2011年5月 1日(日)配信

NASCAR SPRINT CUP SERIES
第9戦 Crown Royal presents the Matthew and Daniel Hansen 400

開催日:4月30日

"トヨタ カムリ"参戦以来初の1-2-3フィニッシュ!

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春のリッチモンド戦3連覇を果たし、ランキング3位に浮上したカイル・ブッシュ(#18)

 4月30日(土)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第9戦「Crown Royal presents the Matthew and Daniel Hansen 400」が開催された。
 年に2戦開催されるここリッチモンドは"トヨタ カムリ"が得意としており、2009年、2010年共に"トヨタ カムリ"が制している。どちらも春の大会はカイル・ブッシュが勝利を挙げ、秋の大会は地元出身のデニー・ハムリンが勝利を飾っている。

 29日(金)午後5時35分から予選が行われ、ケイシー・カーンが4番手、ジョーイ・ロガーノが9番手、地元デニー・ハムリンが11番手につけ12台の"トヨタ カムリ"が決勝へと進んだ。

 30日(土)午後7時47分、0.75マイルショートオーバルを400周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。3番手スタートのカーンがまもなく2位へとポジションを上げ、ハムリンと20番手スタートのKy.ブッシュもトップ10圏内へと浮上。45周目にはカーンが首位に立った。
 しかし、ハムリンとKy.ブッシュのペースは速く、73周目にはカーンをパスし、ハムリンが首位を奪取。序盤から"トヨタ カムリ"同士での首位争いが展開された。
 イエローが出ないままのグリーンピットの後、2度のイエローコーションを経た200周目の再スタート直後には一旦首位の座を譲るものの、すぐに奪い返し、Ky.ブッシュとハムリンが首位争いを続行。21番手から素晴らしい追い上げを見せてきたマーティン・トゥルークス・Jr.も上位争いに加わり、246周目には首位に立った。
 255周目には、ハンドリングに苦しみ18位前後を走行していたロガーノが他車との接触でスピンを喫し壁にヒット。これで4度目のイエローコーションとなり、上位勢がピットインする中でピットに入らなかったロイティマンが2番手での再スタートとなった。
 しかし、ハムリンは圧倒的な速さで274周目に首位を奪還。Ky.ブッシュがこれに続く状況に戻った。
 292周目にこの日7度目のイエローコーションが出され、上位勢はピットイン。再スタートしてすぐにまた多重クラッシュが発生。312周目に再スタートとなり、残りを無給油で走りきるのはギリギリのタイミングとなった。
 Ky.ブッシュ4番手、ハムリン5番手、トゥルークス・Jr.6番手、カーン8番手で再スタート。トヨタ勢の勢いは止まらず、317周目にKy.ブッシュが首位に立ち、ハムリン、トゥルークス・Jr.が続く形となった。
 終盤は燃費との戦いとなり、ペースを抑えながらの走行となったが、トゥルークス・Jr.は371周目に痛恨のタイヤパンクに見舞われピットイン。ここでホイールナットトラブルと、ピットロードでのスピード違反を取られ、大きく後退してしまった。
 ハムリンは地元での勝利へ向けKy.ブッシュとの差を詰めていったが、共に燃料は厳しい状況であり、パスするまでには至らず。
 そのままKy.ブッシュがトップでチェッカーを受け、春のリッチモンド戦3連勝を飾り、翌月曜日(2日)に迎える26回目の誕生日を勝利で祝うこととなった。ハムリンは2位。3位にカーンが入り、"トヨタ カムリ"は2007年のスプリント・カップ・シリーズ参戦以来初となる1-2-3フィニッシュを飾った。
 Ky.ブッシュは今季2勝目でランキング3位に浮上。今季序盤戦調子のあがらなかったハムリンとカーンは共に今季初のトップ5フィニッシュを果たした。ブライアン・ヴィッカーズが10位。苦戦を強いられながらも終盤追い上げたロガーノが11位でフィニッシュした。

 次戦第10戦は5月7日(土)、米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで行われる。

ドライバー カイル・ブッシュ:
「スプリント・カップのレースで勝つのはとても嬉しい。今日の"トヨタ カムリ"は本当に速く、周回遅れを抜いていく中で、デニー(ハムリン)よりも良い走りができれば勝てると思っていたし、それを成し遂げることができた。素晴らしい仕事でレース序盤から上位に浮上でき、得意な周回遅れの中でのレースとなった。新しいタイヤになったことでこの週末はどのチームも苦しんだが、我々は最高の結果を引き出せた。本当にチームを誇りに思う。この勢いを保ったまま、次戦ダーリントンから、私が最も好きなコースの一つであるシャーロット戦へと戦っていきたい」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 20 18 カイル・ブッシュ トヨタ カムリ 400
2 11 11 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 400
3 4 4 ケイシー・カーン トヨタ カムリ 400
10 37 83 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ カムリ 399
11 9 20 ジョーイ・ロガーノ トヨタ カムリ 399
24 14 47 ボビー・ラボンテ トヨタ カムリ 397
27 21 56 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ カムリ 397
28 15 13 ケイシー・メアーズ トヨタ カムリ 396
31 19 0 デイビッド・ロイティマン トヨタ カムリ 395
40 22 66 マイケル・マクドウェル トヨタ カムリ 134
41 32 60 マイク・スキナー トヨタ カムリ 61
42 26 87 ジョー・ネメチェク トヨタ カムリ 40
観客数(主催者発表):90,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 カール・エドワーズ フォード 335
2 ジミー・ジョンソン シボレー 326
3 カイル・ブッシュ トヨタ 305
17 デニー・ハムリン トヨタ 238
18 ケイシー・カーン トヨタ 236
21 ジョーイ・ロガーノ トヨタ 212
22 マーティン・トゥルークス・Jr. トヨタ 210
25 ボビー・ラボンテ トヨタ 198
26 ブライアン・ヴィッカーズ トヨタ 189
27 デイビッド・ロイティマン トヨタ 187
33 ケイシー・メアーズ トヨタ 132
39 マイケル・マクドウェル トヨタ 29
41 マイケル・ウォルトリップ トヨタ 20
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 シボレー 59
2 フォード 56
3 トヨタ 53
4 ダッジ 30

NASCAR NATIONWIDE SERIES
第9戦 Bubba Burger 250

開催日:4月29日

地元デニー・ハムリンが今季初勝利!

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ネイションワイド・シリーズ スポット参戦で今季初優勝を飾ったデニー・ハムリン

 4月29日(金)にNASCARネイションワイド・シリーズの第9戦「Bubba Burger 250」がリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで開催された。

 29日(金)決勝に先立ち、午後4時10分から予選が行われ、ブライアン・スコットが3番手、ケニー・ウォレスが7番手、ケリー・バイアスが8番手につけ、7台の"トヨタ カムリ"が決勝に進んだ。

 まだ空に明るさの残る午後7時48分、0.75マイルショートオーバルを250周(187.5マイル:約300km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。
 3番手スタートのスコットがすぐに2位に上がり首位を追う一方で、11番手からスタートを切った地元出身のデニー・ハムリンが着実にポジションを上げ、31周目にはスコットに続く3位に浮上。まもなくスコットをもかわすと、サイド・バイ・サイドのバトルの末に、44周目にはついに首位に立った。
 ハムリンがハイペースで後続を引き離す中、その後方では、K.ウォレスが好走を見せ、57周目にハムリンに続く2位に浮上。"トヨタ カムリ"の1-2体制となった。
 イエローコーションが全く出ないままレースが進行し、100周目前後から各車グリーン下でピットイン。全車がピット作業を終えた時点で、ハムリンは2位のK.ウォレスに6秒以上もの差をつけて首位をキープした。
 124周目、15位前後を走行していたケリー・バイアスがスピンを喫しクラッシュ。この日初めてのイエローコーションとなり、全車再びピットイン。
 再スタート直後にライバルの先行を許したハムリンだったが、すぐに首位を奪回すると、再び後続を引き離しての独走。ショートオーバルならではの、周回遅れ車両を増やしていった。
 その後もイエローコーションは出ず、残り50周を切ったあたりからグリーン下でピットに入る車両が出始めたが、ハムリンら上位勢はペースを落とし、燃料をセーブして最後まで走りきる作戦に。首位と同一周回はわずか4台となり、4位を走行していたK.ウォレスは残り15周でピットイン。これでハムリンを含む3台のみが給油1回のみでの走行となった。
 残り8周、2位を走行していたリッキー・ステンハウス・Jr.(フォード)が燃料切れに見舞われ、コース上にストップ。これでこの日2度目のイエローコーションとなった。
 このチャンスにハムリンはピットイン。給油とタイヤ交換を行い、首位でコースに復帰。3位を走行していたアリック・アルミローラ(シボレー)もコーションラップ中に燃料切れ。他車に押されながらピットへと向かった。
 このイエローコーションにより、レースは1周延長され、"グリーン・ホワイト・チェッカー"で決されることとなった。
 249周目に再スタートが切られ、ハムリンは好ダッシュで首位を維持。ファイナルラップに入った直後、後続でクラッシュが発生し、3度目のイエローコーション。その時点で順位は確定し、ハムリンがネイションワイド・シリーズでの今季初勝利を飾った。
 8位にルーキーのライアン・トゥルークスが入り、キャリア自己最高位フィニッシュを果たした。
 今レースのイエローコーション3回は、同コースでの最少コーション発生記録タイ。

 次戦第10戦は5月6日(金)、ダーリントン・レースウェイで行われる。

ドライバー デニー・ハムリン:
「このチームと共にヴィクトリーレーンに戻れて素晴らしい気分だ。このチームでクルーチーフに初勝利をもたらせたことを誇りに思う。クルーの努力により、今夜チームが勝てるパフォーマンスに達していることを証明して見せた。レース終盤は燃料をセーブしなくてはならなかった。我々レースドライバーは速く走れるならできる限り速く走りたいと望むものであり、ドライバーに『スローダウンしろ』と伝えるのは難しい。しかしクルーチーフは確たる意志で作戦を遂行し、我々もそれが上手く行くと感じていた」

リザルト

決勝結果
順位予選No.ドライバー名車種周回
1 11 20 デニー・ハムリン トヨタ カムリ 251
2 6 33 ポール・メナード シボレー 251
3 5 31 ジャスティン・アルゲイヤー シボレー 251
8 20 99 ライアン・トゥルークス トヨタ カムリ 250
11 14 66 スティーブ・ウォレス トヨタ カムリ 250
13 7 9 ケニー・ウォレス トヨタ カムリ 250
15 3 11 ブライアン・スコット トヨタ カムリ 249
16 25 62 マイケル・アネット トヨタ カムリ 249
30 8 18 ケリー・バイアス トヨタ カムリ 243
観客数(主催者発表):45,000人
ドライバーズポイント
順位ドライバー名メーカーポイント
1 ジャスティン・アルゲイヤー シボレー 305
2 エリオット・サドラー シボレー 299
3 ジェイソン・リフラー シボレー 296
8 ブライアン・スコット トヨタ 257
9 ケニー・ウォレス トヨタ 247
11 スティーブ・ウォレス トヨタ 215
12 マイケル・アネット トヨタ 212
16 ライアン・トゥルークス トヨタ 170
マニュファクチャラーズポイント
順位メーカーポイント
1 トヨタ 63
2 シボレー 49
3 フォード 48
4 ダッジ 38