NASCAR SPRINT CUP SERIES
第24戦 Irwin Tools Night Race
開催日:8月21日
カイル・ブッシュが前人未踏のトリプルウィン達成!
トヨタは3カテゴリー全てで1-2フィニッシュ
ブリストルで"トリプル・ウィン"完全制覇を果たしたカイル・ブッシュ
8月21日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第24戦「Irwin Tools Night Race」が開催された。
一周0.533マイルのショートオーバルだが、バンク角が深く、「世界最速のハーフマイル」と呼ばれるブリストルでは、スプリント・カップ・シリーズは年に2回開催。毎戦10万人以上の観客を集める人気のコースである。
トヨタ勢ではカイル・ブッシュがこのブリストルを得意としており、2009年は第5戦、第24戦共に勝利しているが、今季序盤の第5戦では苦戦を強いられ、9位に終わっている。しかし、今週は水曜日にキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ、金曜日にネイションワイド・シリーズが行われ、両レースをカイル・ブッシュが制覇。昨年秋の大会では、惜しくもネイションワイド・シリーズで接触を喫し、2カテゴリー制覇に終わったKy.ブッシュは、前人未踏の3カテゴリー制覇へ向け、レースに臨んだ。
20日(金)午後5時40分より予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが3番手グリッドを獲得。デイビッド・ロイティマンが5番手。ロイティマンは体調不良に見舞われ、午前中の練習走行をアリック・アルミローラが代わりにドライブしたが、午後の練習走行から復帰し、好タイムをマークした。マーティン・トゥルークス・Jr.が9番手。3レース制覇を目指すKy.ブッシュは予選では奮わず19番手。14台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
21日(土)午後7時49分に0.533マイルオーバルを500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースがスタート。
序盤は5番手スタートのロイティマンが好調に5位前後を走行。3番手スタートのロガーノはハンドリングに苦しみ後退。後方ではKy.ブッシュが徐々にポジションを上げ、 70周目にはトップ10へと浮上し、まもなくロイティマンとの5位争いとなった。
127周目、この日2度目のイエローコーションが出されると、ロイティマンとKy.ブッシュがポジションを2つずつ上げ、3番手、4番手で再スタート。好ダッシュを見せたKy.ブッシュはすぐに2位に浮上すると、172周目に周回遅れを上手く使い、この日初めて首位に立った。
192周目、25位を走行していたスコット・スピードがタイヤバーストにより壁にクラッシュ。イエローコーションとなり、各車ピットへ。1-2位となっていたKy.ブッシュとロイティマンだったが、ピット作業でジミー・ジョンソン(シボレー)に先行され2位、3位に後退。しかし、再スタート後にはすぐにその座を奪還し、再びKy.ブッシュが首位へ。Ky.ブッシュは後続を引き離しての独走状態となった。
一方、17番手スタートからトップ10圏へと浮上していたデニー・ハムリンは、レースが折り返しを越えた265周目、異常振動を訴えピットイン。ガレージへと向かい、長時間の修復を余儀なくされてしまった。
残りが100周に入るあたりで、グリーン下で各車給油のために最後となるピットイン。全車がピット作業を終えた時点で、ロイティマンがトップ、Ky.ブッシュが追う形となった。
数周に渡り、サイド・バイ・サイドのままの激しい首位争いを展開した2台だったが、 429周目にKy.ブッシュがロイティマンをパス。その後は再び2位以下を引き離して行った。
その後はイエローコーションは出ず、Ky.ブッシュは独走のままトップでチェッカー。今季3勝目を挙げた。そしてこの勝利によってKy.ブッシュは、NASCAR史上初めて、同一週に行われた同一コースでの3カテゴリー制覇という快挙を成し遂げることとなった。
2位は終盤、後続の猛追を凌ぎきったロイティマン。"トヨタ カムリ"は1-2フィニッシュとなり、今週ブリストルで行われたNASCARのトップ3カテゴリーは、全てトヨタ勢が1-2フィニッシュとなった。
今大会の結果、Ky.ブッシュはドライバーズランキングで5つポジションを上げ、3位に浮上。修復してコースに戻ったハムリンは34位フィニッシュとなり、ランキングは5位に後退。2位でに入ったロイティマンは、ひとつランキングを上げ17位で、"チェイス"入りの12位まで155ポイントと迫った。"チェイス"確定まで残り2戦。トヨタ勢での3人目の"チェイス"入りに期待がかかる。
次戦第25戦は9月5日(日)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「信じられない。私はブリストルが好きで、勝つことが好きだ。そして、NASCAR史上初の同一週3カテゴリー制覇を果たすことができて、とても感激している。何と言っていいかわからない。3カテゴリー制覇への挑戦は、NASCARで走り始めたとき以来狙っていた目標だ。幸運にも今夜それを達成し、史上初のドライバーになることができた」
リザルト
第24戦 Irwin Tools Night Race 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 19 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 500 |
2 | 5 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 500 |
3 | 7 | 1 | ジェイミー・マクマーレイ | シボレー | 500 |
15 | 18 | 83 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 499 |
17 | 9 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 499 |
18 | 3 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 499 |
20 | 22 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 499 |
33 | 23 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 486 |
34 | 17 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 473 |
36 | 40 | 7 | ケヴィン・コンウェイ | トヨタ カムリ | 212 |
39 | 43 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 58 |
40 | 37 | 7 | ロビー・ゴードン | トヨタ カムリ | 50 |
41 | 36 | 64 | トッド・ボダイン | トヨタ カムリ | 47 |
42 | 32 | 66 | スコット・リグス | トヨタ カムリ | 32 |
43 | 35 | 55 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 16 |
観客数(主催者発表):155,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第24戦 Food City 250
開催日:8月20日
"トヨタ カムリ"ブリストル初制覇でシリーズ50勝目を挙げる
"トヨタ カムリ"にとってネイションワイド・シリーズ初となるブリストル勝利を挙げたカイル・ブッシュ
8月20日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第24戦「Food City 250」がブリストル・モーター・スピードウェイで開催された。
ブリストルでは、スプリント・カップ・シリーズ、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズ共に複数の勝利を挙げ、得意としているトヨタだが、ネイションワイド・シリーズでは未勝利。"トヨタ カムリ"の初勝利を目指しての一戦となった。
20日(金)午前中の練習走行に続き、午後4時10分から予選が行われ、ジョーイ・ロガーノが最前列2番手。カイル・ブッシュが3番手、スティーブ・ウォレスが5番手、ジェイソン・リフラーが6番手につけ、10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後8時16分、0.533マイルショートオーバルを250周(133.25マイル:約214km)して競われる決勝レースがスタート。
最前列2番手グリッドのロガーノが好スタートを見せ、1周目からトップを奪取。これにKy.ブッシュが続き、2台の"トヨタ カムリ"による首位争いの序盤戦となった。
早くも周回遅れが現れ始めた30周目には、これを利用したKy.ブッシュがロガーノをパス。56周目のイエローコーションで全車ピットインしたあとも首位の座を守った。
113周目のこの日3度目のイエローコーションで、上位勢がピットに向かったが、ここで異なった戦略を採った車両があったため、Ky.ブッシュは6番手で再スタート。しかし、すぐに首位争いへと復帰した。
多くの周回遅れをかわしながらのバトルの中、Ky.ブッシュは2位、3位あたりで首位を伺い、終盤戦に入ると、首位を行くブラッド・ケセロウスキー(ダッジ)との一騎打ちとなった。サイド・バイ・サイドでの激しい首位争いは、218周目、2度に渡る2車の接触の結果、ケセロウスキーがスピン。Ky.ブッシュが首位を奪還した。
このスピンによるイエローコーションからの再スタート時には、Ky.ブッシュにロガーノ、リフラーとトップ3を"トヨタ カムリ"が占める形となったが、226周目、周回遅れをかわそうとしたロガーノがスピン。大きく順位を落としてしまった。
Ky.ブッシュはそのまま逃げ切り、トップでチェッカー。今季10勝目を挙げた。この勝利は、"トヨタ カムリ"にとってネイションワイド・シリーズでの記念すべき50勝目であり、ブリストルでのシリーズ初勝利。また、Ky.ブッシュのシーズン10勝目は、自身の持つシリーズ最多タイ記録(2008年)に並ぶものとなった。2位には最後にポジションアップを果たしたリフラーが入り、"トヨタ カムリ"は水曜日のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズに続き、ブリストルで連続1-2フィニッシュとなった。
次戦第25戦は8月29日(日)、カナダ・ケベック州モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「このチームと共に戦えるのは本当に素晴らしい。チームクルーはどんなことがあっても私を支えてくれる。練習走行でトラブルに見舞われ、望み通りのレースカーを仕上げるための作業を強いられたが、上手く行った。そして、クルーチーフはクルー達と共に本当にハードな作業をこなし、勝てるレベルまで仕上げてくれた。今日はずっと好調だったし、レースでのコンビネーションも良かった」
リザルト
第24戦 Food City 250 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 3 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 250 |
2 | 6 | 10 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 250 |
3 | 1 | 33 | エリオット・サドラー | フォード | 250 |
6 | 17 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 250 |
8 | 11 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 250 |
10 | 2 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 250 |
18 | 23 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 250 |
21 | 25 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 250 |
25 | 30 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 249 |
30 | 5 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 244 |
37 | 37 | 38 | ケーシー・カーン | トヨタ カムリ | 81 |
観客数(主催者発表):112,000人 |
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NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第16戦 O'Reilly 200
開催日:8月18日
カイル・ブッシュがブリストル3年連続勝利!
"トヨタ タンドラ"は2戦連続の1-2フィニッシュ
最後尾から追い上げブリストル3年連続勝利を飾ったカイル・ブッシュ(#18)と、
4位に入ったマイク・スキナー(#5)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第16戦「O'Reilly 200」が8月18日(水)にブリストル・モーター・ スピードウェイで開催された。
前戦ダーリントンから僅か4日間のインターバル、第14戦からは、僅か12日間で3戦というハードなスケジュールでの3連戦最終章は、水曜日夜という変則的なスケジュールでの開催。
ここブリストルでは、カイル・ブッシュが過去2年勝利を続けており、3年連続、そして昨年惜しくも叶わなかったブリストル完全制覇を狙う。また、第14,15戦はトッド・ボダインが2連勝を飾っており、3連勝を目指しての参戦となった。
18日(水)2度に渡る練習走行の後、午後4時35分より予選が行われ、カイル・ブッシュが今季2度目となるポールポジションを獲得。"トヨタ タンドラ"にとって、2004年の参戦開始以来75度目のポールポジションとなった。ティモシー・ペターズが7番手、マイク・スキナーが8番手につけ、10台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
午後8時17分、水曜日の夜にもかかわらず集まった、5万2千人もの観客を前に、 0.533マイルショートオーバルを200周(106.6マイル:約170km)して競われる決勝レースがスタートした。
ポールポジションを獲得していたKy.ブッシュは、予選後にエンジンを交換したために最後尾へと後退してのスタート。しかし、序盤から目覚ましい追い上げを見せ、7周目にはトップ20、28周目にはトップ10圏内まで浮上。
30周目に、コース上にオイルが出たためにイエローコーションとなると、Ky.ブッシュら数台がピットイン。給油とタイヤ交換を行い、22番手までポジションを落として再スタート。
通常、同シリーズのブリストル戦では、燃料をフルに入れた状態で140から150周前後の走行が可能とされているが、Ky.ブッシュは、35周目の再スタートから、残り165周もの周回を、無給油で走りきるという作戦に出た。
Ky.ブッシュは燃料をセーブしながらも、次々に前走車をパス。多発するイエローコーションの中で上位勢も次々にピットに入っていき、55周目にはピットを遅らせ首位に立ったスキナーに次ぐ2位へとポジションアップ。スキナーがイエローコーション下の 91周目にピットへ向かうと、ついにKy.ブッシュが首位に立った。
その後は、Ky.ブッシュは多発するイエローコーションで燃料をセーブしながら、得意な再スタートを決めて首位をキープ。あとは最後まで走りきれるかどうかだけが注目となった。
残り2周で、スピンした車両に後続が突っ込み、激しい多重クラッシュが発生。6台が絡むクラッシュで、8分間の赤旗中断。レースは6周延長され、205周目に"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
上手くスタートを切ったKy.ブッシュをアリック・アルミローラらが追ったが、ファイナルラップを示すホワイトフラッグが振られ、Ky.ブッシュがトップで最後の1周へのスタート/フィニッシュラインを越えた直後、後続でまたしてもクラッシュが発生。しかし、トップがファイナルラップに入っていたため、レースの順位はその時点で確定となり、イエローコーションのまま、Ky.ブッシュがトップでチェッカー。3年連続となるブリストル戦勝利を飾った。2位はアルミローラ。4位にスキナー、5位にルーキーのジャスティン・ロフトン、6位にボダイン、8位にペターズ、9位には今大会同シリーズデビューとなったブラジル人ドライバーのミゲル・パルドが入り、"トヨタ タンドラ"は2戦連続、今季4度目の1-2フィニッシュで、トップ10に7台が入る活躍を見せた。
次戦第17戦は8月27日(金)に米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで開催される。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「スタートで後方に下がることとなり、多くの前走車をパスして上位争いに加わることができるか、少し心配だった。スタート前に調整を行い、それが奏功した。ポールポジションからスタートできなかったことで、戦略を変えざるを得なかったが、ピットで給油をしたあとは、燃料消費を抑えることに全てを賭け、100%アグレッシブには攻めず、92%位の走りを続けた。最後尾から追い上げて勝つことができたのは嬉しい。ブリストルでヴィクトリーレーンに立てて最高の気分だ」
リザルト
第16戦 O'Reilly 200 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 1 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ タンドラ | 206 |
2 | 19 | 51 | アリック・アルミローラ | トヨタ タンドラ | 206 |
3 | 5 | 33 | ロン・ホーナディ | シボレー | 206 |
4 | 8 | 5 | マイク・スキナー | トヨタ タンドラ | 206 |
5 | 15 | 7 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 206 |
6 | 14 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 206 |
8 | 7 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 206 |
9 | 23 | 77 | ミゲル・パルド | トヨタ タンドラ | 206 |
14 | 21 | 9 | マックス・パピス | トヨタ タンドラ | 206 |
23 | 12 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 198 |
30 | 10 | 7 | ドニー・リア | トヨタ タンドラ | 91 |
観客数(主催者発表):52,000人 |
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