2010年3月30日(火)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第6戦 Goody's Fast Pain Relief 500

開催日:3月29日

"トヨタ カムリ"1-2フィニッシュで今季初勝利!

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1-2フィニッシュを飾ったデニー・ハムリン(#11)とジョーイ・ロガーノ(#20)

 3月29日(月)、米国東部ヴァージニア州マーティンスビルのマーティンスビル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第6戦「Goody's Fast Pain Relief 500」が開催された。
 マーティンスビルは1周0.526マイル(約850m)と、NASCARが開催されるコースでは最も短く、タイトなコーナーを2本のストレートで繋いだその形状から「ペーパークリップ」の愛称を持つ。コーナーのバンク角も12度と小さく、タイヤに厳しいコースである。
 地元ヴァージニア州出身のデニー・ハムリンは、ホームコースであるマーティンスビルを得意としており、過去8戦中6戦でトップ6フィニッシュ。2008年の春、2009年の秋の大会で2勝を挙げている。

 26日(金)に予定されていた予選は、降雨のために中止となり、規定により前戦までのオーナーポイントでグリッドが決定。カイル・ブッシュが10番手、ブライアン・ヴィッカーズが 14番手、ジョーイ・ロガーノが17番手、スコット・スピードが18番手、ハムリンは19番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が20番手につけ、エントリーした13台の"トヨタ カムリ"全車が決勝へ進んだ。

 28日(日)午後1時から決勝レースが予定されていたが、昼過ぎから降り始めた雨はその後も止まず、翌日29日(月)に順延となった。
 29日(月)朝まで雨は残っていたがまもなく止み、ジェットドライヤーカーで路面を乾かし、天候も回復した午後12時16分に0.526マイルショートオーバルを500周(263マイル:約423km)で競われる決勝レースがスタート。
 このコースを得意とするハムリンは序盤からハイペースでポジションアップ。25周目には早くもトップ10、44周目にはトップ5圏内に浮上した。しかし、41周目にジョー・ネメチェクがタイヤのパンクに見舞われてウォールにクラッシュし、この日1度目のコーションで上位陣がピットインした際、ハムリンはピットトラブルで大きくポジションダウン。31位まで後退。
 しかしハムリンは再び猛烈な追い上げを開始。130周目にはチームメイトのKy.ブッシュ、ロガーノに続く8位まで挽回。レースが折り返しに近づいた230周目にはついに首位に立った。
 後半戦を支配したハムリンに、Ky.ブッシュが続き、そのまま1-2フィニッシュかと思われた。しかし、492周目に首位を争っていたジェフ・バートン(シボレー)がタイヤバーストでクラッシュし、イエローコーション。このコーションでハムリンとKy.ブッシュはタイヤ交換のためピットへ向かったが、他の上位勢はコースへ残留。タイヤを2本交換したKy.ブッシュが8位、4本交換したハムリンが9位で残り6周での再スタートとなってしまった。
 狭く、追い抜きの難しいコースで、少ない周回での逆転は難しいかと思われたが、最終ラップを示すホワイトフラッグが振られる直前、Ky.ブッシュが他車のスピンに巻き込まれ、痛恨のクラッシュ。レースは8周延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 4位までポジションを戻していたハムリンに、常にトップ10圏内で好レースを戦っていたロガーノが5位で続き506周目に再スタート。タイヤの厳しい上位3台が接触しながらの激しい首位争いを繰り広げ、第3コーナー進入でイン側ハムリンの前にいたマット・ケンゼス(フォード)がバランスを崩し大きく後退。この隙をついてハムリンが一気に首位を奪取。ハムリンの後方につけていたロガーノも2位に浮上。そのままの順位でファイナルラップを走りきり、"トヨタ カムリ"が1-2でチェッカーを受けた。
 "トヨタ カムリ"にとっては今季初勝利。ハムリンは昨年10月のマーティンスビル戦に続き、同コース2連勝。ロガーノも今季自己最高位フィニッシュとなった。

 次戦第7戦は4月10日(土)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「信じられない。最後のピットストップでレースは終わってしまったと思った。誰もがそう思っていただろう。今日のように、今シーズンも最後まで勝利を目指して戦い続ける。今日は月曜日にもかかわらず応援に来てくれた多くのファンに本当に感謝したい。地元のファンの前でまた勝利を挙げることが出来て本当に幸せだ」

リザルト

第6戦 Goody's Fast Pain Relief 500 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 19 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 508
2 17 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 508
3 11 24 ジェフ・ゴードン シボレー 508
5 20 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 508
6 14 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 508
11 31 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 508
22 10 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 507
28 24 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 503
33 18 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 491
34 38 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 480
39 43 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 67
40 40 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 52
42 42 66 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 24
43 41 55 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 19
観客数(主催者発表):40,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジミー・ジョンソン シボレー 898
2 グレッグ・ビッフル フォード 884
3 マット・ケンゼス フォード 882
12 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 734
13 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 728
15 デニー・ハムリン トヨタ 710
16 カイル・ブッシュ トヨタ 703
18 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 668
21 スコット・スピード トヨタ 616
24 デイビッド・ロイティマン トヨタ 568
29 マーコス・アンブローズ トヨタ 543
35 ロビー・ゴードン トヨタ 407
38 マックス・パピス トヨタ 290
40 ジョー・ネメチェク トヨタ 251
41 デイヴ・ブレイニー トヨタ 235
42 マイケル・マクドウェル トヨタ 209
45 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 149
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 46
2 トヨタ 29
2 フォード 29
4 ダッジ 28

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第3戦 Kroger 250

開催日:3月27日

5台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュ

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"トヨタ タンドラ"最上位の3位フィニッシュを果たしたブライアン・イックラー(#18)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第3戦「Kroger 250」が3月27日 (土)にマーティンスビル・スピードウェイで開催された。
 このコースでは、年に2回シリーズ戦が開催されるが、昨年10月の第21戦では、ティモシー・ペターズが初優勝を飾っている。

 26日(金)に予定されていた予選は、降雨のために中止となり、規定に則り昨年のオーナーポイント順でグリッドが決定。アリック・アルミローラが2番手、マイク・スキナー4番手、ティモシー・ペターズが5番手、トッド・ボダインが6番手、テイラー・マルサムが8番手、2008年のシリーズチャンピオン、ジョニー・ベンソンが9番手につけ、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。

 27日(土)、午後2時19分に0.526マイルショートオーバルを250周(131.5マイル:約210km)して競われる決勝レースがスタート。
 5番手グリッドのペターズがスタート直後から好走を見せ、3位に浮上。スキナー、ボダインが続く序盤戦となった。
 一方、32番手と後方からのスタートを強いられたブライアン・イックラーが素晴らしい追い上げで91周目には4位まで浮上。しかし、135周目のピットインの際に規定範囲内からタイヤがはみ出してしまい、位置を戻すために大きくタイムロス。なんとか首位と同一周回には留まったものの、21位まで後退してしまった。
 中盤のピット作戦で大きく順位は入れ替わったが、136周目にスキナーが首位、 151周目にはペターズがスキナーをかわして首位に立つなど、"トヨタ タンドラ"は上位争いを展開。イックラーも再び見事な追い上げを見せ、183周目、この日9度目のイエローコーションからの再スタート時にはトップ10圏内まで順位を挽回して見せた。
 223周目に、2位を争っていた2台が接触し、スピン。その直後で"トヨタ タンドラ"最上位の4位を走行していたスキナーはこれを避けきれず、クラッシュ。車体前部に大きなダメージを負い、無念の戦線離脱。
 終盤はイックラーとペターズが3位を争い、これを制したイックラーが3位、ペターズが4位でフィニッシュ。昨年の負傷から復帰し、今季初めて"トヨタ タンドラ"でのレース出場となったベンソンが5位。常にトップ10圏内で走行を続けたアルミローラが6位。元F1ドライバーのマックス・パピスが自己最高位となる8位でフィニッシュ。"トヨタ タンドラ"は5台がトップ10フィニッシュを果たした。
 今大会の結果、ペターズがランキング首位に浮上。アルミローラが2位、ボダインは3位となり、"トヨタ タンドラ"のドライバーがランキングトップ3を独占している。

 次戦第4戦は4月2日(金)に米国南部テネシー州レバノンのナッシュビル・スーパースピードウェイで開催される。

ドライバー ブライアン・イックラー:
「本当に難しいレースだった。昨年末からトラックでのレースには出ておらず、木曜日の午後までこのレースに出ることを全く想像もしていなかった。ポイント順でのグリッド決定となったため、32番手と後方からのスタートを強いられたが、我々の"トヨタ タンドラ"は好調だったので、トップ5まで浮上することができた。しかし、ピットストップの時に規定範囲からはみ出してしまったために、再び後方へポジションを落としてしまった。そこから追い上げ、最終的には3位でフィニッシュできた。スタートポジションを考えれば、今日の結果は満足いくものだ」

リザルト

第3戦 Kroger 250 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 2 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 250
2 31 33 ロン・ホーナディ・Jr. シボレー 250
3 32 18 ブライアン・イックラー トヨタ タンドラ 250
4 5 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 250
5 9 15 ジョニー・ベンソン トヨタ タンドラ 250
6 2 51 アリック・アルミローラ トヨタ タンドラ 250
8 26 9 マックス・パピス トヨタ タンドラ 250
14 8 56 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 250
18 13 81 デイビッド・スター トヨタ タンドラ 246
27 4 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 226
30 6 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 173
31 16 7 ジャスティン・ロフトン トヨタ タンドラ 168
観客数(主催者発表):10,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ティモシー・ペターズ トヨタ 501
2 アリック・アルミローラ トヨタ 442
3 トッド・ボダイン トヨタ 413
8 テイラー・マルサム トヨタ 357
10 デイビッド・スター トヨタ 333
17 マイク・スキナー トヨタ 304
18 ジョニー・ベンソン トヨタ 302
19 ジャスティン・ロフトン トヨタ 282
20 カイル・ブッシュ トヨタ 272
22 ステイシー・コンプトン トヨタ 257
23 マックス・パピス トヨタ 247
29 ブライアン・イックラー トヨタ 165
30 スティーブ・ウォレス トヨタ 165
32 ネルソン・ピケ・Jr. トヨタ 150
36 ブラッド・スイート トヨタ 127
50 テッド・マスグレイヴ トヨタ 70
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 21
1 シボレー 21
3 フォード 12
3 ダッジ 12