NASCAR SPRINT CUP SERIES
第30戦 Pepsi Max 400
開催日:10月10日
デニー・ハムリンが8位フィニッシュ
ランキング2位をキープ
8位でフィニッシュし、ランキング2位を守ったデニー・ハムリン(#11)
10月10日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第30戦「Pepsi Max 400」が開催された。
"チェイス"4戦目となる今大会は、カリフォルニア州に米国トヨタ自動車販売の本拠地を持つトヨタにとってはホームコースとも言えるフォンタナでの一戦。しかし、トヨタはまだスプリント・カップ・シリーズでは、フォンタナでの勝利を挙げておらず、初勝利と、"チェイス"でのポジションアップを目指してこの一戦へと臨んだ。
8日(金)午後3時40分から予選が行われ、マーティン・トゥルークス・Jr.が6番手。ジョーイ・ロガーノが10番手。"チェイス"を戦うカイル・ブッシュは16番手、デニー・ハムリンは34番手と後方スタートとなり、13台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
予選グリッドこそ奮わなかったハムリンだが、9日(土)に行われた2度の練習走行では、どちらもトップ10タイムを叩き出し、決勝での巻き返しに期待がかかった。尚、ハムリンは予選後にトランスミッションの交換を行ったため、スタートグリッドは最後尾へと後退することとなった。
10月とは思えない暑さとなった10日(日)、ミュージシャンのケニー・ロギンスによる国歌独唱の後、午後3時20分に2マイルオーバルを200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
6番手スタートのトゥルークス・Jr.は1周目に壁に軽く接触し、徐々に後退。16番手スタートのKy.ブッシュと、最後尾スタートのハムリンは序盤から素晴らしい追い上げを見せ、40周目、最初のイエローコーション時のピット作業を終えた後、Ky.ブッシュが 12番手、ハムリンが20番手までポジションアップ。再スタートでも好ダッシュを見せ、一気にKy.ブッシュが7位、ハムリンも16位まで浮上した。
勢いに乗るKy.ブッシュは、50周目には2位まで上がり、激しい首位争いを展開、58周目、この日2度目の イエローコーションからの再スタート直後に、ついに首位を奪取。"チェイス"争いにおいて貴重な、5ポイントのボーナスポイント(首位で周回走行)を獲得した。
しかし、その後はハンドリングの変化に苦しみ、ポジションダウン。100周目のレース折り返し時点で、Ky.ブッシュが7位、23番手スタートからこちらもポジションを上げてきたデイビッド・ロイティマンが8番手、トゥルークス・Jr.が10番手、ハムリンが11番手を走行。
113周目にこの日4度目のイエローコーションが出され、上位勢はピットイン。ここで好ピット作業を見せたトゥルークス・Jr.が4つポジションを上げ3位浮上。チームメイトのロイティマンが5位で続いた。ハムリンは12位。Ky.ブッシュは車両後部冷却用のホースが外れるというトラブルに見舞われ、再度のピットインを強いられたために28位まで大きく後退。
そこからの追い上げを開始したKy.ブッシュは、123周目にはトップ20へ。その後2度のイエローコーションを経た148周目の再スタートでは、12番手から一気に上位争いに割って入り、154周目にはトップ5入り。しかし、その直後、155周目に突然のエンジントラブルに見舞われ、Ky.ブッシュは痛恨の戦線離脱となってしまった。
その後は、ハムリンがトップ10圏内での走行を続ける一方で、20位前後を走行していたロイティマンと、トラブルで26位まで後退を余儀なくされたロガーノが着実にポジションアップ。
レースは残り7周で他車のクラッシュにより、最後の2周でのスプリントレースとなったが、ハムリンは8位でフィニッシュ。終盤追い上げたロイティマンが10位に入り、ロガーノが 11位で続いた。Ky.ブッシュは35位に終わった。
この結果、ハムリンは首位と36ポイント差ながらランキング2位キープ。Ky.ブッシュは首位と187ポイント差の9位につけている。
次戦第31戦は10月16日(土)、米国東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「最後の20周はグリーンでのレースを望んでいた。48号車(ジミー・ジョンソン)や他のライバルも狙える状況だったし、3位か4位でフィニッシュできると思っていた。ただ、レース終盤の再スタートで3つか4つポジションを失い、それが今日のレースを決定してしまった。最後尾スタートということを考えれば、妥当なレースであり、失望することはなく、トップ10フィニッシュを果たせたのは悪くない。しかし、我々は少なくともトップ争いに加われるだけの速さを持っていただけに、少し残念だ」
リザルト
第30戦 Pepsi Max 400 決勝結果 | |||||
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順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 22 | 14 | トニー・スチュワート | シボレー | 200 |
2 | 13 | 33 | クリント・ボウヤー | シボレー | 200 |
3 | 8 | 48 | ジミー・ジョンソン | シボレー | 200 |
8 | 34 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 200 |
10 | 23 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 200 |
11 | 10 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 200 |
18 | 6 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 200 |
24 | 29 | 82 | スコット・スピード | トヨタ カムリ | 200 |
25 | 12 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 200 |
27 | 27 | 83 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 200 |
31 | 41 | 7 | ケヴィン・コンウェイ | トヨタ カムリ | 197 |
33 | 26 | 47 | マーコス・アンブローズ | トヨタ カムリ | 193 |
35 | 16 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 155 |
37 | 35 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 69 |
40 | 36 | 64 | ランドン・カシル | トヨタ カムリ | 43 |
43 | 33 | 66 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 23 |
観客数(主催者発表):70,000人 |
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NASCAR NATIONWIDE SERIES
第30戦 CampingWorld.com 300
開催日:10月9日
カイル・ブッシュが今季12勝目!
自らのシーズン最多勝利記録を更新
ペナルティから追い上げ、今季12勝目を挙げたカイル・ブッシュ(#18)
10月9日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第30戦「CampingWorld.com 300」がオートクラブ・スピードウェイで開催された。
年に2度のレースが開催される同コースで、ネイションワイド・シリーズの"トヨタ カムリ"は圧倒的な強さを誇っており、2008年から今季の第2戦まで、5戦連続での勝利を飾っている。
9日(土)朝8時35分から予選が行われ、カイル・ブッシュが今季3度目のポールポジションを獲得。マーティン・トゥルークス・Jr.が4番手、ジョーイ・ロガーノが5番手、スティーブ・ウォレスが9番手につけ、10台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
午後1時47分、2マイルオーバルを150周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
ポールポジションのKy.ブッシュは好スタートを切り、2番手のケヴィン・ハーヴィック(シボレー)との首位争いを展開したが、この日、ロングランで速さを見せたハーヴィックに、10周目に先行され、首位を奪われてしまった。その後もイエローコーションからの再スタートで首位に立つKy.ブッシュを、ハーヴィックがパスし、Ky.ブッシュが追うという展開が続き、その後方にロガーノ、トゥルークス・Jr.、リード・ソーレンソンらがトップ10圏内で続いた。
79周目、16位を走行していたS.ウォレスが壁に接触。イエローコーションとなり、上位勢はピットイン。このピット時に、Ky.ブッシュは痛恨のピットロードスピード違反を取られ、首位と同一周回最後尾の18位へと後退。
ここで素晴らしいピット作業を見せたトゥルークス・Jr.が3位に浮上。ソーレンソンが6番手、9番手以降にブレンダン・ゴーアン、マイケル・アネット、ロガーノと続き、91周目に再スタート。
再スタートで見事なダッシュを見せた11番手のロガーノと18番手のKy.ブッシュは、数周の間にそれぞれ5位、9位まで一気にポジションアップ。
103周目にこの日3度目のイエローコーションとなり、106周目に再スタートが切られると、5番手スタートのKy.ブッシュは僅か1周で2位までジャンプアップ。更に首位を行くブラッド・ケセロウスキー(ダッジ)を追い、112周目にこれをパス。この日3度目の首位に立ったが、その直後にまたしてもハーヴィックにかわされ、Ky.ブッシュがハーヴィックを追う展開となった。
126周目、アネットのタイヤがバーストし、13位を争っていたゴーアンと接触。このイエローコーションで上位勢はピットイン。このピットでKy.ブッシュが首位に立ち、133周目、Ky.ブッシュが首位、トゥルークス・Jr.が4位、ロガーノが7位、ソーレンソンが10位で再スタート。
140周目には、スポット参戦しているインディカーレーサーのダニカ・パトリック(シボレー)がスピン。ネイションワイド・シリーズデビュー2戦目のリッキー・カーマイケルが巻き込まれ、多重クラッシュが発生。これでイエローコーションとなり、レースは残り5周で再スタートとなった。
Ky.ブッシュが好スタートで首位を逃げる後方で、トゥルークス・Jr.とロガーノらが時に4ワイド(4台が横一線のサイド・バイ・サイド)となる激しい上位争いを展開。このバトルで接触を喫したトゥルークス・Jr.は、タイヤのパンクに見舞われ、残り3周で痛恨のスローダウン。
トップのKy.ブッシュはそのまま逃げ切り、トップでチェッカー。自らの持つシリーズ年間最多勝利数記録を12へと伸ばした。また、この勝利により、"トヨタ カムリ"はネイションワイド・シリーズのフォンタナ戦6連勝となった。
ロガーノが5位。ソーレンソンが10位に入り、3台の"トヨタ カムリ"がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第31戦は10月15日(金)、シャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「ペナルティを受けてから、どうやって上位に復帰できたのか、よく分からない。しかし、同じような状況は良くあることだ。レース終盤でのペナルティは厳しいが、特に終盤コーションが出れば、何が起こるか分からない。我々の"トヨタ カムリ"は速かった。(ケヴィン・)ハーヴィックは恐らくロングランで非常に好調で、今日最速の一台だったと思うが、我々の"トヨタ カムリ"も十分な速さを持っており、最後のコーションもあって彼を抑えることができた。勝てたのはクルーチーフや、ピットクルーの素晴らしい仕事のおかげだ。トヨタにとってホームコースとも言えるここフォンタナで、彼らの前で勝ち、皆と共に12勝目を祝うことができて、本当に嬉しい」
リザルト
第30戦 CampingWorld.com 300 決勝結果 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 |
1 | 1 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 150 |
2 | 3 | 22 | ブラッド・ケセロウスキー | ダッジ | 150 |
3 | 2 | 33 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 150 |
5 | 5 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 150 |
10 | 12 | 32 | リード・ソーレンソン | トヨタ カムリ | 150 |
17 | 18 | 11 | ジェイムズ・ビュッシャー | トヨタ カムリ | 150 |
20 | 22 | 15 | マイケル・アネット | トヨタ カムリ | 150 |
25 | 4 | 99 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 149 |
31 | 36 | 10 | リッキー・カーマイケル | トヨタ カムリ | 141 |
32 | 29 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ カムリ | 125 |
33 | 9 | 66 | スティーブ・ウォレス | トヨタ カムリ | 78 |
37 | 13 | 38 | ジェイソン・リフラー | トヨタ カムリ | 15 |
観客数(主催者発表):25,000人 |
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