NASCAR SPRINT CUP SERIES
第19戦 LifeLock.com 400
開催日:7月10日
デイビッド・ ロイティマンが悲願のキャリア2勝目!
キャリア2勝目を挙げたデイビッド・ロイティマン
7月10日(土)、米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ
第19戦「LifeLock.com 400」が開催された。
いよいよ後半戦へと入ったスプリント・カップ・シリーズは、終盤の10戦で決されるプレーオフ"チェイス"入りの決定
まで、今大会を含め残り7戦。"チェイス"入りできるランキング 12位入りを懸け、更なる激戦が展開された。
ここシカゴランド・スピードウェイでは、 2008年にカイル・ブッシュが"トヨタ カムリ"で勝利を挙げている。
9日(金)午後5時10分から予選が行われ、デイビッド・ロイティマンが7番手、チームメイトのマーティン・トゥルークス・Jr.が8番手で4列目に並んだ。ランキング上位につけるデニー・ハムリンは17番手、Ky.ブッシュは33番手と後方スタートとなり、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
10日(土)午後6時47分、1.5マイルオーバルを267周(400.5マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
7番手スタートのロイティマンは序盤から好走を見せ、3周目に6位、26周目にはトップ5に浮上。なおも前を行くグレッグ・ビッフル(フォード)と何度も順位を入れ替えながらの激しい4位争いを繰り広げた。
その後方には、トゥルークス・Jr.も続き、揃って4位、5位へと浮上。
39周目に他車のクラッシュにより最初のイエローコーションとなり全車ピットイン。このピットでトゥルークス・Jr.が2位へとジャンプアップ。ロイティマンが5位で43周目に再スタートとなった。
その後はイエローコーションが出ず、90周目過ぎから各車グリーン下でのピットイン。ピットを終えた時点でも、
トゥルークス・Jr.が3位、ロイティマンが4位での走行が続いた。
しかし、レースが折り返しを越えた140周目過ぎから、トゥルークス・Jr.の"トヨタ カムリ"はハンドリングの不調が
発生し、徐々にポジションダウン。その一方でロイティマンは3位から更なる上位を狙っていった。169周目には、
ポールポジションのジェイミー・マクマーレイ(シボレー)をパスし2位へ。
180周目、他車がスピンしたところにロビー・ゴードンが避けきれずに突っ込みクラッシュ。この日4度目のイエロー
コーションとなり、上位勢はピットへ。このピット作業でロイティマンは2つポジションをダウン。コーションの前まで9位を
走行していたトゥルークス・Jr.は、ピット作業時のトラブルでタイムをロス。13位へ後退。代わって、17番手スタートから
ハンドリングに苦しみながらも徐々にポジションを上げていたハムリンが11位まで浮上した。
4位で再スタートを切ったロイティマンは、189周目に再スタートが切られると、目覚ましい追い上げを開始。194周目に再びマクマーレイをパスし3位、199周目には2位に浮上し、201周目にはトップのジェフ・ゴードン(シボレー)をパスして
この日初めて首位に浮上。しかし、J.ゴードンも譲らず、翌周は再びゴードンが前へ。その後もサイド・バイ・サイドでの激しい首位争いが数周に渡って続いた。
しかし、このバトルはロイティマンが制し、213周目にゴードンをパスしたロイティマンは一気に後続を引き離し、その差は2秒以上へと広がった。
233周目グリーン下でのこの日最後のピットストップが開始され、全車がピットを終えた時点で、再びロイティマンは2位以下に3秒以上もの大差をつけて首位に復帰した。
このままロイティマンの独走かと思われたが、残り30周を切ったところで、カール・エドワーズ(フォード)が猛追を開始。その差は1秒台にまで迫ったが、ロイティマンもラストスパートをかけて逃げ切り、見事トップでチェッカー。嬉しいキャリア2勝目を挙げた。
ハムリンは8位。トゥルークス・Jr.も終盤順位を上げ11位。終始ハンドリングに悩まされるレースとなったKy.ブッシュは17位でチェッカーを受けた。
ロイティマンは昨年5月のシャーロット戦以来となるキャリア2勝目を挙げたが、このシャーロット戦は降雨による
短縮終了での勝利であり、予定周回数を走り抜いたレースでの勝利は初となる。この勝利で、ロイティマンはランキングを2つ上げ15位とし、"チェイス"入り圏内の12位との差は96点まで迫った。
今回のレースは、イエローコーションが4回しか出ず、これまでのシカゴランドでの最少イエローコーション数であった7回を大きく下回り、コース記録を更新。また、平均レース速度でもコースの記録を更新した。
次戦第20戦は7月25日(日)、米国中部インディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー デイビッド・ロイティマン:
「何よりも最初に、チームのみんなに感謝したい。今日は誰もが本当に素晴らしい仕事をしてくれた。何を言って良いかわからない。多分このコースで、これまでで最も下手なバーンナウトだっただろうね。涙で前が見えなかった。
素晴らしい"トヨタ カムリ"を用意してくれたトヨタとTRD-USAにも感謝している。信じられないパワーの"トヨタ カムリ"とチームの努力によって勝てた。これまで、私は雨で短縮されたレースだから勝てたのであって、それは真の勝利ではないと何度も耳にしてきた。しかし、今日は雨が降らなかったにもかかわらず勝てた。また泣きそうだ。信じられない」
リザルト
第19戦 LifeLock.com 400 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 7 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 267 |
2 | 11 | 99 | カール・エドワーズ | フォード | 267 |
3 | 6 | 24 | ジェフ・ゴードン | シボレー | 267 |
8 | 17 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 267 |
11 | 8 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 267 |
17 | 33 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 267 |
19 | 18 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 266 |
27 | 24 | 83 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 265 |
28 | 23 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 265 |
30 | 39 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 264 |
38 | 38 | 7 | ロビー・ゴードン | トヨタ カムリ | 174 |
41 | 37 | 32 | マイク・ブリス | トヨタ カムリ | 40 |
42 | 31 | 13 | マックス・パピス | トヨタ カムリ | 40 |
43 | 28 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 20 |
観客数(主催者発表):67,500人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第18戦 Dollar General 300
開催日:7月9日
"トヨタ カムリ"がトップ5独占!
1-2フィニッシュを果たしたKy.ブッシュ(#18)とジョーイ・ロガーノ(#20)
7月9日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第18戦「Dollar General 300」がシカゴランド・スピードウェイで
開催された。
トヨタはここシカゴランドを得意としており、2008年は"トヨタ カムリ"が1-2フィニッシュ。昨年もトップ4を独占し、
ジョーイ・ロガーノが勝利を挙げている。
今大会は全てのスケジュールが9日(金)に行われ、午前中2度に渡る公式練習走行を行った後、午後3時5分から
予選が開始。トレヴァー・バインが3番手、ディフェンディングウィナーのロガーノが5番手、2008年の勝者カイル・ブッシュも8番手につけ、11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後7時17分に1.5マイルオーバルを200周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
8番手グリッドから好スタートで1周目に2つポジションを上げたKy.ブッシュは、序盤から速さを見せ、6周目には3位に浮上。10周目には早くも首位に立った。
前半戦はイエローコーションが出ないままレースは進行。首位のKy.ブッシュが2位以下に4秒もの大差をつけて独走する中、50周を過ぎたあたりから、グリーン下でのピット作業が始まった。ここで、56周目にピットインしたKy.ブッシュはピットロードでのスピード違反により、痛恨のピットスルーペナルティ。トップからは15秒遅れの6位まで順位を落として
しまった。
しかし、Ky.ブッシュは70周目に出されたイエローコーション時のピット作業にも助けられ、76周目の再スタート時には3位に浮上。81周目には再び首位を奪還した。ロガーノもこれに続き、中盤戦は"トヨタ カムリ"の1-2体制となった。
136周目に再びグリーン下でのピットとなり、全車がピット作業を終えた時点で、Ky.ブッシュ、ロガーノの1-2に、
デイビッド・ロイティマン、ジェイソン・リフラーも続き、"トヨタ カムリ"が上位4台を占めることとなった。
その直後にこの日2度目のイエローコーションが出されたが、上位勢はピットインせず。147周目に再スタートが切られると、今度はロガーノが猛ダッシュを見せ、Ky.ブッシュを逆転。この日初めて首位に立った。当初はテール・トゥ・ノーズでロガーノを追ったKy.ブッシュであったが、その差は徐々に開いていき、一時は1秒以上となった。
185周目にこの日3度目のイエローコーションが出されると、上位勢はピットイン。ここで、タイヤを2本のみ交換とした
ロガーノとロイティマン、リフラーにブライアン・スコットが続き、4本交換したKy.ブッシュは6位に後退。唯一タイヤ交換を行わなかったブラッド・ケセロウスキー(ダッジ)が首位に立った。
190周目、残り10周での再スタート。最前列2番手のロガーノは、スタート直後にケセロウスキーをかわして首位を奪取。後方では、Ky.ブッシュが徐々にポジションをアップ。
196周目、常にトップ10圏内で激しいバトルを繰り広げていたバインが他車との接触でタイヤをパンク。そのまま外側の壁にクラッシュし、イエローコーション。レースは3周延長され、最後の2周で勝負を決する"グリーン・ホワイト・チェッカー"となった。
201周目、ロガーノが首位、2番手ケセロウスキー、3番手ロイティマン、4番手Ky.ブッシュ、5番手スコット、
6番手リフラーで再スタートへのフォーメーションラップ中、ケセロウスキーが燃料切れでスローダウンしピットへ。
これで上位5台を"トヨタ カムリ"が占めての再スタートとなった。
前を行くケセロウスキーが居なくなったKy.ブッシュは好スタートを切り、ロガーノをかわして首位に浮上。ファイナル
ラップを示すホワイトフラッグが振られた直後、後続勢で多重クラッシュが発生し、イエローコーション。レース順位はその時点で凍結され、Ky.ブッシュが今季7勝目を挙げた。
2位にはロガーノ、3位スコット、4位ロイティマン、5位にリフラーが入り、"トヨタ カムリ"はトップ5独占という圧倒的な
強さを見せた。
この勝利で、Ky.ブッシュはネイションワイド・シリーズでの通算勝利数で単独2位となる37へと伸ばした。
次戦第19戦は7月17日(土)、米国中部イリノイ州マディソンのゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイで
行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「容易なレースではなかった。このコースはポジショニングが重要で、先頭に出れば思い通りの走りができたが、ジョーイ(・ロガーノ)の後に付いているとオーバーステア症状になってしまうので、近づくことができず、5車身くらいは車間をあけなくてはならなかった。しかし我々の"トヨタ カムリ"はとても速かったし、チームスタッフは私を信じて、決して諦めなかった。素晴らしいチームと、強力な"トヨタ カムリ"でネイションワイド・シリーズのレースを戦うのは楽しい。好レースが見せられて良かった」
リザルト
第18戦 Dollar General 300 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 8 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 203 |
2 | 5 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 203 |
3 | 18 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 203 |
4 | 29 | 10 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 203 |
5 | 19 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 203 |
8 | 20 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 203 |
12 | 23 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 203 |
14 | 36 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 203 |
16 | 35 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 203 |
32 | 3 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 197 |
37 | 12 | 56 | ケヴィン・リペイジ | トヨタ カムリ | 34 |
観客数(主催者発表):57,500人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第10戦 Lucas Oil 200
開催日:7月11日
"トヨタ タンドラ"2台がトップ10フィニッシュ
"トヨタ タンドラ"最上位の7位でフィニッシュしたマイク・スキナー(#5)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第10戦「Lucas Oil 200」が7月11日 (日)に米国中西部アイオワ州ニュートンのアイオワ・スピードウェイで開催された。
昨年のアイオワ戦は9月に、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズとしては初開催され、その記念すべきレースで
マイク・スキナーが勝利。アリック・アルミローラが続き、"トヨタ タンドラ"が1-2フィニッシュを果たしている。
10日(土)2度の公式練習走行を経て、午後6時半より予選が行われ、目下ランキング2位につけるアルミローラが2番手、ブライアン・イックラーが4番手。ランキング3位のティモシー・ペターズが8番手、ランキングトップのトッド・ボダインが9番手につけ、 9台の"トヨタタンドラ"が決勝へと進んだ。
11日(日)好天に恵まれたアイオワ・スピードウェイで、午後1時18分に0.875マイルオーバルを200周(175マイル:約280km)して競われる決勝レースがスタート。
レースは序盤から、ポールポジションのオースティン・ディロン(シボレー)が首位を逃げ、アルミローラとイックラーが2位を争いながら首位を追う展開となった。
39周目にスティーブ・ウォレスが右前タイヤバーストに見舞われ壁にクラッシュ。イエローコーションが出され、
各車ピットへ。このピットで、イックラー、アルミローラに続きボダインが4位へと浮上。46周目の再スタート後、3台の
"トヨタ タンドラ"がトップに迫った。
しかし、75周目、ボダインと3位を争っていたアルミローラがチームメイトと同じく、突然の右前タイヤバーストで
クラッシュ。無念の戦線離脱となってしまった。
105周目にはペターズがエンジントラブルに見舞われスローダウン。全車ピットへ向かうと、ここまでトップ10前後を走行していたスキナーが、2本タイヤ交換を選択し、大きく順位を上げ、首位に立った。
112周目に再スタートが切られたが、翌周、超接近戦での上位争いを繰り広げていたイックラー、ボダインらが接触し
クラッシュ。共に大きく後退してしまった。
ランキング上位のドライバーが次々に脱落していく中、スキナーと共にトップ5争いに浮上したのは11番手スタートの
ジャスティン・ロフトン。ロングランでの調子が上がらないスキナーに代わり、残り20周の時点では3位にまで浮上した。
レースはチェッカーを目前にした199周目に、この日7度目のイエローコーションが出され、5周延長。"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。3番手から最後の2周での逆転を狙ったロフトンだったが、再スタートを目前にして,まさかの燃料切れ。そのままレースを終えることとなった。
トヨタ勢の最上位はスキナーの7位フィニッシュ。デイビッド・スターが10位に入り、"トヨタ タンドラ"は2台がトップ10
フィニッシュを果たした。
ランキング首位のボダインは3周遅れの17位に終わったが、ランキング首位は堅守。 28位フィニッシュのアルミローラもランキング2位の座は守っている。
次戦第11戦は7月16日(金)にゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイで開催される。
ドライバー マイク・スキナー:
「我々の"トヨタ タンドラ"は、特にロングランで苦戦を強いられた。原因は分からない。我々はこれまで問題を抱えて
きたが、クルーチーフが素晴らしい仕事でトップ10フィニッシュできるまでに仕上げてくれた。ピット戦略で何周かに
渡って首位を走行することができたし、予選15番手の車両でトップ10フィニッシュを果たせたことに満足している」
リザルト
第10戦 Lucas Oil 200 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 1 | 3 | オースティン・ディロン | シボレー | 205 |
2 | 5 | 13 | ジョニー・ソーター | シボレー | 205 |
3 | 10 | 88 | マット・クラフトン | シボレー | 205 |
7 | 15 | 5 | マイク・スキナー | トヨタ タンドラ | 205 |
10 | 23 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 205 |
13 | 4 | 18 | ブライアン・イックラー | トヨタ タンドラ | 205 |
15 | 11 | 7 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 203 |
17 | 9 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 202 |
27 | 8 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 104 |
28 | 2 | 51 | アリック・アルミローラ | トヨタ タンドラ | 75 |
30 | 18 | 15 | スティーブ・ウォレス | トヨタ タンドラ | 38 |
観客数(主催者発表):24,929人 |
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