NASCAR NATIONWIDE SERIES
第25戦 NAPA Auto Parts 200
開催日:8月29日
カナダのロードコース戦で
地元ジャック・ヴィルヌーヴが3位フィニッシュ
ロードコース戦で3位フィニッシュを果たしたジャック・ヴィルヌーヴ(#32)
8月29日(日)にNASCARネイションワイド・シリーズの第25戦「NAPA Auto Parts 200」がカナダ・ケベック州モントリオールのロードコース、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開催された。
F1も開催されている同コースでのNASCARレースは、ネイションワイド・シリーズのみ行われており、今年で4回目。
今季のNASCARで唯一米国外で開催されるレースでもある。
昨年の同レースでは、最後まで首位を争ったマーコス・アンブローズが惜しくも2位。元F1チャンピオンの
ジャック・ヴィルヌーブが父の名を冠するサーキットで4位フィニッシュを果たしている。
28日(土)2度に渡る練習走行に続き、午後5時5分から予選がスタート。練習走行1回目のタイムで8グループに分けてのアタックが開始された。
2度の練習走行で共にトップ4以内に入るなど好調なアンブローズとヴィルヌーヴは予選でも激しいタイムアタック合戦を展開。僅差でアンブローズがトップタイムをマークし、2年連続となるポールポジションを獲得。ヴィルヌーヴが2番手で続き、"トヨタ カムリ"が最前列を独占した。
ロードコースを得意とする2台に続き3番手につけたのはジョーイ・ロガーノ。ロガーノは3週間前に行われた
ワトキンス・グレン戦で2位に入っており、ロードコースでも速さを見せている。ジェイソン・リフラーが6番手。
ブラッド・コールマンが10番手につけ、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。この予選では、トップ11台がこれまでの予選コースレコードタイムを更新するハイレベルなセッションとなった。
29日(日)、通常のアメリカ国歌の後、フランス語によるカナダ国歌斉唱が行われ、午後2時54分に2.709マイルロードコースを74周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタートした。
ポールポジションのアンブローズはホールショットを奪い、首位をキープ。ヴィルヌーヴもぴったりとアンブローズにつけ、逆転のチャンスを伺った。ロガーノはスタート直後にライバルの先行を許すが、すぐに逆転。"トヨタ カムリ"がトップ3を守っての序盤戦となった。
11周目、2度目のイエローコーションからの再スタート時、前を行くヴィルヌーヴのインをついたロガーノがコースオフし、コース復帰の際にヴィルヌーヴと接触。左前フェンダーを破損し、修復のためにピットイン。大きく順位を落とすことと
なってしまった。
12周目には後続で多重クラッシュが発生し、3度目のイエローコーション。ここで中団グループはピットへ向かったが、上位グループはピットインせず。
このコースでは、約28周毎での燃料給油が必要とされており、21周目の4度目のイエローコーションで上位勢がピットへ向かうと、ピット戦略をずらし、先にピットインしていたロビー・ゴードンらが上位に浮上することとなった。
R.ゴードンは3年ぶりのネイションワイド・シリーズ参戦で、予選では16番手につけていたが、予選後に規定で禁止
されている車両の調整を行ったために、最後方へとグリッド後退。しかし着実に追い上げ、上位勢がピットに入った
22周目、見事に首位に立った。
再スタート時には10位以下までポジションを落としていたアンブローズとヴィルヌーヴは、猛烈な追い上げを開始し、30周目が過ぎる頃には、首位争いを繰り広げるゴードンらに追いつき、36周目にはついに首位を奪還。後続との差を
一気に2秒近くまで拡げた。
しかし、アンブローズは電装系のトラブルに見舞われ痛恨のペースダウン。45、46周目に最後まで走りきれるだけの燃料を入れるべく上位勢がピットへ向かうと、アンブローズはバッテリーを交換。大きく順位を落としながらもコースへは復帰したが、トラブルは解消せず、無念のリタイアとなってしまった。
上位勢がグリーン下でのピットを終えた時点で、R.ゴードンが2位、リフラーが3位、ヴィルヌーヴが4位で逆転の
チャンスを伺った。
残り10周を切った65周目、この日5度目のイエローコーションが出されると、上位勢のうち、ヴィルヌーヴら数台が
ピットイン。コース上に残ったR.ゴードンが首位に復帰した。
72周目、11位走行中のリフラーがクラッシュし、この日7度目のイエローコーション。車両排除のために13分間に渡っての赤旗中断となった。
レースは3周延長されて再開。最後の2周での"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。トップにつけていたR.ゴードンが逃げ切るかと思われたが、再スタートが切られてまもなく、R.ゴードンは痛恨の燃料切れに見舞われスローダウン。コース脇に車両を止め、レースを終えてしまった。
これで3位に上がったヴィルヌーヴは、ファイナルラップも前の2台を懸命に追い、激しい上位争いを展開したが、逆転は果たせず、3位でチェッカーを受けた。
6位に追い上げたロガーノ、10位にバインが入った。
次戦第26戦は9月4日(土)、米国南東部ジョージア州ハンプトンのアトランタ・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー ジャック・ヴィルヌーヴ:
「我々の"トヨタ カムリ"は十分に速かった。ファイナルラップ、私は(マックス・)パピスを捕らえられると思っていた。
彼はブレーキが厳しくなっており、ボリス(・セイド)もブレーキングを若干早めていたので、追い越しは可能だと考えていたが、上手く行かなかった。レース序盤はコーションが多すぎたが、その後は楽しかった。今日のマーコス・アンブローズと私の2台はずば抜けて速かったと思う。しかし、レースは常に、最後の10周で決まるものだ」
リザルト
第25戦 NAPA Auto Parts 200 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 5 | 9 | ボリス・セイド | フォード | 77 |
2 | 9 | 33 | マックス・パピス | シボレー | 77 |
3 | 2 | 32 | ジャック・ヴィルヌーヴ | トヨタ カムリ | 77 |
6 | 3 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 77 |
10 | 20 | 99 | トレヴァー・バイン | トヨタ カムリ | 77 |
12 | 10 | 18 | ブラッド・コールマン | トヨタ カムリ | 76 |
14 | 16 | 7 | ロビー・ゴードン | トヨタ カムリ | 75 |
21 | 6 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 72 |
23 | 29 | 10 | テイラー・マルサム | トヨタ カムリ | 67 |
25 | 36 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 64 |
27 | 19 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 62 |
32 | 13 | 0 | パトリック・カーペンティア | トヨタ カムリ | 50 |
33 | 1 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 50 |
38 | 18 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 20 |
40 | 26 | 11 | ブライアン・スコット | トヨタ カムリ | 8 |
観客数(主催者発表):70,000人 |
|
|
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第17戦 EnjoyIllinois.com 225
開催日:8月27日
カイル・ブッシュが2週連続勝利!
トッド・ボダインが続き、"トヨタ タンドラ"1-2フィニッシュ!
1-2フィニッシュを果たした"トヨタ タンドラ"の
カイル・ブッシュ(#18)とトッド・ボダイン(#30)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第17戦「EnjoyIllinois.com 225」が8月27日 (金)に米国中部イリノイ州ジョリエットのシカゴランド・スピードウェイで開催された。
昨年の同大会では、カイル・ブッシュが勝利。僅差でトッド・ボダインが続き、"トヨタ タンドラ"が1-2フィニッシュを
果たしている。また、このシカゴランドを得意とするKy.ブッシュは、NASCARトップ3カテゴリー全てで、シカゴランドでの勝利を挙げている。
27日(金)午後3時35分から予選が行われ、ポイントリーダーのトッド・ボダインが今季2度目のポールポジションを
獲得。カイル・ブッシュが4番手、ランキング2位で追うアリック・アルミローラが8番手、ルーキーのジャスティン・ロフトンが10番手につけ、9台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと進んだ。
午後8時31分、1.5マイルオーバルを150周(225マイル:約360km)して競われる決勝レースがスタート。
ポールポジションのボダインが首位を逃げ、3位に浮上したKy.ブッシュらと首位争いを展開。12周目にKy.ブッシュが首位に立った。
その後、Ky.ブッシュは大きく後続を引き離し独走。しかし、79周目にこの日2度目のイエローコーションが出され、
上位勢がピットインすると、ここでKy.ブッシュは燃料給油時トラブルに見舞われ、タイムをロス。5位へと後退して
しまった。
しかし素晴らしい速さを見せたKy.ブッシュは、すぐに3位に浮上すると、続いて発生したイエローコーションからの
再スタートでも好ダッシュを見せ、98周目に首位を奪回。
126周目、この日4度目となるイエローコーションが出され、上位勢は最後のピットへ。ここで首位のKy.ブッシュは4本タイヤ交換を行ったが、数台が2本タイヤ交換に留めたため、またしてもピットで6位へと後退してしまった。
残り24周での再スタート後、再び猛烈な追い上げを開始したKy.ブッシュは、131周目に首位に浮上。しかし、今度はボダインが独走を許さず、最後の10周は、Ky.ブッシュとボダインのテール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドでの激しいバトルが展開された。
残り3周、9位を走行していたティモシー・ペターズがエンジンブロー。レースは4周延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。再スタート後もKy.ブッシュとボダインの一騎打ちとなったが、Ky.ブッシュが逃げ切り、トップでチェッカー。
Ky.ブッシュは先週のブリストルに続き、シリーズ2連勝。僅か10日間の間に、 NASCARのトップ3カテゴリーで4連勝を果たした。Ky.ブッシュ自身は同シリーズで 20勝目。また、2004年より同シリーズに参戦しているトヨタにとっても、75勝目を挙げることとなった。
"トヨタ タンドラ"は3戦連続、今季5度目の1-2フィニッシュ。Ky.ブッシュとボダインの1-2フィニッシュは通算9度目となる。
次戦第18戦は9月3日(金)に米国中東部ケンタッキー州スパルタのケンタッキー・スピードウェイで開催される。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「今夜は本当に楽しかった。我々の"トヨタ タンドラ"は今日驚くべき速さだった。トッド(・ボダイン)とのバトルは痛快だった。去年も同じように、彼とのサイド・バイ・サイドでの争いとなり、逃げ切るのが本当に難しかったことを覚えている。それだけに心配だった。しかし、彼は我々と競り合うだけの力は持っていたが、我々を負かすまでには至らなかった。私はシカゴに来るのが好きだし、ここは私にとって第2のホームのようなものだ。来年もシカゴに戻ってこられるのを
楽しみにしている」
リザルト
第17戦 EnjoyIllinois.com 225 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 4 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ タンドラ | 154 |
2 | 1 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 154 |
3 | 7 | 33 | ロン・ホーナディ | シボレー | 154 |
5 | 10 | 7 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 154 |
6 | 8 | 51 | アリック・アルミローラ | トヨタ タンドラ | 154 |
16 | 17 | 90 | ブラッド・スイート | トヨタ タンドラ | 152 |
18 | 25 | 41 | スティーブ・パーク | トヨタ タンドラ | 151 |
20 | 20 | 15 | ジョハンナ・ロング | トヨタ タンドラ | 150 |
21 | 15 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 147 |
23 | 16 | 5 | マイク・スキナー | トヨタ タンドラ | 143 |
観客数(主催者発表):30,000人 |
|
|