2011年2月28日(月)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第2戦 Subway Fresh Fit 500

開催日:2月27日

カイル・ブッシュ惜しくも週末完全制覇ならず
2位フィニッシュ

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2位でフィニッシュし、ランキング首位に立ったカイル・ブッシュ(#18)

 2月27日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第2戦「Subway Fresh Fit 500」が開催された。
 開幕戦が行われた米国東部のデイトナから、米国西部へと戦いの舞台を移したフェニックスでは、NASCARトップ3カテゴリー全てのレースが開催され、金・土曜日に行われたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズとネイションワイド・シリーズではカイル・ブッシュが勝利。昨年夏のブリストルでKy.ブッシュが成し遂げた同一週末3カテゴリー制覇の再現なるかに注目が集まった。

 26日(土)午後1時40分、ネイションワイド・シリーズ予選の後にスプリント・カップ・シリーズの予選が行われ、ケイシー・カーンが3番手、Ky.ブッシュが4番手、ジョーイ・ロガーノが6番手、マーティン・トゥルークス・Jr.が7番手に付け、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 27日(日)好天に恵まれたフェニックスで、午後1時17分に1マイルオーバルを312周(312マイル:約500km)して競われる決勝レースがスタート。
 カイル・ブッシュが好スタートを切り、6周目には首位に浮上。トップ10圏内には、ロガーノ、カーン、トゥルークス・Jr.に加え、12番手スタートのデニー・ハムリンも浮上してきた。
 しかし、26周目この日初めて出されたイエローコーション時に、Ky.ブッシュらはピットインしたが、多くの車両がコース上に残ったため、順位は大きく変動。その後Ky.ブッシュは12位前後までポジションを戻したが、59周目に他車と接触。修復のためにピットインし、再び30位以降に後退してしまった。
 67周目には、5位を走行していたブライアン・ヴィッカーズがバランスを崩し、壁に接触。これを避けようとした後続勢が混乱を喫し、バックストレートで14台もが絡む大クラッシュが発生。14分間に渡って赤旗中断となった。
 このクラッシュでヴィッカーズ、デイビッド・ロイティマン、前戦デイトナで好走を見せたボビー・ラボンテらは車両に大きなダメージを負い、修復を余儀なくされてしまった。
 一方、一時は大きくポジションを落としていたKy.ブッシュだったが、中盤戦で着実にポジションアップ。200周目を過ぎる頃には、トップ争いへと復帰した。
 2位につけるKy.ブッシュは、なかなか首位のジェフ・ゴードン(シボレー)を捕らえることができずにいたが、285周目に出されたイエローコーションからの再スタートで好ダッシュを見せジャンプアップ。残り22周の終盤に来てついに首位を奪った。
 そのまま逃げ切ってフェニックスの3カテゴリー完全制覇を目指したKy.ブッシュは、再スタート直後は着実に2位以下との差を広げていったが、この日のJ.ゴードンは非常に速く、じりじりとその差を詰めてきたJ.ゴードンに、303周目に惜しくも首位の座を奪われてしまった。
 最後までJ.ゴードンを追ったKy.ブッシュだったが、再逆転は叶わず、2位でフィニッシュ。今レース好走を見せたカーンが6位、ハムリンは11位でフィニッシュした。
 惜しくも週末完全制覇はならなかったKy.ブッシュだが、今レースの結果、ドライバーズポイントランキングでは2位に3ポイント差の首位に立った。

 次戦第3戦は3月6日(日)、米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「全体的に我々の"トヨタ カムリ"はここに到着したときから素晴らしかった。クルーチーフとスタッフは素晴らしい仕事をしてくれた。多くの不運にも見舞われたが、ピットと共に勝利を目指して戦い続け、良い一日だった。最後は、十分なリードを気付いていたと思っていたが、今日のジェフ(・ゴードン)は強すぎた」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 20 24 ジェフ・ゴードン シボレー 312
2 4 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 312
3 28 48 ジミー・ジョンソン シボレー 312
6 3 4 ケイシー・カーン トヨタ カムリ 312
11 12 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 312
14 7 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 312
18 27 13 ケイシー・メアーズ トヨタ カムリ 311
21 21 47 ボビー・ラボンテ トヨタ カムリ 310
29 26 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 246
30 19 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 238
33 6 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 213
38 37 60 ランドン・カシル トヨタ カムリ 68
41 34 66 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 43
43 32 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 22
観客数(主催者発表):75,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カイル・ブッシュ トヨタ 80
2 カート・ブッシュ ダッジ 77
3 トニー・スチュワート シボレー 69
7 ボビー・ラボンテ トヨタ 64
14 デニー・ハムリン トヨタ 58
15 ケイシー・カーン トヨタ 57
16 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 56
29 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 32
31 デイビッド・ロイティマン トヨタ 29
33 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 27
34 ケイシー・メアーズ トヨタ 26
39 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 4
40 マイケル・マクドウェル トヨタ 4
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 12
1 シボレー 12
1 フォード 12
4 ダッジ 8

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第2戦 Bashas' Supermarkets 200

開催日:2月26日

カイル・ブッシュが一度も首位を譲ることなく
ポール・トゥ・ウィンで圧勝!

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圧倒的な速さでポール・トゥ・ウィンを飾ったカイル・ブッシュ(#18)

 2月26日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第2戦「Bashas' Supermarkets 200」がフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催された。同コースでは年に2回のネイションワイド・シリーズ戦が開催されているが、2008年と2010年の春の大会ではカイル・ブッシュが勝利を挙げている。

 26日(土)決勝に先立ち午後12時5分から予選が行われ、Ky.ブッシュがこれまでジョーイ・ロガーノが保持していた同コースのコースレコードを更新し、自身シリーズ22度目となるポールポジションを獲得。トヨタにとってもシリーズ参戦開始以来50度目となるポール獲得となった。ロガーノが3番手、ブライアン・スコットが5番手、スティーブ・ウォレスが8番手に付け、7台の"トヨタ カムリ"が決勝に進んだ。

 スプリント・カップ・シリーズの予選を挟み、午後3時46分に1マイルオーバルを200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。ポールポジションのKy.ブッシュはスタート直後から素晴らしいダッシュを見せ、後続を引き離していった。
 次々と現れる周回遅れをものともせずに快走を続けるKy.ブッシュは、この日3度しか出されなかったイエローコーションでのピット作業、そこからの再スタート共に完璧に決め、一度も首位の座を譲ることなく独走。
 残り30周、この日最後の再スタートの直後には、カール・エドワーズ(フォード)の追走を受け、サイド・バイ・サイドでのバトルも展開されたが、首位は譲ることなくファイナルラップへ。
 ファイナルラップを示すホワイトフラッグが振られた直後、7位を走行していたスコットがハーフスピンを喫したが、幸運にもどこにもぶつかることはなく、イエローコーションも出されずそのままチェッカーが振られた。
 Ky.ブッシュはエドワーズの追撃を振り切り、200周全てでリードラップを奪うという圧倒的な強さでポール・トゥ・ウィンを飾った。全周回でのリードラップ獲得勝利はネイションワイド・シリーズでは2003年6月のデイトナ戦(デイル・アーンハート・Jr.)以来の記録となる。また、Ky.ブッシュはこれでシリーズ44勝目を挙げると共に、NASCARトップ3カテゴリーでの合計勝利数を88へと伸ばした。
 常にトップ10圏内での走行を続けたロガーノが6位。ファイナルラップでハーフスピンを喫し若干順位を落としたものの、スコットは9位フィニッシュ。18番手スタートから追い上げたケニー・ウォレスが10位でトップ10フィニッシュを果たした。

 次戦第3戦は3月5日(土)、ラスベガス・モーター・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「クルーチーフとクルー達が驚くべき仕事をしてくれたおかげで、我々の"トヨタ カムリ"はここフェニックスに持ち込んだ直後から好調で、ほとんど調整の必要はなかった。そして全ての周回で首位を守り、勝利することができた。本当に素晴らしい気分だ。私はフェニックスを本当に愛している。今日の私の"トヨタ カムリ"にはバッテリーの会社がスポンサーに付いているので、私は"ハイブリッド・カムリ"と呼んでいるが、この素晴らしいレースカーでネイションワイド・シリーズを、フェニックスのファンの前で走るのは非常に楽しかった」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 1 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 200
2 2 60 カール・エドワーズ フォード 200
3 9 33 ケヴィン・ハーヴィック シボレー 200
6 3 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 200
9 5 11 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 200
10 18 9 ケニー・ウォレス トヨタ カムリ 200
14 14 99 ライアン・トゥルークス トヨタ カムリ 199
19 17 62 マイケル・アネット トヨタ カムリ 197
30 8 66 スティーブ・ウォレス トヨタ カムリ 190
観客数(主催者発表):35,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 リード・ソーレンソン シボレー 78
2 リッキー・ステンハウス・Jr. フォード 73
3 ジェイソン・リフラー シボレー 71
9 ケニー・ウォレス トヨタ 50
12 ブライアン・スコット トヨタ 45
17 スティーブ・ウォレス トヨタ 38
21 ライアン・トゥルークス トヨタ 30
22 マイケル・アネット トヨタ 30
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 15
2 シボレー 13
3 フォード 10
4 ダッジ 6

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第2戦 Lucas Oil 150

開催日:2月25日

カイル・ブッシュが今季初勝利

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今季初勝利を挙げたカイル・ブッシュ(#18)

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第2戦「Lucas Oil 150」が2月25日 (金)にフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催された。
 フェニックスではキャンピング・ワールド・トラック・シリーズのみ年1回の開催で、昨年までは最終戦の前に、他の2カテゴリーと共に行われていたが、今季より春の第2戦へ移動となった。フェニックスの同シリーズ戦では、"トヨタ タンドラ"は2005年、2006年に勝利を挙げているが、近年は2008年からカイル・ブッシュが3年連続2位という結果に終わっている。

 25日(金)午後3時5分から予選が行われ、Ky.ブッシュが3番手、ディフェンディングチャンピオンのトッド・ボダインが7番手を確保。14台の"トヨタ タンドラ"が決勝へと駒を進めた。

 予選の後、スプリント・カップ・シリーズの練習走行を経て、午後6時18分に1マイルオーバルを150周(150マイル:約240km)して競われる決勝レースがスタート。
 3番手スタートのKy.ブッシュは好スタートを切り、すぐに首位を行くクリント・ボウヤー(シボレー)に続く2位に浮上。しかし、ボウヤーは速く、なかなか逆転するまでには至らず。
 42周目にこの日初めてのイエローコーションが出され、各車一斉にピットへ。ここで、僅かな差ながらKy.ブッシュがボウヤーを抑え、首位に浮上。再スタート後も首位を守った。
 Ky.ブッシュが首位を逃げる後方では、ボダインが6位、デイビッド・スターが7位、今レースがデビュー戦となるルーキーのジャスティン・ジョンソンが8位と好走。
 その一方で、2003年の同シリーズチャンピオンであり、今季久しぶりに"トヨタ タンドラ"を駆ることとなったトラヴィス・クヴァピルは接触とタイヤのパンクで後退。苦戦を強いられるレースとなってしまった。
 前半戦はイエローコーションの少ない展開だったが、レースが3分の2を過ぎた100周目過ぎから、クヴァピルのパンクによるイエローコーションを皮切りに、アクシデントが連発。108周目にはミゲル・パルドがクラッシュ。そのイエローコーションからの再スタート直後の112周目には6位走行中のボダインがスピンし、スターとルーキーのダスティ・デイヴィスが巻き込まれてしまった。
 また、終盤までトップ10を守っていたペターズもスピンを喫し、無念の後退。100周目からの50周で6度ものイエローコーションが出る荒れた終盤戦となった。
 そんな中、Ky.ブッシュは快調に首位を堅守。イエローコーションの度にリードのマージンは帳消しとなるも、得意の再スタートを決め、最後はボウヤーの追い上げを受けたが逃げ切り、トップでチェッカー。44周目に首位に立ってから一度もその座を譲ることなく、今季初勝利を挙げた。8位にはジャスティン・ジョンソンが入り、デビュー戦で見事トップ10フィニッシュを果たした。"トヨタ タンドラ"は開幕2連勝。
 今大会の結果、Ky.ブッシュはトラック・シリーズで25勝目を挙げることとなり、参戦87戦目での25勝達成は、NASCARトップ3カテゴリーでは最速の記録を更新することとなった。

 次戦第3戦は3月12日(土)に米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで開催される。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「我々の"トヨタ タンドラ"は驚くべき速さだった。結果がそれを証明している。序盤は去年の秋(11月の第24戦。クリント・ボウヤーが勝利、Ky.ブッシュが2位)のように、クリントに逆転されてしまうのではないかと心配していた。しかし、マネージャーとクルーチーフは若干の調整を行い、これが非常に効を奏した。我がクルー達と共にレースを戦い、ヴィクトリーレーンに立てて非常に喜んでいる。私は米国西部出身であり、ここフェニックスで勝てたことは本当に素晴らしい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 3 18 カイル・ブッシュ トヨタ タンドラ 150
2 1 2 クリント・ボウヤー シボレー 150
3 4 33 ロン・ホーナディ シボレー 150
8 14 51 ジャスティン・ジョンソン トヨタ タンドラ 150
12 11 17 ティモシー・ペターズ トヨタ タンドラ 150
14 7 30 トッド・ボダイン トヨタ タンドラ 150
15 18 9 マックス・パピス トヨタ タンドラ 150
17 12 62 ブレンダン・ゴーアン トヨタ タンドラ 149
20 25 20 ジョハンナ・ロング トヨタ タンドラ 148
23 31 46 クレイグ・ゴース トヨタ タンドラ 148
24 36 45 マイク・スキナー トヨタ タンドラ 148
25 28 7 ミゲル・パルド トヨタ タンドラ 147
26 19 15 ダスティ・デイヴィス トヨタ タンドラ 145
30 24 77 ジャスティン・ロフトン トヨタ タンドラ 139
34 15 81 デイビッド・スター トヨタ タンドラ 112
36 33 5 トラヴィス・クヴァピル トヨタ タンドラ 99
観客数(主催者発表):28,500人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 マット・クラフトン シボレー 71
2 クレイ・ロジャース シボレー 70
3 コール・ウィット シボレー 68
5 ティモシー・ペターズ トヨタ 66
8 マックス・パピス トヨタ 61
9 ミゲル・パルド トヨタ 59
12 トッド・ボダイン トヨタ 51
14 クレイグ・ゴース トヨタ 49
19 ブレンダン・ゴーアン トヨタ 45
21 デイビッド・スター トヨタ 41
23 ジャスティン・ロフトン トヨタ 40
25 ジャスティン・ジョンソン トヨタ 36
26 ジョハンナ・ロング トヨタ 36
27 クリス・フォンテイン トヨタ 25
29 トラヴィス・クヴァピル トヨタ 23
31 マイク・スキナー トヨタ 20
32 ダスティ・デイヴィス トヨタ 18
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 18
2 シボレー 12
3 フォード 7
3 ダッジ 7