大きく後退。ハムリンも2度に及ぶパンクに見舞われ2周遅れとなってしまった。
 19番手スタートから徐々に追い上げていたロガーノは、最後のピット作業でもポジションを上げ、7位で再スタート。終盤更に前走車をパスし、"トヨタ カムリ"勢最上位となる5位でチェッカーを受けた。シリーズ参戦2年目、19歳のロガーノにとっては、キャリア4度目のスプリント・カップ・シリーズトップ5フィニッシュであり、フォンタナでは自己最高位フィニッシュとなる。
 11位にスピード、12位にヴィッカーズが入り、終盤追い上げたKy.ブッシュが14位。デイビッド・ロイティマンが15位でフィニッシュした。

 次戦第3戦は2月28日(日)、米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー ジョーイ・ロガーノ:
「ここフォンタナでのトップ5フィニッシュという結果は、私にとっては勝利に近い意味を持ち、このコースでの我々の成長を示すものだ。昨年の第2戦で初めてここを走った時は、あまり良いレースができたとは言えず、35位から40位あたりで戦い、前回のレース(昨年10月)では恐らく20位から25位くらいの位置で走っていた。今回はトップ10圏内を 走り、最後にトップ5フィニッシュを果たせた。これは本当に良い結果だ。クルーチーフの判断も、ピットクルーの仕事ぶりも素晴らしく、ピットインの度に順位を上げることができた。今日のレースは本当に興奮した。昨年よりも進化していることを確認できるのは嬉しいことだし、更に成長を続けられるはずだ。これで好きなコースの一つである次戦ラスベガスへ向けて勢いを持って臨める」

リザルト

第2戦 Auto Club 500 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 7 48 ジミー・ジョンソン シボレー 250
2 6 29 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 250
3 14 31 ジェフ・バートン シボレー 250
5 19 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 250
11 13 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 250
12 23 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 250
14 9 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 250
15 11 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 250
28 43 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 250
29 25 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 248
33 40 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 230
35 26 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 170
39 34 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 64
40 32 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 48
41 5 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 43
42 30 55 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 40
観客数(主催者発表):72,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 331
2 クリント・ボウヤー シボレー 312
3 グレッグ・ビッフル フォード 304
8 デイビッド・ロイティマン トヨタ 273
9 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 263
13 カイル・ブッシュ トヨタ 252
14 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 250
15 スコット・スピード トヨタ 246
20 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 201
21 デニー・ハムリン トヨタ 198
31 ロビー・ゴードン トヨタ 148
35 マックス・パピス トヨタ 122
37 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 109
38 マイケル・マクドウェル トヨタ 101
39 マーコス・アンブローズ トヨタ 98
42 ジョー・ネメチェク トヨタ 77
46 デイヴ・ブレイニー トヨタ 45
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 18
2 トヨタ 10
3 フォード 9
4 ダッジ 7

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第2戦 Stater Bros. 300

開催日:2月20日

カイル・ブッシュがチェッカー直前の大逆転勝利!
"トヨタ カムリ"はフォンタナ戦5連勝

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今季初勝利を挙げたカイル・ブッシュ

 2月20日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第2戦「Stater Bros. 300 」がオートクラブ・スピードウェイで開催された。
 年に2回レースが開催されるここフォンタナで、ネイションワイド・シリーズの"トヨタ カムリ"は圧倒的な強さを誇っており、2008年と2009年に行われた4戦全てで勝利を挙げている。

 20日(土)決勝レースを前に、午前9時35分から予選が行われ、昨年秋の第30戦でポール・トゥ・ウィンを挙げているジョーイ・ロガーノが連続ポールポジションを獲得。チームメイトのカイル・ブッシュが2番手、3番手にルーキーのブライアン・スコットが続き、"トヨタ カムリ"が予選トップ3グリッドを独占した。7番手にブライアン・ヴィッカーズ、10番手にトレヴァー・バインがつけ、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 午後2時47分に2マイルオーバルを150周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。。ポールポジションのロガーノは好スタートを切り、Ky.ブッシュが追走。2台の"トヨタ カムリ"が3位以下を引き離しレースを支配した。
 イエローコーションの少ない展開となり、80周目前後には各車グリーン下でのピット作業となった。その直後、87周目にこの日2度目のイエローコーション。多くが燃料のみ、もしくは2本タイヤ交換作戦を採る中、4本交換したKy.ブッシュとロガーノは10位前後まで後退。しかし、再スタートが切られると、一気にポジションを取り戻し、100周目にはロガーノが首位を奪還。Ky.ブッシュが続く展開となった。
 そのままロガーノが逃げ切るかと思われたが、チェッカーを目前にした144周目、ブレンダン・ゴーアンがスピン。この日4度目のイエローコーションが出されると、レースは2周延長され、151周目に再スタート。最後の2周、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 首位のロガーノは、再スタートで若干出遅れ、直後にバランスを崩し無念の後退。ロガーノを避ける形となったKy.ブッシュを、3位につけていたグレッグ・ビッフル(フォード)がかわし、首位の座を奪われてしまった。しかし、Ky.ブッシュは諦めずにビッフルに並びかけ、2台はサイド・バイ・サイドのままフィニッシュラインへ。僅かに前に出たKy.ブッシュが、0.051秒差でこのバトルを制し、今季初勝利を挙げた。
 追い上げたロガーノは、フィニッシュライン目前で後続から接触され、スピン。5位に終わった。スティーブ・ウォレスが6位、ヴィッカーズが8位、スコットが10位に入り、"トヨタ カムリ"は5台がトップ10フィニッシュを果たした。
 今大会の結果、"トヨタ カムリ"はネイションワイド・シリーズにおけるフォンタナ戦5連勝となった。

 次戦第3戦は2月27日(土)、ラスベガス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「劇的なレースだった。これこそがモーターレーシングだ。チームの素晴らしい働きぶりには、どんな言葉をもってしても足りない。当初はハンドリングが不調で、一日中調整を強いられた。クルーチーフは決して諦めることなく、私も諦めなかった。そして、我々の"トヨタ カムリ"は最後の必要な時に、応えてくれた。最後の再スタートでは、第1ターンでジョーイ(・ロガーノ)がオーバーステア症状に見舞われてスライドしてしまった。私はそれを避けなくてはならず、(グレッグ・)ビッフルの後ろに下がらざるを得なかった。次のフロントストレートでは若干リードされたが、第1ターンまでに彼を抑えなくてはならないことは分かっていた。彼は若干オーバーステア気味になっており、私はインに入ることができた。本当にエキサイティングなフィニッシュだった」

リザルト

第2戦 Stater Bros. 300 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 152
2 5 27 グレッグ・ビッフル フォード 152
3 13 22 ブラッド・ケセロウスキー ダッジ 152
5 1 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 152
6 12 66 スティーブ・ウォレス トヨタ カムリ 152
8 7 32 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 152
10 3 11 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 152
11 10 99 トレヴァー・バイン トヨタ カムリ 152
14 20 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 152
17 34 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 152
24 14 62 ブレンダン・ゴーアン トヨタ カムリ 151
26 11 10 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 150
40 25 56 ケヴィン・リペイジ トヨタ カムリ 40
観客数(主催者発表):36,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カール・エドワーズ フォード 335
2 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 311
3 カイル・ブッシュ トヨタ 304
6 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 297
7 スティーブ・ウォレス トヨタ 289
11 ブライアン・スコット トヨタ 240
12 マイケル・アネット トヨタ 239
21 ジェイソン・リフラー トヨタ 185
24 トレヴァー・バイン トヨタ 170
28 ブレンダン・ゴーアン トヨタ 164
32 ケイシー・ケイン トヨタ 138
41 デイビッド・ロイティマン トヨタ 85
49 ケヴィン・リペイジ トヨタ 43
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 12
1 シボレー 12
1 フォード 12
4 ダッジ 8