NASCAR SPRINT CUP SERIES
第7戦 Subway Fresh Fit 600
開催日:4月10日
カイル・ブッシュが惜しくも8位フィニッシュ
レース後半を支配しながらも、8位に終わったカイル・ブッシュ(#18)
4月10日(土)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第7戦「Subway Fresh Fit 600」が開催された。
9日(金)午後4時10分から予選が行われ、スコット・スピードが2番手、マーコス・アンブローズ4番手、ジョーイ・ロガーノ6番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が8番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。
10日(土)午後4時46分、1マイルオーバルを375周(375マイル:約600km)して競われる決勝レースがスタート。序盤から6番手スタートのロガーノが好走を見せ、40周目には2位浮上。首位争いを展開した。
一方、予選で17番手と中団からのスタートを強いられたカイル・ブッシュは、100周目にはトップ10までポジションアップ。日が落ち、路面温度が下がっていくのにあわせたセッティング調整が奏効し、レースが折り返しとなる190周目前後にはトップ争いに加わった。
257周目、この日6度目のイエローコーションで全車ピットへ向かうと、3位につけていたKy.ブッシュのクルーが素早い作業で一つポジションをアップ。再スタートでも素晴らしいダッシュを見せたKy.ブッシュは、262周目、ついに首位に浮上。ディフェンディングチャンピオンのジミー・ジョンソン(シボレー)と激しい首位争いを繰り広げた。
数十周に渡ってバトルは続いたが、残りが40周を切る頃からは、Ky.ブッシュがラストスパート。徐々に2位以降との差を広げていき、残り10周の時点でその差は約2秒と独走状態に。前日のネイションワイド・シリーズ戦に続き、Ky.ブッシュがフェニックスを制し、今季初優勝を飾るかと思われた。
しかし、残り3周となった372周目に他車がタイヤバーストに見舞われクラッシュ。イエローコーションが出され、レースは3周延長、最後の2周の"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
このイエローコーションの間に、上位勢はタイヤを交換すべくピットイン。しかし、Ky.ブッシュらが4本タイヤを交換したのに対し、2本交換のみで済ませた数台がポジションを上げてピットアウト。Ky.ブッシュは8位で再スタートを切ることとなってしまった。
最後の2周で、追い上げを狙ったKy.ブッシュであったが、再スタート直後の車列を抜け出すことが出来ず、そのまま8位フィニッシュとなった。
ロガーノは10位でチェッカーを受け、今季4度目のトップ10フィニッシュ。ドライバーズランキングでも、トヨタ勢最上位となる11位に浮上した。
次戦第8戦は4月18日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われる。
18号車クルーチーフ デイヴ・ロジャース:
「厳しい状況判断だった。それまでの走りから判断して、タイヤが摩耗してきた終盤は、新品タイヤを装着したときよりも1周あたりほぼ1秒近くも遅くなっていた。残念ながら幾つかのチームは2本タイヤ交換でも大丈夫だった。今シーズンは厳しい戦いが続いているが、我々はタフなチームだ。今後も上位目指して戦い続ける」
リザルト
第7戦 Subway Fresh Fit 600 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 14 | 39 | ライアン・ニューマン | シボレー | 378 |
2 | 10 | 24 | ジェフ・ゴードン | シボレー | 378 |
3 | 16 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 378 |
8 | 17 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 378 |
10 | 6 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 378 |
11 | 4 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 378 |
14 | 33 | 7 | ロビー・ゴードン | トヨタ カムリ | 378 |
17 | 8 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 378 |
20 | 39 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 378 |
21 | 2 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 378 |
30 | 26 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 376 |
37 | 21 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 288 |
38 | 18 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 281 |
40 | 34 | 13 | マックス・パピス | トヨタ カムリ | 214 |
42 | 31 | 55 | デイヴ・ブレイニー | トヨタ カムリ | 160 |
43 | 12 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 149 |
観客数(主催者発表): 70,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第6戦 Bashas' Supermarkets 200
開催日:4月9日
ペナルティから怒濤の追い上げ!
カイル・ブッシュが今季2勝目
追い上げて今季2勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)
4月9日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズ第6戦「Bashas' Supermarkets 200」がフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催された。
今イベントは練習走行、予選、決勝レースが全て9日(金)に行われ、その間を縫って併催のスプリント・カップ・シリーズ第7戦の練習走行、予選も行われたため、カイル・ブッシュやジョーイ・ロガーノら、両レースに参戦するドライバーは非常に忙しい一日を過ごすこととなった。
午後2時10分から予選が行われ、Ky.ブッシュが最前列2番手、ロガーノが6番手につけ、 10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後6時46分に1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。2番手グリッドのKy.ブッシュは、ポールポジションのカール・エドワーズ(フォード)とスタート直後からサイド・バイ・サイドでの首位争いを展開し、見事に首位を奪取。
しかし、15周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、Ky.ブッシュはピットへ向かったが、他の上位勢はピットインせず、Ky.ブッシュは25位まで後退。ロガーノが3位に浮上した。
追い上げを開始したKy.ブッシュは、29周目には8位までポジションアップ。31周目に2度目のイエローコーションとなり、上位勢がピットインする中で、Ky.ブッシュはコース上に残り、再び首位に立った。
中盤戦はKy.ブッシュが首位を快走。その後方でブラッド・ケセロウスキー(ダッジ)とロガーノが2位を争う展開となった。
137周目、イエローコーションからの再スタート直後に中団グループで多重クラッシュが発生。ケイシー・メアーズ、トレヴァー・バイン、ジェイソン・リフラーらが巻き込まれた。このクラッシュでレースは赤旗が出され、10分間ほどの中断を経てレースは再開された。
145周目、グリーンフラッグが振られたが、2位での再スタートとなったKy.ブッシュがジャンプスタートと判断され、ドライブスルーペナルティ。首位と同一周回最後尾の16位まで後退を余儀なくされてしまった。
一方で、常にトップ5圏での走行を続けていたロガーノが、激しいバトルの末に179周目、この日初めて首位に浮上。Ky.ブッシュも追い上げ、トップ10へとポジションを戻した。
187周目にこの日7度目のイエローコーションが出され、上位勢はこの日最後のピットへ。このピットロードでKy.ブッシュとロガーノが接触。ロガーノは順位こそ落とさなかったものの、車体右前部にダメージを負ってしまった。
Ky.ブッシュは10位で残り8周の再スタートを切ると、猛烈な追い上げを開始。僅か3周で首位の座を奪い返すと、最後は2位に1.5秒もの差を付けてトップチェッカーを受けた。ブレンダン・ゴーアンが4位に入り、今季初のトップ5フィニッシュ。ロガーノは再スタート後の他車との接触で左リアタイヤをパンク。順位を落としたが、10位でフィニッシュした。
Ky.ブッシュは今季2勝目。ネイションワイド・シリーズでの通算勝利数を、史上単独3位となる32へと伸ばした。
次戦第7戦は4月17日(土)、テキサス・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「10位からの再スタートとなったが、そこから追い上げて、トップに立つことが出来た。我々の"トヨタ カムリ"は信じられない速さだった。ペナルティを受けた後、コーションが出れば幾つかポジションを戻せることは分かっていた。ただ、トップとどれだけ離れているかはわからなかった。クルーチーフの素晴らしい判断と、チームスタッフの努力によって得られた結果だ」
リザルト
第6戦 Bashas' Supermarkets 200 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 2 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 |
2 | 10 | 33 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 200 |
3 | 3 | 22 | ブラッド・ケセロウスキー | ダッジ | 200 |
4 | 20 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 200 |
10 | 6 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 |
12 | 13 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 200 |
16 | 17 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 200 |
19 | 22 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 200 |
30 | 12 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 194 |
31 | 19 | 10 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 180 |
32 | 24 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 176 |
33 | 33 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 160 |
観客数(主催者発表):31,000人 |
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