NASCAR SPRINT CUP SERIES
第14戦 Gillette Fusion ProGlide 500
開催日:6月6日
"トヨタ カムリ"1-2フィニッシュ!
デニー・ハムリンが得意のポコノで今季4勝目を挙げる
1-2フィニッシュを果たした
デニー・ハムリン(#11)とカイル・ブッシュ(#18)
6月6日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ
第14戦「Gillette Fusion ProGlide 500」が開催された。
美しい森の中に位置する特徴的な三角形の2.5マイルオーバルでは、年に2回シリーズ戦が開催される。昨年夏の
大会ではデニー・ハムリンが勝利。ハムリンはそれ以前にもポコノで2勝を挙げており、このコースを得意としている。
4日(金)午後3時40分より予選が行われ、最高峰のスプリント・カップ・シリーズ出走 200戦目という記念すべきレースを迎えたカイル・ブッシュが今季2度目のポールポジションを獲得。カイル・ブッシュにとってはポコノでは初のポール
ポジション。また、 25歳と1ヶ月4日での200戦出場は、それまでブライアン・ヴィッカーズが持っていた最年少記録
(25歳と11ヶ月3日。昨年9月に記録)を更新するものとなった。
ポコノ2連勝を狙うハムリンが5番手グリッド。13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
6日(日)午後1時過ぎに予定されていたスタートに向け、各車フォーメーションラップは走り始めたが、数周したところで雨が降り始め、全車ピットへ。まもなく雨は止んだため、ジェットドライヤーカーで路面を乾かし、予定よりも2時間ほど
遅れて、午後3時7分に 2.5マイルオーバルを200周(500マイル:約800km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
ポールポジションのKy.ブッシュが首位を守り、5番手スタートのハムリンが2周目には2位に浮上。勢いに乗る
ハムリンは、5周目にはKy.ブッシュをかわし、首位に立った。
最初のイエローコーションでは、ピット作業でKy.ブッシュが首位に。その後クリント・ボウヤー(シボレー)の先行を
許すも、Ky.ブッシュとハムリンは2-3位で追い、トップ3台が後続を大きく離しての首位争いとなった。
その後はイエローコーションが出ない展開で、80周目前後からグリーン下でのピットを経ても順位は変わらず。97周目にこの日2度目のイエローコーションが出されると、再び好ピットでKy.ブッシュが首位、ハムリンが2位に浮上した。
再スタート後、3台、4台が横に一戦となっての激しい首位争いとなったが、これを制したハムリンは、徐々に後続を
引き離し、一時は2位に6秒近い大差を付けての独走態勢となった。
レースは4分の3を終えた155周目にこの日3度目のイエローコーション。各車ピットへ向かったが、残り40周あまりは、無給油では厳しい周回数。159周目に再スタートが切られた直後にケイシー・メアーズが他車に接触されスピン。再び
イエローコーション。
164周目にKy.ブッシュが先頭、ハムリンが続く形で再スタートが切られ、すぐにハムリンが首位を奪取。しかし、167周目に他車のクラッシュでイエローコーションが出されると、ハムリン、Ky.ブッシュらは給油のみ行うためにピットへ向かったのに対し、コース上に残る戦略を採った車両が複数いたため、Ky.ブッシュは14位、ハムリンは15位まで
ポジションを落としてしまった。
しかし、そこから2台は目覚ましい追い上げを見せ、189周目にはハムリンが首位を奪還。Ky.ブッシュもこれに続く2位に浮上した。ハムリンは2位に2秒もの差をつけ、独走でのトップチェッカーかと思われたが、最終周を示す
ホワイトフラッグが振られる直前、4位争いをしていたジョーイ・ロガーノが後方から接触されスピン。これでレースは
4周延長となり、"グリーン・ホワイト・チェッカー"での争いとなった。
2秒のマージンを失ったハムリンだったが、最後の再スタートも着実に決め、トップを堅守。その後方では、チェッカーを目前にして後続で多重クラッシュが発生。15位前後を走行していたマーティン・トゥルークス・Jr.とマーコス・アンブローズがこれに巻き込まれてしまった。
ファイナルラップに入っていたため、レースはイエローコーションのままチェッカー。ハムリンは今季4勝目を挙げた。
Ky.ブッシュは再スタート直後、2位争いを展開したが、これを制し、2位フィニッシュ。"トヨタ カムリ"は第6戦に続き今季2度目の1-2フィニッシュを飾った。ハムリンはポコノで4勝目。今大会の結果、ドライバーズランキングでも、Ky.ブッシュの2位は変わらないものの、首位との差を19ポイントまで詰め、ハムリンも3位へと浮上した。
次戦第15戦は6月13日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで
行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「前半戦は着実な走行を続ける必要があると分かっていた。折り返しまでは3番手前後で走っていた。そして必要と
なったときにペースを上げた。そのときは素晴らしい気分だった。昨年勝利したときと同じように、我々の"トヨタ カムリ"は素晴らしかった。特に最後の走りは今日の中でも最高だった。多くのスポンサーやチームのスタッフ、そしてトヨタに感謝したい。これまでのところ、今季は良いシーズンを送ってきている」
リザルト
第14戦 Gillette Fusion ProGlide 500 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 5 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 204 |
2 | 1 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 204 |
3 | 6 | 14 | トニー・スチュワート | シボレー | 204 |
13 | 12 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 204 |
15 | 29 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 204 |
20 | 31 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 204 |
23 | 23 | 83 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 204 |
25 | 27 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 204 |
30 | 16 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 203 |
34 | 20 | 13 | マックス・パピス | トヨタ カムリ | 200 |
39 | 32 | 55 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 27 |
40 | 34 | 66 | デイヴ・ブレイニー | トヨタ カムリ | 24 |
42 | 39 | 64 | チャド・マカンビー | トヨタ カムリ | 22 |
43 | 30 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 11 |
観客数(主催者発表):105,000人 |
|
|
NASCAR NATIONWIDE SERIES
第13戦 Federated Auto Parts 300
開催日:6月5日
"トヨタ カムリ"最上位の6位でフィニッシュしたブラッド・コールマン(#18)と
上位を争ったが惜しくも13位に終わったブレンダン・ゴーアン(#62)
6月5日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第13戦「Federated Auto Parts 300」が米国南部テネシー州
レバノンのナッシュビル・スーパースピードウェイで開催された。
5日(土)決勝に先立ち午後3時5分から予選が行われた。翌日行われるポコノでのスプリント・カップ・シリーズに出場するため今大会は欠場となったカイル・ブッシュに代わり、ゼッケン18の"トヨタ カムリ"を駆って今季初出場となる若手
ドライバー、ブラッド・コールマンが最前列2番手を確保。トレヴァー・バイン、ジェイソン・リフラーが3、4番手で2列目に
並び、10台の"トヨタ カムリ"が決勝に進んだ。
午後7時16分に1.333マイルオーバルを225周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
序盤戦はコールマンとバインが2位争いを展開したが、62周目にこの日2度目のイエローコーションが出されると、各車ピットイン。11番手スタートから徐々にポジションを上げてきていたリード・ソーレンソンがこのピットで2位に浮上した。
その後、約20周毎にイエローコーションとなったため、各車戦略の違いで順位が大きく入れ替わり、111周目、この日4度目のイエローコーションからの再スタート時には、ソーレンソンがトップ、バイン、コールマンと"トヨタ カムリ"がトップ3を占めることとなった。
125周目まで首位を守ったソーレンソンだったが、オーバーステア症状に見舞われ、バランスを崩して無念の後退。
その直後、127周目には4位で僅差の首位争いを展開していたバインが、第3ターンでクラッシュ。
その後はブレンダン・ゴーアンとソーレンソンが4位を争い、スティーブ・ウォレスとコールマンがトップ10圏内でのバトルとなった。
197周目にこの日8度目のイエローコーションが出されると、各車最後のピットイン。ここで、6位につけていたゴーアンは、ピットアウト時に他車と接触。また、ピットロードでの速度違反ペナルティも科され、大きく後退を余儀なくされて
しまった。
202周目に、コールマン4番手、ソーレンソン9番手、S.ウォレス10番手で再スタート。その後、コールマンは激しい4位争いを展開したが、惜しくもポジションを守りきることができず、6位でフィニッシュ。ソーレンソン7位、S.ウォレス8位、
コールマン同様、今季初出場となった若手ドライバー、マット・ディベネデットが10位に入り、4台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第14戦は6月12日(土)、米国中東部ケンタッキー州スパルタのケンタッキー・スピードウェイで行われる。
ドライバー ブラッド・コールマン:
「多くのことが起きた夜だった。我々の"トヨタ カムリ"は決して綺麗な状態でレースを終えられたわけではなかった。3台並んでのバトルで接触も喫してしまった。そんな中でもトップ5圏内、トップ10圏内を走れたのはいい気分だった。10ヶ月ぶりのレースだったため、危うく(以前乗っていた)20号車のピットに入るところだった。幸運なことに、我々の
ピットはその2つ先だった。本当に素晴らしい夜だった。次のレースへ向け、非常にわくわくしている。本当にトップ5
フィニッシュを果たしたかったし、そのために全力を尽くした。とはいえ、6位という結果には満足している」
リザルト
第13戦 Federated Auto Parts 300 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 24 | 22 | ブラッド・ケセロウスキー | ダッジ | 225 |
2 | 7 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 225 |
3 | 10 | 98 | ポール・メナード | フォード | 225 |
6 | 2 | 18 | ブラッド・コールマン | トヨタ カムリ | 225 |
7 | 11 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 225 |
8 | 34 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 225 |
10 | 15 | 20 | マット・ディベネデット | トヨタ カムリ | 225 |
11 | 25 | 10 | テイラー・マルサム | トヨタ カムリ | 225 |
13 | 14 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 225 |
14 | 20 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 225 |
28 | 19 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 195 |
32 | 3 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 126 |
34 | 4 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 85 |
観客数(主催者発表):17,500人 |
|
|
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第8戦 WinStar World Casino 400k
開催日:6月4日
テキサスでトッド・ボダインが今季初勝利!
今季初勝利を挙げたトッド・ボダイン
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第8戦「WinStar World Casino 400k」が6月4日 (金)に米国南部
テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで開催された。
3日(木)昼を挟んで2度に渡って行われた練習走行を経て、午後6時から予選が行われ、現在ポイントリーダーにつけ、テキサスで圧倒的な強さを誇るトッド・ボダインが4番手グリッドを確保。ボダインとランキングを争う
アリック・アルミローラは10番手。8台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
4日(金)午後8時20分に1.5マイルオーバルを167周(250.5マイル:約400km)して競われる決勝レースがスタート。
4番手スタートのボダインはすぐに3位に上がると、 16周目には2位へ。アルミローラも6位までポジションを上げた。
20周目にこの日初めてのイエローコーションが出されると、全車ピットイン。ここでアルミローラが好ピットを見せ、首位に浮上。ボダインは4位で再スタートとなった。
好調なボダインはアルミローラを追撃。30周目にパスし、この日初めて首位に立った。 59周目、アルミローラがグリーン下で急遽ピットイン。このとき、ピット作業のミスでピットスルーのペナルティを科され、2周遅れとなってしまった。
トップを行くボダインは快調に後続との差を広げ、その差は一時6秒以上にまで広がった。70周目過ぎからグリーン
下でのピットインが開始されたが、ボダインはぎりぎりまで燃料を節約し、75周目にピットイン。その直後に
イエローコーションが出され、82周目にボダインがトップ、徐々に順位を上げてきたスキナーが3番手、
ティモシー・ペターズが6番手、元F1ドライバーのネルソン・ピケ・Jr.が7番手で再スタートとなった。
その後は、圧倒的な速さで首位を逃げるボダインを、ペースを上げてきたロン・ホーナディ・Jr.(シボレー)が追い上げ、2台での激しい首位争いが展開。
終盤、他車のエンジントラブルにより残り7周での再スタートとなるが、この時点で、首位と同一周回は僅か9台。
再スタートから2周後、8位を走行していたデイビッド・スターがバランスを崩して周回遅れと接触し、クラッシュ。レースは2周延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
トップのボダインは、最後の再スタートを危なげなく決め、そのままチェッカー。得意とするテキサスで169周中106周に渡って首位を走る圧倒的な速さを見せ、今季初勝利を飾った。スキナーが4位、ペターズが7位、ピケ・Jr.が8位、
ジョニー・ベンソンが10位に入った。
今回の勝利は、トヨタが2004年にキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ(当時はクラフツマン・トラック・シリーズ)に参戦を開始して以来、通算70勝目となる。また、ボダインは昨年に続き、6月のテキサス戦2連勝。テキサス6勝目となり、自身の持つテキサスでの通算勝利記録を更新した。テキサスでは、カイル・ブッシュがネイションワイド・シリーズで5勝、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズで1勝をあげており、トップ3カテゴリーでの合計ではこの2人が6勝で
並んでいる。
ドライバーズランキングでは、アルミローラが12位に終わったため、トップのボダインとアルミローラの差は65ポイントと広がったが、ボダイン、アルミローラ、3位にペターズと、"トヨタ タンドラ"のドライバーがトップ3を占めている。
次戦第9戦は6月12日(土)にミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催される。
ドライバー トッド・ボダイン:
「最多リードラップを獲得して勝てたというのは素晴らしい気分だ。今季はずっと我々の"トヨタ タンドラ"を改善するために努力してきた。そしてクルーはそれを成し遂げてくれた。今日の"トヨタ タンドラ"は素晴らしく速く、ドライブするのが楽しかった。ピット作業も素晴らしく、最後は正しく調整をした上で、私をトップでコースに戻してくれた。今日は全てが上手く行った。テキサスで最多勝記録を更新できたことを誇りに思う」
リザルト
第8戦 WinStar World Casino 400k 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 4 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 169 |
2 | 9 | 13 | ジョニー・ソーター | シボレー | 169 |
3 | 1 | 3 | オースティン・ディロン | シボレー | 169 |
4 | 17 | 5 | マイク・スキナー | トヨタ タンドラ | 169 |
7 | 11 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 169 |
8 | 14 | 15 | ネルソン・ピケ・Jr. | トヨタ タンドラ | 169 |
10 | 13 | 18 | ジョニー・ベンソン | トヨタ タンドラ | 168 |
12 | 10 | 51 | アリック・アルミローラ | トヨタ タンドラ | 167 |
16 | 12 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 163 |
23 | 16 | 7 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 84 |
観客数(主催者発表):43,000人 |
|
|