2011年3月22日(火)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第4戦 Jeff Byrd 500

開催日:3月20日

"トヨタ カムリ"今季初勝利!
カイル・ブッシュがブリストルを連続完全制覇!

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前日のネイションワイド・シリーズに続きブリストルを完全制覇。
今季初勝利をあげたカイル・ブッシュ(#18)

 3月20日(日)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第4戦「Jeff Byrd 500」が開催された。
 1周0.533マイル(約860m)と短く、36度もの最大バンク角を持つブリストルは「世界最速のハーフマイル」と呼ばれ、1961年の開設以来、今年で50年の歴史を持つ。
 ブリストルでのレースは年に2回開催されており、昨年8月には、カイル・ブッシュが同一週末に開催されたトップ3カテゴリー全てを制するという歴史的な記録を打ち立てた。また、8月の同大会ではデイビッド・ロイティマンが2位で続き、"トヨタ カムリ"は1-2フィニッシュを果たしている。
 今大会、Ky.ブッシュらは前日のネイションワイド・シリーズとの両レースで、日本の東北地方太平洋沖地震への災害支援を呼びかけるステッカーを貼っての出走となった。

 18日(金)午後3時40分から予選が行われ、マーティン・トゥルークス・Jr.が8番手、ケイシー・カーンが10番手、Ky.ブッシュが12番手につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 午後1時18分、0.533マイルを500周(266.5マイル:約430km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
 8番手スタートのトゥルークス・Jr.が好スタート。12番手スタートのKy.ブッシュもすぐにトップ6圏内へと浮上した。
 28周目、スローダウンした他車に後続が突っ込み多重クラッシュが発生。ロイティマンとデニー・ハムリンが巻き込まれ、車両にダメージを負ってしまった。
 50周目、コンペティション・コーション(予め決められていたコーション)が出されると、上位勢は一斉にピットイン。タイヤを4本交換したため、コース上に残った車両と、タイヤ2本交換の車両に先行されたKy.ブッシュだったが、再スタート後すぐに3位に浮上。さらに上位を狙い、トゥルークス・Jr.と共に首位を争った。
 84周目にはKy.ブッシュがついに首位を奪取。まもなくトゥルークス・Jr.もこれに続き、"トヨタ カムリ"の1-2体制に。勢いに乗るトゥルークス・Jr.は92周目にKy.ブッシュをかわし、首位に立った。
 154周目まで首位を守り、その後もトップ10圏内につけていたトゥルークス・Jr.だったが、中盤タイヤのパンクやハンドリングの不調に見舞われ、徐々に後退。
 一方、Ky.ブッシュは後半戦も、ディフェンディングチャンピオンのジミー・ジョンソン(シボレー)と順位を入れ替えながらの激しい首位争いを展開。427周目にこの日7度目のイエローコーションが出され、各車最後の給油のためにピットイン。ここで、2位につけていたKy.ブッシュはピットクルーの素早い作業により首位を奪取した。
 終盤戦は3度にわたってイエローコーションが出される展開の中で、Ky.ブッシュはカール・エドワーズ(フォード)の猛追を受け、一度は首位の座を譲ったものの、すぐに奪い返すと、最後は十分な差を広げてトップでチェッカー。
 前日のネイションワイド・シリーズと共に今週末のブリストルを完全制覇。昨年8月のブリストル戦に続き、連続週末制覇を果たし、Ky.ブッシュはトップ3カテゴリーでのブリストル戦5連勝となった。この勝利により、Ky.ブッシュはドライバーズランキングで首位と17ポイント差の6位に浮上した。
 "トヨタ カムリ"にとっても今季初となるこの勝利で、Ky.ブッシュはキャリア20勝目(うち"トヨタ カムリ"で16勝)を挙げることとなった。9位にはこの日レースの大半でトップ10圏内での走行を続けたケイシー・カーンが入った。

 次戦第5戦は3月27日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「私の"トヨタ カムリ"は驚くべき速さだった。このコースでは時には辛抱強く、そして行くときには行くという判断が必要だ。多くの周回遅れにペースを乱されることもある。中盤まではジミー(ジョンソン)にリードさせた。そして最後のピットストップで、クルーの素晴らしい働きによりトップに立つことができた。カール(エドワーズ)は非常に速く、コース上で彼をパスできたかどうかはわからない。我々の"トヨタ カムリ"はロングランで好調だったので、最後は少し引き離すことができた。大好きなブリストルのファンの前で5連勝を果たすことができて本当に嬉しい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 12 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 500
2 1 99 カール・エドワーズ フォード 500
3 6 48 ジミー・ジョンソン シボレー 500
9 10 4 ケイシー・カーン トヨタ カムリ 500
13 16 47 ボビー・ラボンテ トヨタ カムリ 500
17 8 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 500
23 18 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 497
30 26 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 493
33 25 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 488
36 30 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 441
37 43 13 ケイシー・メアーズ トヨタ カムリ 427
41 34 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 72
42 32 60 ランドン・カシル トヨタ カムリ 36
43 39 66 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 35
観客数(主催者発表):120,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カート・ブッシュ ダッジ 150
2 カール・エドワーズ フォード 149
3 トニー・スチュワート シボレー 138
6 カイル・ブッシュ トヨタ 133
10 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 123
12 ケイシー・カーン トヨタ 122
14 ボビー・ラボンテ トヨタ 115
17 デニー・ハムリン トヨタ 106
28 デイビッド・ロイティマン トヨタ 75
30 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 74
31 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 69
33 ケイシー・メアーズ トヨタ 52
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 8
41 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 4
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 フォード 27
2 トヨタ 25
3 シボレー 22
4 ダッジ 14

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第4戦 Scotts EZ Seed 300

開催日:3月19日

カイル・ブッシュが今季2勝目!

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今季2勝目を挙げたカイル・ブッシュ

 3月19日(土)にNASCARネイションワイド・シリーズの第4戦「Scotts EZ Seed 300」がブリストル・モーター・スピードウェイで開催された。

 19日(土)午前9時40分から予選が行われ、カイル・ブッシュが5番手、ジョーイ・ロガーノが10番手。7台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
 なお、今レースでは、金曜日の練習走行時のタイヤ摩耗状況を考慮し、25周目にコンペティション・コーションが出され、全車右側タイヤは新たな設定のものに交換することとなった。

 予選の後、2度にわたるスプリント・カップ・シリーズの練習走行を経て、午後2時16分に0.533マイルのショートオーバルを300周(160マイル:約260km)して競われる決勝レースが好天の下でスタートした。
 5番手スタートのKy.ブッシュは着実なスタートから順位を上げていき、すぐに2位に浮上。25周目にコンペティション・コーションが出されタイヤを交換した後、32周目に再スタートが切られると、Ky.ブッシュは34周目に首位に浮上。1周が短いショートオーバルならではの、次々に現れる周回遅れ車両を巧みにかわし、首位を独走した。
 68周目の2度目のイエローコーションのあとは、なかなかコーションが出されず、数台が給油のためにグリーン下でのピットを強いられる中、Ky.ブッシュらは燃料をセーブし、183周目に他車のクラッシュによって発生した3回目のイエローコーションでピットイン。ここでもKy.ブッシュは首位を守って再スタートを切った。
 265周目には、シリーズ通算のリードラップ獲得数(トップでスタート/フィニッシュラインを通過した回数)で10000周を達成。自身が持つシリーズ記録を更新すると共に、その数を大台に乗せることとなった。
 その後も2位以下との差を十分に保ったまま独走を続けたKy.ブッシュは、見事トップでチェッカー。全300周中268周でリードラップを獲得する圧勝で今季シリーズ2勝目を挙げると共に、ブリストルでのNASCARトップ3カテゴリーでの連続勝利を4へと伸ばした。
 レースを通してトップ10圏内での好走を見せたロガーノが5位に入った。

 次戦第5戦は3月26日(土)、オートクラブ・スピードウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「この勝利は全てチームのおかげだ。彼らは素晴らしい"トヨタ カムリ"を用意してくれた。昨日車両を下ろしてから、ここヴィクトリーレーンに経つために様々なセッティングを試した。チーム全員の努力による勝利だ。(25周目を終えて)タイヤを交換したことで車両の動きが変わり、調整をしなくてはならなかったが、クルーの素晴らしい働きでそれは上手くいった。偉大なドライバーたちの記録を塗り替えられるというのは素晴らしいことだ。これからも更なる記録更新を狙っていく」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 5 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 300
2 9 38 ケイシー・カーン シボレー 300
3 11 5 デイル・アーンハート・Jr. シボレー 300
5 10 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 300
11 14 66 スティーブ・ウォレス トヨタ カムリ 300
12 13 11 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 299
17 20 9 ケニー・ウォレス トヨタ カムリ 298
20 21 99 ライアン・トゥルークス トヨタ カムリ 296
24 18 62 マイケル・アネット トヨタ カムリ 295
観客数(主催者発表):80,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジェイソン・リフラー シボレー 142
2 リッキー・ステンハウス・Jr. フォード 140
3 ジャスティン・アルゲイヤー シボレー 124
7 ケニー・ウォレス トヨタ 111
10 ブライアン・スコット トヨタ 107
13 スティーブ・ウォレス トヨタ 99
15 マイケル・アネット トヨタ 81
17 ライアン・トゥルークス トヨタ 79
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 28
2 トヨタ 27
3 フォード 18
4 ダッジ 15