NASCAR SPRINT CUP SERIES
第21戦 Sunoco Red Cross Pennsylvania 500
開催日:8月1日
デニー・ハムリンが5位フィニッシュ
終盤追い上げたが5位に終わったデニー・ハムリン(#11)
8月1日(日)、米国東部ペンシルバニア州ロングポンドのポコノ・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第21戦「Sunoco Red Cross Pennsylvania 500」が開催された。
年に2度開催されるポコノ戦、昨年8月のレースと、今年6月の第14戦は共にデニー・ハムリンが制しており、ポコノ3連勝に期待がかかった。
7月30日(金)午後3時40分から予選が行われ、ハムリンが2列目3番手グリッドを確保。他のトヨタ勢は苦戦し、
ジョーイ・ロガーノが17番手、カイル・ブッシュが21番手。13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
8月1日(日)午後1時過ぎに予定されていた決勝スタートは、直前に小雨が降り始めたために30分ほど遅れ、午後1時54分に2.5マイルトライアングルオーバルを200周(500マイル:約800km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振り下ろされた。
3番手スタートのハムリンは、序盤からトップ5圏内でのバトルを展開。一方、21番手スタートのKy.ブッシュは徐々に順位を上げ、16周目、この日最初のイエローコーションからの再スタート後には、トップ10にまで浮上してきた。
前半戦はその後イエローコーションが出ず、3度に渡ってグリーン下で各車ピットイン。長いグリーン走行で各車の差は広がっていったが、ハムリンは3位、Ky.ブッシュも10位前後をキープ。
121周目にようやくこの日2度目のイエローコーションが出され、126周目に再スタートが切られると、このピットで調整を加えたハムリンが猛プッシュ。128周目に首位を奪取した。
その後19周に渡って首位を走行したハムリンだったが、145周目にイエローコーションが出され、各車ピットに向かったが、ハムリンが4本タイヤを交換したのに対し、2本タイヤ交換、コース上に残るなどの作戦を採ったドライバーに先行され、再スタート時には5位に後退。また、Ky.ブッシュも脱落した部品の修復に時間を取られ、再度のピットインを強いられるなどで、27位まで後退してしまった。
165周目には激しいクラッシュが発生し、コースを清掃するために30分ほど赤旗中断。レース再開直後に各車ピットへ向かい、最後となるであろうピット作業を開始。ここで再びタイヤ交換の戦略により順位が大きく入れ替わり、4本タイヤを交換したハムリンは15位まで後退。2本タイヤ交換のマーティン・トゥルークス・Jr.が7位、燃料補給のみとしたロガーノが5位へとジャンプアップを果たした。
そのまま再スタートが切られるかと思われたが、今度は雨が降り始め、数周のイエローコーション走行の後に、再び赤旗となってしまった。
ジェットドライヤーカーでコースを乾かし、18分間の中断の後にレースは再開。179周目に再スタートが切られると、4本タイヤを交換した10位以降のグループが一気に上位勢に襲いかかった。
ハムリンは猛追を見せ、15番手から大きく順位を上げていったが、最終的には5位でチェッカー。終盤好走を見せたトゥルークス・Jr.が9位に入った。デイビッド・ロイティマンが 17位。Ky.ブッシュは23位。ロガーノは最後タイヤが厳しくなり、25位に終わった。
次戦第22戦は8月8日(日)、米国東部ニューヨーク州ワトキンス・グレン・インターナショナルのロードコース、
ワトキンス・グレン・インターナショナルで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「最後は周回数が足りなかった。これまでのレースでは、終盤に中団グループにいても、コーションに助けられたが、今日はそれがなかったし、正直なところ、これまでのように勝てる車両ではなかった。週末を通して努力を続けてきたが、新しい車両であり、全てを洗い出すにはもう少しかかる。それでも、他のライバル勢以上にタイヤを上手く使ったことで今日の結果が得られた。ここはインディ同様にポジション取りが重要で、先頭に立てれば一気に逃げられる。グレッグ(・ビッフル)とチームは2本タイヤ交換を選択し、その後コーションが出なかったので、あれが正しい選択だった。しかしもしあの後、コーションが出ていたら同じ結果にはならなかったかも知れない。我々の戦略とはそぐわなかったということであり、これもレースだ」
リザルト
第21戦 Sunoco Red Cross Pennsylvania 500 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 12 | 16 | グレッグ・ビッフル | フォード | 200 |
2 | 1 | 14 | トニー・スチュワート | シボレー | 200 |
3 | 25 | 99 | カール・エドワーズ | フォード | 200 |
5 | 3 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 200 |
9 | 28 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 200 |
17 | 24 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 200 |
23 | 21 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 |
25 | 17 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 |
26 | 27 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 200 |
32 | 31 | 83 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 171 |
35 | 42 | 7 | P.J.ジョーンズ | トヨタ カムリ | 63 |
37 | 43 | 64 | トッド・ボダイン | トヨタ カムリ | 49 |
39 | 19 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 46 |
40 | 33 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 42 |
42 | 38 | 66 | デイヴ・ブレイニー | トヨタ カムリ | 24 |
43 | 36 | 55 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 23 |
観客数(主催者発表):100,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第21戦 U.S. Cellular 250
開催日:7月31日
カイル・ブッシュが2連勝で今季9勝目!
圧勝で今季9勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)と
5位でフィニッシュしたトレヴァー・バイン(#99)
7月31日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第21戦「U.S. Cellular 250」が米国中部アイオワ州ニュートンの
アイオワ・スピードウェイで開催された。
昨年、同コースでは初のネイション・ワイド・シリーズ戦が開催され、今年は2度目の開催となる。
同一週末に、スプリント・カップ・シリーズとキャンピング・ワールド・トラック・シリーズは約1000マイル(約1600km)も離れたペンシルバニア州ポコノでのレースが行われており、カイル・ブッシュを始めとする、両レースを掛け持ちする数人のドライバーは、非常に忙しい週末を過ごすこととなった。
30日(金)に2回の練習走行が予定されていたが、降雨のために中止となり、31日(土)の午前9時から練習走行が行われた。
午後3時5分から予選が開始され、トレヴァー・バインが3戦連続となるポールポジションを獲得。ネイションワイド・
シリーズでの3戦連続ポールポジションは1992年のジェフ・ゴードン以来であり、シリーズ最多タイ記録。そして、19歳での達成は最年少記録を更新するものとなった。一方、午前中の練習走行は、ポコノでのスプリント・カップ・シリーズの練習走行のためにブラッド・コールマンに託していたKy.ブッシュが、予選でぶっつけ本番のアタックながら見事最前列2番手を確保。3番手にブライアン・スコット、5番手スティーブ・ウォレス、6番手ジェイソン・リフラー、9番手マット・
ディベネデット、10番手ケヴィン・リペイジと続き、 11台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後6時46分に0.875マイルのオーバルを250周(218.75マイル:約350km)して競われる決勝レースがスタート。
2番手グリッドのKy.ブッシュが好ダッシュでポールポジションのバインをかわし、首位に浮上。後方ではクラッシュが発生し、いきなりのイエローコーションとなった。
6周目の再スタート後もKy.ブッシュは首位を快走。バイン、スコットがこれを追う展開となった。バインはKyブッシュを攻め、41周目には周回遅れをパスする際に、サイド・バイ・サイドで一瞬前に出たが、惜しくもかわすまでにはいたらず。
43周目にリード・ソーレンソンが突然のタイヤバーストに見舞われ、外側の壁にクラッシュし、イエローコーション。この車両排除のために8分弱の赤旗中断となり、再開後に各車ピットイン。49周目に再スタートが切られた。
その後もサイド・バイ・サイドで激しく首位を争うバインとKy.ブッシュであったが、 75周目の最終コーナーでついに
バインがKy.ブッシュをパスし、首位を奪い返した。
94周目、ブレンダン・ゴーアンら5台が巻き込まれる多重クラッシュが発生。この日2度目の赤旗中断となった。
その後はKy.ブッシュが首位を快走。162周目には、7位を走行していたスコットが右前タイヤのパンクに見舞われ壁に激しくクラッシュ。203周目にも他車のクラッシュでこの日6度目のイエローコーションが出されると、全車最後となるピットへ。ここでKy.ブッシュらは4本タイヤを交換したが、数台が2本タイヤ交換作戦を採り、Ky.ブッシュは7位へと後退。
しかし、Ky.ブッシュは再スタートが切られると、瞬く間に2位までポジションアップ。首位を逃げるケヴィン・ハーヴィック(シボレー)を追い、225周目にこれをパス。その後はどんどん差を広げていき、2秒の大差をつけてトップでチェッカー。前戦インディアナポリスに続き、2週連続の勝利で、今季9勝目を挙げた。
3位はリフラー、5位にバイン。6位にウォレス、7位にマイケル・アネット、9位にディベネデットが入った。
Ky.ブッシュは今季これまでに行われた21戦のうち17戦にしか出場していないが、そのうち9勝をあげる強さを見せており、今回の勝利で、ランキングは3位に浮上した。
次戦第22戦は8月7日(土)、ワトキンス・グレン・インターナショナルで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「スタッフが驚くべき速さの"トヨタ カムリ"を用意してくれた。この勝利は、私にとってトヨタでの54勝目(トップ3カテゴリーの合計)に当たる。信じられるかい? 本当にすごい数だ。スタート時は日差しが残っていたのでコース上はまだ暑く、滑りやすかった。序盤はトレヴァー(・バイン)の調子が良く、私は若干アンダーステア気味だった。しかし日没後、路面温度が下がり始めると調子は良くなって行き、後半は絶好調だった。素晴らしい仕事をしてくれたクルーを誇りに思うし、彼らとスポンサーやチームオーナー、集まってくれた信じられない数のファン、みんなに感謝している」
リザルト
第21戦 U.S. Cellular 250 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 2 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 250 |
2 | 7 | 33 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 250 |
3 | 6 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 250 |
5 | 1 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 250 |
6 | 5 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 250 |
7 | 12 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 250 |
9 | 9 | 20 | マット・ディベネデット | トヨタ カムリ | 250 |
27 | 31 | 10 | テイラー・マルサム | トヨタ カムリ | 242 |
30 | 3 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 162 |
31 | 25 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 93 |
36 | 27 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 41 |
37 | 10 | 56 | ケヴィン・リペイジ | トヨタ カムリ | 33 |
観客数(主催者発表):56,000人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第13戦 Pocono Mountains 125
開催日:7月31日
8台の"トヨタ タンドラ"全車がトップ15フィニッシュ
2位でフィニッシュしたケーシー・カーン(#18)と
終盤のクラッシュで9位に終わったデニー・ハムリン(#15)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第13戦「Pocono Mountains 125」が7月31日 (土)にポコノ・
レースウェイで開催された。
年間25戦で戦われる同シリーズも折り返しを迎えた。目下ランキングでは1位、2位を"トヨタ タンドラ"のトッド・ボダインとアリック・アルミローラが占めており、2年ぶりのチャンピオン奪還へ向け、後半戦へと臨む。
スプリント・カップ・シリーズは年に2回開催されるポコノであるが、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズが開催されるのは今回が初めて。また、予選も通常と異なる方法が用いられ、公式練習でのタイムの下位から、25秒おきに
スタートを切り2周ずつアタックする"マルチ・トラック予選"方式で行われた。
31日(土)決勝を前に、午前10時から"マルチ・トラック予選"が行われ、今季初めて"トヨタ タンドラ"でキャンピング・
ワールド・トラック・シリーズに参戦するケーシー・カーンが最前列2番手を確保。同じく今季初トラックレースとなる
デニー・ハムリンが3番手。アルミローラが5番手、ボダイン6番手、ジャスティン・ロフトンが7番手、マイク・スキナーが10番手につけ、8台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
午後1時20分に2.5マイルオーバルを僅か50周(125マイル:約200km)という少ない周回数で競われる決勝レースが
スタートした。
レースは開始早々、他車のスピンでイエローコーションが出されるが、カーン2位、ハムリン3位のポジションは守り、序盤戦へ。激しい首位争いの末に、カーンが20周目に首位を奪取。ハムリン3位、ボダイン4位、アルミローラ5位で続いた。
レースが折り返しを過ぎた27周目に、他車のクラッシュでこの日2度目のイエローコーションが出されると、全車ピットイン。このピット作業でもカーンが首位の座を守り、ボダインが4番手、ハムリン5番手、アルミローラ6番手、スキナー7番手で31周目に再スタートとなった。
上位5,6台による激しい首位争いが展開され、3度目のイエローコーションからの再スタートとなった38周目には、
ボダインが首位。その2周後にはハムリンが初めて首位に立った。
残り10周となった40周目、首位を争っていたボダインが単独スピン。かろうじてどこにも接触することなくコースへと復帰したが、優勝争いからは脱落してしまった。
46周目には、3位につけていたカーンが、首位を争うハムリンらをごぼう抜きし、一気にトップへ浮上。その直後、
ハムリンは他車に幅寄せされる形で壁に接触。直後に後続でクラッシュが発生しイエローコーションとなったため、周回遅れは免れたものの、ピットインを余儀なくされたハムリンは、24位まで順位を落としてしまった。レースはこのイエローコーションで延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることに。
50周目に再スタートが切られた直後、ボダイン、アルミローラらとランキングを争うディフェンディングチャンピオンの
ロン・ホーナディ(シボレー)がスピンしクラッシュ。2度目の"グリーン・ホワイト・チェッカー"となった。2番手スタートの
カーンは首位を行くエリオット・サドラー(シボレー)を追ったが及ばず、2位でフィニッシュ。アルミローラが4位、ロフトンが5位。スキナーが6位、ペターズが8位。終盤追い上げたハムリンは9位でチェッカー。ボダインも12位、スターが13位で
フィニッシュし、"トヨタ タンドラ"は出走した8台全車がトップ15フィニッシュを果たした。
今大会の結果、ドライバーズランキング首位のボダインとアルミローラの差はわずかに縮まったが、ランキング1位、2位の座は変わらず守っている。
次戦第14戦は8月7日(土)に米国南部テネシー州レバノンのナッシュビル・スーパースピードウェイで開催される。
ドライバー ケーシー・カーン:
「素晴らしいレースだったと思う。5台か6台のトラックが接近戦を繰り広げ、ストレートでは時に2台、3台が横一線に並んでの非常にエキサイティングなバトルとなった。とても素晴らしいバトルで、楽しめた。できれば来年またこのコースでレースをするなら、もう少し周回数が欲しい。もう少し長ければ、もっと良いレースになるだろう。(チームオーナーの)カイル・ブッシュと彼のチームには感謝している。彼は本当に強く、良いチームと優れた"トヨタ タンドラ"を持っており、とても楽しんでドライブ出来た。ただ、今日のエリオット(・サドラー)は非常に速く、最後に彼を破ることができなかったのは残念だ」
リザルト
第13戦 Pocono Mountains 125 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 1 | 2 | エリオット・サドラー | シボレー | 55 |
2 | 2 | 18 | ケーシー・カーン | トヨタ タンドラ | 55 |
3 | 18 | 88 | マット・クラフトン | シボレー | 55 |
4 | 5 | 51 | アリック・アルミローラ | トヨタ タンドラ | 55 |
5 | 7 | 7 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 55 |
6 | 10 | 5 | マイク・スキナー | トヨタ タンドラ | 55 |
8 | 13 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 55 |
9 | 3 | 15 | デニー・ハムリン | トヨタ タンドラ | 55 |
12 | 6 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 55 |
13 | 15 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 55 |
観客数(主催者発表):40,000人 |
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