NASCAR SPRINT CUP SERIES
第6戦 Goody's Fast Relief 500
開催日:4月3日
カイル・ブッシュが3位フィニッシュでランキング首位浮上
3位フィニッシュを果たし、ドライバーズランキングで首位に躍り出たカイル・ブッシュ(#18)
4月3日(日)、米国東部バージニア州マーティンズビルのマーティンズビル・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第6戦「Goody's Fast Relief 500」が開催された。
同シリーズが開催されるコースの中で最も1周が短く(0.526マイル:約850m)、その形状から「ペーパークリップ」の別称を持つマーティンズビルは、特にブレーキに厳しい難コース。
このコースは地元バージニア州出身のデニー・ハムリンが得意としており、これまでに4勝。昨年10月の大会でもポール・トゥ・ウィンを飾っている。一方で今季トヨタ勢ランキング最上位につけるカイル・ブッシュは未勝利で、好調な今季、初勝利に期待がかかった。
2日(土)併催のキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ予選と決勝に挟まれる形で、午後12時10分よりスプリント・カップ・シリーズの予選が行われ、ケイシー・カーンが3番手、ジョーイ・ロガーノが4番手、ハムリンが5番手と2列目以降に並び、ボビー・ラボンテ7番手、デイビッド・ロイティマン8番手で"トヨタ カムリ"は5台が予選トップ10入り。カイル・ブッシュも11番手と好位置につけ、12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。
3日(日)好天に恵まれたマーティンズビルで、午後1時17分に0.526マイルショートオーバルを500周(263マイル:約420km)して競われる決勝レースがスタート。
序盤はカーンとハムリンが首位を争い、34周目にはハムリンが首位に浮上。11番手からポジションをあげてきたKy.ブッシュも77周目に首位に立ち、その後も首位争いを展開した。
220周目、22位を走行していたマーティン・トゥルークス・Jr.が、スロットルのトラブルに見舞われ、前を行くケイシー・カーンに追突。そのまま激しく壁にクラッシュし、2台共にリタイアとなってしまった。レースはこれで赤旗が出され、25分間の中断の後再開された。
その後はKy.ブッシュとハムリンがレースを引っ張り、首位を入れ替えながらの展開となったが、レースが残り50周を切ったあたりで各車が最後の給油のために、グリーン下でピットインを開始した直後、465周目にこの日11度目のイエローコーションが発生。まだピットに入っていなかったKy.ブッシュは首位を守ったが、458周目にピットインしていたハムリンは首位と同一周回の最後尾14位まで後退してしまった。
残り29周で再スタートが切られると、首位を走行していたKy.ブッシュに後続が襲いかかり、Ky.ブッシュは3位へ後退。再逆転を狙ったKy.ブッシュはファイナルラップに前を行くデイル・アーンハート・Jr.に並びかけ、2台は横一線のままチェッカー。しかし、わずかに及ばず、Ky.ブッシュは3位フィニッシュとなった。ハムリンは12位。ハムリン同様に不運なピットタイミングで順位を落としたロガーノが13位。レース前半好走を見せたロイティマンは15位、ブライアン・ヴィッカーズが17位で、5台の"トヨタ カムリ"がトップ20フィニッシュとなった。
惜しくも勝利を逃したKy.ブッシュだが、マーティンズビルでの3位フィニッシュは自己最高位。また、Ky.ブッシュは開幕からの6戦中4戦でトップ5フィニッシュを果たしている唯一のドライバーとなり、ドライバーズランキングで首位に浮上した。
次戦第7戦は4月9日(土)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「本当に良かった。ここマーティンズビルでこれまでにない、最高の走りができた。我々の"トヨタ カムリ"は恐らく最速のレースカーだったと思うが、残念ながら勝てなかった。イエローコーションのたびにマージンが無くなり、再び後続を引き離せるようになるには約28周必要だった。最後のスティントは28周くらいだったと思うが、やっと彼らを捕らえられる所だった。バトルしている彼らに追いつくことはできたが、抜くまでには至らなかった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 9 | 29 | ケヴィン・ハーヴィック | シボレー | 500 | ||
2 | 26 | 88 | デイル・アーンハート・Jr. | シボレー | 500 | ||
3 | 11 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ カムリ | 500 | ||
12 | 5 | 11 | デニー・ハムリン | トヨタ カムリ | 500 | ||
13 | 4 | 20 | ジョーイ・ロガーノ | トヨタ カムリ | 499 | ||
15 | 8 | 0 | デイビッド・ロイティマン | トヨタ カムリ | 499 | ||
17 | 13 | 83 | ブライアン・ヴィッカーズ | トヨタ カムリ | 499 | ||
27 | 7 | 47 | ボビー・ラボンテ | トヨタ カムリ | 489 | ||
32 | 35 | 66 | マイケル・マクドウェル | トヨタ カムリ | 470 | ||
36 | 30 | 13 | ケイシー・メアーズ | トヨタ カムリ | 457 | ||
39 | 3 | 4 | ケイシー・カーン | トヨタ カムリ | 219 | ||
40 | 18 | 56 | マーティン・トゥルークス・Jr. | トヨタ カムリ | 219 | ||
42 | 38 | 60 | マイク・スキナー | トヨタ カムリ | 31 | ||
43 | 43 | 87 | ジョー・ネメチェク | トヨタ カムリ | 25 | ||
観客数(主催者発表):60,000人 |
|
|
NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第4戦 Kroger 250
開催日:4月2日
カイル・ブッシュが2位フィニッシュ
後半戦を支配したが惜しくも2位に終わったカイル・ブッシュ(#18)
NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第4戦「Kroger 250」が4月2日 (土)にマーティンズビル・スピードウェイで開催された。
年に2回シリーズ戦が開催される同コースでは、2009年秋に地元出身のティモシー・ペターズが自身初の勝利を飾っており、また、昨年10月の大会では"トヨタ タンドラ"は惜しくも勝利を逃したものの、2位から7位を独占する速さを見せた。
また、今大会の決勝スタート前に、元F1ワールドチャンピオンであり、現在WRC(世界ラリー選手権)参戦中のキミ・ライコネンがカイル・ブッシュ・モータースポーツと契約し、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズにスポット参戦することが発表された。ライコネンは4日(月)にもテストを行い、5月20日(金)の第7戦シャーロットでデビューする予定。
2日(土)午前10時40分から予選が行われ、カイル・ブッシュが5番手、ジャスティン・ロフトンが8番手につけ、14台の"トヨタ タンドラ"が決勝に進んだ。
スプリント・カップ・シリーズの予選を経て、午後2時17分に0.526マイルショートオーバルを250周(131.5マイル:約210km)して競われる決勝レースがスタート。
5番手グリッドのKy.ブッシュが好スタートを見せ、すぐに3位へとポジションアップ。首位争いを繰り広げ、2度目のイエローコーションからの再スタートでこの日初めて首位に立った。
この日はイエローコーションの多発する波乱の展開となり、中盤にはピットタイミングをずらすことで順位が変動。78周目の、この日4度目のイエローコーションからの再スタートでは、27番手スタートのルーキー ミゲル・パルドが首位に立ち、自身初のラップリードボーナスを獲得。180周目には、ブレンダン・ゴーアンとマックス・パピスが1-2体制となった。
一方、ピットタイミングで一時は16位まで後退したKy.ブッシュは再び首位争いへと復帰。後方から追突されたボダインがスピンしたことで発生したこの日9度目のイエローコーションから、残り31周で再スタートが切られると、アウトサイドから素晴らしいダッシュで首位に浮上。そのまま逃げ切るかと思われた。
レースは残り7周となったところで多重クラッシュによりこの日13度目のイエローコーション。残り4周での再スタートでは、Ky.ブッシュが首位を守ったが、残り2周となった第2コーナーでバランスを崩し、その隙を突かれる形でこの日常に首位を争っていたジョニー・ソーター(シボレー)の先行を許すこととなってしまった。
結局そのままチェッカーとなり、Ky.ブッシュは2位フィニッシュ。コースから近い地元出身のペターズが今季最高位となる5位。ゴーアンが9位、パピスが10位に入り、4台の"トヨタ タンドラ"がトップ10フィニッシュを果たした。
次戦第5戦は4月22日(金)に米国南東部テネシー州レバノンのナッシュビル・スーパースピードウェイで開催される。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「我々にとっては良いレースだった。クルーを本当に誇りに思っている。彼らは素晴らしい調整を行ってくれた。途中で大きくセッティングを変更したが、それが功を奏し、残りのレースではその調子を維持できた。最後にやられてしまっただけだ。フロントタイヤが終わってしまったんだと思う。我々はオーバーステアにならないように、セッティングを変えていった。それは上手く行ったと感じられた。最後のイエローコーションの前までは本当に好調で、ジョニー(ソーター)を引き離すことができたし、その時点ではタイヤにも問題はなかった。しかし、最後の再スタートの後はハンドリングが悪化し、彼を押さえることができなかった」
リザルト
決勝結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 予選 | No. | ドライバー名 | 車種 | 周回 | ||
1 | 1 | 13 | ジョニー・ソーター | シボレー | 250 | ||
2 | 5 | 18 | カイル・ブッシュ | トヨタ タンドラ | 250 | ||
3 | 10 | 33 | ロン・ホーナディ | シボレー | 250 | ||
5 | 12 | 17 | ティモシー・ペターズ | トヨタ タンドラ | 250 | ||
9 | 31 | 62 | ブレンダン・ゴーアン | トヨタ タンドラ | 250 | ||
10 | 11 | 9 | マックス・パピス | トヨタ タンドラ | 250 | ||
12 | 27 | 7 | ミゲル・パルド | トヨタ タンドラ | 250 | ||
14 | 15 | 30 | トッド・ボダイン | トヨタ タンドラ | 250 | ||
18 | 21 | 20 | ジョハンナ・ロング | トヨタ タンドラ | 250 | ||
20 | 13 | 5 | トラヴィス・クヴァピル | トヨタ タンドラ | 250 | ||
23 | 25 | 97 | マット・ロフトン | トヨタ タンドラ | 249 | ||
24 | 16 | 46 | クレイグ・ゴース | トヨタ タンドラ | 248 | ||
25 | 19 | 15 | ダスティ・デイヴィス | トヨタ タンドラ | 245 | ||
26 | 29 | 81 | デイビッド・スター | トヨタ タンドラ | 243 | ||
31 | 26 | 51 | ジャスティン・ジョンソン | トヨタ タンドラ | 202 | ||
32 | 8 | 77 | ジャスティン・ロフトン | トヨタ タンドラ | 160 | ||
観客数(主催者発表):20,000人 |
|
|