NASCAR SPRINT CUP SERIES
第23戦 Carfax 400
開催日:8月15日
デニー・ハムリンが惜しくも2位
33番手スタートから追い上げ、2位でフィニッシュしたデニー・ハムリン(#11)
8月15日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第23戦「Carfax 400」が開催された。
ミシガンでは年に2回スプリント・カップ・シリーズ戦が開催されており、昨年8月の大会ではブライアン・ヴィッカーズが、そして今年6月の大会ではデニー・ハムリンが勝利を飾っている。
13日(金)午後3時40分より予選が行われ、マーティン・トゥルークス・Jr.が9番手グリッドを確保。
デイビッド・ロイティマンが14番手、カイル・ブッシュが18番手につけ、 13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
15日(日)午後1時18分に2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
序盤、上位の"トヨタ カムリ"勢はあまり順位の変動無く走行を続けていたが、32周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、全車ピットイン。10位前後を走行していたトゥルークス・Jr.が6位へとポジションアップ。また、33番手と後方スタート、しかも序盤電装系トラブルに見舞われていたハムリンも、着実な走りでトップ20圏内へと浮上した。
39周目に再スタートが切られると、トゥルークス・Jr.が5位へと順位を上げる一方で、Ky.ブッシュもトップ10入り。
60周目、小雨が落ちてきたためにイエローコーション。ここで、素晴らしいピット作業を見せたKy.ブッシュが6位へと
ジャンプアップ。66周目に再スタートが切られると、Ky.ブッシュが猛プッシュを見せ、サイド・バイ・サイドのバトルの末に69周目には2位に浮上するなど、上位争いを展開した。
その後はなかなかイエローコーションが出ず、レースが折り返しとなった100周目前後と、140周目前後に各車グリーン下でピット作業となった。燃費競争となることも多いミシガン故に、148周目に3回目のイエローコーションが出された際にも上位勢はピットへ。再スタートが切られてまもなくの154周目にまたイエローコーションが出されると、上位勢はピットへ向かったが、トゥルークス・Jr.、ロイティマンらがコース上に残り、再スタート直後の160周目には、トゥルークス・Jr.が
首位に立った。
7位を走行していたKy.ブッシュは壁に接触。走行は続けたが、徐々にポジションを落とすこととなってしまった。
167周目にこの日5度目のイエローコーションが出されると、多くは最後のピットへと向かったが、11位前後を走行していたハムリンが、他の数台と共にコース上に残り、3位へ浮上。再スタート後、素晴らしいダッシュを見せ、178周目にはついに首位に立った。
ケヴィン・ハーヴィック(シボレー)の猛追を受けながらも首位を守り続けたハムリンだったが、数周に渡る接近戦の末、残り11周となった189周目に、ハーヴィックの先行を許し、2位へ後退。再逆転を目指しハーヴィックを追ったが惜しくも届かず、2位でチェッカーを受けることとなった。
8位にトゥルークス・Jr.、ジョーイ・ロガーノも27番手スタートから好走を見せ、10位とトップ10フィニッシュを果たした。
今大会の結果、ハムリンは再びランキングで3位に浮上。18位に終わったKy.ブッシュはひとつ順位を落としたものの8位につけ、残り3戦での"チェイス"(ランキング上位12台)入りへ向け着実に12位以内をキープしている。
次戦第24戦は8月21日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「チームにとって素晴らしい戦いだった。なんとか調子を取り戻すことができたが、まだ更なる進化が必要だ。29号車
(ケヴィン・ハーヴィック)はストレートで非常に速く、彼を破るのは厳しかったが、良いバトルができた。勝利をかけてのバトルは久しぶりだが、本当に楽しい。ケヴィン(・ハーヴィック)のレースカーは今日ずっと好調に見えた。我々は着実にポジションを上げていった。我々の"トヨタ カムリ"の調子は良かったが、コース上のポジションが厳しかった。ずっと8位から10位くらいを走行していたが、トップに立てば速いことは分かっていた。最後はクルーチーフの素晴らしい判断でポジションをアップし、トップを争うことができた」
リザルト
第23戦 Carfax 400 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 8 | 29 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 200 |
2 | 33 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 200 |
3 | 24 | 99 | カール・エドワーズ | ダッジ | 200 |
8 | 9 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 200 |
10 | 27 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 |
15 | 37 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 200 |
16 | 14 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 200 |
18 | 18 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 200 |
25 | 31 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 200 |
26 | 34 | 83 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 200 |
37 | 41 | 7 | P.J.ジョーンズ | トヨタ カムリ | 64 |
39 | 35 | 7 | ロビー・ゴードン | トヨタ カムリ | 34 |
41 | 21 | 13 | マックス・パピス | トヨタ カムリ | 27 |
42 | 43 | 55 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 20 |
43 | 22 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 14 |
観客数(主催者発表):105,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第23戦 Carfax 250
開催日:8月14日
カイル・ブッシュが追い上げ3位フィニッシュ
トラブルから追い上げ3位でフィニッシュしたカイル・ブッシュ(#18)
8月14日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第23戦「Carfax 250」がミシガン・インターナショナル・スピード
ウェイで開催された。
今大会は、来季より全戦で使用されることが決まっているネイションワイド・シリーズ用の新規定車輌を使用した2戦目のレースとなる。7月のデイトナ戦で新規定車両初レースが戦われ、シャーロットでもテスト走行は行われているが、
ミシガンでは今回が初走行となる。
12日(木)と13日(金)にかけて3度の練習走行を行い、14日(土)決勝を前にした午前 10時10分から予選開始。
約1ヶ月前のゲートウェイ戦でネイションワイド・シリーズにデビューした、18歳のライアン・トゥルークス(スプリント・カップ・シリーズで"トヨタ カムリ"をドライブしているマーティン・トゥルークス・Jr.の実弟)が、シリーズ2戦目ながら最前列2番手グリッドを確保。ジェイソン・リフラーが2列目4番手、トレヴァー・バインが8番手。ジョーイ・ロガーノが9番手、
カイル・ブッシュが10番手につけ、新規定車両の"トヨタ カムリ"12台が決勝へと進んだ。
重い雲が立ちこめる空の下で、午後2時18分に2マイルオーバルを125周(250マイル:約400km)して競われる決勝
レースがスタート。
コース幅の広いミシガンでは、スタート直後など、3台、時には4台以上が横に並んでのバトルが展開。しかし、その後の序盤戦はイエローコーションが出ることもなく、トゥルークスは2番手をキープ。リフラーが好スタートで3位に続いた。
35周目に上位勢の先頭を切ってトゥルークスがグリーン下でピットへ。他の各車も次々にピットへ向かい、全車が
ピットを終えた時点でトゥルークスは2位をキープ。リフラー、バイン、Ky.ブッシュ、ロガーノ、リード・ソーレンソンらがトップ10圏内での走行となった。
62周目にこの日最初のイエローコーションとなり、各車2度目のピットイン。7位につけていたKy.ブッシュは、車両前方のスプリッターと呼ばれる部品のトラブルに見舞われたために、2度のピットインを余儀なくされ、19位まで後退。
67周目、バイン2番手、ロガーノ4番手、トゥルークス5番手、リフラー6番手、ソーレンソン8番手で再スタート。
71周目に、6位走行中のリフラーが燃料系トラブルでスローダウン。一方で、Ky.ブッシュは再スタート後僅か5周で
トップ10へとポジションを戻して見せた。
100周目前後から再びグリーン下で各車ピットイン。燃料的には、これで最後まで走れる計算となるが、111周目に
この日2度目のイエローコーションが出されると、Ky.ブッシュ、バインらはピットへ向かったが、ロガーノを含む上位6台
ほどはコース上に残り、残り10周で再スタートとなった。
再スタート直後に11位走行中のブレンダン・ゴーアンの車両から煙が発生しスローダウン。しかし、イエローコーションは出されず、レースは続行。7位でスタートしたKy.ブッシュが、新しいタイヤの優位性を活かし、次々に前走車をパス
していった。
残り2周で3位に浮上したKy.ブッシュは、尚も上位を狙い、2位のカール・エドワーズ(フォード)に迫り、何度も並び
かける激しいバトル。2台はほぼ並んだままチェッカーを受けたが、僅か100分の数秒差で届かず、3位フィニッシュと
なった。
ロガーノが6位、ソーレンソンが8位、バインが11位。トゥルークスが12位に入った。
次戦第24戦は8月20日(金)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「最後のピットで4本タイヤを交換する作戦に出たが、それが上手く働いた。クルーチーフやピットクルーのおかげだ。
新規定の車両で2戦目のレースということで、まだまだ開発が足りておらず、とても3位に入れるような状況では
なかった。週末を通してずっと苦しんだが、チームが一丸となってハードワークを続けたことが結果に繋がった。
しかし、今後に向け、まだやるべきことは残っている」
リザルト
第23戦 Carfax 250 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 1 | 22 | ブラッド・ケセロウスキー | ダッジ | 125 |
2 | 14 | 60 | カール・エドワーズ | フォード | 125 |
3 | 10 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 125 |
6 | 9 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 125 |
8 | 13 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 125 |
11 | 8 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 125 |
12 | 2 | 0 | ライアン・トゥルークス | トヨタ カムリ | 125 |
14 | 19 | 10 | テイラー・マルサム | トヨタ カムリ | 125 |
15 | 12 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 125 |
16 | 17 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 125 |
18 | 22 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 124 |
32 | 16 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 116 |
34 | 4 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 71 |
42 | 27 | 56 | ケヴィン・リペイジ | トヨタ カムリ | 2 |
観客数(主催者発表):40,000人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第15戦 Too Tough To Tame 200
開催日:8月14日
"トヨタ タンドラ"1-2フィニッシュ!
トッド・ボダインが2連勝で今季3勝目
2連勝で今季3勝目を挙げたトッド・ボダイン
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第15戦「Too Tough To Tame 200」が8月14日(土)に米国南部
サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで開催された。
難コースとして知られている同コースでは、スプリント・カップ・シリーズやネイションワイド・シリーズは毎年レースが
開催されているが、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズは2004年(当時はクラフツマン・トラック・シリーズ)以来の開催となる。当時、同シリーズ参戦1年目のトヨタは、デビューシーズンながら4勝をあげており、第24戦として行われたダーリントン戦では、最終的には接触で後退したものの、トッド・ボダインが終盤まで上位を争う活躍を見せた。ボダインは2003年にネイションワイド・シリーズ(当時はブッシュ・シリーズ)でもダーリントンでの勝利を挙げている。
ワン・デイ・イベントとして行われた今大会、14日(土)午後4時15分から予選が行われ、ティモシー・ペターズが今季2度目のポールポジションを獲得。ジャスティン・ロフトン3番手、アリック・アルミローラが4番手で2列目に並んだ。
ボダイン8番手、ブライアン・イックラーが10番手、スキナーが12番手、デイビッド・スターが14番手につけ、出場した7台の"トヨタ タンドラ"全車が予選トップ14を占め、決勝へと進んだ。
午後7時50分に1.366マイルオーバルを147周(200.8マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。ポール
ポジションのペターズがトップを快走する後方で、8番手スタートのボダインが、徐々にポジションアップ。36周目には3位まで浮上した。
47周目、この日3度目のイエローコーションで全車ピットイン。このピット作業でペターズはロン・ホーナディ(シボレー)の先行を許し、2番手に後退。イックラー、ボダイン、アルミローラ、ロフトンが続いて再スタートとなった。
ドライバーズランキングでボダインに次ぐ2位につけているアルミローラは、ボダインより上位フィニッシュを狙ったが、51周目に壁に接触。イエローコーションは出されなかったが、車体にダメージを負い、修復のために何度もピットインを
余儀なくされてしまった。
レースが折り返しを過ぎた76周目にこの日5度目のイエローコーション。ここで中団にいた3台が給油のみのピットを
行い、上位へ浮上。イックラーが5位、ボダイン6位、ペターズ6位、ロフトン7位で再スタートとなった。
この日圧倒的な速さを見せていたボダインは、イックラーをパスすると、前を行くホーナディと共に、給油のみの2台を
パス。84周目にはホーナディもパスし、2位に浮上。給油のみで首位を逃げるオースティン・ディロン(シボレー)を追った。
97周目にこの日7度目のイエローコーションが出されると、先ほど給油のみだったディロンら数台がピットへ向かったが、燃料的には先のピットで最後まで走りきることが可能なボダインらはコース上に残り、ボダインが首位に浮上した。
104周目、ボダイン首位、ロフトン2番手、ペターズ3番手、イックラー5番手、スター6番手、スキナー7番手で再スタート。しかし、107周目に5位を争っていたロフトン、スター、スキナーらが絡む多重クラッシュが発生。スキナーはリタイア。
ロフトンの車両も大きなダメージを負ってしまった。
124周目には、この日好走を見せ、3位を走行していたイックラーが右前タイヤのバーストに見舞われ壁にクラッシュ。無念の戦線離脱を余儀なくされた。
ボダインはペターズを従え、首位を快走。そのままトップでチェッカーを受け、先週のナッシュビルに続き2連勝で、
今季3勝目を挙げた。2位にはペターズが入り、"トヨタ タンドラ"は今季3度目の1-2フィニッシュを飾った。
クラッシュによるダメージ修復のために、一時は19位までポジションを落としながらも、終盤追い上げたアルミローラは9位でフィニッシュしたが、ボダインが優勝したため、ランキングでは、首位のボダインと2位アルミローラとの差が、
231ポイントまで広がった。
次戦第16戦は、僅か4日間のインターバルを挟んで、8月18日(水)にブリストル・モーター・スピードウェイで開催される。
ドライバー トッド・ボダイン:
「ここダーリントンには、偉大なドライバー達による戦いの歴史がある。再びその偉大なドライバー達のリストの一部に加わり、ヴィクトリーレーンに立つことができたことが信じられない。幸運にもネイションワイド・シリーズで一度勝ち、
今日キャンピング・ワールド・トラック・シリーズで勝てた。ダーリントンで勝つことは間違いなく最高の気分だ。ポイントでは差を広げることができたが、まだシーズンは長く、何が起こるか分からない。過去を振り返るのではなく、これからのレースを、全力を尽くしてコントロールして行かなくてはならない」
リザルト
第15戦 Too Tough To Tame 200 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 8 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 147 |
2 | 1 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 147 |
3 | 5 | 33 | ロン・ホーナディ | シボレー | 147 |
9 | 4 | 51 | アリック・アルミローラ | トヨタ タンドラ | 147 |
12 | 14 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 146 |
20 | 3 | 7 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 134 |
21 | 10 | 18 | ブライアン・イックラー | トヨタ タンドラ | 123 |
22 | 12 | 5 | マイク・スキナー | トヨタ タンドラ | 106 |
観客数(主催者発表):15,000人 |
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