2010年5月23日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
Showdown & All-Star Race

開催日:5月22日

オールスター戦で惜しくも勝利を逃し
"トヨタ カムリ"は2-3-4位フィニッシュ

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予選レースShowdownで優勝。オールスター戦でも"トヨタ カムリ"最上位の
2位フィニッシュを果たしたマーティン・トゥルークス・Jr.(#56)

 5月22日(土)、米国東部ノースカロライナ州コンコルドのシャーロット・モーター・スピードウェイでNASCARの
オールスター戦「All-Star Race」が開催された。
 このオールスター戦はポイントのかからないエキジビションレースであるが、優勝者に与えられる100万ドルという多額の賞金を目指し、トップドライバーによる激戦が展開される。オールスター戦に出場できるのは、2009年と2010年の
スプリント・カップ・シリーズ戦での勝者と、過去10年のシリーズチャンピオン、過去10年のオールスター戦での勝者と
なっており、トヨタ勢ではカイル・ブッシュ、デニー・ハムリン、ジョーイ・ロガーノ、デイビッド・ロイティマンとブライアン・
ヴィッカーズの5名が権利を持っていたが、ヴィッカーズは前戦ドーバーより静脈血栓で欠場しており、ドーバーでも
ヴィッカーズの代わりに"トヨタ カムリ"を駆ったケイシー・メアーズがオールスター戦に出場することとなった。
 また、オールスター戦には、直前に行われる予選レース「Showdown」での1位、2位に入った2台が出場権を得、加えてファン投票による1名が出場する。昨年のファン投票では、ルーキーだったジョーイ・ロガーノが選出された。

 21日(金)午後5時よりShowdownの予選が開始されたが、出場29台中25台がアタックを終えた時点で降雨により中断。天候は回復せず、その後に予定されていたオールスター戦の予選も中止。Showdownのアタック結果も無効となり、両レース共に、規定に則り、くじ引きによって決定された予選出走順がそのままグリッドとなった。
 Showdownでは、マックス・パピスが2番手、リード・ソーレンソンが6番手、ロビー・ゴードンが10番手グリッド。25台目までアタックの時点ではマーティン・トゥルークス・Jr.が3番手、マーコス・アンブローズが5番手、スコット・スピードが8番手と好位置につけていたが、残念ながらこれらのタイムは無効となり、スピードは18番手、アンブローズは19番手、 トゥルークス・Jr.は20番手からのスタート。9台の"トヨタ カムリ"が、僅か2台のオールスター戦本戦出場をかけて臨んだ。
 オールスター戦本戦のグリッドは、ロガーノが2番手、Ky.ブッシュが5番手、ロイティマンが6番手、メアーズが9番手。ハムリンは12番手となったが、練習走行後にエンジンを交換したため最後方グリッドからのスタートとなった。

 22日(土)午後7時37分に1.5マイルオーバルを僅か40周(60マイル:約100km)してオールスター戦への出場権を競うShowdownがスタート。2番手スタートのパピスはペースが上がらず徐々に後退。20番手からスタートしたトゥルークス・Jr.が、好スタートで10周目にはトップ10へと浮上。17周目に他車のクラッシュによりイエローコーションとなり、そのまま規定の20周目でセグメント1が終了。トゥルークス・Jr.は5位につけた。
 21周目、セグメント2の再スタートが切られてまもなく、トゥルークス・Jr.のすぐ後でクラッシュが発生。トゥルークス・Jr.は2位に浮上。24周目に再スタートが切られると、激しい首位争いを展開し、32周目についに首位を奪取。そのまま残り8周を逃げ切り、トップでチェッカー。ノンポイントレースながら、マイケル・ウォルトリップ・レーシングに今季初勝利をもたらすと共に、自身2度目となるShowdown勝利で、4度目のオールスター戦出場を決めた。

 Showdown終了から1時間ほどを経た午後9時17分、100周(150マイル:約240km)を4セグメントに分けて競われるオールスター戦がスタート。最初の50周で争われるセグメント1では、5番手スタートのKy.ブッシュが26周目に首位に浮上。実兄カート・ブッシュ(ダッジ)との首位争いを展開したが、惜しくも48周目にかわされ、2位でセグメント1を終えた。
 その後、20周ずつのセグメント2、セグメント3を経て、最後の10周で争われるセグメント4へ。
 セグメント3はハムリンが2位、Ky.ブッシュが5位、ロガーノが6位、ロイティマンが8位、トゥルークス・Jr.が10位で
終え、10分間のインターバルの後、全車ピットへ向かい、再スタートのフォーメーションラップへ。このピット作業で、ハムリンが首位、Ky.ブッシュが2位に浮上し、1-2体制での残り10周スプリントとなった。
 しかし、再スタートが切られた直後に後続でクラッシュが発生。ロイティマンが巻き込まれリタイア。
 Ky.ブッシュもハンドリングの不調に見舞われ、98周目にクラッシュ。レースは残り2周の"グリーン・ホワイト・
チェッカー"となった。
 Ku.ブッシュを先頭に、ロガーノ、ハムリン、トゥルークス・Jr.の3台が首位奪還を目指し再スタート。トゥルークス・Jr.が好スタートでアウトからロガーノとハムリンを一気にパス。首位を行くKu.ブッシュを追ったが、惜しくも及ばず、2位で
チェッカー。ロガーノ、ハムリンと続き、"トヨタ カムリ"は優勝こそ逃したものの、オールスター戦で2-3-4位フィニッシュを果たした。

 次週はシリーズ戦が再開。5月30日(日)にオールスター戦と同じシャーロット・モーター・スピードウェイで第13戦が行われる。

ドライバー マーティン・トゥルークス・Jr.:
「とても楽しめた、素晴らしい夜だった。2位という結果を得るためにここに来たわけではないが、この偉大なショーに
参加できたことを喜んでいる。この"トヨタ カムリ"を作り上げてくれたチームの全員を誇りに思う。今日の目的は優勝だったが、ひとつ届かなかった」

リザルト

Showdown 結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 20 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 40
2 5 16 グレッグ・ビッフル フォード 40
5 19 47 マーコス・アンブローズ トヨタ カムリ 40
13 6 32 リード・ソーレンソン トヨタ カムリ 40
14 18 82 スコット・スピード トヨタ カムリ 40
15 10 7 ロビー・ゴードン トヨタ カムリ 40
16 2 13 マックス・パピス トヨタ カムリ 40
22 13 55 マイケル・ウォルトリップ トヨタ カムリ 38
28 21 64 トッド・ボダイン トヨタ カムリ 13
29 25 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 7
All-Star Race 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 2 カート・ブッシュ ダッジ 100
2 19 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 100
3 2 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 100
4 12 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 100
14 5 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 98
16 9 83 ケイシー・メアーズ トヨタ カムリ 95
19 6 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 90
観客数(主催者発表):125,000人

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第7戦 North Carolina Education Lottery 200

開催日:5月21日

"トヨタ タンドラ"聖地シャーロットで
念願の初勝利を1-2フィニッシュで飾る

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"トヨタ タンドラ"にシャーロット初勝利をもたらし、自身もシーズン2勝目を挙げたカイル・ブッシュ

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第7戦「North Carolina Education Lottery 200」が5月21日 (金)にシャーロット・モーター・スピードウェイで開催された。
 NASCARのチームや関連企業が数多く本拠を置き、NASCARの聖地とも呼ばれるシャーロット。2004年から同シリーズに参戦し、計68勝を挙げているトヨタだが、ここシャーロットだけは勝利を挙げておらず(カップ、ネイションワイドでは勝利済)、悲願の初勝利へ向け、"トヨタ タンドラ"勢はシャーロット戦に臨んだ。

 21日(金)午前9時からの2度の練習走行に続き、午後3時半から予選が行われ、カイル・ブッシュが今季3度目の
ポールポジションを獲得。Ky.ブッシュにとっては2008年に続き2度目のシャーロットでのポールポジションとなる。ティモシー・ペターズが7番手、トッド・ボダインが9番手につけ、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝へ進んだ。

 午後8時にスタートが予定されていた決勝レースは、降雨のためにスタートが遅れ、約3時間ほど経過した午後11時にようやくスタート。1.5マイルオーバルを134周(200マイル:約320km)する深夜の激戦が幕を開けた。
 ポールポジションのKy.ブッシュは、序盤オーバーステア症状に苦しめられながらも首位の座をキープ。しかし、40周目にアウト側の壁に接触。車両右側に若干ダメージを負ってしまった。
 この接触ではイエローコーションは出されず、Ky.ブッシュは3位にポジションダウン。 80周目過ぎから連続で出されたイエローコーション時にピットで若干の時間を費やして修復し、9位でレースに復帰した。
 そこから猛烈な追い上げを開始したKy.ブッシュは、すぐに上位争いへと復帰し、 118周目、この日5度目の
イエローコーションからの再スタートで再び首位を奪還。
 レースは終盤のイエローコーションで、残り2周での再スタートとなり、2位のボダイン、3位のロン・ホーナディ
(シボレー)の追撃を受けたが、Ky.ブッシュはこれを抑え切り、見事今季2勝目を挙げた。ボダインが2位に入り、"トヨタ タンドラ"は1-2フィニッシュで今季4勝目。これまで未勝利のシャーロットで勝ったことで、トヨタは参戦以来キャンピング・ワールド・トラック・シリーズが開催されてきた全てのコースで勝利を挙げることとなった。
 また、カイル・ブッシュはこの勝利で、NASCARトップ3カテゴリーでの合計勝利数を史上9位となる70へと伸ばした。

 次戦第8戦は6月4日(金)に米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催される。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「チームは好調な"トヨタ タンドラ"を用意してくれたが、私が接触でそれを台無しにしてしまうところだった。今日の"トヨタ タンドラ"は完璧ではなかったが、誰もが良い仕事をし、それがこの結果につながった。終盤の再スタートは
首位を走っていた我々にとっては不利であり、先週はトラブルで勝利を失ってしまったが、今週は問題なく進んで良かった。NASCARのトップ3シリーズで70勝目を挙げられたことは、これまで素晴らしい人々に囲まれてきたという幸運のおかげだと思う」

リザルト

第7戦 North Carolina Education Lottery 200 決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 18 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 134
2 9 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 134
3 5 33 ロン・ホーナディ シボレー 134
6 14 5 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 134
7 12 51 アリック・アルミローラ トヨタ タンドラ 134
9 15 81 デイビッド・スター トヨタ タンドラ 134
10 7 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 134
13 17 56 テイラー・マルサム トヨタ タンドラ 134
15 22 7 ジャスティン・ロフトン トヨタ タンドラ 134
16 23 15 ネルソン・ピケ・Jr. トヨタ タンドラ 134
21 20 90 ブラッド・スイート トヨタ タンドラ 130
観客数(主催者発表):18,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 トッド・ボダイン トヨタ 1068
2 アリック・アルミローラ トヨタ 1066
3 ティモシー・ペターズ トヨタ 982
8 マイク・スキナー トヨタ 884
10 デイビッド・スター トヨタ 875
11 テイラー・マルサム トヨタ 798
12 ジャスティン・ロフトン トヨタ 792
13 カイル・ブッシュ トヨタ 787
20 ジョニー・ベンソン トヨタ 601
29 ブライアン・イックラー トヨタ 330
30 マックス・パピス トヨタ 323
34 スティーブ・ウォレス トヨタ 292
38 ネルソン・ピケ・Jr. トヨタ 265
40 ブラッド・スイート トヨタ 227
64 ジェシー・スミス トヨタ 76
66 テッド・マスグレイヴ トヨタ 70
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 54
2 シボレー 48
3 ダッジ 27
4 フォード 25