2010年4月11日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第7戦 Subway Fresh Fit 600

開催日:4月10日

カイル・ブッシュが惜しくも8位フィニッシュ

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レース後半を支配しながらも、8位に終わったカイル・ブッシュ(#18)

 4月10日(土)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第7戦「Subway Fresh Fit 600」が開催された。

 9日(金)午後4時10分から予選が行われ、スコット・スピードが2番手、マーコス・アンブローズ4番手、ジョーイ・ロガーノ6番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が8番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと駒を進めた。

 10日(土)午後4時46分、1マイルオーバルを375周(375マイル:約600km)して競われる決勝レースがスタート。序盤から6番手スタートのロガーノが好走を見せ、40周目には2位浮上。首位争いを展開した。
 一方、予選で17番手と中団からのスタートを強いられたカイル・ブッシュは、100周目にはトップ10までポジションアップ。日が落ち、路面温度が下がっていくのにあわせたセッティング調整が奏効し、レースが折り返しとなる190周目前後にはトップ争いに加わった。
 257周目、この日6度目のイエローコーションで全車ピットへ向かうと、3位につけていたKy.ブッシュのクルーが素早い作業で一つポジションをアップ。再スタートでも素晴らしいダッシュを見せたKy.ブッシュは、262周目、ついに首位に浮上。ディフェンディングチャンピオンのジミー・ジョンソン(シボレー)と激しい首位争いを繰り広げた。
 数十周に渡ってバトルは続いたが、残りが40周を切る頃からは、Ky.ブッシュがラストスパート。徐々に2位以降との差を広げていき、残り10周の時点でその差は約2秒と独走状態に。前日のネイションワイド・シリーズ戦に続き、Ky.ブッシュがフェニックスを制し、今季初優勝を飾るかと思われた。
 しかし、残り3周となった372周目に他車がタイヤバーストに見舞われクラッシュ。イエローコーションが出され、レースは3周延長、最後の2周の"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 このイエローコーションの間に、上位勢はタイヤを交換すべくピットイン。しかし、Ky.ブッシュらが4本タイヤを交換したのに対し、2本交換のみで済ませた数台がポジションを上げてピットアウト。Ky.ブッシュは8位で再スタートを切ることとなってしまった。
 最後の2周で、追い上げを狙ったKy.ブッシュであったが、再スタート直後の車列を抜け出すことが出来ず、そのまま8位フィニッシュとなった。
 ロガーノは10位でチェッカーを受け、今季4度目のトップ10フィニッシュ。ドライバーズランキングでも、トヨタ勢最上位となる11位に浮上した。

 次戦第8戦は4月18日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われる。

18号車クルーチーフ デイヴ・ロジャース:
「厳しい状況判断だった。それまでの走りから判断して、タイヤが摩耗してきた終盤は、新品タイヤを装着したときよりも1周あたりほぼ1秒近くも遅くなっていた。残念ながら幾つかのチームは2本タイヤ交換でも大丈夫だった。今シーズンは厳しい戦いが続いているが、我々はタフなチームだ。今後も上位目指して戦い続ける」

リザルト

第7戦 Subway Fresh Fit 600 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 14 39 ライアン・ニューマン シボレー 378
2 10 24 ジェフ・ゴードン シボレー 378
3 16 48 ジミー・ジョンソン シボレー 378
8 17 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 378
10 6 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 378
11 4 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 378
14 33 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 378
17 8 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 378
20 39 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 378
21 2 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 378
30 26 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 376
37 21 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 288
38 18 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 281
40 34 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 214
42 31 55 デイヴ・ブレイニー トヨタ カムリ 160
43 12 66 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 149
観客数(主催者発表): 70,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジミー・ジョンソン シボレー 1073
2 マット・ケンゼス フォード 1037
3 グレッグ・ビッフル フォード 981
11 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 862
12 カイル・ブッシュ トヨタ 855
17 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 786
18 デニー・ハムリン トヨタ 783
19 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 780
22 スコット・スピード トヨタ 716
24 マーコス・アンブローズ トヨタ 673
25 デイビッド・ロイティマン トヨタ 671
34 ロビー・ゴードン トヨタ 528
38 マックス・パピス トヨタ 333
39 ジョー・ネメチェク トヨタ 300
40 デイヴ・ブレイニー トヨタ 277
42 マイケル・マクドウェル トヨタ 248
45 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 149
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 55
2 フォード 35
3 トヨタ 33
4 ダッジ 31

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第6戦 Bashas' Supermarkets 200

開催日:4月9日

ペナルティから怒濤の追い上げ!
カイル・ブッシュが今季2勝目

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追い上げて今季2勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)

 4月9日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズ第6戦「Bashas' Supermarkets 200」がフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催された。
 今イベントは練習走行、予選、決勝レースが全て9日(金)に行われ、その間を縫って併催のスプリント・カップ・シリーズ第7戦の練習走行、予選も行われたため、カイル・ブッシュやジョーイ・ロガーノら、両レースに参戦するドライバーは非常に忙しい一日を過ごすこととなった。

 午後2時10分から予選が行われ、Ky.ブッシュが最前列2番手、ロガーノが6番手につけ、 10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 午後6時46分に1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。2番手グリッドのKy.ブッシュは、ポールポジションのカール・エドワーズ(フォード)とスタート直後からサイド・バイ・サイドでの首位争いを展開し、見事に首位を奪取。
 しかし、15周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、Ky.ブッシュはピットへ向かったが、他の上位勢はピットインせず、Ky.ブッシュは25位まで後退。ロガーノが3位に浮上した。
 追い上げを開始したKy.ブッシュは、29周目には8位までポジションアップ。31周目に2度目のイエローコーションとなり、上位勢がピットインする中で、Ky.ブッシュはコース上に残り、再び首位に立った。
 中盤戦はKy.ブッシュが首位を快走。その後方でブラッド・ケセロウスキー(ダッジ)とロガーノが2位を争う展開となった。
 137周目、イエローコーションからの再スタート直後に中団グループで多重クラッシュが発生。ケイシー・メアーズ、トレヴァー・バイン、ジェイソン・リフラーらが巻き込まれた。このクラッシュでレースは赤旗が出され、10分間ほどの中断を経てレースは再開された。
 145周目、グリーンフラッグが振られたが、2位での再スタートとなったKy.ブッシュがジャンプスタートと判断され、ドライブスルーペナルティ。首位と同一周回最後尾の16位まで後退を余儀なくされてしまった。
 一方で、常にトップ5圏での走行を続けていたロガーノが、激しいバトルの末に179周目、この日初めて首位に浮上。Ky.ブッシュも追い上げ、トップ10へとポジションを戻した。
 187周目にこの日7度目のイエローコーションが出され、上位勢はこの日最後のピットへ。このピットロードでKy.ブッシュとロガーノが接触。ロガーノは順位こそ落とさなかったものの、車体右前部にダメージを負ってしまった。
 Ky.ブッシュは10位で残り8周の再スタートを切ると、猛烈な追い上げを開始。僅か3周で首位の座を奪い返すと、最後は2位に1.5秒もの差を付けてトップチェッカーを受けた。ブレンダン・ゴーアンが4位に入り、今季初のトップ5フィニッシュ。ロガーノは再スタート後の他車との接触で左リアタイヤをパンク。順位を落としたが、10位でフィニッシュした。
 Ky.ブッシュは今季2勝目。ネイションワイド・シリーズでの通算勝利数を、史上単独3位となる32へと伸ばした。

 次戦第7戦は4月17日(土)、テキサス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「10位からの再スタートとなったが、そこから追い上げて、トップに立つことが出来た。我々の"トヨタ カムリ"は信じられない速さだった。ペナルティを受けた後、コーションが出れば幾つかポジションを戻せることは分かっていた。ただ、トップとどれだけ離れているかはわからなかった。クルーチーフの素晴らしい判断と、チームスタッフの努力によって得られた結果だ」

リザルト

第6戦 Bashas' Supermarkets 200 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 2 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
2 10 33 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 200
3 3 22 ブラッド・ケセロウスキー ダッジ 200
4 20 62 ブレンダン・ゴーアン トヨタ カムリ 200
10 6 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 200
12 13 32 リード・ソーレンソン トヨタ カムリ 200
16 17 11 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 200
19 22 38 ジェイソン・リフラー トヨタ カムリ 200
30 12 66 スティーブ・ウォレス トヨタ カムリ 194
31 19 10 ケイシー・メアーズ トヨタ カムリ 180
32 24 99 トレヴァー・バイン トヨタ カムリ 176
33 33 15 マイケル・アネット トヨタ カムリ 160
観客数(主催者発表):31,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ブラッド・ケセロウスキー ダッジ 974
2 カール・エドワーズ フォード 970
3 カイル・ブッシュ トヨタ 959
7 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 728
11 ブレンダン・ゴーアン トヨタ 651
12 ブライアン・スコット トヨタ 619
13 マイケル・アネット トヨタ 608
14 ジェイソン・リフラー トヨタ 607
16 スティーブ・ウォレス トヨタ 600
17 トレヴァー・バイン トヨタ 587
30 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 457
31 リード・ソーレンソン トヨタ 443
43 ケーシー・カーン トヨタ 210
46 デニー・ハムリン トヨタ 175
58 デイビッド・ロイティマン トヨタ 85
63 ケイシー・メアーズ トヨタ 70
65 マイキー・カイル トヨタ 64
67 チャド・ブラウント トヨタ 43
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 39
1 シボレー 39
3 ダッジ 28
4 フォード 26